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[b]酸化数の増減
17 [c]酸化数の見つけ方
[d]演習
18 宿題(演習)
備考:「いろいろな電池」と「いろいろな電解」は、この章の内容が多くなりすぎて混乱
する恐れがあるので、宿題には含めず問題集の学習と同じ応用編として扱う。
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No
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( CuO −→ Cu + O )
( O + H2 −→ H2O ) (+
CuO + H2 −→ Cu + H2O
[3]いくつもの反応がこのように(酸素原子のやり取り)として理解できる。その場合
は酸化と還元が同時に起きるので、このような反応は(酸化還元反応)と呼ばれる。
[c]酸化剤と還元剤
[1]同じことを今度は(能動形)で考えてみよう。相手物質に酸素原子を(与える)こ
とをその物質が「酸化する」と定義し、反対に相手物質から(酸素原子)を奪うことを
「還元する」と定義しよう。
日本語の表現は能動形のイメージがうすいので、「酸化する」は相手を酸化することで
あると意識しよう。「還元する」も同じである。
[2]すると実験の反応では、(酸化銅(U))が酸化し、(水素)が還元している。受
身形と絡めると、酸化銅(U)は自分が(還元されて)相手を酸化し、水素は酸化されて
(還元する)ことになる。
そして相手物質を酸化する薬剤は(酸化剤)と、相手物質を還元する薬剤は(還元剤)
と呼ばれる。
参考:受身形には「得失」を、能動形には「与奪」を使おう。
問1 [b]と[c]の内容を整理せよ。
酸化銅(U):酸素原子を失う=還元される=
酸素原子を与える=酸化する=酸化剤
水素:酸素原子を得る=酸化される=
酸素原子を奪う=還元する=還元剤
[d]考察
・水質汚濁の指標のひとつにCOD(化学的酸素要求量)がある。これは有機物などによ
る汚染を、酸化剤の過マンガン酸カリウム KMnO4 を使って計測する。よりくわしく調
べてみよう。
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No
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る。
溶鉱炉(高炉)に、上から鉄鉱石と(コークス)それに石灰岩を詰めて、下から(熱
風)を送り込む。
すると(炭素)であるコークスが酸素と反応して、次のように(一酸化炭素)が生成す
る。高温では二酸化炭素より一酸化炭素が生成しやすい。
2C + O2 −→ 2CO
これが次のように還元剤としてはたらく。
( Fe2O3 + 3CO −→ 2Fe + 3CO2 )
生成した鉄は(融解)した状態で炉の底にたまる。石灰岩は鉄鉱石の不純物と反応して
(スラグ)と呼ばれるものになって分離する。
[2]溶鉱炉から流し出す鉄は、そのまま冷却すると硬いがもろさのある(銑鉄)と呼ば
れる鉄になる。それは(炭素)を4%ほど含むためで、溶鉱炉からの鉄の多くは引き続い
て(転炉)に移し、酸素を吹き込んで炭素を一酸化炭素にして取り除く。高温では鉄その
ものは酸素と化合しにくい。こうして炭素を少なくした鉄は(鋼鉄)と呼ばれ、弾性が大
きくて強い。
鉄の生産量は金属の中でずば抜けて大きく、世界中で13億トン、日本で1.7億トンに
上る(98年 「日本国勢図会」(国勢社)より)。
問2 溶鉱炉のイラストを完成せよ。
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No
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つまり銅と銀イオンが反応して(銅イオン)と(銀)が生成していることが分かる。
このようにイオン式を含む反応式は(イオン反応式)と呼ばれる。イオン反応式はすで
に8章ですこし学習した。
参考:ふつうの反応式はどの原子もその個数が変化しないように書き表すが、イオン反応
式ではそれに加えて(電気)の総量が変化しないように注意する。
問1 (2)〜(4)の反応式もイオン反応式に直せ。
(2) Zn + Pb2+ −→ Zn2+ + Pb (6)
(3) Fe + Cu2+ −→ Fe2+ + Cu (7)
鉄(U)イオン
(4) 2Al + 6H+ −→ 2Al3+ + 3H2 (8)
[c]金属のイオン化傾向
[1]2章などで学習したように、金属は(陽イオン)になる。そして(5)のイオン反
応式は(銅)の方が(銀)より陽イオンになりやすいことを示している。
Cu > Ag
同様に(6)は ( Zn > Pb )
(7)は ( Fe > Cu )
(8)は ( Al > H2 ) を示している。
これらの金属の全体の順番は次のようになっている。
( Al > Zn > Fe > Pb > H2 > Cu > Ag )
水素は(非金属)であるが、陽イオンになるので仲間に含める。
[2](5)と(7)の反応式から分かるように、相手によって銅が銅イオンになったり、
銅イオンが銅になったりする。これはどの金属にも当てはまることである。
以上はすべて水溶液中の反応から導き出された。こうして(水溶液中)で金属が陽イオ
ンになる性質は金属の(イオン化傾向)と呼ばれる。そしてその順番は(イオン化列)と
言う。
[3]一般的にイオン化傾向が(大きい)金属はその反応性が(激しい)と言える。この
ことについては順を追って学習していく。
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No
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[1]「金属と水溶液」実験の反応を見直してみると、それが(電子のやり取り)になっ
ていることに気付く。たとえば(5)の反応式は、次のように2つの段階に分けて書くこ
とができる。
( Cu −→ Cu2+ + 2e- )
( 2e- + 2Ag+ −→ 2Ag (+ )
Cu + 2Ag+ −→ Cu2+ + 2Ag
↑ ↑
電子を失う 電子を得る
‖ ‖
電子を与える 電子を奪う
[2]これを電子得失表で検討してみると、銅と銀では(銅)の方が電子を失いやすく、
銀イオンと銅イオンでは(銀イオン)の方が電子を得やすいので、この反応が(右向き)
に進行し、左向きには(進行しない)ことが説明できる。つまり電子得失表において(右
下がり)の斜線で結ばれる物質どうしは自然に反応する。
ちなみに以上は受動表現になっているが、酸素原子のやり取りと同様に、「電子を与え
る」や「電子を奪う」という(能動)表現も使える。
問1 (6)〜(8)の反応式も電子のやり取りとして2段階に分けて書け。
(6)の反応
Zn −→ Zn2+ + 2e-
2e- + Pb2+ −→ Pb (+
Zn + Pb2+ −→ Zn2+ + Pb
(7)の反応
Fe −→ Fe2+ + 2e-
2e- + Cu2+ −→ Cu (+
Fe + Cu2+ −→ Fe2+ + Cu
(8)の反応
2Al −→ 2Al3+ + 6e-
6e- + 6H+ −→ 3H2 (+
2Al + 6H+ −→ 2Al3+ + 3H2
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No
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( 電池では物質が能動的に、負極で電子を与える反応を、
正極で電子を奪う反応を起こす。 )
電池はそれを構成する物質が電子の流れを発生させるので、(能動)表現を使うように
しよう。その意味で前節の表は「電子与奪表」でもある。それから(負極)から考えると
分かりやすい。
参考:電流の向きは正極から流れ出し負極に流れ入ると定義されているので、電子の流れ
と逆向きになるから注意する。
問 ダニエル電池をイラストでまとめよ。
[c]ダニエル電池の補足
[1]ダニエル電池では全体としての反応は、負極と正極の反応式を積み算すればよい。
負極 Zn −→ Zn2+ + 2e-
正極 2e- + Cu2+ −→ Cu (+
( Zn + Cu2+ −→ Zn2+ + Cu )
電池が放電するに連れて、負極の亜鉛板は質量が減り、実験でも確認できたように正極
の銅板は銅が(付着して)質量が増える。
[2]亜鉛板において起きる反応では、生成する亜鉛イオンは(水溶液)に溶け出し、電
子の方は(亜鉛板)に留まる。これはイオンは水和して安定になり、電子は金属中で自由
電子の仲間入りをして安定になるためである。このように正電気と負電気が分離すること
は電池ができる条件である。
(続く)
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No
[3]セロハンはどんなはたらきをするのだろうか。それは(銅イオン)が亜鉛板の表面
に移動して、そこで直接に電子のやり取りをしてしまわないように(隔離)している。実
際に硫酸銅水溶液に亜鉛板を付けると、同じ反応が起きて亜鉛板の表面に銅が付着する。
[4]それでは(硫酸亜鉛)は必要であろうか。電池が放電すると、左図のように(負
極)付近は亜鉛イオンが生成して(正電気)を帯びる。また正極付近は銅イオンが反応す
るに伴い(硫酸イオン)が相手を失うので負電気を帯びる。このままでは電池としてはた
らかず、それぞれのイオンが相手の電極に移動する必要がある。ところが液体は4章で学
習したように、分子がほぼ接触してひしめくような状態であるので、イオンは簡単には移
動できない。
電解質が溶けた水溶液では、右図のように(玉突き式)に電気だけがすばやく相手の電
極まで移動できるようになるのである。
実際に硫酸亜鉛水溶液を純水に換えると、ダニエル電池ははたらかなくなる。それから
セロハンであるが、これは6章で触れたように半透膜であり、亜鉛イオンと硫酸イオンが
(通り抜ける)ことを保証しているのである。
[5](ダニエル電池)では亜鉛が電子を与える反応を起こすが、たとえば亜鉛電極の側
を銀板と硝酸銀水溶液に換えれば、電子得失表から分かるように銅が銅イオンになって電
子を与える反応を起こす。つまりダニエル電池では亜鉛と銅が電子を与える反応で(攻め
ぎ合って)いる。そしてその電圧(起電力)は2つの「勢い」の(差)を表している。こ
うしてダニエル電池タイプの電圧を次々に計測すると、電子を与える反応の勢いを数値で
比較できるようになる。
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No
問1 マンガン乾電池の仕組みは使い終わったものを分解してみると分かりやすい。この
電池の仕組みをイラストで描け。
[c]鉛蓄電池(バッテリー)
[1](希硫酸)を染み込ませたクッキングペーパーを2枚の(鉛板)でサンドイッチに
して、(手まわし発電機)をつないで十分にまわすと、手を離してもハンドルが(まわり
続ける)ようになる。回転が止まったら再び発電機をまわしてやると、またハンドルが自
分でまわる。途中で鉛板につないだクリップを外すと(止まり)、もう一度つなぐと再び
ハンドルがまわる。
[2]はじめに発電機をまわすと電気分解が起こり、一方の鉛板の表面が(酸化鉛(W)
PbO2 )に変化して、図のような(鉛蓄電池)が完成する。
[3]そして手を離すと放電がおこり、発電機はモーターとして回転する。負極は変化し
ていない方の(鉛板)で、鉛と硫酸イオンが共同で電子を与える。
負極 Pb + SO4 2- −→ PbSO4 + 2e- (1)
硫酸鉛
そして生成する(硫酸鉛)は水に溶けにくく電極に付着する。
正極では次のように水素イオンが酸化鉛(W)および硫酸イオンと共同で電子を奪う。
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正極 2e- + 4H+ + PbO2 + SO4 2- −→ PbSO4 + 2H2O (2)
酸化鉛(W)
こちらの硫酸鉛も電極に付着する。
電池が放電するにつれて両方の電極とも質量が(増加する)。また希硫酸はうすくなる。
[4]再び発電機をまわすと電子の流れが放電と逆になり、今度は(1)(2)の反応と
も(逆向き)に進行して鉛蓄電池が再生する。この操作は(充電)と呼ばれる。このよう
に充電により再生してくり返し使用できる電池は(二次電池)と呼ばれる。
[d]燃料電池
[1]現在まさに次世代自動車の動力源にする(燃料電池)が開発を終えようとしている。
ここでは最初に実用化された図のような仕組みの燃料電池について学習する。
(水素)が供給される電極が(負極)であり、水素が水酸化カリウム KOH から生じ
る(水酸化物イオン)と共同で電子を与える。
負極 2H2 + 4OH- −→ 4H2O + 4e-
この反応式の係数は次の反応式との関係で通常の2倍にしている。
(酸素)が供給される正極では、酸素が(水分子)と共同して電子を奪う。
正極 4e- + O2 + 2H2O −→ 4OH-
[2]全体としての反応は積み算して次のようになる。
2H2 + O2 −→ 2H2O
これは水素の(燃焼反応)と同じであるが、上のように電池に仕組むと反応熱を電気エネ
ルギーとして取り出すことができる。熱エネルギーに比べて電気エネルギーの(効率)は
格段に高いという利点がある。そして大気汚染、環境問題に対しても有効である。
ちなみに上の反応式はこの章が終わるまでに理解できるようになる。
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