キーワード
高校、化学、教材、自主編成、教科書、(高校化学、化学教材)

                                  99.10
                                   林 正幸

   8.酸と塩基

授業計画

時間      項 目                    備 考
 1  1.酸とは、塩基とは [a]酸とは
               [b]酸性         亜鉛と硫酸の反応
 2             [c]塩基とは
               [d]塩基性
    2.酸・塩基の強弱と酸性の強さ [a]酸の強弱    塩酸と酢酸
                    [b]塩基の強弱
 3                  [c]酸性の強さ
    3.水素イオン指数  [a]水のイオン積
               [b]酸性、塩基性の意味
 4             [c]水素イオン指数    紫キャベツの変色
 5  実験1 酸化物から酸と塩基をつくる
 6  4.酸性酸化物と塩基性酸化物
          [a]硫黄から硫酸をつくる
          [b]割りばしから炭酸などをつくる
          [c]チョークから水酸化カルシウムをつくる
 7        [d]酸性酸化物と塩基性酸化物
          [e]酸性雨
 8  5.中和反応     [a]中和反応       中和反応カード
               [b]注意したいこと
 9             [c]食酢中の酢酸の中和滴定  デモ実験
               [d]中和的定の関係式
               [e]酸化物と酸・塩基の反応

                  - 1 -

10  実験2 塩から酸と塩基をつくる
11  6.塩の反応     [a]気体の酸と塩基の生成
12             [b]弱酸と弱塩基の生成
               [c]塩の反応
13. 宿題(演習)
課題  覚えておきたい反応式



 生徒の混乱を避けるため、酸と塩基はアレニウスの定義に限定した。




















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                                   No

1.酸とは、塩基とは

[a]酸とは
[1]地球は水の惑星と言われ、水は降雨により地表にもたらされ、河川・地下水となり、
湖沼や海洋を形成している。水は人間を含む生物にとって重要な(環境)である。また生
命は海で誕生し、水を体内に取り込んでおり、その中で極めて多様な生命化学反応が起こ
っている。
[2]この水にはさまざまな物質が(溶解)して、水溶液はいろいろなはたらきを持つよ
うになる。中でも酸および塩基と呼ばれる一群の物質は重要で、互いに相手を打ち消しつ
つ、水という環境に大きな影響を与えている。
[3]酸とは「水に溶けて(水素イオン H+ )を生じる物質」である。たとえば塩酸(塩
化水素)は水に溶けると次のように電離して水素イオンを生じる。
  ( HCl −→ H+ + Cl- )
            塩化物イオン
 前に触れたように、酸は(分子性)物質でありながら水に溶けると陽イオンと陰イオン
に電離する。実はこれには水が関係しており、塩酸は水と次のように反応しているのであ
る。
    HCl + H2O −→ H3+ + Cl-
3+ はオキソニウムイオンと呼ばれるが、これを簡単のために H+ で表している。だ
から酸から水素イオンが生じるには()が欠かせないことを押さえておくべきである。
問1 次の酸が水に溶けて電離する反応式を書け。
  硫酸   H2SO4 −→ 2H+ + SO4 2-
                  硫酸イオン
  硝酸   HNO3 −→ + + NO3 -
                硝酸イオン
  酢酸   CH3COOH −→ CH3COO- + H+
                 酢酸イオン
  リン酸  H3PO4 −→ 3H+ + PO4 3-
                  リン酸イオン

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[4]問1の中で酢酸の化学式は示性式と呼ばれるもので後ほど学習する。ここではこの
一例のみが登場するので、とりあえず記憶しよう。また(酢酸)分子には全部で4つの水
素原子が含まれるが、水に溶けて水素イオンになるのは1つだけである。つまり分子中の
すべての水素が電離するわけではない。
 なおイオンの記号(イオン式)が書けるように、原子価やイオンの価数に注意を払おう。
[5]1分子の酸からいくつの水素イオンを生じるかによって、塩酸、硝酸、酢酸は(
)の酸であり、硫酸は(2価)の酸であり、リン酸は(3価)の酸であると言う。

[b]酸性
 水に溶けた酸が示す性質は(酸性)と呼ばれる。これは要するに(水素イオン)が持つ
性質である。それには
・なめると(酸味)がある。
・指示薬BTBを(黄色)にする(リトマス紙を赤色にする)。
・亜鉛などの(金属)と反応して(水素)を発生する。
・(塩基)のはたらきを打ち消す。
などがある。

問2 「亜鉛と硫酸の反応」のイラストを描け。

      

[c]塩基とは
 塩基とは「水に溶けて(水酸化物イオン OH- )を生じる物質」である。たとえば水酸
化ナトリウムは水に溶けると次のように電離して水酸化物イオンを生じる。

                         (続く)

                  - 4 -

                                   No

  ( NaOH −→ Na+ + OH- )
        ナトリウムイオン
塩基の多くは(イオン性)物質である。
 (アンモニア)は分子性物質の塩基であり、次のように水と反応して水酸化物イオンを
生じる。
  ( NH3 + H2O −→ NH4 + + OH- )
           アンモニウムイオン
当面はこのような例はアンモニア以外は登場しないので覚えてしまおう。
問3 次の塩基が水に溶けて電離する反応式を書け。
  水酸化カリウム   KOH −→ + + OH-
                カリウムイオン
  水酸化カルシウム  Ca(OH)2 −→ Ca2+ +2OH-
                   カルシウムイオン
  水酸化銅      Cu(OH)2 −→ Cu2+ + 2OH-
                     銅イオン

 (水酸化ナトリウム)、水酸化カリウム、アンモニアは1価の塩基であり、(水酸化カ
ルシウム)、水酸化銅は2価の塩基である。

[d]塩基性
 水に溶けた塩基が示す性質は(塩基性)と呼ばれる。それには
・なめるとある種の(苦味)がある。
・指示薬BTBを(青色)にする(リトマス紙を青色にする)。
・()のはたらきを打ち消す。
などがある。これはもちろん(水酸化物イオン)が持つ性質である。



                  - 5 -

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2.酸・塩基の強弱と酸性の強さ

[a]酸の強弱
問1 実験のイラストを描け。

      

 モル濃度が同じ0.5mol/lでも、塩酸は電球テスターが(明るく)ついたが、(
)水溶液ではぼんやりとついただけだった。これは水に溶けている分子において、電離
している度合(電離度という)が異なるためである。塩化水素は100%電離している
(電離度が1と表す)のに対して、酢酸は1%(電離度が0.01と表す)程度しか電離し
ていない。
 電離度がほぼ1の酸は(強酸)と呼ばれ、これに対して電離度が0.01程度以下の酸は
弱酸)と呼ばれる。
参考:上の定義は、酸のモル濃度がおおむね0.1mol/l以上の通常の濃度を想定して
   いる。 
問2 1節で出てきた酸を強酸と弱酸に分けておこう。
                    中間
    HCl、H2SO4、HNO3 > H3PO4 > CH3COOH
                 4節からの追加  、H2SO3、H2CO3



                         (続く)


                  - 6 -

                                   No

[b]塩基の強弱
 塩基の強弱は複雑なので、酸の場合と似た考え方をするとして、結論だけを確認してお
きたい。
問3 1節で出てきた塩基を強塩基と弱塩基に分けておこう。
    NaOH、KOH、Ca(OH)2 > NH3、Cu(OH)2

[c]酸性の強さ
問4 0.001mol/l硫酸の水素イオンのモル濃度はおよそいくらか。
    この水溶液1[l]を考えると
      2SO4 は0.001mol存在する。
    硫酸は2価なので、そして強酸であるので
      水素イオン H+ は0.002mol存在する。
                    答 0.002mol/l

 酸に価数があり、また酸に強弱があるため、水溶液の(酸性の強さ)は、溶けている酸
のモル濃度ではなく、(水素イオン)のモル濃度で表すことが合理的である。










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3.水素イオン指数

[a]水のイオン積
 化学Uで学習する化学平衡の理論から、純水を含め比較的うすい水溶液では、水素イオ
ンのモル濃度と水酸化物イオンのモル濃度の積は一定の数値、具体的には
    1×10-14[mol2/l2](温度は15℃)
になることが導かれる。この数値は(水のイオン積)と呼ばれる。関係式にすると
  ( [H+][OH-] = 1×10-14 )
となる。ここで[ ]は(モル濃度)を意味し、[H+]は水素イオンのモル濃度を表して
いる。
[b]酸性、塩基性の意味
[1]これまで酸性は水溶液中の水素イオンに依っており、塩基性は水溶液中の水酸化物
イオンに依っていると説明してきた。したがって中性の水溶液、あるいは純水中には水素
イオンも水酸化物イオンも存在しないと考えられる。これは(おおむね)正しいことであ
る。
[2]しかし厳密には、水分子は極めてわずかだが次のように電離している。
  ( 2O −→ H+ + OH- )
つまり水素イオンと水酸化物イオンは、(中性)の水溶液や純水中にも存在している。そ
のモル濃度は
    [H+]=[OH-]とイオン積の関係式から
    [H+2 = 10-14
  ( [H+]=10-7[mol/l]=[OH- )
と求められる。
    10-7 = 1/107
であるから、確かにわずかなことである。
[3]さて酸性という性質は中性の純水に酸を溶かして生じるので、(酸性)とは
  ( [H+]>10-7[mol/l] )
である。もちろん余程うすくないかぎり、水素イオン濃度は加えた酸によって決まってく
る。
                         (続く)

                  - 8 -

                                   No

 そして水のイオン積の関係式から、酸性とは
    [OH-]<10-7[mol/l]
であるとも言える。
 同様にして、(塩基性)とは
    [OH-]>10-7[mol/l]
または
  ( [H+]<10-7[mol/l] )
である。
 これから導かれる結論は、酸性、(中性)、(塩基性)のすべてが水素イオンのモル濃
度で表示できるということである。
問1 0.01mol/l水酸化ナトリウム水溶液の水素イオン濃度は何mol/lか。
 (1)この水溶液1[l]を考えると
      NaOH は0.01mol存在する。
    水酸化ナトリウムは1価で、強塩基であるので
      水酸化物イオン OH- は0.01mol存在する。
    つまり [OH-]=0.01=10-2[mol/l]
 (2)水のイオン積から
      [H+]×10-2 = 10-14
      [H+]=10-12
                    答 10-12mol/l
参考:10a×10b = 10a+b(a、bは負でも成り立つ)
   110-c = 1/10c
[c]水素イオン指数
[1]ところで、酸性、中性、塩基性を表示するのに水素イオンのモル濃度の(指数)部
分の符号を変えた数値を使うことができる。たとえば
       [H+]=10-5[mol/l]  では   5
    中性 [H+]=10-7[mol/l]  では   7
    問1 [H+]=10-12[mol/l] では  12

                  - 9 -

というようである。この数値は(水素イオン指数)ないしpH(ピーエイチ)と呼ばれ、
よく利用される。
問2 酸性、中性、塩基性と、水素イオン濃度、pHの関係をまとめてみよう。



                   図3



[2]このように酸性の強さはたいてい(pH)で表示される。それなら水素イオンのモ
ル濃度ではなく、その指数部分を使う意味は何だろうか。
 すこし難しくなるが、6章で物質が化学的変化をする「勢い」はモル濃度に比例するこ
とを学んだ。しかしより正確にはモル濃度の指数部分に比例しているのだ。こんなわけで
溶液を2倍、3倍と希釈しても顕著な違いが現れないことが多い。その場合は溶液を(
)倍、(100)倍と希釈するとよい。そんな例として紫キャベツ色素がpHの違いで
変色する実験をみてみよう。
問3 「紫キャベツ色素の変色」のイラストを描け。

      

[3]また上の実験は、水溶液のpHが物質に大きな影響を与えることを示している。生
物体内の各種の(酵素)は一種の触媒であるが、それぞれには(最適pH)がある。たと
えば胃でタンパク質を消化するペプシンは、胃酸(塩酸)によってpHが2になるときに
もっともよくはたらく。私たちの血液はpHが7.5に調節されており、たとえば過呼吸に
よってpHが大きくなると意識を失うなどの障害を引き起こす。

                  - 10 -

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                                   No

4.酸性酸化物と塩基性酸化物

[a]硫黄から硫酸をつくる(実験のまとめ)
 (硫黄)に点火して(集気びん)の中で燃焼させて(二酸化硫黄)を発生させる。この
とき次の反応が起きる。
    S + O2 −→ SO2
二酸化硫黄は(無色)で刺激臭のある(気体)である。
 二酸化硫黄を()と振り混ぜると、(BTB)が黄色になり、水溶液が(酸性)にな
ることを示す。このとき次の反応が起きる。
    ( SO2 + H2O −→ H2SO3 )  (1)
                亜硫酸
生成する亜硫酸は(弱酸)である。また塩化バリウムとは反応しない。
 亜硫酸水溶液に(過酸化水素水)を加えると次の反応が起きて(硫酸)が生成する。
      H2SO3+ H22 −→ H2SO4 + H2
           過酸化水素  硫酸
硫酸水溶液に(塩化バリウム)水溶液を加えると、次の反応が起きて(白色)沈でんが生
じる。
    H2SO4 + BaCl2 −→ 2HCl + BaSO4
         塩化バリウム        硫酸バリウム
白色沈でんは硫酸バリウムで、これは硫酸が生成していることを検出する反応である。

[b]割りばしから炭酸などをつくる(実験のまとめ)
 (割りばし)に点火して集気びんの中で燃焼させると、はしの成分元素の炭素が(二酸
化炭素)になる。
 二酸化炭素を()と振り混ぜると、BTBが(黄色)になり、水溶液が酸性になるこ
とを示す。このとき次の反応が起きる。
    ( CO2 + H2O −→ H2CO3 )  (1)
                 炭酸
生成する炭酸は(弱酸)である。

                  - 11 -

 割りばしをよく燃焼させ、できた()を()に落としてかき混ぜると、BTBが
青色)になり、水溶液が(塩基性)になることを示す。
 灰の中にははしの成分元素のカリウムが(炭酸カリウム K2CO3)となって含まれる
ためである。炭酸カリウムがすこし塩基性であることは次節で学習する。

[c]炭酸カルシウムから水酸化カルシウムをつくる(実験まとめ)
 (炭酸カルシウム)製のチョークをそのまま水に浸けると、ユニバーサル指示薬が(
緑色)になり、(わずかに)塩基性であることを示す(このことも次節で学習する)。
 同じチョークをバーナーで強熱すると、一部(加熱時間が短い)が次の反応を起こす。
    CaCO3 −→ CaO + CO2
   炭酸カルシウム 酸化カルシウム
酸化カルシウム)も白色固体で、見た目の変化はあまりない。
 そのチョークを水に浸けると、ユニバーサル指示薬が(紫色)なり、水溶液は先の実験
に比べて(より強い)塩基性を示す。このとき次の反応が起きる。
    ( CaO + H2O −→ Ca(OH)2 )  (3)
               水酸化カルシウム
生成する水酸化カルシウムは少ないが、これは強塩基であるので、明らかに水溶液の塩基
性が強まる。









                         (続く)


                  - 12 -

                                   No

[d]酸性酸化物と塩基性酸化物
 実験を整理すると
    二酸化硫黄    ( SO2 )
    二酸化炭素    ( CO2 )
は水と反応して酸を生成し、
    酸化カルシウム  ( CaO )
は水と反応して塩基を生成する。
 前者のように
(1)()と反応して()を生成したり
(2)塩基と反応して塩を生成する
酸化物は(酸性酸化物)と呼ばれる。
後者のように
(3)水と反応して(塩基)を生成したり
(4)酸と反応して塩を生成する
酸化物は(塩基性酸化物)と呼ばれる。
 実験からうかがえるように、硫黄や炭素のような(非金属)の酸化物の多くは(酸性
酸化物である。そしてカルシウムのような(金属)の酸化物の多くは(塩基性酸化物で
ある。
参考:(2)と(4)のタイプの反応は次節で学習する。









                  - 13 -

[e]酸性雨
 酸性酸化物の多くは(気体)である。(燃焼)によって発生する二酸化炭素、二酸化
硫黄、二酸化窒素は大気と混合し、水蒸気や水滴と反応して()になる。こうして雨は
酸性となる。
 しかし発生する酸性酸化物が主に二酸化炭素であった時代は、(炭酸)が弱酸の中でも
弱い方なので、雨の酸性はpHが()に近くて問題は無かった。しかし人間が石炭・石
油などを大規模に燃焼させるようになると、それらに含まれる(硫黄)分が二酸化硫黄と
して発生するようになった。(亜硫酸)は弱酸であるが、さらに紫外線と酸素や、大気中
の「オキシダント」と呼ばれる汚染物質によって(硫酸)という強酸に変化する。加えて
高温燃焼に伴って発生する二酸化窒素は(硝酸)という強酸になる(後出)。
 こうして雨の酸性はpHが(5や4)という強さになり、(土壌の酸性化)による森林
の立ち枯れ、湖沼の酸性化による水生生物の死滅、大理石の建物や彫刻の腐食(酸性雨つ
らら)などの被害が出ている。
 ちなみに酸性雨のもとになる酸性酸化物は、慢性気管支炎など呼吸器系の障害も引き起
こす。















                  - 14 -

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                                   No

5.中和反応

[a]中和反応
(1)酸と塩基は互いに相手を(打ち消し合う)関係にある。それは、互いに反応して酸
でも塩基でもない物質に変化することを意味している。このような反応は(中和反応)と
呼ばれ、そのとき生成するのは()と、()と呼ばれる物質である。
  ( HCl + NaOH −→ H2O + NaCl )
    塩酸 水酸化ナトリウム    塩化ナトリウム
  ( 2SO4 + 2NaOH −→ 2H2O + Na2SO4 )
     硫酸  水酸化ナトリウム      硫酸ナトリウム
  ( 2HNO3 + Ca(OH)2 −→ 2H2O + Ca(NO32 )
     硝酸   水酸化カルシウム       硝酸カルシウム
(2)中和反応で()が生成するのはどうしてだろうか。酸は水に溶けて水素イオンを
生じ、塩基は水に溶けて水酸化物イオンを生じ、これらのイオンは次のように反応して
  ( + + OH- −→ H2 )
その結果として水が生成する。そして水素イオン1個と水酸化物イオン()個が反応す
るので、いくつの酸といくつの塩基が反応するかは、酸と塩基の価数から決まってくる。
(3)()は、()から生じる陰イオンと、塩基に由来する(陽イオン)で構成され
る。塩は(イオン性)物質である。
問1 次の塩はどんな酸と塩基から生成するか、反応式を書け。
(1)硝酸カリウム KNO3
    HNO3 + KOH −→ H2O + KNO3
     硝酸 水酸化カリウム
(2)炭酸カルシウム CaCO3
    2CO3 + Ca(OH)2 −→ 2H2O + CaCO3
     炭酸  水酸化カルシウム
(3)酢酸ナトリウム CH3COONa
    CH3COOH + NaOH −→ H2O + CH3COONa
      酢酸   水酸化ナトリウム

                  - 15 -


[b]注意したいこと
[1]ひとつは、アンモニアが関係する中和反応である。たとえば塩酸とのあ反応は次のよ
うであり
  ( HCl + NH3 −→ NH4Cl )
    塩酸 アンモニア 塩化アンモニウム
水が生成しない。これを理解するには酸と塩基の考え方のレベルを上げる必要があるが、
とりあえずはそのようなものとして受け入れておこう。

[2]ふたつは、(中途半端)な中和反応である。
    H2CO3 + NaOH −→ H2O + NaHCO3
                    炭酸水素ナトリウム
つまり、炭酸と同じ物質量の水酸化ナトリウムしか加えなければ、中和反応は炭酸の水素
を残した塩を生成する。

[3]みっつは、完全な中和反応で生成する塩でも、(厳密)には中性でないことがある。
前の実験では(炭酸カリウム K2CO3 )や炭酸カルシウム CaCO3 がすこし(塩基
)であることを観察した。この理由は化学Uでくわしく学習するが、簡単な法則性があ
るので利用しよう。
    強酸と強塩基からできる塩    完全に中性
    強酸と弱塩基からできる塩    すこし酸性
    弱酸と強塩基からできる塩    すこし塩基性
 炭酸カリウムと炭酸カルシウムはいずれも(弱酸)と強塩基からできる塩である。ちな
みに炭酸水素ナトリウム NaHCO3 もすこし塩基性である。
 このことは次のような中和滴定において無視できないことがある。


                         (続く)

                  - 16 -

                                   No
[c]食酢中の酢酸の中和滴定
[1]濃度不明の酸や塩基の水溶液がある場合、中和反応によってそれを計測することが
できる。その基礎になるのは、すでに学習した反応量(第3章)とモル濃度(第6章)で
ある。ここでは反応量の計算に関して一歩進んだ扱いをする。

[例題] 予め5倍にうすめておいた食酢を(ホールピペット)で10mlきっかり三角
フラスコに採り、指示薬として(フェノールフタレイン)2、3滴を加える。(ビュレッ
)に準備した0.1mol/l水酸化ナトリウム水溶液を滴下していくと、(     )
ml加えたところで水溶液がすこし(赤色)になった。以上の実験から食酢中の酢酸のモ
ル濃度を求めよ。
 (0)モル濃度の復習をしておこう。
    c[mol/l]の溶液v[ml]に含まれる溶質の物質量[mol]は
    ( cv/1000 )で求められる。
 (1)酸と塩基が中和するとき、酸からの水素イオンの物質量と塩基からの水酸化物イ
    オンの物質量は(等しい)。
 (2)5倍にうすめた食酢の酢酸のモル濃度をc[mol/l]とすると
    中和した酢酸の物質量は
      (10c)/1000
    酢酸は1価であるのでそれから生じる水素イオンは
      ()×10c/1000[mol]
 (3)中和した水酸化ナトリウムの物質量は
      0.1×(     )/1000
    水酸化ナトリウムは()価であるのでそれから生じる水酸化物イオンは
      1×0.1×(     )/1000[mol]
 (4)以上から、両辺の1000を省いて
      1×(10c)=1×0.1×(     )
        c=(      )
    もとの食酢のモル濃度は5倍だから
                    答 (     )mol/l

                  - 17 -


[2]ここでフェノールフタレインは(中和点)を検出するために加える。中和で生成す
る酢酸ナトリウム(塩)はすこし塩基性なので、そこで無色から赤色に変わるこの指示薬
が選ばれている。またこのように溶液を滴下して反応に必要な体積を計測する分析操作は
滴定)と呼ばれる。

[d]中和滴定の関係式
 以上を振り返ってみると、水素イオンの物質量は
酸がn価でモル濃度がc[mol/l]で体積がv[ml]である場合
    n×(cv/1000
で求められる。
 また水酸化物イオンの物質量は
塩基がn'価でモル濃度がc'[mol/l]で体積がv'[ml]である場合
    n'×(c'v'/1000
で求められる。
 したがって中和滴定では、それぞれの1000を省いて
    (ncv=n'c'v'
という関係式が成り立つ。

問 濃度が分からない水酸化ナトリウム水溶液10mlを0.5mol/l硫酸で中和した
ところ17.4mlを必要とした。この塩基水溶液のモル濃度を計算せよ。
    塩基水溶液をc[mol/l]とすると
      2×0.5×17.4 = c×10
        c=1.74      答 1.74mol/l






                  - 18 -

                                   No
[e]酸化物と酸・塩基の反応
 すでに触れたように、(酸性)酸化物は塩基と反応し、塩基性酸化物は()と反応す
る。これらは中和反応に似ている。
 石灰水(水酸化カルシウム水溶液)にストローで息を吹き込むと白く濁る例では、酸性
酸化物である(二酸化炭素)が塩基である(水酸化カルシウム)と次のように反応する。
    ( CO2 + Ca(OH)2 −→ CaCO3 + H2 )  (2)
                   炭酸カルシウム
生成する(炭酸カルシウム)は水に溶けにくいので白濁し、それによって呼気に二酸化炭
素の含まれることが確認できる。そして炭酸カルシウムは塩である。したがってこれは前
節のタイプ(2)の反応である。
  (酸性酸化物は塩基と反応して塩を生成する。
 胃酸過多の人に酸化マグネシウムを含む薬を投与する例では、塩基性酸化物である(
化マグネシウム)が酸である(塩酸)と次のように反応する。
    ( MgO + 2HCl −→ MgCl2 + H2 )  (4)
                 塩化マグネシウム
胃酸が塩化マグネシウムに変化して「むねやけ」がおさまる。(塩化マグネシウム)は塩
であり、これは前節のタイプ(4)の反応である。
  (塩基性酸化物は酸と反応して塩を生成する。
 タイプ(2)の応用として排煙脱硫を見てみよう。石炭・石油を燃焼させると二酸化硫
黄が発生する。この排煙を水酸化カルシウム水溶液と反応させると、次の反応で90%以
上の二酸化硫黄を除去することができる。
    SO2 + Ca(OH)2 −→ CaSO3 + H2
                亜硫酸カルシウム
亜硫酸カルシウムは硫酸カルシウム(CaSO4)に変化させて石こうとして販売される。





                 - 19 -

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6.塩の反応

[a]気体の酸と塩基の生成(実験のまとめ)
[1]塩化水素の発生
 (塩化ナトリウム)に(濃硫酸)を加えると、次の反応によって(塩化水素)を発生す
る。
  ( NaCl + H2SO4 −→ NaHSO4 + HCl )   (1)
   塩化ナトリウム     硫酸水素ナトリウム
  (HClとNaOHの塩)
 塩化水素は水に(溶けやすく)(この溶液が塩酸である)、空気より重いので(下方
置換で試験管に捕集する。塩化水素は(無色)の気体であるが空気中の水蒸気と、塩酸の
微粒子をつくりすこし白煙となる。塩化水素は(刺激臭)を持つ。
 塩化水素は水に溶けてBTBを(黄色)にし、試験管内を水が(上昇)する。
 塩化水素は(気体)の酸であり、揮発性の酸と言う。揮発性とは気体になりやすいとい
う意味である。これに対して硫酸は(不揮発性)の酸である。一般に、揮発性酸の塩に不
揮発性酸を加えると、揮発性酸が発生する(タイプ(1)とする)。
[2]アンモニアの発生
 (塩化アンモニウム)に(水酸化カルシウム)を混ぜて加熱すると、次の反応によって
アンモニア)が発生する。
 ( 2NH4Cl + Ca(OH)2 −→ CaCl2 + 2H2O + 2NH3 ) (2)
   塩化アンモニウム        塩化カルシウム
  (HClとNH3の塩)
 アンモニアは水に溶けやすく空気より軽いので(上方)置換で試験管に捕集する。アン
モニアは(無色)の気体であるが、同時に発生する水蒸気とアンモニア水の微粒子をつく
りかなり白煙となる。アンモニアは(刺激臭)を持つ。
 アンモニアは水に溶けてフェノールフタレインを(赤色)にし、試験管内を水が上昇す
る。

                            (続く)

                  - 20 -

                                   No

 アンモニアは気体の塩基であり、(揮発性)の塩基である。これに対して水酸化カルシ
ウムは不揮発性に塩基である。一般に、揮発性塩基の塩に不揮発性塩基を加えると、揮発
性塩基が発生する(タイプ(2)とする)。

[3]塩化アンモニウムの白煙
 捕集した塩化水素とアンモニアを近づけると、次の反応によってはっきりとした(白煙
を生じる。
    HCl+ NH3 −→ NH4Cl  
             塩化アンモニウム
 白煙は生成した(塩化アンモニウム)の固体である。一般に煙は半透明であり、気体で
はなく、液体か固体の微粒子である。

[b]弱酸と弱塩基の生成(実験のまとめ)
[1]水酸化銅の生成と中和
 青色の(硫酸銅)水溶液に(水酸化ナトリウム)水溶液を加えると、次の反応によって
水酸化銅)の沈でんを生成する。
  ( CuSO4 + 2NaOH −→ Na2SO4 + Cu(OH)2 )  (4)
    硫酸銅          硫酸ナトリウム
(H2SO4とCu(OH)2の塩)
 水酸化銅は水に(溶けにくく)、青色である。ろ液が(無色)であることに注意しよう。
 水酸化銅は(弱塩基)である。これに対して水酸化ナトリウムは強塩基である。一般に、
弱塩基の塩に強塩基を加えると、弱塩基が生成する(タイプ(4)とする)。
 そして水酸化銅に塩酸を加えると、次のように(中和)反応する。
    2HCl + Cu(OH)2 −→ 2H2O + CuCl2
                         塩化銅
 塩化銅は水に溶けやすい。ちなみに、(青色)は銅イオンによっている。
[2]炭酸の生成と分解
 (石灰岩)(主成分は炭酸カルシウム)に(希塩酸)(うすい塩酸)を加えると、次の
反応により(二酸化炭素)が発生する。

                  - 21 -

    CaCO3 + 2HCl −→ CaCl2 + H2O + CO2  
   炭酸カルシウム      塩化カルシウム
 この反応は2段階に分けると理解しやすい。まず炭酸カルシウムに塩酸を加えると、次
の反応によって(炭酸)が生成する。
  ( CaCO3 + 2HCl −→ CaCl2 + H2CO3 )    (3)
(H2CO3とCa(OH)2の塩)
炭酸は(弱酸)である。これに対して塩酸は強塩基である。一般に、弱酸の塩に強酸を加え
ると、弱酸が生成する(タイプ(3)とする)。
 そして炭酸は(分解)しやすく、次の反応によって二酸化炭素を発生する。
    H2CO3 −→ H2O + CO2  
この2つの反応式を(積み算)すると始めの反応式が得られる。

[c]塩の反応
 いくつかの似たタイプの化学反応が存在する。その特徴を把握しておくと、反応式を整
理したり記憶したりするのに役立つ。
 ここでは反応物質が塩である反応を取り上げた。
問 タイプ(1)〜(4)を抜き書きしてまとめ、(1)と(3)についてそのイメージ
を図示してみよう。
(1)揮発性酸の塩に不揮発性酸を加えると、揮発性酸が発生する。
(2)揮発性塩基の塩に不揮発性塩基を加えると、揮発性塩基が発生する。
(3)弱酸の塩に強酸を加えると、弱酸が生成する。
(4)弱塩基の塩に強塩基を加えると、弱塩基が生成する。

  

                  - 22 -

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                                   No

   宿題1

1.酸に関する次の文を完成し、下の問に答えよ。
 水に解けて(水素イオン)を生じる(a)物質は酸と呼ばれる。それは酸が()と反応し
て(電離)するためである。電離度がほぼ1のものが強酸(b)であり、0.01程度以
下のものが(弱酸)である。
(1)硫酸、酢酸について下線部(a)の反応式を書け。
    2SO4 −→ 2H+ + SO4 2-
    CH3COOH −→ CH3COO- + H+
(2)(1)を除いて、下線部(b)の例を1つ上げ、その化学式と名称で答えよ。
    HNO3  硝酸
(3)水酸化ナトリウム、アンモニアが水に溶けて水酸化物イオンを生じるときの反応式
を書け。
    NaOH −→ Na+ + OH-
    NH3 + H2O −→ NH4 + + OH-
(4)亜鉛華を濃硫酸に投入する場合と、希硫酸に投入する場合では、水素が激しく発生
するのはどちらか。    (希硫酸

2.水素イオン指数(pH)に関する次の問に答えよ。
問1 水のイオン積の関係式を示せ。
    [H+][OH-] = 10-14
問2 中性のときの水素イオンのモル濃度を答えよ。
    10-7mol/l
問3 0.001mol/l塩酸のpHはいくらか。
    [H+]=0.001=10-3mol/l    答 pH3
問4 問3の塩酸をpH5とするにはどうするか。
    水を加えて100倍に希釈する。
問5 pH13を示す水酸化カルシウム水溶液のモル濃度を計算せよ。
    [H+]=10-13mol/l
    したがって[OH-]=10-1=0.1mol/l
    水酸化カルシウムは2価で強塩基だから
                    答 0.05mol/l

3.酸化物について次の文を読み、下の問に答えよ。
 硫黄を燃焼させ(1)、発生する気体を水に溶かす(2)とBTBが黄色になる。
 またチョーク(炭酸カルシウム製)をバーナーで強熱して、水に投入する(3)とユニバー
サル指示薬が紫色になる。
(A)(1)〜(3)の反応式を書き、生成する物質名も答えよ。
    (1)S + O2 −→ SO2         二酸化硫黄
    (2)SO2 + H2O −→ H2SO3     亜硫酸
    (3)CaO + H2O −→ Ca(OH)2  水酸化カルシウム

                  - 1 -

(B)(A)を除いて、塩基性酸化物の例を1つ上げ、その化学式と名称を答えよ。
    MgO  酸化マグネシウム

4.中和に関する次の問に答えよ。
問1 次の酸と塩基の反応式を書け。
(1)塩酸と水酸化ナトリウム
    HCl + NaOH −→ H2O + NaCl
(2)リン酸と水酸化カルシウム(完全に中和する場合)
    2H3PO4 + 3Ca(OH)2 −→ 6H2O + Ca3(PO42
問2 次の塩が中和によって生成する反応式を書け。
(1)硝酸カリウム  ( HNO3 + KOH −→ H2O + KNO3      )
(2)炭酸カルシウム ( 2CO3 + Ca(OH)2 −→ 2H2O + CaCO3
問3 次の文を完成せよ。
 予め5倍に希釈した食酢を(ホールピペット)できっかり10ml採り、指示薬として
フェノールフタレイン)を加え、(ビュレット)に入れた0.1mol/l水酸化ナトリ
ウムで(中和滴定)したら、14.3mlで溶液がうすい(赤色)になった。元の食酢に含
まれる酢酸のモル濃度は(0.715)mol/lである。
問4 濃度が分からない水酸化ナトリウム水溶液10mlを0.5mol/l硫酸で中和し
たところ17.4mlを必要とした。この塩基水溶液のモル濃度を計算せよ。
    塩基水溶液をc[mol/l]とすると
      2×0.5×17.4 = c×10
        c=1.74      答 1.74mol/l

5.塩の反応についての次の文を完成し、下の問に答えよ。
 (塩化ナトリウム)に(濃硫酸)を加えると次の反応によって(塩化水素)が発生する。
    NaCl + H2SO4 −→ NaHSO4 + HCl(a)
下方)置換で捕集した試験管をBTBを加えた水に倒立すると(黄色)に変色する(b)。
 この気体にアンモニア)を近づけると(白煙)を生じる(c)。
問1 始めの気体を発生させるときの様子をイラストで描け。
問2 下線部(a)の反応はどんなタイプか。
    揮発性酸の塩に不揮発性酸を加えると
    揮発性酸が発生する。
問3 弱塩基の塩に強塩基を加えると弱塩基が         図1
生成する例をひとつ上げ、反応式で答えよ。
    CuSO4 + 2NaOH
      −→ Na2SO4 + Cu(OH)2
問4 下線部(b)関して同時に起こることを書け。
    水が試験管内を上昇する。
問5 下線部(c)の反応式を書け。
    NH3 + HCl −→ NH4Cl

               ( )組 (  )番 氏名(       )

                  - 2 -

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覚えておきたい反応式

 第2章で化学式とその名称について学習し、原子や基の原子価と命名法をもとに記憶を
した。
 そして第8章までにかなりの反応式が登場した。反応式についてはその基本的な考え方
を第3章で学習し、そのときどきにも解説を加えてきた。これまでの重要な反応式を整理
しておくので、時間を見つけて記憶しておこう。
 化学式と反応式は、いわば英語における単語と文のようなもので、化学の学習の基礎で
あり、これからの章のためにも使いこなせるように練習する必要がある。


課題 次の反応式25個が正確に書けるように、くり返し練習せよ。

(1)水素に空気を混ぜて点火すると爆発する。
    2H2 + O2 ―→ 2H2
(2)炭素が燃焼して二酸化炭素が発生する。
    C + O2 ―→ CO2
(3)亜鉛を希硫酸に投入すると水素が発生する。
    Zn + H2SO4 ―→ ZnSO4 + H2
               硫酸亜鉛
(4)ナトリウムと塩素が化合する。
    2Na + Cl2 ―→ 2NaCl
              塩化ナトリウム
(5)メタンが燃焼して二酸化炭素と水が生成する。
    CH4 + 2O2 ―→ CO2 + 2H2
(6)塩化ナトリウム水溶液に硝酸銀水溶液を加えると白色の塩化銀が沈でんする。
    NaCl + AgNO3 ―→ AgCl + NaNO3
                       硝酸ナトリウム
(7)マグネシウムリボンにバーナーで点火する。
    2Mg + O2 ―→ 2MgO
             酸化マグネシウム
(8)石灰岩(炭酸カルシウム)に希塩酸を注ぐと二酸化炭素が発生する。
    CaCO3 + 2HCl ―→ CaCl2 + H2O + CO2
                塩化カルシウム
(9)窒素と水素を鉄触媒の存在下で化合させてアンモニアを合成する。
    N2 + 3H2 ―→ 2NH3
(10)ナトリウムの小片を水に投入すると水素が発生する。
    2Na + 2H2O ―→ 2NaOH + H2
              水酸化ナトリウム
(11)塩化ナトリウムを水に溶かすと、ナトリウムイオンと塩化物イオンに電離する。
    NaCl ―→ Na+ + Cl-

                  - 1 -

(12)硝酸が水に溶けると水素イオンを生じる。
    HNO3 ―→ H+ + NO3 -
             硝酸イオン
(13)硫酸が水に溶けると水素イオンを生じる(ひとつの反応式で)
    H2SO4 ―→ 2H+ + SO4 2-
               硫酸イオン
(14)水酸化ナトリウムが水に溶けて水酸化物イオンを生じる。
    NaOH ―→ Na+ + OH-
        ナトリウムイオン
(15)アンモニアが水に溶けると水酸化物イオンを生じる。
    NH3 + H2O ―→ NH4 + + OH-
           アンモニウムイオン
(16)二酸化硫黄が水と反応して亜硫酸を生成する。
    SO2 + H2O ―→ H2SO3
(17)酸化カルシウムが水と反応して水酸化カルシウムを生成する。
    CaO + H2O ―→ Ca(OH)2
(18)塩酸と水酸化ナトリウム水溶液が中和して水と塩化ナトリウムを生成する。
    HCl + NaOH ―→ H2O + NaCl
(19)塩である硫酸ナトリウムが酸と塩基から生成する。
    H2SO4 + 2NaOH ―→ 2H2O + Na2SO4
                       硫酸ナトリウム
(20)塩化水素とアンモニアを混ぜると白煙を生じる。
    HCl + NH3 ―→ NH4Cl
             塩化アンモニウム
(21)石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に二酸化炭素を吹き込むと白濁する。
    CO2 + Ca(OH)2 ―→ CaCO3 + H2
                 炭酸カルシウム
(22)塩基性酸化物である酸化マグネシウムが塩酸と反応する。
    MgO + 2HCl ―→ MgCl2 + H2
              塩化マグネシウム
(23)塩化ナトリウムに濃硫酸を加えると塩化水素が発生する。
    NaCl + H2SO4 ―→ NaHSO4 + HCl
               硫酸水素ナトリウム
(24)塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱するとアンモニアが発生する。
    2NH4Cl + Ca(OH)2 ―→ CaCl2 + 2H2O + 2NH3
                    塩化カルシウム
(25)硫酸銅水溶液に水酸化ナトリウムを加えると弱塩基である水酸化銅が沈でんする。
    CuSO4 + 2NaOH ―→ Na2SO4 + Cu(OH)2
                 硫酸ナトリウム



                  - 2 -


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