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二酸化炭素を削減するには、石炭より、石油、石油より天然ガスを使うべきである。炭
素水素比が順にCH、CH2 、CH4 であり、水素の燃焼分のエネルギーがより大きくな
るからである。加えて天然ガスはコンバインドサイクルの採用が可能になり、第1段のガ
スタービンの排ガスの温度は高く、クラッキングの熱源に使えばエネルギー効率が大きく
改善できる。
メタンを水蒸気リフォーミングして一酸化炭素&水素を得、これからメタノール、続い
てオレフィンを製造するいわゆるC1化学は、すでに完成した技術である。かつ二酸化炭
素の発生量がエタンのクラッキングに負けないくらい少ない。そして天然ガスの貯蔵施設
はすでに火力発電所が備えている。当面の炭素資源として有望である。またメタンでなく
石炭を利用することも考えられる。理論計算上は、石炭からコークスとプロピレンを生産
するのに、エネルギーはほとんど不要である。
ここで押さえておきたいのは、既存のエネルギー・素材産業が立ちはだかっている。巨
大な投資を必要とする技術を採用するモティベーションを高めるには、国の支援・助成が
欠かせないことである。また業種間の協力協同が必要である。
アメリカで注目されているトウモロコシからのバイオエタノール製造は、生産性が低く
それは光合成自身の生産性の低さに根本原因がある。また食用と競合している。
地球に降り注ぐ太陽エネルギーのうち、光合成に使われるのはたかだか0.1%程度に過
ぎない。
食用バイオマスの残さ、非可食バイオマスからの化学品製造は、導入期の技術、社会的
コンセンサスを得るための先鞭とはなるが、将来的に十分なコスト競争力をもつ大型化学
品にはなりえない。
バイオマスは化石燃料に比べてエネルギー保有量が小さく、オレフィン製造には別にエ
ネルギーが必要になる。
もちろん長期的視点では、現状では技術的課題の多いバイオマスからの化学品合成、さ
らには人工光合成によって水から取り出した水素と二酸化炭素から、化学品を製造する方
向を目指すべきであろう。
バイオマスについては、生産性が低く、エネルギー保有量が小さいことは織り込み済み
であると思います。そして「太陽エネルギーの0.1%」というにはすごい数値であり、光
合成で固定されるエネルギーは、現在の人類のエネルギー消費量の10倍に当たることを
見逃してはならないでしょう。
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