01.5
                               事務局:林 正幸

  MOLの会通信01−5

 参加者は岡田、河合、澤田、鈴木とし、戸田、西尾、林まさ、の7名でした。おやつの
時間には、冷たいお茶とお菓子が出て懇談しました。いつものように終わりは6時過ぎで
した。

メロディーテスター(鈴木とし)

 岡田さんの影響でEHCでもメロディテスターを製作することにした。担当は鈴木とし
さん。主な変更点は
・電源を3Vにする(岡田さんのテスターもこれにより改善された)。
・トランジスタと可変抵抗で感度調節する(水道水と純水の区別も可)。
・スイッチと電源LEDを付ける。
・スピーカはふたに穴を開けて貼り付ける。
 これは夏休み7月28日(土)に製作講習会を開く。

新アルミかんつぶし(岡田)

 500mlのせん付きアルミかんが登場して、かんつぶしもやり易くなった。少量の水
を入れて沸とうさせ、雑巾で押さえてせんをして放置すると、やがてベコベコとつぶれて
いく。
 せんをせずに水そうに逆さに突っ込むのも簡単で、こちらは一瞬にして大きい音ととも
につぶれる。500mlビーカーに水を入れてもできそう。
 これは圧力をイメージする実験のひとつに位置づけており、大気圧実験装置(中村理化
製)の中の風船が空気を抜いていくと膨らむ実験も見せている。これは真空漬け物器でも
できる。
 さらに同時にピンポン玉の浮力、メタノール風船、減圧沸とうなども見せている。確か
に圧力は理屈だけでは分かりにくい。

ガラス細工シリーズ(岡田)

 6月23日の実験お楽しみ広場で実験レポートする内容の事前紹介。
・トンボ玉
・マドラー
・ガラス玉
 ガラス玉はガラス管(外径7mmがやり易い)を封じて丸く膨らませ、他端を細管に引
く。玉の部分を加熱してメチレンブルーのような色水を吸い込む(くり返して9割方入れ
る)。最後に細管を封じる。
 どれも生徒が喜ぶ。生徒には加熱したガラス管が曲がるだけで非日常的体験となるのだ。

                  - 1 -

グルメランプ(澤田)

 市販されているグルメランプのポイントは、ネオジムを混入したうすいブルーのガラス
でできた電球が黄色を吸収することにある。分光器で観察すると、黄色(570〜590
nm)に吸収があり暗線となっている。
 原因がフィラメントの発光にあるのか、ガラスの吸収にあるのかは、普通の白熱電球の
光をグルメランプの電球を通して分光器で観察することによって判明した。
 たしかにスーパーでおいしそうに見える刺身が、家で食べるときにはそれほどでもない。
洗濯物に限らず、どうやら黄ばみは古さを感じさせるようだ。
 ほかに、炭素繊維を使った「エジソンランプ」や、赤色(波長が長い)が多い「植物が
よく育つ電球」も見つけた。

アリガトーペーパーなど(河合)

 番外編授業で使える教材。正方形を16に折る折り目で仕切られたますに、アリが何匹
か描いてある。このペーパーを好きなように折ってから、端を落として16枚にする。そ
して表は表、裏は裏でまとめると、どちらも必ずアリガトー(10)ずついる(裏の方は
ひっくり返して見る)。
 折り目の両隣は必ず表と裏になるので、市松模様になるますそれぞれに合計10匹ずつ
のアリを描けばうまくいく。
 ほかに、ビンゴのように25個の数字が並んでいる「数当てカード」。これは同行同列に
ならないように選んだ5つの数字の合計を、心を読み取ってぴたりと当てる。
参考文献:高木著「Play Pazzle part2 パズルの百科」(平凡社)
 別に「食べ物づくり」シリーズということで、
・お手軽だんご
・お手軽プリン
・お手軽とうふ
のプリントももらった。
出典:権田信朗(tel/fax:0492−62−2276)

食塩の電離(西尾)

 飽和食塩水に少量のエタノールを加えると、固体の食塩が生成して白濁する。これに少
量の水を加えると溶解して透明になる。これを2,3回くり返すことができる。
 実はその場で食塩を溶かしたものではうまくいかなかった。石けんの塩析も失敗するこ
とがある。やはり飽和溶液をつくるには時間がかかる。予め大きいびんに食塩と水を入れ
て放置しておくと、いざと言うときに便利である。今回は水に食塩を加えて加熱し、それ
が冷えたものを使ったら成功した。
 これはナトリウムイオンや塩化物イオンを水和している水分子を、エタノール分子が自
らに水和させて溶解するために奪い取る結果である。水和のよい教材になる。
 ちなみに、飽和食塩水に濃塩酸を滴下しても似たことが起こる。これは平衡移動の教材
である。

                  - 2 -

金属と硫黄(鈴木とし&澤田)

 何でもやってみる**高校グループ。00.1molのナトリウムと硫黄を蒸発皿で加熱
する。しばらくして火の粉を吹き上げて反応が起こる。ナトリウム単独を空気中で加熱し
た場合はそれほど激しく反応しない。
 カリウムと硫黄でも似た反応が起こる。ちなみに前に見たカルシウムと硫黄は、蒸発皿
ではうまく行かず、試験管の中に硫黄が閉じ込められることがポイントのようである。
 硫黄は酸素と同族であり、燃焼反応が起こる。硫黄は固体で密度が高いので、空気より
激しくなることもある。

「高校生の質問」まとめ(林まさ)

 メールによる高校生の質問に返事を書いて、またそれをホームページにも掲載してきた。
その数が100ほどになったので、質問集としてまとめてみた。返事はホームページを閲
覧してほしい。
    httr://www.zzz.or.jp/masasuma/
 この種の質問は何より自分の勉強になる。そして授業構成の参考になる。ちなみにお礼
のメールが届くのは半数あまりである。

臭素の発生(林まさ)

 その中で臭化カリウム、酸化マンガン(W)と濃硫酸を加熱して臭素が生成する反応式
はどちらが正しいかという質問があった。
  2KBr+MnO2+2H2SO4 −→ K2SO4+MnSO4+2H2O+Br2
  2KBr+MnO2+3H2SO4 −→ 2KHSO4+MnSO4+2H2O+Br2
 硫酸水素ナトリウムがあるということで、試験管の中で臭化カリウムと酸化マンガン
(W)に、濃硫酸を加えた場合と硫酸水素ナトリウムを加えた場合を比べてみた。前者は
すぐに赤褐色の臭素が発生したが、後者はヨウ化カリウム・デンプン紙で確認できる程度
であった。すると反応式は後者が正しいことになる。
 メールを受け取ったときは、濃硫酸を1.2倍モルの粒状水酸化ナトリウムで中和した。
反応が進行していない可能性があると、少量の水を入れた。これに臭化カリウムと酸化マ
ンガン(W)を加えたときは赤褐色の臭素が発生した。こちらは前者の反応式を支持して
いる。
 確認の必要を感じて後日に、濃硫酸に0.6倍molの無水炭酸ナトリウムを加えた場合
と、濃硫酸に1.2倍モルの炭酸水素ナトリウムを加えた場合について、同様に実験してみ
たら明らかに赤褐色の臭素が発生した。いったいどうなっているのだろう?

チャック付きポリ袋の容器(林まさ)

 60×85mmチャック付きポリ袋が反応容器として有効である。ボルタの電池やイオ
ン化傾向の実験に、これまで特注のアクリル製縦長容器を使ってきたが、このポリ袋は簡
単に入手できる。
 ボルタの電池は亜鉛板と銅板にカップ麺の発泡スチロール片を挟んで輪ゴムで束ね、ク

                  - 3 -

リップをかませたとき接触しにくいように銅板をすこし反らしたセットをこのポリ袋に差
し入れ、希硫酸50mlを注いで300mlビーカーに立てかければでき上がり。チャッ
クの部分がポリ袋の口を広がりにくくするのがミソである。
 イオン化傾向の方は銅板に硝酸銀水溶液が30mlで十分。反応面積が大きいので、生
成する銀を取り出しガラス棒でろ紙にこすりつけて金属光沢を確認することも、しっかり
できる。
 なお金属板の角で穴があく可能性があるので、このポリ袋は使い捨てにする。

アンモニアの燃焼(林まさ)

 河合さん紹介の白金線によるメタノールの燃焼を見て、私も生徒実験のために白金線を
買い込んだ。そしてアンモニアの燃焼ができないかと試すうちに、50ml三角フラスコ
に濃アンモニア水を少し注いで、この中に白金線を差し入れると見事に真っ赤になった。
オストワルト法が実験できる。
 この方式だと、メタノールは小爆発を起こすほどである。そうしたらフラスコ内にスト
ローで空気を送ると再び実験できる。色々な物質でやってみるとよい。
 また、白金網をセットしたガラス管に水素を入れて水上に倒立し、酸素を送り込むと水
面がゆっくり上昇し、10分くらいですべて反応するそうである。それなら白金網を手に
入れて燃料電池をつくってみよう。
 白金触媒シリーズは白金黒による爆発もあり、充実してきた。

ワインの蒸留(戸田)

 赤ワインの蒸留はすぐれた実験だ。容器も丸底フラスコで、リービッヒ冷却器は使わず、
ガラス管をゴム管でつないで水で冷やした試験管に留出させる。
 生徒には20秒おきに温度をチェックさせてグラフを描かせる。そして85℃を境に留
出液を分け、火が点くかどうか調べさせる。
 生徒は熱中して実験に取り組む。
 ちなみに水害による校舎改修で、被覆電線が手に入り銅線として使える。被覆は塩ビで、
それでバイルシュタイン反応も試せる。
 また関連して予算請求したら、天井まで届くようなDNAモデルが手に入った。



                  - 4 -


林 正幸と主万子の始めの ホームページ(to our initial Home Page) にもどる。