05.5
                               事務局:林 正幸

  環境問題通信05−5号

 今回は飯田、富田、林まさの3名でした。話は盛り上がりましたが、もうすこし環境問
題にも関心が高まってほしいものです。

電磁波測定(富田)

 通常は1mGくらいである。新幹線のホーム、列車が発車して1分くらい50mG前後
が継続する。これは次の送電区間に移るまで、ホームの上の架線に大電流が流れているか
らでしょうか。ちなみに走行中の車内は通常値以下である。また地下鉄の発車のときは
10数〜数mGである。
 万博会場に向かうリニモでも測定してみた。床上1mで常時15〜35mGである。米
国の勧告では、1日あたり
    数値[mG]×時間[h]= 4
以下となっており、かなり大きな数値である。そして床すれすれでは200〜300mG
であった。やはり駆動部に近いと大きいようです。
 低周波の電磁波が常時4mGの環境では、小児ガンの発生が2倍以上ということははっ
きりしている。電気カーペット、床暖房(電熱式)の上に子どもを寝かせるのは避けるべ
きですね。
 家庭で一番大きい電磁波源はIH、つまり電磁調理器であり、この業者間の申し合わせ
は160mG以下であるが、これを超える商品も出回っている。電磁調理器(IH炊きの
炊飯器も)の付近に長く居ないように心掛けたいものです。
 また携帯電話(こちらは高周波)は、ペースメーカーから22cm以上離すことになっ
ている。「混雑時は電源をお切りください」はそれを受けている。また循環器系の医者に
きいたところ、左はまずいが右で受けるならOKということでした。

環境家計簿(林まさ)

 環境家計簿に関して、電力の排出係数 0.12kg/kWh は小さ過ぎるのではないか
という質問があった。そこでインターネットで検索すると、環境省のホームページの行政
資料に「環境家計簿」があり、その中に排出係数の詳しいデータがあった。
 それによると炭素ベースで0.12kg/kWhは平成5年度のデータで、最新の値(平
成10年度 推定値)は二酸化炭素ベースで0.36kg/kWhであり、これは炭素ベー
スで0.098kg/kWhに当たる。
 平成7年度のデータ(関連部分のみ裏に印刷/全体は10ページ)が詳しく、計算の根
拠は明示されていないが、火力発電による排出係数は炭素ベースで199g/kWhとなっ
ている。これを重油発電に当てはめて1kWhあたりの重油の量を計算すると

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    199×(14/12)/0.875 = 265[mL]
       CH2/C  平均密度g/mL
重油の発熱量のデータ
    9807Gcal/1000KL = 9.81kcal/mL
から、1kWhあたりの発熱量は
    265×9.81×4.19 = 10900[kJ]
            熱の仕事当量
1kWhは3600kJだから熱効率は
    3600/10900 = 33[%]
となり、現実の発電効率(と送電ロス)に符合している。
備考:排出係数は需要端の数値となっている。
 そしてこの年度の全体(「電源MIX」とある)の排出係数は炭素ベースで116
g/kWh、二酸化炭素ベースで426g/kWhとなっている。どうしてか。この秘密は
上のデータでは表に出てこないが、主に原子力発電である。ちなみに別のホームページに
は県別の数値(2005年版)もあり、愛知県は二酸化炭素ベースで0.47kg/kWh
になっている。中部電力は原発が少ないためと思われる。
 そしてデータをよく吟味すると、原発の排出係数は0としている。しかし、これは火力
でも言えることだが、核燃料を生産・輸送するときに排出する二酸化炭素が隠れている。
 なお最近は、重油に比べて排出係数が3割ほど小さい液化天然ガス(LNG)を燃料に
する傾向があり、また複合発電(効率60数%)など火力発電の効率が向上してきている。
これが排出係数を減少させている。

 環境家計簿も、注意しないと落とし穴がありますね。そして飯田さんが核燃料のコスト
などを調べるとのことです。

「ソーラー地球経済」まとめ3(富田)

 今回で一区切りにするということで、少し先の第3部「化石資源連鎖を打ち破る可能
性」の6章「配給網への接続がいらないエネルギー」の報告になった。
 エネルギーの配給網の構築で市場を独占してきた大コンチェルンは、それを必要としな
いソーラーエネルギー技術の開発には消極的になる。それを越えて新しい技術を、社会や
経済にとって魅力的になるようにどのように導入するか。
 現在では、電気ケーブルのないスタンドアローン機器や待機電力を消費し続けているス
タンバイ機器が実に多く、これらを太陽電池で置き換えれば膨大な市場が生まれる。ちな
みに日本の「サンシャイン計画」は先進的で、太陽光発電で6000の特許を申請してい
る。
 蓄電方法がないことが、太陽光発電や風力発電の大きなハンディキャップとされている。
送電・配電が総コストの60〜80%を占める電力産業は、それが無駄になる技術開発に
はなおざりになる。そして再生可能エネルギーも配給網に組み込もうとする。
 風力発電とバイオマス発電のような、地方レベルでのハイブリッド化も考えられるが、
根本的にはエネルギー保存技術が問題である。それにはいくつもの可能性がある。

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  電気化学的な蓄電池 ニッケルイオン電池など
  静電蓄電
  はずみ車
  圧縮空気 300Lタンクを積んだ自動車が200km走る
  電気力学的な蓄電 超伝導コイル
  ソーラーによる水素
  太陽熱の保存 ゼロエミッションハウス、水素化マグネシウム蓄熱器など
 燃料電池自動車が自動車工業界の関心のまとになっている。これはバイオマスのエタノ
ールやメタノールも燃料にできる。
 エネルギーを自給する方法はさまざまな組み合わせがあるが、コージェネレーションと
蓄電・蓄熱が基本である。乗らないときは燃料電池自動車で発電し蓄電しておくなど。建
物は、現在のエネルギー消費媒体から、エネルギー収集とエネルギー変換の媒体にすべき
である。
 これらの大前提は、再生可能エネルギーの投入である。そして送電線が姿を消し、地域
主導の経済が始まる・・・。

 それにしても太陽エネルギーだけでまかなえるだろうか。私(林まさ)の計算では、地
球の受ける太陽エネルギーは現在のエネルギー消費量の約1万倍になる。しかしどうであ
れ、人類が持続的に生存するには、その枠内でやるしかない。原料もバイオマスを基本に
していく必要がある。金属などはそうは行かないが、その意味でもリサイクルの勉強もし
たいね。そういえばゴミ(RDF)発電はどうなったのかな。

備考
 塚田さんからの資料「地球を巡る環境ホルモン〜ヒトおよび野生生物の汚染と影響〜」
(愛知保険医協会 公害環境問題講演会 講師:愛媛大学環境科学研究センター教授 田
辺 信介氏 のまとめ)もコピーして配布しました。



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