02.9
                               事務局:林 正幸

  MOLの会通信02−9号

 今回は前の通信(02−6号)を郵送し忘れてしまい、参加できなかった方があるかも
しれません。失礼しました。なおこれまでは3週間前でしたが、予定がふさがる前にとい
うことで、例会の1ヶ月前に郵送することにします。
 今回は1週間後の「科学の祭典」の準備も兼ねて行いました。ちなみにMOLの会とし
て2ブース、4テーマを出展します。ほかに岡田さんが部活動の一環として生徒たちと出
展します。また下田さんが天文分野で活躍します。
 今回の参加は、岡田、河合、鈴木とし、澤田、富田、林まさ、船橋の7名でした。


まわる浮沈子(岡田)

 安房科学塾で仕入れ、読売新聞にも載っていたという、まわる浮沈子をみんなでつくっ
てみました。材料は魚型の「たれびん」、内径5mmのナット、画びょう、500mlP
ETボトルは円筒形がよい。理屈は簡単、画びょうで偶力が生まれる位置に2つの穴を開
けて、たれびんにはせんをする。圧力を解放するとき、穴を通して水が出るためクルクル
とまわる。穴は画びょうがちょうど良さそうである。
 次にもうすこし大きい角形のたれびんでまわる浮沈子をつくり、おもりはヒートンにす
る。他方でガチャ玉をおもりにして、ちょうど沈んでしまう浮沈子をつくり、針金のフッ
クを付ける。うまく調節すると魚釣りができる。このとき釣る方の浮沈子がまわることが
重要で、それでヒートンをフックに掛けることができる。
 物理の授業に取り入れてみたが、遊び心があって好評だった。そして私たちもおみやげ
ができました。

アンモニアの性質(岡田)

 アンモニアの噴水実験にこだわっている岡田さん、生徒は喜ぶが、なかなかその意味を
理解してくれない。そこで単純にアンモニアを試験管に捕集してビーカーに入った水に倒
立。これならアンモニアが水に溶けやすいことは一目瞭然、予めフェノールフタレインを
加えておけば完璧。この実験と連結すると、噴水実験も生きてくる。

人工いくら(河合)

                  - 1 -

 水100mlにアルギン酸ナトリウム3gを少しずつかき混ぜながら溶かす(時間がか
かる)。これにコーラやりんごジュースで味付けする。そしてこれを3%塩化カルシウム
水溶液に滴下する。口を大きくすれば、大きいいくらができる。できるカプセルが安定す
るのを待って、水洗い。試食してみるとそれぞれの味がする。
 アルギン酸は海藻から得られる糖質高分子で、そのカルボキシル基がナトリウム塩を形
成すると粘りが出る。海藻のヌルヌルはこれである。それがカルシウム塩になると不溶性
になるので、表面に半透膜ができて「人工いくら」になるわけである。指示薬を加えた人
工いくらは、酸や塩基で変色して楽しい。参考にしたのは宮田「作って楽しみ理科遊び」
(裳華房)。
 またサラダ油を加温し、「固めるテンプル」を加え、フィルムケースに流し込みひもを
垂らして固まらせ、ろうそくを作った。油絵の具を加えると色々のきれいなろうそくがで
きる。ただし楽しむためには、廃油は使わない方が良さそうである。

消えるコップのジュース(河合)

 今年の科学の祭典の出し物のひとつ、清水さんが紹介していたものである。紙にオレン
ジジュースの入ったコップを描き、チャック付きポリ袋に入れ、その表面にコップのみを
描く。そして水の入ったコップに入れるとジュースが消える! 
 これは風呂などで手が浅く見えるのに比べて、ジュースの絵からポリ袋中の空気に出た
光が、水によって2回屈折するので目に入らなくなるためである。
 透明なコップでは全反射によって横からジュースが見えてしまうので、少なくとも始め
は紙コップを使おう。
 なお各種チャック付きポリ袋は「佐藤イク商店(地下鉄浅間町2番出口100m)」で
入手した。

冷たくなる手のひら(河合)

 これも出し物のひとつ、「たのしい授業 No242」を参考にした。手のひらに重曹
とクエン酸(いずれも薬局で入手できる)と砂糖を混ぜて、水を加えると泡が出て冷たく
なる。うまくやると10℃以上温度が下がる。なお当日は水を魚型のたれびんで加えるこ
とにした。
 そう言えば炭酸水素ナトリウムと希硫酸で二酸化炭素を発生させると吸熱になったはず、
ということで確認してみるとそのとおり。ところが炭酸ナトリウムで発熱になる。前2つ
の反応は吸熱反応の教材としてもよい。
 そして祭典ではある母親の意見で、重曹と砂糖を混ぜて市販のレモン果汁を加えるよう
に変更しました。これで実験がもっと身近になりました。そしてなめてもおいしくて好評
でした。

                  - 2 -

キッチン電池(澤田、鈴木とし)

 これも出し物、野曽原さんの発案。電極はアルミ箔とステンレスたわし、セパレータに
は穴を空けたポリコップを利用します。電解質は水に食酢と食塩を溶かし、オキシドール
を隠し味にします。
 祭典ではソーラーモーターを回して電池ができたことを確認しましたが、キッチン電池
は結構パワーがあります。電解質を回収しては何度でも実験ができます。ただし鉄(V)
イオンが生成するためでしょう、次第に黄色が濃くなります。
 最後のひとつは「バランス鳥」、くちばしで留まることができます。バランスがとれる
厚さの画用紙を探すのがポイントです。これは弥次郎兵衛の変形バージョン。
 1円玉のおもりが見えても子どもたちには不思議で興味がわくようでした。

燃料電池(林まさ)

 前回の課題に挑戦して成功しました。目が細かい(200メッシュ)面積が大きい
(20×20cm)ニッケル網に、塩化パラジウムでめっきをする。これを平箱(18×
18×1cm、つばが2cm)に張る。クッキングペーパーを被せて水酸化ナトリウム水
溶液(1mol/l)を染みこませると気体が閉じこめられる。これを2セット重ね合わせ
て、水素と酸素を吹き込むと、電圧が0.8V、ソーラーモーターをつなぐとクルクルと回
り、そのときの電流が24mA。これで目標を達成です。
 パラジウムめっきは無電解ではうまくいかなかったので、6Vの乾電池で電解めっきし
た。めっき液は1[l]の水に塩化パラジウム0.3gと濃塩酸0.6mlを加えてスタラ
ーで溶解させる。陽極には黒鉛棒を使用する。
 平箱はニクロム線で塩ビ板を直線加熱するとうまく折り曲げられることを教わり、比較
的簡単できれいに作成できるようになった。
 この燃料電池の製作講習をEHCで開くことになっているが、塩化パラジウムの急騰に
悩まされている。
 他に今年の科教協山口大会のレポート
  化学の「授業プリント」の全体を作成して〜4章 物質の三態を中心に〜
授業プリントのうち
   5章 気体の性質
  10章 非金属元素の単体と化合物
  11章 典型金属元素の単体と化合物
も届けました。


                  - 3 -

フラーレンモデル(富田)

 大型のフラーレンモデル C60 の展開図を描き上げて、画用紙に印刷した。2種3枚で、
のり付けて作成する。苦心の作をありがたく頂きました。なお時間不足になってしまいま
した。

「泡」について(澤田)

 合同県教研でレポーターに指名された澤田さん、泡の研究を重ねています。
 今回のひとつは「ゴキパオ」の引火性。これはアクリル樹脂をイソパラフィン(イソブ
タンか?)に溶解したもので、スプレーで噴射すると泡になって飛び出しゴキブリを包み
込む。そして手を汚さずにそのままくずかごに捨てられるという商品。
 ゴキパオを試験管に噴射してガラス管を付け、点火するとガスのように燃え続ける。こ
れは火気がある台所で使用すると、危険を伴う。泡をつくる材料にも工夫が必要であると
いうことです。
 もうひとつは泡消化器。空にしたデンプンのりのチューブ型容器に硫酸アルミニウム水
溶液(水和物10gを水40mlに)を詰め、炭酸水素ナトリウムと水の混合物(25g
を水200mlに)を入れた500mlPETボトルに入れ込み、ビニールチューブ付き
の栓をしっかりとする。これを逆さにして反応させ噴射させる。硫酸アルミニウムの酸性
が炭酸水素ナトリウムを分解して二酸化炭素を発生させる。のり容器の口にはひもが付い
ていて、その都度引っ張り出してくり返し使用する。なお硫酸アルミニウムは熱により泡
をつくる性質があります。
 「泡はどのように作られ、どんな性質があり、何に利用されるか。」 これが澤田さん
の研究の柱のなっています。

ビー玉光学異性体(船橋)

 色々のビー玉を正四面体の4つの頂点と中心に位置するように張り付けて、光学異性体
モデルをつくる。接着剤はセメダインスーパー5が良さそうである。型決めには正三角形
の枠を組んだが、ぴったりの枠を作るのに苦労した。
 2種をたくさん準備して、生徒にその違いに気付かせるようにした。

CDスペースワーパー(船橋)

 今や大量に廃棄されるCDディスクをこまに利用する。軸は何とビー玉で、CDの穴の
部分を被せると、そのまま回して精密なこまになる。今回はスペースワーパーに応用、画
像がゆがんで動く世界に入り込みました。この形のこまは簡単でいろいろ利用できそうで
すが、最近の船橋さんのアイデアの鍵はビー玉のようです。
 他に試作品として、PETボトルを容器にしたブラウン運動モデルも紹介された。

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500Vの簡易高圧電源で作動させるが、ちょっと力不足。その後改良バージョンができ
ていますが、それは次回のお楽しみ。
 またナトリウムの実験プリントもありました。




    次回は



  12月14日(土) 13〜17時



      市立北高校  化学室


   (東門から入ってください。)




















                  - 5 -


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