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No

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の反応容器を考えると、その中に分子AはcA[mol]、分子BはcB[mol]存在する。
そのときの分子AとBが衝突する回数は cA×cB に正比例する。図を見て考えてみよう。
分子Aの個数が(多い)ほど、そして分子Bの個数が多いほど、両方の分子が衝突する回
数は大きくなるに違いない。
こうして分子AとBのモル濃度がともに1[mol/l]であるときの1sあたりの衝突
回数をZとすると、一般的な衝突回数は次のようになる。
Z[A][B]
ここで[A]は分子Aのモル濃度の意味であった。
[4]ところで活性化エネルギー以上の衝突なら、必ず分子AとBが反応すると言えるだ
ろうか。分子どうしの向きによっては、無駄な衝突に終わることもあるだろう。その反応
に有効な確率があるわけで、これは(確率因子)と呼んで p で表す。形が複雑な分子の
反応ほど、この確率因子が小さくなることは分かるだろう。
「5」こうして反応速度 v は次の式で計算できることになる。
v = pZexp(−Ea/RT)[A][B]
このうち pZexp(−Ea/RT)は、注目する反応が決まり温度が変わらないなら(一
定)の数値であるはずだから、それを(反応速度定数)と呼んで k で表すと、
( v = k[A][B] )
という関係式が得られる。これは(反応速度式)と呼ばれる。文章でまとめると次のよう
である。
( 温度が変わらないなら、反応速度は反応物質のモル濃度の積に正比例する。 )
いきなり難しい話で戸惑ったかもしれないが、化学反応のしくみをイメージできること
が目的である
(続く)
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No
[b]素反応
[1]せっかくであるが、以上の考えは単純な反応(素反応)のみに当てはまる。多くの
反応はたとえ1つの反応式で書き表されていても、実際には素反応がいくつも続いて進行
する。
だから反応速度とモル濃度の関係は、実験で計測することによって見出される。そしてそ
れに基づいてどのような素反応が続いて進行するかの解明をする。
[2]単純な例を紹介しよう。16章では反応形式の1つとして置換反応を取り上げた。
この中で次のように表せる反応について見てみよう。
R−X + Y- −→ R−Y + X-
この種の反応の中には次のどちらかの速度式で表されるものがある。
v = k1[R−X] (SN1)
v = k2[R−X][Y-] (SN2)
(SN2)のタイプはこの反応が素反応であり、分子とイオンが衝突して反応することを
示している。これに対して(SN1)のタイプについては
第1段 R−X −→ R+ + X-
第2段 R+ + Y- −→ R−Y
という2つの素反応が続いて起こる。そして第2段が速いため、反応速度は第1段で決ま
り上の速度式になるのである。
実際の研究はもっと複雑であり、光学異性体の立体的構造の変化を調べたりする。ちな
みに私は大学時代にこの種の研究に係わっていた。

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[3]現在では光でさえ0.003mmしか進めないほど短い時間(10-14s)だけ発光
するレーザーが開発され、化学反応のしくみの研究に利用され始めている。これほど短い
時間であると、反応中の分子は自身の大きさの数10分の1しか移動しない。つまりシャ
ッタースピードが極めて短いわけで、このレーザーを照射することによって化学反応のあ
る(瞬間)の情報を得ることができるのである。
[c]時計反応
問 実験の様子をイラストで描け。

ヨウ化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、デンプンなどを含むA液に、過酸化水素水溶液
であるB液を加えて振り混ぜると、(16)秒で一瞬にして(濃青色)になる。これはある
時間を経て(ヨウ素)が生成し、(デンプン)と反応するためである。
次にB液を2倍に希釈すると、濃青色になる時間は(31)秒とほぼ2倍になる。さら
にB液を3倍に希釈すると、その時間は(49)秒とほぼ3倍になる。つまりこの反応で
は反応速度が、過酸化水素のモル濃度に(正比例)することがうかがえる。
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No
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て反応物質が A である場合に、反応速度式は次のようになる。
( v = k[A] )
以下これを中心に学習する。
参考:温度が高くなると、速度定数 k が大きくなって反応速度が大きくなる。
[2]反応が進行するにつれて反応物質のモル濃度がしだいに減少して、それにつれて反
応速度も小さくなっていく。だから反応物質のモル濃度と時間のグラフから(反応速度)
を求める場合には、短い時間の濃度変化を読み取って、下のように計算するべきである。
あるいはその時点での曲線の接線の傾きをその反応速度とする。
( v = Δc/Δt )
v:反応速度
Δt:(短い反応時間)
Δc:(モル濃度の減少)
「例題1]次のデータは五酸化二窒素が分解する反応
2N2O5 −→ 4NO2 + O2
の反応物質のモル濃度と時間の関係である(45℃)。
時間[s] N2O5のモル濃度[mol/l]
0 17.5 ×10-3
600 12.5
1200 9.3
1800 7.1
2400 5.3
3000 3.9
3600 2.9
4200 2.2
4800 1.7
5400 1.2
6000 0.9
7200 0.5
(続く)
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No
(1)N2O5のモル濃度と時間の関係をグラフに描け。

(2)次の反応時間における五酸化二窒素減少の反応速度と平均濃度を求めよ。
反応時間[s] 反応速度[mol/l・s] 平均濃度[mol/l]
600〜1200 (5.3) ×10-6 (10.9) ×10-3
1800〜2400 (3.0) ( 6.2)
3600〜4200 (1.2) ( 2.6)
計算例
Δc/Δt =(12.5−9.3)×10-3/(600)
= 0.00533・・・×10-3 = 5.33・・・×10-6
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[3]一次反応では反応物質のモル濃度が半分になる時間は、モル濃度によらず一定の数
値になる。その時間は(半減期)と呼ばれる。半減期を τ(タウ)とすると、反応速度定
数 k と次のような関係がある。
τ = 0.693/k
参考:放射性同位体が放射線を出して変化する反応も同様である。
「例題2]例題1の反応速度は五酸化二窒素のモル濃度のみに正比例することが分かって
いる。
(3)例題1(2)の反応時間における五酸化二窒素減少の反応速度定数を計算し、さら
にその平均値を求めよ。
反応時間[s] 反応速度定数[1/s]
600〜1200 (4.9) ×10-4
1800〜2400 (4.8)
3600〜4200 (4.6)
平均 (4.8) ×10-4
計算例
v/[A]=(5.3)×10-6/(10.9)×10-3
= 0.486・・・×10-3 = 4.9×10-4
(4)次のモル濃度における半減期をグラフから求め、その平均値を計算せよ。
半減期[s]
N2O5のモル濃度が17.5×10-3[mol/l] (1200)
3.9×10-3 (1600)
平均 (1400)
(5)反応速度定数から計算した半減期と比較せよ。
0.693/ 4.8×10-4= 1440[s]
おおむね一致している。
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C12H22O11 + 8KClO3 −→ 12CO2 + 11H2O + 8KCl
ショ糖 塩素酸カリウム
この反応は「酸素原子のやり取り」であり、ショ糖が(還元剤)で、塩素酸カリウムが(酸
化剤)である。
8KClO3 −→ 8KCl + 24O
24O + C12H22O11 −→ 12CO2 + 11H2O
固体どうしの反応は固体の表面の(接触)した部分でのみ起こるが、よく混合すると激
しい反応になる。これは気体に比べて固体は物質が(密に)詰まっていて、(小さい)空間
で大量の反応が起こるためである。
[2](火薬)はこの原理を応用している。歴史的に重要な(黒色火薬)は、還元剤に炭の
粉と硫黄、酸化剤に(硝酸カリウム)を使用する。
2KNO3 −→ K2O + 2NO + 3O
2O + C −→ CO2
・・・・・
ダイナマイトの原料のひとつは(ニトログリセリン)である。これはひとつの分子の中
に、酸化される炭素原子と水素原子、そして十分な個数の酸素原子が含まれている。その燃焼反
応は次のようである。
2C3H5(ONO2)3 −→ 6CO2 + 5H2O + 3N2 + O
ニトログリセリン
ニトログリセリンは反応する物質どうしが分子の中まで混合していると見なすことがで
き、小さいショックでも爆発する。
[3](液体)どうしの反応も激しい。日本のHUロケットは(液体水素)と液体酸素を推
進剤にしている。
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原子とヨウ素原子のゆるい結合が形成される。このような反応の途中は(活性化状態)と
呼ばれる。反応物質が活性化状態になるために必要なエネルギーが(活性化エネルギー)
である。以上の内容をエネルギー変化グラフに描くと右図のようになる。
[3]2molのヨウ化水素が生成するときの活性化エネルギーは169kJである。ま
た反応物質と生成物質のエネルギー差である9kJは、次の熱化学方程式で表される(反
応熱)である。
H2 + I2 = 2HI + 9kJ
そして2molのヨウ化水素が分解するときの活性化エネルギーは、グラフから
(178)kJであると分かる。またそのときの反応熱は−9kJである。
[c]点火の意味
各種の燃焼では(点火)しないと反応が始まらない。それは常温では分子の熱運動が穏
やかで活性化エネルギーを得るだけの激しい衝突がほとんど起きないためである。
ところが炎が触れるとその部分の温度は1000℃くらいになり、活性化エネルギーを
越える衝突がひんぱんに起きて反応が始まる。すると燃焼はもともと(発熱)反応である
から、発生する熱エネルギーを自分自身に与えて温度が高くなり、燃焼が(継続)するよ
うになるのである。
このように活性化エネルギーは、反応が起きるために(一時的)に必要となるエネルギ
ーである。
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とを思い出そう。ほとんどの化学工業は触媒の開発の上に成立している。
[3]自動車の動力源として開発されている(燃料電池)においても、その反応を引き起
こすために(白金)が欠かせない。
[c]触媒のはたらき
[1]触媒がはたらくしくみはさまざまである。14章では次のような反応で(酢酸エチ
ル)を合成した。
CH3COOH + C2H5OH −→ CH3COOC2H5 + H2O
このとき触媒として(濃硫酸)を利用する。それは左図のように(水素イオン)が酢酸の
ヒドロキシル基に結合して、エタノールの酸素原子が攻撃して脱水するのを助けるのであ
る。その後でエタノールのヒドロキシル基の水素が水素イオンとして離脱する。

[2]また炭素・炭素二重結合を含む油脂に水素を付加して(硬化油)を生産するとき、
触媒として(ニッケル)を利用することを学習した。一般に固体の(表面)にある原子は
内部と違って、他の原子との(結合能力)を残している。水素分子は右図のようにニッケ
ルの表面で(水素原子)に解離して(吸着)される。このように予め水素分子の結合が切
れていれば、二重結合との反応は容易になる。
[3]エネルギー的に考えると、触媒とは反応のしくみを変えて活性化エネルギーを(小
さく)するものである。
[4]最後に負触媒に触れておく。消毒薬(オキシドール)は3%の過酸化水素水である。
しかし過酸化水素は次のようにゆっくりと分解していく。
2H2O2 −→ 2H2O + O2
そこでこの反応を(抑制)するために(リン酸)を加える。このように反応速度を小さく
する物質は(負触媒)と呼ばれる。
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0.22/60=0.00366・・・ 答 0.0037[mol/l・s]
(2)同じく曲線(a)について反応溶液が100mlであるとすると、(1)の時間で酸
素は何mol発生するか(答は小数3位で)。
反応した H2O2 は0.22×100/1000=0.022[mol]
生成する O2 はその半分だから 答 0.011[mol]
(3)曲線(a)〜(d)の中で、反応開始時の反応速度がもっとも大きいのはどれか。
その時点での反応速度は曲線の接線の傾きであるから 答 (c)
(4)曲線(b)について次の時間を求めよ。
・過酸化水素の濃度が1mol/lからその半分になる時間 (120s)
・ 〃 0.5mol/lから 〃 (120s)
(5)(4)に基づくとこの反応はどんな反応か。またその反応速度 v はどのような速度
式で表せるか。
半減期が一定であるので 一次反応 v=k[H2O2]
(6)(1)に関して、その間の平均濃度を用いて過酸化水素減少の速度定数[単位:
1/s]を計算せよ(答は小数4位で)。
0.0037/0.89=0.00415・・・ 答 0.0042[1/s]
(7)曲線(a),(c),(d)のそれぞれの半減期を求めよ。
(a)180s (c)70s (d)60s
(8)曲線(d)と同じ温度における測定は(a)〜(c)のいずれか。
温度が同じなら速度定数が同じになり、速度定数が同じなら半減期も同じになる。
実験誤差も考慮して 答 (c)
3.触媒についての次の文を完成し、下の問に答えよ。
蒸発皿の中で(硝酸アンモニウム)と塩化アンモニウムを混ぜて山にし、(亜鉛粉末)を
振りかけて少量の(水)をかけると(緑色)の火柱を上げて燃焼する(a)。
三角フラスコに濃アンモニア水を入れ、一度炎に入れて清浄にした(白金線)を差し入
れると(赤熱)状態になる(b)。
(1)下線部(a)の反応式を2段階に分けて書け。
NH4NO3 ―→ 2H2O + N2 +O
O + Zn ―→ ZnO
(2)触媒とは何か。
反応速度を大きくするが自身は変化しない物質
(3)下線部(a)の触媒は何か。 (塩化物イオン)
(4)下線部(b)の反応式を書け。
4NH3 + 5O2 ―→ 6H2O + 4NO
(5)下線部(b)の反応を利用して工業的に硝酸を合成する方法は何と呼ばれるか。
オストワルト法
(6)負触媒の例を上げよ。
オキシドール中の過酸化水素の分解を抑制するためにリン酸を加える。
( )組( )番 氏名( )
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