06.6
                               事務局:林 正幸

 MOLの会通信06−6号

 今回は岡田、澤田、鈴木とし、出口、林まさ、福島、船橋の7名でした。
 8月始めの科教協神奈川大会の参加や、秋の「科学の祭典」の応募についても話し合い
ました。大会の方はホテルを同じにするため、岡田さんにまとめて申し込んでもらうこと
になりました。そして来年の愛知大会も見越して、8月1日からまじめに参加することに
なりました。

「色であそぼう」(船橋、林まさ)

 でんきの科学館での「なるほどサイエンス」は、5月13日に詳細を検討しましたが、
今回は補足とリハーサル、そして当日である8月19、20日の参加確認をしました。
@炎色反応(オープニング)
 空き缶の底に、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化銅(U)をたっぷり乗せ、メタノー
ルを浸み込ませて点火する。
参考:ラップを被せて保管すれば、1日くり返し使える。
A交通信号反応
 1.5Lペットボトルに入った黄色の溶液が、ゆっくりまわすと赤色に、そして激しく振
ると緑色になる。そして数分して元に戻る。続いて子どもにも振らせる。
 溶液は、水500mLにブドウ糖6gと水酸化ナトリウム10gを溶かしておき、直前
に1%インジゴカルミン水溶液15mLを加える。
参考:溶液は長持ちはしない。
 反応は、インジゴカルミンが空気中の酸素で酸化されて変色する。
B振動反応(Aの途中で)
 1LビーカーにA液200mL、B液200mL、C液200mLを注いで混合すると、
無色、黄色、紫色の変化がくり返される。
参考:背景に白い紙を置く。
   反応混合物はチオ硫酸ナトリウム水溶液で処理する。
 試薬
A液:水700mlに35%過酸化水素300mlを加える。
B液:水にヨウ素酸カリウム43gを溶かし、濃硫酸5mlを加え、全体を1Lにする。
(ヨウ素酸カリウムはスターラーで数時間かけて溶かす。)
C液:可溶性でんぷん0.3gを熱水で溶かす。水を加え、マロン酸16gと硫酸マンガン
(U)4〜5水和物5gを溶かし、全体を1Lにする。
C紫色が急に緑色に
 食品トレイに紫色の溶液10mLを注ぎ、ろ紙(2枚)を浸けると緑色になる(数分経
つと茶色になる)。ぶどうの房に切ったクッキングペーパー、借りたティッシュ(4重に

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たたむ)、白い布(さらし)も同じようになる。
備考:溶液がこぼれないようにトレイの1端に透明テープを貼ることにした。
 溶液は、0.01mol/L過マンガン酸カリウム水溶液40mLに2mol/L水酸化ナ
トリウム水溶液10mLを加える。
 反応は、7価のマンガン(MnO4^- )が、セルロース(加水分解されたブドウ塘?)に
よって還元され、6価(MnO4^2- )の緑色に、さらに4価(MnO2 )の茶色になる。
D電気分解で色変わり
 緑色の水溶液を浸み込ませたろ紙をステンレス板で挟み、手まわし発電機につないで2
分ほどハンドルをまわすと、黄色2枚と青色2枚になる。やや白濁した水溶液では、2枚
はそのままだが残り2枚は赤色になる。
参考:発電機はLED(「発電表示器」)を光らせて発電を示す。
   4枚のろ紙はすこしずらして重ねると、はがしやすい。
   溶液は12mLにする。
 溶液
緑色の水溶液:2%硫酸ナトリウム水溶液100mLに、BTB溶液10mLを加え、酢
酸ナトリウム0.1gを溶かし、5%酢酸水溶液を数滴垂らして緑色にする。
やや白濁した水溶液:2%硫酸ナトリウム水溶液15mLに、フェノールフタレイン溶液
0.3mLを加える(直前がよい)。
E「ハートがいっぱい」(おみやげ)
「ホロスペックス」を7mm角程度に切った物を穴のあいた紙にはさんで接着し、点光源
を見るとハートがいっぱい!
参考:ツリーライトなど点光源を準備する。
 A〜Cは「実験による化学への招待」(丸善)を参考にしました。
 準備万端、楽しいショーになること間違いなし。なお「ハートがいっぱい」は、皆さん
もつくっておみやげになりました。

すっ飛びロケット(船橋)

 これは愛知物理サークルで児島さんが紹介したものに、船橋さんがあれこれと工夫を加
えたのです。
 スーパーボール(100円ボール)に竹串を差し、ストローと色紙で作ったロケットを
通して、1mほどから落とすと、ロケットがすっ飛んで天井に激突! 理論的には質量比
3:1がよいが、この場合は、反発係数が1でなく摩擦もあるので、8:1くらいがよい。
ロケットの頭に25cmくらいのビニールテープを巻く(安全にもなる)。
 「科学の祭典」に、上の「電気分解で色変わり」と共に、製作コーナー付きで出展しよ
うと決まり、さらに科教協大会のお楽しみ広場でも販売しながら出展しようということな
りました。
 上は販売、製作バージョンですが、他に2つや3つの大きさの違うスーパーボールを使
ったもっとよく飛ぶロケットも登場です。ポイントは2つめ、3つめのボールの穴にスト
ローを通して摩擦を小さくすること、そしてそれをビニールテープでゆるく止めて飛び出
さないようにすることです。そして真っ直ぐに落とします。

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 さてさて出展内容は決まって安心ですが、2つの企画に200セットずつ、準備の内職
を覚悟しましょう。

銅薄層の生成とエッチング(林まさ)

 これは先進科学塾の「自分で元素を取り出してみよう」の準備中に偶然に発見し、楽し
い実験に変身して、番外編になったものです。
 3mol/L塩酸にビタミンCを1%に溶かし、これにステンレス板(0.3mmが望ま
しい)をしばらく浸ける。他方で、亜鉛板にクッキングペーパーを乗せて2%硫酸ナトリ
ウム水溶液を浸み込ませ、セロハンを被せ、もう1枚のペーパーを乗せて飽和硫酸銅水溶
液を浸み込ませ、取り出して水洗いしたステンレス板を乗せる。
 そしてクリップコードで90秒ほどショートする。その間15秒毎にステンレス板をめ
くってはすぐに被せ直すようにする(これがムラのないめっきのこつ)。終わったら水洗
いしてティッシュで拭き、ドライヤーなどで乾燥する。
 油性ペンで文字やイラストをかいて再び乾燥し、30%塩化鉄(V)水溶液に浸けると見
る見る銅が溶けていく。あとは取り出して水洗いし、エタノールでインクを拭き取るとプ
レートのでき上がり。
 ダニエル型電池とエッチングという2つの電子やり取り反応を含むと同時に、銅薄層が
きれいでき、プレートのおみやげができるメリットがあります。

「原子はどうように結合するか」(林まさ)

 新しい講座プラン「原子はどのように結合するか」が完成したので、その概略を紹介し
ました。目次は
    1.電気的引力         2.原子価
    3.原子の構造         4.化学結合
    5.量子力学          6.分子間力
・原子価の価値を、歴史的にも現代的にも強調した
・電気分解の実験を電子の発見に結びつけた
・量子力学の世界を高校生向きに解説した
・それに「光子の裁判」というデモ実験を導入した
・化学結合をエネルギーでも説明した
・電子雲と分子軌道
・共鳴理論、金属結合のバンド理論
・「コンデンサーの容量変化」の実験から電気陰性度につないだ
などが特徴点でしょうか。意見、感想などを聞かせてください。
 またレポート「種類と温度を変えた気体の音速」も紹介しました。これは音速が分子の
飛行速度に直結していることを踏まえ、音速の測定の実験に基づいて、熱運動が分子の種
類や温度によってどのように変化するかを実感しようという試みです。

活性汚泥など(出口)

 前回の要望で活性汚泥を持ってきてもらいました。顕微鏡で2種の微生物を見ることが

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できました。
 下水処理ではその生態系をいかに維持するかがひとつの鍵で、それは処理場毎にその地
域に合った方法を編み出す必要がある。そんなわけでびんに詰めたサンプルはどんどん変
化し、長持ちはしない。また慣れると、汚泥の状態からどんな生物がいるか推測できる。
 ちなみに富栄養化を避ける窒素やリンの除去であるが、窒素は微生物のはたらきを利用
する。アンモニア性窒素は亜硝酸性そして硝酸性の窒素にされ、さらに窒素ガスにされて
抜ける。リン(リン酸塩)は塩化鉄(V)やPAC(ポリ塩化アルミニウム
Al2Cl6-n(OH)n )などを加えて沈でんさせる。
 硫化水素による中毒の危険があり、送風して作業する。頭が痛くなったりするが、怖い
のは嗅覚が麻痺して匂わなくなることである。錆が多い場所は危険である。
 検査で有機溶媒を使い続けることもあり、講習を受けた。使ったのは、中央労働災害防
止協会「有機溶剤作業主任者テキスト」である。
 より毒性が強い第1種には、クロロホルム、四塩化炭素、二硫化炭素などが含まれ、第
2,3種には高校化学で日常的に使う試薬が並んでいます。
 ちなみに私(林)が持っている内藤「中毒百科」(南江堂)も役立ちます。

ハイテクゴマ(鈴木とし)

 株式会社大日向(おひなた)が販売するハイテクゴマを見せてもらいました。右まわし
にすると加速安定していつまでも回転します。LEDが光ってきれいです。
 問題はどうしてまわるか。ふたを開けても内部で回転する部分がありません(見えませ
ん)。愛知物理サークルでも話題になったようであり、内部で回転があれば、外部はその
反作用で逆に回転するはずで、実際にモデルも製作されています。
 鈴木としさんの情報では、携帯電話のマナーモードの振動がヒントになって発明された
とのこと。振動モーター? 複数手に入れて、もう分解するしかないかも・・・。

梅シロップ(岡田、福島)

 浸透現象を分かりやすく観察するために、梅シロップと梅酢をつくり、途中を撮影記録
した。梅シロップは青梅300gに砂糖300gくらい、梅酢は1キロに食塩300g。
日に日に水がしみ出して梅がその中に浸かる。その量は信じられないくらいで見事である。
 梅シロップは炭酸で割ってみんなで頂きました。梅酢もただ塩辛いだけではないそうで
す。



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