03.11
                               事務局:林 正幸

  環境問題通信03−11号

 9月に配布した「呼びかけ」に応えて、飯田、臼井、清水、鈴木ひさし、戸田、富田、
林まさ、林ひろの8名が参加して、それぞれの思いを語り合いました。また塚田さんがレ
ポート参加しました。内容が豊かで時間が足りないくらいでした。
 次回は都合がつけば、篠原さんに道路公害について報告してもらいます。気軽に参加し
てください。

富田
 エネルギー問題に関心がある。また以前から電磁波の健康への影響について調べている。
最近、地元の瀬戸にデジタルタワーが完成して、住民学習会にも協力している。
備考:「電磁波の健康への影響」については、1月10、11日の理科教育討論合宿(
   15:00〜、ルブラ王山)で報告してもらいます。
清水
 勤務先の岐大が「環境」を重点にする方針を決めて取り組みを始めている。学生にどの
ように関心を持たせるかが課題である。長良川源流調査にも係わっている。
飯田
 フロン問題をきっかけに盛口さんと話し合った。「科学がこれ以上発達させてよいか。
化学物質がこんなに出回ってよいか。」
 ダイオキシンはオーバーに騒いでいるという批判があるが、本当だろうか。
林ひろ
 「理科総合」の授業で、レスターブラウン出演の「課外授業」のビデオの内の、水問題
の部分を見せて環境問題を考えさせた。石油より水で紛争が起こると言われている。
 やはりエネルギー問題の展望がほしい。原子力発電はだめ。
 食品問題にも関心がある。添加物は現実には放射線よりこわい。遺伝子組み換えにも疑
問がある。
鈴木ひさし
 「総合」の時間に環境問題を取り上げている。
 春日井市に産廃施設をつくる計画があり、住民学習会に参加している。
 海上の森は行くたびに荒れている。万博がまともに環境に向き合っているとは思えない。
何か情報を発信したい。

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林まさ
 昨年、合同県教研の「公害と教育」分科会にレポートを要請されて、30年ほど前のい
くつかの実践と最近の授業での取り組みをまとめてみた。それが全国教研にも参加するこ
とになり、生々しい実践に触れて改めて触発された。以来、環境問題を勉強する会を呼び
かけようと決心した。
 理科教育に環境の視点は欠かせない。そのための全体的な勉強をしたい。また21世紀
の展望を見い出したい。
戸田
 石弘之の「地球環境報告U」(岩波新書)を読んで関心が深まった。川上紳一の「全地
球凍結」(集英社新書)も推薦する。
備考:「全地球凍結」については、12月23日の生物サークル(13:30〜、菊里
   高)で、著者を招いて講演があります。
臼井
 科学技術の陰に環境問題があるという見方でなく、環境を科学技術の重点対象にする。
(司会を兼ねていて、聞き損なっていたら失礼!)

岐大の体験学習と環境再生(清水)

 岐大工学部のものづくり技術教育支援センターは学内「ばんケ池」の保全に取り組み、
地域子ども向けに大学ジュニア・サイエンス体験学習事業として「ホタル放流と講演会・
観察会」を実施した。また大学として地域と協働した「ホタル舞う大学プロジェクト」ワ
ーキンググループを立ち上げて自然環境再生構想を提案しつつある。
 前者は理科離れ対策と、環境課題の認識向上を目指したもので、約200名の参加があ
った。これは大学の地域貢献にもなった。
 後者の構想は次のようである。
@「ばんケ池」を地下水のポンプアップにより水質浄化する。
Aホタル水路を創出する。
Bビオトープを再生してばんが営巣できるようにする。
C鳥類、魚類、昆虫、植物など環境指標生物を生息させる。
D池を開放系にして源流域から平野部までの流域モデルを創出し、絶滅危惧種などの保護
をする。
Eキャンパス全体を緑化する。
F農学部ではアイガモ農法のような環境保全型農業を推進し、生態系を復元する。
G自然観察型の遊歩道を設置する。
H飛来する鳥類も多く、大学をビオトープネットワークに位置づける。
備考:ばんケ池の「ばん」は、偏が番で旁が鳥という漢字です。

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「アマゾンは地球の肺ではない」(飯田)

 小宮山宏の論文「原理の理解と地球温暖化問題」の中に、「アマゾンは地球の肺ではな
い」という部分がある。光合成で二酸化炭素を吸って酸素をはき出しているが、同時に呼
吸と、落葉や枯死(微生物が媒介する)で二酸化炭素にもどしている。森が成長している
間は前者が優り、炭素が植物体として固定されていく。しかし成熟した森は平衡状態にあ
り、新たに酸素を増やしているわけではない。これに対して伐採は最終的に大気中の酸素
の消費と二酸化炭素の増加につながり、植林は成長する間に新たに炭素を固定し、その分
大気中の酸素を増加させる。
 彼は複雑な環境問題を考えるにも、単純な基本的法則の理解が不可欠であると主張して
いる。

廃棄物問題の情報紙を発行して(塚田)

 学生時代にコンビナートの煙を前にして「化学の進歩」の幻想が崩れて以来、経済との
係わりも含めて公害・環境問題に関心と拘わりを持ち続けてきた。
 化学の教師時代は「公害調査の会」にも参加したが、退職を余儀なくされてからも、春
日井市の消費者生活相談員を引き受けたり、金城大家政学部の研究員として大気汚染に取
り組んだりした。その中で99年に市の「環境基本計画」の策定市民委員を委嘱されて活
動した。その後「廃棄物問題を考える会」を立ち上げ、現在も情報紙「Let’s 
try 4R」の発行を続けている。
 その1から6号が3セット届けられたが、内容が豊かで参考になることが多く、鈴木さ
んが増し刷りすることになった。
備考:4Rとは、Refuse(使用しない、拒否する)、Reduce(減量する)、
   Reuse(再使用する)、Recycle(再資源化する)です。

「地球持続の技術」のまとめ(林まさ)

 何か報告をと迷う中で、小宮山宏の「地球持続の技術」(岩波新書)をまとめることに
した。
 この本には、エネルギー消費が現在の3倍になると予測される2050年までに、エネ
ルギー効率を3倍に、自然エネルギーの利用を2倍にし、物質循環のシステムを構築して
いくための現実的ビジョンが提示されている。
 内容は科学技術に根ざしており、関係する知識が総合的に得られる。このビジョンでも
二酸化炭素は369から460ppmに増加するが、著者はその上で22世紀までにすべ
て自然エネルギーに転換する技術開発を期待している。
 現在のエネルギー消費は炭素換算で75億トン/年であるが、太陽エネルギーはその1

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万倍が地球に降り注いでいる。
 他方でヘルマン・シェーアが「ソーラー地球経済」(岩波)という本で、石油埋蔵量が
現在の使用量で40年分という現状では、石油をめぐる世界戦争の危機が迫っている。さ
らに急速なエネルギー転換が求められる、と述べている。「地球持続の技術」は99年の
発行であるが、ここ2、3年で風力発電などが急速に伸びてきている。

文献・資料の紹介(林まさ)

・北区セロハン公害対策協議会
  公害の実態、住民運動、新聞記事の3部作
・愛知公害調査の会
  愛知の公害T(全県硫黄酸化物調査など)
・「公害と教育」研究会
  第1回の実践報告集
  備考:研究会の発足は1971年でした(ちらしの1970年はまちがい)。
・02年度全国教研「公害と教育」分科会
  レポートなど
・「地球白書2003−04」(家の光協会)
・レスター・ブラウン「エコ・エコノミー」(家の光協会)
・「日本国勢図会2000/2001」「世界国勢図会2000/2001」(国勢社)
  統計資料
・「化学10月号」(化学同人)
  渡辺正「ダイオキシン騒ぎの終焉」
・名古屋市高速道路反対連絡協議会
  「道路公害と住民運動」No677〜687号
・日刊工業新聞
  8月からのスクラップ
など



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