久昌寺砦

所在地 秩父市久那
歴 史 記録伝承無し。2007年影森在住の堀口進午さんの発見によって知られた。堀口さんが新聞発表した。私は、発見時に同行して城跡と確認している。
遺 構 札所25番久書寺と弁天池を挟んだ南の痩せ尾根城にある。尾根北崖下に札所25番の観音堂が所在する。この崖は比高10mほど有り、砂岩の崖は各所で崩落している。南部は荒川となり、現在は荒川段丘面が下部にあるが、この斜面の勾配も激しい。痩せ尾根は東西34mほどで尾根の上は幅6mほどと狭い。北斜面にはカタクリが沢山自生している。城跡は標高約360mほどの頂部を中心に築かれ、明確な堀切が3本ある。北から数えて第1の堀切は幅4mほどで深さは50cm程度、次に段築される3つの平場を置き、やはり同規模な第2の堀切がある。続いて、二つの平場を置き、幅7m程の第3の堀切が端部に置かれるのが観察される。郭といえるほどの規模もなく、地形もされていない。堀切も幅がなく、攻撃から身を守るというにはほど遠いものであるが、堀切を持ち、明らかに城跡の要件を備える。
 秩父にはこのような小規模な城郭が多いが、これを見る限り、城郭を軍事的機能面でのみ考えるのは躊躇せざるを得ないだろう。

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