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[c]シャルルの法則
[1]温度目盛に絶対温度を使うと、上の実験のグラフは(原点)を通る直線になる。つ
まり気体の体積は絶対温度に正比例して、膨張したり収縮したりする。上の実験はある決
まった量の気体についての実験であったし、このあとで学習するように、気体の体積は圧
力の影響も受けるので、正確には次のようにまとめることができる。
( 一定圧力の下で、一定の物質量の気体の体積は絶対温度に正比例する。 )
これは(シャルルの法則)と呼ばれる。
[2]これは次の関係式で表すことができる。
( V = kT or V/T = k ) (2)
V:気体の体積
T:絶対温度
k:比例定数(条件によっていろいろな数値になる)
あとの関係式は、物質量のところで学習したのと同じで、「気体の体積と絶対温度の比は
一定である」という意味である。一定になる数値が分かれば、それをもとに方程式を立て
て問題を解決できる。
問3 0℃、1atmにおいて1[l]の二酸化炭素は、圧力を1atmに保って温度を
27℃にすると何[l]になるか(答は小数2位で)。(3章5節参照)
圧力が一定であり物質量も一定であるので、シャルルの法則が適用できる。
その体積をV[l]とし、温度を絶対温度に直して
1[l]/273[K]= V/300
V=1.098・・・
答 1.10[l]
[3]シャルルの法則は発見されたときは次のように表現された。
「一定圧力の下で、一定の質量の気体の体積は、温度が1℃上昇する毎に
0℃の体積の1/273ずつ膨張する。」
[d]考察
(1)シャルルの法則に対して、絶対温度を使った表現と、せっ氏温度を使った表現が一
致することを検討せよ。
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になるだろうか。これは次のように、(正比例)する量は分子に、(反比例)する量は分
母に置いて比例定数を付けた形式にまとめることができる。
( V = k×(T/P) or PV/T = k ) (4)
あとの関係式は「気体の圧力と体積を掛けてそれを絶対温度で割った数値は(一定)であ
る」ことを意味する。
参考:多くの場合に上記のように関係式をまとめることができるが、厳密にはある数学的
な条件を満たす必要がある。
問2 ラジオゾンデは高層の気象を観測する気球である。20℃、1atm=1013h
Paの地上で水素500[l]を詰めて離し、気球が上空5000mに到達したときの観
測値が−25℃、540hPaであったとすると、そのとき気球の体積は何[l]になっ
ているか(答は整数で)。
体積をV[l]とし、ボイル・シャルルの法則を適用して
1013[hPa]×500[l]/293[K]= 540×V/248
V=793.9・・・
答 794[l]*
参考:ラジオゾンデは上空30kmあたりで破裂する。
[c]考察
(1)関係式(4)を(2)と(3)から導き出すことを試みよ(教科書を参照)。
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(気体定数)と名付け、R で表して次のように書き改める。
( PV/nT = R or PV = nRT ) (7)
P:圧力 V:体積
n:物質量 R:気体定数
T:絶対温度
この関係式は気体の(状態方程式)と呼ばれ、混合気体を含めてすべての気体に適用でき
る。気体定数は(0.082)と記憶しておこう。ただしこの数値を使うときは、圧力、体
積、分子数、温度の(単位)を[atm][l][mol][K]にする必要がある。
この関係式は、ボイルの法則、シャルルの法則、アボガドロの法則などを含み込んでい
る。自然を探求していくと、その本質がこのようにすっきりした姿を見せることがしばし
ばある。
問1 20℃、1atmで、1molの気体は何[l]か(答は整数で)。
その体積をV[l]として状態方程式(7)に代入する。
1×V=1×0.082×293
これを解いて
V=24.026
答 24[l]
参考:常温常圧で考えるなら、1molの気体の体積は約24[l]であることを示して
いる。
[c]考察
(1)混合気体に対しても状態方程式は適用ができる。これに関連して「ドルトンの分圧
の法則」について調べてみよう。
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[例題2]ボンベの質量を予め計っておき、ブタンを水上置換でメスシリンダーに
(192)ml放出し、もう一度ボンベの質量を計った。その質量減少は(0.461)g
であった。水温は(18)℃で、放出したブタンもほぼこの温度になる。ブタンの体積を
計るときにはメスシリンダーの内外の水面をそろえるので、ブタンの圧力は大気の圧力に
一致する。大気の圧力は通常は1atmと見なしてよい。以上の実験からブタンの分子量
を求めよ(答は整数で)。
ブタンの分子量をMとすると
メスシリンダー内のブタンの物質量は(0.461/M )molである。
体積はリットル単位で(0.192)[l]
温度は絶対温度で(291)Kであることに注意して
以上の数値を気体の状態方程式に代入すると
( 1×0.192=(0.461/M )×0.082×291 )
この方程式を解いて
M=(57.2・・・)
答(57)
参考:ブタン C4H10 の正確な分子量は58である(原子量:H=1 C=12)。
[c]実在気体
[1]それでは状態方程式でもって、私たちは気体の圧力、体積、物質量、絶対温度に関
して完全に知ったと言えるだろうか。
1molのメタンを例に取ってみよう。400K(127℃)といった高温において圧
力を500atmにすると、その体積は0.079[l]になり、状態方程式による計算値
0.0656[l]の1.2倍になる。また200K(−73℃)という低温において圧力
を100atmにすると、その体積は0.057[l]になり、計算値0.164[l]の
わずか0.35倍になってしまう。
[2]気体の圧力を高くすると体積が小さくなって分子どうしが(接近)することになる。
ただし分子自身の体積は変化しない。したがって高温では分子の(体積)が無視できなく
なるために計算値より大きくなる。また低温では分子の熱運動がゆるやかになり(分子間
の引力)がはたらく効果を無視できなくなるために計算値より小さくなるのである。
自然とは奥が深いものであり、私たちが認識しているのはその(一部分)であることを
忘れてはいけない。
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V=(5.775)
ボンベに残る分を差し引いて、取り出せる水素は(5.2)[l]である。
3.18℃、1atmの下で250mlのアンモニアが発生した。この物質量は何mol
か(答は小数4位で)。
物質量がn[mol]とすると
1×0.25 = n×0.082×291
n=0.01047・・・
0.0105mol
4.図のようにうす手のごみ袋で「ミニ熱気球」を製作した。次の文を完成せよ。
(1)熱気球の浮力は(アルキメデスの原理)
「空気中の物体はそれが押しのけている
空気の重量だけの浮力を受ける。」
をもとに計算できる。膨らんだ熱気球を半径25cm
高さ70cmの円筒形とするとその体積は
3.14×252×70=137375[cm3]
137[l]となる。
(2)空気の平均分子量は28.9である。大気の圧力が
1atmでまわりの気温が15℃である場合について考える。押しのけている空気の重量
をw[g]とするとその物質量は(w/28.9)[mol]である。以上の数値を状態方
程式に代入すると
1×(137)=(w/28.9)×0.082×(288)
w=(167.6・・・)
つまり熱気球は(168)gの浮力を受ける。
(3)燃焼ガスの平均分子量は空気と同じと見なして構わないことが分かっている。ごみ
袋内の燃焼ガスの温度が100℃になったときの重量をx[g]とすると
1×(137)=(x/28.9)×0.082×(373)
x=(129.4・・・)=(129)[g]
(4)熱気球の重量は、燃焼ガス、ゴミ袋などの材料(これは25g)、燃料の合計であ
る。したがって燃料が5g残っているとすると、熱気球は(9)gの物体まで持ち上げる
ことができる。
参考:燃焼による上昇気流もすこし物体を持ち上げる能力を高める。
5.実在気体に関する次の文を完成せよ。
一定の物質量の実在の気体の体積が、高圧の下でどのようになるか計測してみる。気体
の(圧力)を高くすると体積が小さくなって分子どうしが(接近)することになる。した
がって高温では分子自身の(体積)が無視できなくなるために、状態方程式による計算値
より(大きく)なる。また低温では(分子間の引力)がはたらく効果を無視できなくなる
ために、計算値より(小さく)なる。
( )組 ( )番 氏名( )
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