キーワード
高校、化学、教材、自主編成、教科書、(高校化学、化学教材)

                                   02.3
                                   林 正幸

   4.物質の三態

  授業計画

時間       項 目                  備 考 
 1   
1.熱運動と分子間力             二酸化窒素の拡散
     2.温度と状態  [a]加熱による温度変化
 2            [b]加熱による体積変化
              [c]固体と融解
              [d]液体と沸とう     指マッチ
              [e]気体
              [f]状態の温度依存性
 3   3.圧力とは                 空き缶つぶしと風船割り
 4   4.圧力と状態  [a]飽和蒸気圧
              [b]熱運動の速度分布
 5            [c]状態の圧力依存性   注射器で水蒸気をつくる
              [d]沸とう
 6   宿題(演習)
 番外  実験1 液体窒素                夏休み明け








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1.熱運動と分子間力

 この章では分かりやすいために、分子でできている物質に限定して話を進める。

[a]熱運動
問1 「二酸化窒素の拡散」実験をイラストで描け。

      

[1]気体をかき混ぜたりしないのに時間と共に、空気より(重い)二酸化窒素が上の集
気びんに入った空気と混合していった。同じことが1章の実験「水素爆弾」でも起きてい
た。考えてみると窒素に比べて酸素は重いのに、空気は窒素と酸素が完全に(混合)して
いる。

[2]ここで1億倍の拡大率のビデオカメラに登場してもらおう。それで撮影すると二酸
化窒素分子も窒素分子や酸素分子も広い空間を目まぐるしく(飛行)しており、しばしば
衝突する。その速度は分子の質量や温度によって異なるが、常温では1秒あたり数
100)メートルである。このような分子の運動は(熱運動)と呼ばれる。熱運動は
気体)だけでなく、液体にも固体にも見られる。

[3]熱運動に比べて個々の分子が受ける地球の重力は(無視)できるので、気体は時間
と共に混合していく。ただしそのスピードは、分子が(衝突)によって絶えず運動の向き
を変えるのでゆっくりしたものになる。このようにして物質どうしが(自然に)ゆっくり
と混合して(均一)になっていく現象は(拡散)と呼ばれる。なお実験では二酸化窒素だ
けでなく、空気も拡散していることに注意しよう。

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[b]分子間力
 分子間力については2章でかなり学習した。しかしそれはなお不十分である。分子どう
しの間にはたらく力は次のグラフのようにその距離によって変化する。

      

 分子の大きさの2倍も離れればその引力はほとんど(はたらかない)。分子どうしが近
づくにつれてその(引力)は次第に大きくなり、ある距離で最大になる。さらに近づくと
やがて分子間力は(反発力)に変わり、それは急激に大きくなる。この反発力は分子をつ
くる原子の(電子殻)どうしが、その()電気によって反発することから生じる。
 実は分子の大きさは分子間力がゼロになる距離で表すが、分子どうしがそれ以上に近づ
くことは可能で、分子や原子はテニスボールのようなイメージになる。





[c]考察
(1)分子の熱運動はどうして衰えないのだろうか。
(あるいは)
分子の熱運動はどういう場合に衰え、またどういう場合に盛んになるだろうか。


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2.温度と状態

[a]加熱による温度変化
[1]物質を加熱するとは、物質に(熱エネルギー)を与えることである。熱エネルギー
の正体については7章で学習する。知っての通り物質に熱エネルギーを与えていくと(
)の上昇や(状態)の変化などが起こる。−10℃の1molの水(18gの氷)が
110℃になるまでの、与える熱エネルギーと温度との関係は次のグラフのようになる。

      

[2]エネルギーの単位は(J ジュール)である。
 始めは熱エネルギーを37J与えるごとに温度が1℃ずつ高くなる。つまり合計370
Jの熱エネルギーを与えると0℃の氷になる。次に熱エネルギーを与えるとしばらくは温
度は0℃のままで氷が(融解)して液体の水になっていく。6000Jの熱エネルギー
融解熱)を与えるとそれが完了して0℃の液体の水になる。
 次は75J与えるごとに温度が1℃ずつ高くなる。7500Jの熱エネルギーを与える
と100℃の液体の水になる。次は(沸とう)が起こり(圧力は1atmとする)、
40670Jの熱エネルギー(蒸発熱)を与えるとそれが完了して100℃の水蒸気にな
る。

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 最後は37J与えるごとに温度が1℃ずつ高くなる。

[b]加熱による体積変化
 固体に熱エネルギーを与えるとわずかずつ(体積)が増加し、(融点)に達すると融解
していくらか体積が増加する(水の場合は体積が減少する)。次に熱エネルギーを与える
とまたわずかずつ体積が増加し、(沸点)に達すると沸とうしておよそ(1000)倍に
体積が増加する。さらに熱エネルギーを与えるとまた少しずつ体積が増加する。最後の気
体の膨張に関しては5章で具体的に学習する。

[c]固体と融解
[1]以上のような加熱による変化は、物質を構成する分子の振る舞いからどのように説
明できるだろうか。
 固体(結晶)では分子間の引力が優っており、分子は接触して(規則的)に配列してい
る。そしてそれぞれの分子は固定された位置(格子点)を中心に(振動)している。この
ように運動のタイプは異なるが、固体でも分子の熱運動が存在する。
 固体に熱エネルギーを与えると分子はそれを主に(運動エネルギー)として獲得して、
より大きい運動エネルギーを持つようになる。つまり分子の(熱運動)が激しくなる。そ
れにつれて格子点の(間隔)がわずかずつ大きくなって膨張する。

[2]これまで(温度)は熱い冷たいの程度を示すものとして受け止めてきた。しかしよ
り本質的には、温度は分子の熱運動の(激しさ)を示す尺度であると言える。つまりここ
では加熱すると熱運動が激しくなり、それが温度の上昇として現れる。そして温度が同じ
なら、気体でも固体でも分子は同じ激しさで熱運動している。
参考:エネルギーをやり取りするとその形態は変わってもその全体の量は変化しない。こ
   れは(エネルギー保存の法則)と呼ばれる。



                         (続く)

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[3]固体にさらに熱エネルギーを与えるとどうなるだろうか。あるところで分子が(
触して)いることが不可能になる。すると分子は互いにすり抜けるようにして移動できる
空間)をつくり、液体になる。与える熱エネルギーはそのためのエネルギー(くわしく
触れられない)として獲得される。このとき温度が一定であるのは、分子の熱運動の激し
さが(変わらない)ことを示している。これが融解である。

      

[d]液体と沸とう
[1]液体では分子はほぼ接触して(ひしめく)ような状態で、互いに(すり抜ける)よ
うにして移動している。こうして液体は(流動性)を持つ。液体に熱エネルギーを与える
と、再び分子は主に運動エネルギーを増加していく。つまり温度が高くなる。またわずか
ずつ空間を拡げて膨張する。

[2]そしてあるところで分子は(ほぼ接触して)いることが不可能になる。すると分子
は互いの分子間の引力から(逃れて)離れ、自由に飛行できる(広い)空間をつくり、気
体になる。これは宇宙ロケットが高く上昇して地球の重力から逃れるのに似ており、与え
る熱エネルギーを分子は(位置エネルギー)として獲得する。そして熱運動の激しさは変
わらず温度は一定に保たれる。これが沸とうである。

[e]気体
[1]気体では分子は広い空間に(ばらばら)と存在し、自由に飛行している。そして分

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子どうしが近づくと分子間の(引力)がはたらいて互いに(加速)される。それは地球に
いん石が落下するときのようである。しかし近づきすぎるや大きな反発力がはたらいて分
子どうしは(跳ね返り)、また(減速)して離れていく。これが分子どうしの(衝突)で
あり、一瞬にして起こる。衝突においては位置エネルギーが一時的に運動エネルギーに変
化する。気体では分子はしばしば衝突する。

[2]気体に熱エネルギーを与えると、再び分子は主に運動エネルギーとして獲得する。
つまり熱運動が激しくなり、温度が高くなる。

[f]状態の温度依存性
 物質の状態を支配しているのは分子間の(引力)と、分子が獲得している運動エネルギ
ーや位置エネルギーである。後者は物質がその内部に獲得しているエネルギーという意味
で(内部エネルギー)と呼ばれる。分子間の引力は分子を(凝集)させる傾向を生み出す。
これに対して内部エネルギーは分子を(分散)させる傾向を生み出す。
 内部エネルギーが小さくて分子間の引力が優ると(固体)になる。内部エネルギーが優
ると(気体)になる。分子間の引力のはたらきは温度に関係なく(一定)である。これに
対して内部エネルギーは温度が高いほど大きくなっている。こうして、物質の状態が温度
に(依存する)と言うことができる。
















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3.圧力とは

[a]気体の圧力
[1]気体は閉じ込めないと際限なく分散していく。閉じ込める手段は、(容器)に入れ
るか、地球の大気のように(重力)で引き留めておくかである。こうして見ると気体の体
積は容器の体積のことである。同じ量の気体を大きな容器にも小さな容器にも入れること
ができる。
 さて閉じ込められた気体は容器の壁や地球の表面に(圧力)を及ぼす。圧力は膨らませ
た風船に触れると実感できる。気体の圧力は次のように分子が絶えず壁や表面に(衝突
することによって生じる。

      

問1 「空き缶つぶし」と「風船割り」の実験をイラストで描け。

      

[2]アルミ缶にすこし水を入れて加熱するとやがて沸とうして口から盛んに水蒸気が噴
き出す。これをビーカーに入った水にすばやく逆さに沈めると、水が吸い込まれる間もな
くアルミ缶が(つぶれる)。沸とうしている缶の中には100℃の(水蒸気)が充満して

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おり、その圧力は大気の圧力とほぼ(釣り合って)いる。それがアルミ缶を水に浸けると
水蒸気は(温度)が下がり(熱運動)がゆるやかになるので、それによって缶内の圧力が
低く)なり(大気)の圧力に対抗できなくなってつぶれるのである。
 また風船を膨らませて「真空漬けもの器」に入れ、ポンプで空気を抜くと、風船がさら
にすこしずつ(膨らむ)。これは風船のまわりの空気の窒素分子や酸素分子の(個数)が
減少してその圧力が(低く)なり、(風船内)の空気の圧力の方が優って膨らむわけであ
る。

[b]圧力の単位
[1]圧力の標準の単位は(パスカル)[Pa]である。天気予報では大気の圧力にヘク
トパスカル[hPa]が使われるが、1hPaは100Paである。しかし圧力は実感が
湧きにくいので、それを補ういくつかの単位も使われる。海抜0mにおける大気による平
均の圧力を基準にしてそれを1atm(気圧)と言うことがある。この単位とパスカルの
間には次の関係がある。
    1atm=101300Pa=1013hPa

[2](液体)も容器の壁や海底などに圧力を及ぼす。その圧力がはたらくしくみは気体
に似ているが(重力)の影響を無視できない。つまり深くなるほど液体の圧力は高くなる。
)では水深が10m増すごとに約1atmずつ高くなる。台風が近づいて大気の圧力
が低くなると1hPaあたりで海面が(1cm)吸い上げられることが、高潮のひとつの
原因になっている。
 さて密度が水の13.6倍の(水銀)では、1atmが760mmの深さに相当すること
が分かっている。そこで圧力の高さを水銀の深さで表すこともある。
    ( 1atm=760mmHg  )  (Hgは水銀の元素記号)

参考:気体でも大規模になると深さ(高さ)の影響が無視できない。地表付近では高度が
   10m増すごとに約1hPaずつ低くなり、これは高度計に応用されている。



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4.圧力と状態

[a]飽和蒸気圧
[1]常温たとえば20℃の下で、真空の容器に少量の液体の水を注入するとどうなるだ
ろう。その温度では水は液体のはずだから何の変化も起こらないだろうか。実際には液体
の水の一部が蒸発して水蒸気ができる。これまで物質の状態はすべて温度によって決まる
ような印象を与えてきた。この節では状態の(圧力依存性)について学習する。
[2]上の例ではその水蒸気が18mmHgの圧力を示すようになる。水蒸気は飽和状態
になっており、その水蒸気が示す圧力は(飽和蒸気圧)と呼ばれる。これはたとえば砂糖
が水に溶解するのに似ている。20℃で水に大量の砂糖を投入してみよう。はじめ砂糖は
どんどん溶解していくが、やがて飽和状態になり、そのときの濃度は67%になる。
[3]さて温度が上がると飽和蒸気圧も高くなる。水については40℃では55mmHg、
60℃では149mmHg、80℃では355mmHgというようである。そして温度と
飽和蒸気圧の関係をグラフにしたものは(蒸気圧曲線)と呼ばれる。次のように他の液体
にもそれぞれ蒸気圧曲線がある。
参考:飽和蒸気圧を単に蒸気圧と言うことが多い。

      

[b]熱運動の速度分布
 水を中心に話を続けよう。20℃という温度でどうして液体の水分子の一部が気体にな

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るのだろうか。それは分子の熱運動の激しさに(ばらつき)があるからである。20℃で
は水分子は平均的にはある速度で運動しているが、それより速度が大きい分子も小さい分
子も存在し、かつ衝突により絶えずその速度が変化している。それぞれの速度の分子の分
布は次のグラフのようになっており、温度が高くなるにつれて速度の大きい分子が(増加
する)。こうして温度が(低くても)一部の分子は分子間の引力から逃れて(水蒸気)に
なるのである。

      

[c]状態の圧力依存性
問1 「注射器で水蒸気をつくる」実験をイラストで描け。

      

[1](注射器)に水を吸い込み、穴を指で押さえてピストンを(引いて)留めると、シ
リンダー内に(空間)ができる。注意深く観察すると、ピストンを引くときに液体の水の
中から泡が発生する。つまり空間には(水蒸気)が飽和している。そして引くのをやめる
とピストンは元にもどり、空間もなくなる。

                         (続く)

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                                   No

[2]この実験を、上記の真空容器に水を注入する話に結び付けてみよう。温度は20℃
とする。始めにピストンを引かない場合を考える。ピストンには大気の圧力が掛かってい
るので、注射器に吸い込まれた水は1atm=760mmHgの圧力の下にある。このと
き水はすべて(液体)として存在する。
 次にピストンを引いて留める場合を考える。空間の水蒸気は18mmHgの圧力を示す
ので、ピストンも18mmHgの圧力をシリンダー内に掛けているはずである。つまり指
で引いて圧力を弱めている。このとき水は液体と気体が(共存)した状態になる。
[3]それではピストンをもっと強く引いてシリンダー内に10mmHgの圧力しか掛ら
ないように調節したらどうなるであろうか。水蒸気は18mmHgの圧力で押すので、ピ
ストンはどんどん押し出される。液体の水がそれに応じて蒸発する。しかし温度が20℃
であれば、水蒸気の蒸気圧は18mmHgのままである。したがってこのとき水はすべて
気体)として存在する。このように物質の状態は圧力にも依存しているのである。
[4]まとめてみよう。蒸気圧曲線のグラフは横軸が温度で、縦軸が圧力である。一般に
物質の状態は、蒸気圧(曲線上)の温度圧力では液体と気体が共存する。曲線の(上方
の温度圧力では液体として存在する。そして曲線の(下方)の温度圧力では気体として存
在する。

[d]沸とう
[1]ところで物質の状態は、閉鎖された真空の容器ではなく、大気と接する(開放)さ
れたビーカーなどにおいてはどうなるだろうか。温度は20℃であるとする。大気の圧力
が水の表面に掛かっている。それが760mmHgであるとする。しかし気体では広い空
間に分子が(ばらばら)と存在するだけなので、液体(表面)の水分子にとっては実質的
に(真空)と同じである。そこで水の表面から蒸発が起こって、それは水蒸気の圧力が
18mmHgになるまで続くはずである。しかし大気は無限に広いためできる水蒸気はど
んどん拡散して、やがてすべての液体の水が蒸発して水蒸気になる。これが100℃でな
くても洗濯物が乾く理由である。
[2]さて液体(内部)の水分子にとっては環境が異なっている。液体では分子が(ほぼ
接触して)ひしめくような状態である。水の表面に掛かる大気の圧力は分子から分子に伝

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わって、水分子は押し込められている。水分子がその場で広い空間をつくって気体になる
ことは不可能である。だから20℃では内部での蒸発は起こらない。
 しかし温度が100℃まで高くなり、その蒸気圧が760mmHgに達する。すると内
部の水分子が大気の圧力に(打ち勝って)その場で広い空間をつくって気体になることが
できる。これが(沸とう)という現象であり、表面からの蒸発に合わせて液体内部でも蒸
発が起こって水蒸気の(泡)ができる。沸とうは蒸発の特別な姿である。
 以上から分かるように、沸点は大気の(圧力)に左右される。ここでも物質の状態が圧
力に依存していることが分かる。

      

問2 蒸気圧曲線から、1atmの下におけるエタノールとジエチルエーテルの沸点を読
みとれ(A)。また富士山頂の大気の圧力は平均で480mmHgである。ここでの水と
エタノールの沸点は何℃か(B)。
  (A)エタノール  78℃    ジエチルエーテル  35℃
  (B)水  89℃        エタノール  70℃









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   宿題1(4章)

1.三態変化を示す右図にその用語を入れよ。
またそれぞれの状態をまとめて記述せよ。

固体:分子が接触して規則的に配列し、          図1
   固定された位置を中心に振動している。
液体:分子がほぼ接触してひしめくような状態で、
   互いにすり抜けるようにして移動している。
気体:分子が広い空間にばらばらと存在し、自由に飛行しており、しばしば衝突する。

2.次の文を完成し、下の問に答えよ。
 物質を加熱することは(熱エネルギー)を与えることである。−10℃の氷を加熱する
と、水分子は運動エネルギーを増やし、熱運動が(激しく)なり、それが(温度)の上昇
として現れる。
 0℃になると(接触して)いることが不可能になり、水分子は互いに(すり抜ける)よ
うにして移動する空間をつくり、(液体)になる。このとき与えられる熱エネルギーは
融解熱)と呼ばれる。そして(熱運動)の激しさは変わらないので温度は(一定に)保
たれる。
 これをさらに加熱すると、1molの水の場合では75J与えるごとに温度が1℃ずつ
高くなる。
 100℃になると(圧力は1atmとする)(ほぼ接触して)いることが不可能になり、
水分子は自由に(飛行)することができる広い(空間)をつくり、(気体)になる。この
とき与えられた熱エネルギーは(蒸発熱)と呼ばれる。そして水分子は分子間の引力に対
してより大きい(位置エネルギー)を持つようになる。また体積は約1700倍になる。
 水蒸気をさらに加熱すると、水分子は(運動エネルギー)を増やして温度が高くなる。

問1 水1gを0℃から100℃にするには何Jの熱エネルギーが必要であるか(答は整
数で)。  (原子量:H=1 O=16)
    水1molでは、つまり18gでは
      75×100=7500[J]
    18[g]/7500[J] = 1/x
      x=416.6・・・
                    答 417J
問2 100℃の水蒸気では、分子どうしの平均距離は分子の大きさのおよそ何倍になっ
ているか。
    ほぼ接触して分子の大きさだけ離れていたのが、体積で約1700倍に広がる。
    長さでの広がりはその3乗根であるから
      12×12×12=1728(約1700)
                         答 およそ12倍

                  - 1 -

3.圧力に関する次の文を完成せよ。
(1)気体の圧力は、分子が絶えず壁や表面に(衝突)することによって生じる。
(2)アルミ缶にすこし水を入れて沸とうさせ、水にすばやく逆さに沈めると(水蒸気
の(温度)が下がり、その圧力が(低く)なってつぶれる。
(3)風船を膨らませて真空漬け物器に入れて空気を抜くと、まわりの空気の窒素分子や
酸素分子の(個数)が減少し、その圧力が(低く)なってさらに膨らむ。
(4)水銀の圧力は(重力)の影響を受け、1atmは(760)mmの深さに相当する。

4.蒸気圧曲線(4節)を参考にして、次のそれぞれの場合にどんなことが起こるか答え
よ(ここでは「沸とう」という用語は使わないこと)。
(1)20℃で、真空の容器に少量の水を入れる。
    水の一部が蒸発し、その水蒸気が20mmHg(or18mmHg)の圧力を示
    すようになる。
(2)20℃で、長い注射器に水をすこし吸い取り、穴を指で押さえ、ピストンを引いて
内部の圧力が10mmHgになるように保つ。
    ピストン部がどんどん押し出され、すべての水が蒸発する。
(3)0℃において大気の圧力が1atmの下で、ビーカーにジエチルエーテルを入れて
放置する。
    表面からジエチルエーテルが蒸発し、最後は空になる。
(4)丸底フラスコにエタノールを入れ、温度を30℃に保って真空ポンプで減圧してい
く。
    85mmHgになると、エタノールの内部でも蒸発が起こるようになり、エタノ
    ール蒸気の泡ができる。

5.次の文を完成せよ。
(1)空気より(重い)二酸化窒素が下にあっても、両者は(自然に)ゆっくりと(
)して均質になる。これは分子が(熱運動)しているためで、その速度は常温で1秒あ
たり数(100)メートルである。
(2)水で濡らした指にアセトンを付けて点火しても、炎の(熱エネルギー)はアセトン
を沸とうさせ、指はその(沸点)の56℃以上にはならない。
(3)気体では分子は(ばらばら)と存在するが、互いに近づくと分子間の引力がはたら
いて(加速)されて一時的に(位置エネルギー)が減少する。
(4)物質の状態を支配しているのは分子間の(引力)と、分子が獲得している(内部エ
ネルギー)である。前者は分子を(凝集)させ、後者は分子を(分散)させる傾向を生み
出す。
(5)20℃において水が(蒸発)するのは、同じ温度でも分子の熱運動の激しさに(
らつき)があるためである。




               ( )組 (  )番 氏名(       )

                  - 2 -


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