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No
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なる傾向がある。
金属の単体は(金属)結合しており、(水銀)以外は常温で(固体)である。金属の酸
化物の多くは(塩基性酸化物)であり、水と反応して(塩基)を生じたりする。
[2]非金属は(金属でない)元素のことで、周期表の(右上)に集中している。非金属
は(18族)の希ガスと呼ばれる元素と、残りの元素に分類できる。
「希ガスを除く非金属」は、電子を増やして希ガスの(電子配置)になる元素である。
このような非金属は、相手が金属の場合はイオン結合して電子を得て(陰イオン)になり、
非金属どうしの場合は(共有)結合して互いの電子を共有する。電子を得て陰イオンにな
る性質は(陰性)とも呼ばれ、この性質は周期表の右上に行くほど(強く)なる傾向があ
る。なお(炭素)やケイ素のように、陰イオンにならないでもっぱら共有結合する非金属
があることに注意しよう。
参考:陽性、陰性という用語は、共有結合の極性でも使用する(2章)。
非金属の単体は共有結合によってできた(分子)であるものが多く、また希ガスを含め
てかなり多くの単体が常温で(気体)である。また「希ガスを除く非金属」の酸化物の多
くは(酸性酸化物)であり、水と反応して(酸)を生じたりする。
問2 左の周期表で、非金属の単体が常温で気体か、液体か、固体かを整理せよ。
[c]典型元素と遷移元素
[1]典型元素とは、周期表の(1)族、(2)族および(12)から(18)族までの
元素である。
これらの原子の(最外殻電子)の個数は族番号の下1桁に一致しており(ヘリウムを除
いて)、(同族元素)は互いにその性質が似ており、そして族番号とともに元素の性質は
顕著に(変化していく)。左の表は典型元素の周期表である。ちなみに非金属はすべて
(典型)元素である。
[2]これに対して(遷移)元素とは、周期表の(3)から(11)族までの元素であり、
その性質はいずれも似かよっている。
[d]考察
・化学結合、酸化物の性質、酸化と還元などの復習をしておこう。
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No
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No
[c]塩素など(実験のまとめ)
[1]試験管に(さらし粉)を入れて(濃塩酸)を注ぐと、次のように反応して(緑黄
色)で(刺激臭)のある(塩素)が発生する。
( CaCl(ClO)・H2O + 2HCl −→
さらし粉 CaCl2 + 2H2O + Cl2 )
参考:黄緑色は黄色のかかった緑色、緑黄色は緑色のかかった黄色である。塩素の色は緑
黄色と言うべきであろう。
[2](ヨウ化カリウム水溶液)をろ紙に染み込ませ、この試験紙に塩素を触れさせると
(赤褐色)になる。それは次の反応で(ヨウ素)が生成するためである。
( 2KI + Cl2 −→ 2KCl + I2 )
これはヨウ素を生産するときの反応でもある。
この反応についてもうすこし考えてみよう。これをイオン反応式に直すと
( 2I- + Cl2 −→ 2Cl- + I2 )
となり、ヨウ素より塩素の方が、電子を得て(陰イオン)になりやすいことを示している。
これは9章でまとめた電子得失表の右辺において、塩素がヨウ素より下に位置することを
確認している。言い換えるとこの反応は電子得失表から理解できるものであり、2段階に
分けると次のようになる。
2I- −→ I2 + 2e-
2e- + Cl2 −→ 2Cl-
[3]またこの反応で(ヨウ化物イオン)は電子を失っており、(酸化)される。したが
って(塩素)は酸化剤である。このようにヨウ化物イオン(実際にはヨウ化カリウム水溶
液)は(酸化剤)を検出するのに利用することができる。
参考:ヨウ化カリウム水溶液にデンプンを加えてろ紙に染み込ませると、ヨウ素・デンプ
ン反応が起こって微量の酸化剤でも検出できるようになる。
[4](水)で湿らせたpH試験紙を塩素にさらすと、すこし触れた部分は(赤色)にな
り、長くさらされた部分は(白色)になる。
塩素はすこし水に溶ける。そして一部が次のように反応する。
( Cl2 + H2O −→ HCl + HClO )
次亜塩素酸
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つまり赤色になるのは生成した(塩酸)の酸性のためであり、白色になるのは(次亜塩素
酸)がpH試験紙の色素を分解してしまうためである。色素を(分解)して白くすること
は(漂白)と呼ばれる。
ちなみに塩素は水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムのような(塩基)とも似た反応を
起こす。
Cl2 + 2NaOH −→ NaCl + NaClO +H2O
Cl2 + Ca(OH)2 −→ CaCl(ClO)・H2O
(次亜塩素酸ナトリウム NaClO )は家庭用の塩素系漂白剤として利用される。ちな
みに塩素系漂白剤に塩酸を含む酸性洗浄剤を混ぜることは、さらし粉と同様に塩素が発生
するので(禁じられる)。
[5]試験管に発生させた塩素中に加熱した(銅線)を差し入れると、次のように激しく
反応して銅線が(赤熱)状態になり(黄褐色)の煙を上げる。
( Cu + Cl2 −→ CuCl2 )
ハロゲンは多くの金属と激しく反応するが、その反応性は多くの場合に周期表の(上)
ほど激しい。これは陰性が周期表の右上ほど強いことをハロゲンに適用しているのである。
ちなみに9章ではイオン化傾向が大きい、つまり(陽性)が強い金属は一般に反応性が激
しいことを確認した。
またハロゲンは多くの非金属とも激しく反応する。
[d]ハロゲンの補足
[1]フッ素の化合物のひとつである(フッ化水素 HF )の水溶液は、ガラスを浸食す
る性質があるので、ガラス器具に目盛りを刻むのに利用される。
[2]塩素は工業的には(食塩水の電気分解)で、水酸化ナトリウムなどと共に生産され
る(19章)。
(塩化水素)は工業的には水素と塩素を直接に化合させて生産される。
( H2 + Cl2 −→ 2HCl )
塩素は第一次世界大戦でドイツが(毒ガス)として使用した。かつて脚光を浴びた塩素
系(農薬)であるDDTや、絶縁油などに利用されたPCB(ポリ塩化ビフェニール)は、
現在は生産が禁止されている。また(ポリ塩化ビニル)というプラスチックはその名のと
おり塩素を含むが、これをゴミとして焼却すると塩化水素などを発生して炉を傷め大気を
汚染する(現代は燃やせないゴミとして扱われる)。
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No
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13族 14族 15族 16族 17族
ホウ酸 炭酸 硝酸 硫酸 次亜塩素酸
H3BO3 H2CO3 HNO3 H2SO4 HClO
酢酸 リン酸 亜硫酸 亜塩素酸
CH3COOH H3PO4 H2SO3 HClO2
オルトケイ酸 塩素酸
H4SiO4 HClO3
[c]硫黄と脱硫
単体の硫黄 S は火山地帯で産出するほかに、現在では工場燃料の(重油)に含まれる
硫黄分を、燃焼に先だって(脱硫)するときに大量に生産される。重油に水素を反応させ
ると、その硫黄分が(硫化水素)として除去される。この一部を次のように燃焼させ
2H2S + 3O2 −→ 2H2O + 2SO2
硫化水素
さらに両者を次のように反応させると(硫黄)が生成する。
( 2H2S + SO2 −→ 2H2O + 3S )
ここで注目すべきは、ある物質が予め悪い物質であると決まっているわけではないこと
である。そのまま排出すれば(汚染物質)になってしまうものが、手を加えれば製品にな
るのである。
ちなみに硫黄分を含む重油をそのまま燃焼させると排煙に二酸化硫黄が含まれる。この
脱硫については8章で学習した。
参考:硫黄の分子は8個の原子がリング上の結合しており、その分子式は S8 であるが
S という組成式を使うことが多い。
(続く)
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No
[d]硫酸
[1]硫黄を燃焼したり、黄鉄鉱を燃焼すると(二酸化硫黄)が発生する。後者の反応式
は次のようである。
4FeS2 + 11O2 −→ 2Fe2O3 +8SO2
黄鉄鉱
(酸化バナジウム(X))を反応を促進する触媒として、この二酸化硫黄に空気中の酸素
を反応させると昇華しやすい固体の三酸化硫黄を生成する。
( 2SO2 + O2 −→ 2SO3 )
三酸化硫黄
(三酸化硫黄)は次のように水と激しく反応して(硫酸)になる。
( SO3 + H2O −→ H2SO4 )
三酸化硫黄はもちろん(酸性)酸化物である。
これらの反応を利用して工業的に硫酸を生産する方法は(接触法)と呼ばれる。
[2]紙に(希硫酸)でイラストを描き、乾燥してから火であぶるとその部分が黒くなる。
紙の主成分はセルロースという炭素、水素、酸素からなる物質であり、硫酸はセルロース
分子から水素と酸素を水にして切り取る。このようなはたらきは(脱水作用)と呼ばれる。
あぶり出しでは残る炭素で黒くなる。
硫酸はその脱水作用のために有機化合物の合成反応の触媒としても利用される。
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No
[b]水素化物
[1]水素の化合物は(水素化物)と呼ばれる。
非金属の水素化物には、
酸性の HI(ヨウ化水素) 水溶液はヨウ化水素酸
HBr(臭化水素) 〃 臭化水素酸
HCl(塩化水素) 〃 塩化水素酸または(塩酸)
HF(フッ化水素) 〃 (フッ化水素酸)
H2S(硫化水素) 〃 硫化水素酸
(以上は酸の強さの順)
中性の H2O(水)
CH4(メタン)
SiH4(シラン)
塩基性の NH3(アンモニア)
などがある。
[2]金属の水素化物には
NaH(水素化ナトリウム)
AlH3(水素化アルミニウム)
などがあり、水素原子は電子1個を(得て)ヘリウムの電子配置になり(1)価の(陰イ
オン)になっており、これは(水素化物イオン H- )と呼ばれる。ある種の合金では、水
素を吸収して水素化物になる反応と、その逆に水素を放出する反応が容易に制御できる。
これは大量の水素を安全に貯蔵でき、(水素吸蔵合金)として注目されている。
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No
[3]工業的には硝酸は(オストワルト法)によって合成される。高温で(白金)を触媒
として、(アンモニア)を空気中の酸素で次のように(酸化)して一酸化窒素を生成し
( 4NH3 + 5O2 −→ 6H2O + 4NO )
続いて温度を下げて、上の反応式(2)のように二酸化窒素に変化させる。
2NO + O2 −→ 2NO2
そしてこれを(水)に吸収させると、反応式(1)のように反応して(硝酸)が生成する。
3NO2 + H2O −→ 2HNO3 + NO
なお同時にできる一酸化窒素は(循環)使用するので、全体としての反応式は次のよう
になる。
NH3 + 2O2 −→ 2HNO3 + H2O
[b]リンとマッチ(実験のまとめ)
[1]リン元素の単体 P には(黄リン)と赤リンという2種の(同素体)がある。
黄リンはきわめて(有毒)でありかつ空気中で(自然発火)するので、(水)の中に保
存する必要がある。これに対して赤リンは燃焼しやすいが(無害)で安全である。
参考:リンの分子式は P4 であるが、P という組成式を使うことが多い。
[2]マッチのすり面は側薬として(赤リン)が塗り付けてある。これとセロテープに貼
った(塩素酸カリウム)を接触させて、金づちで(衝撃)を与えると、一瞬に次のように
反応して(爆発)する。
( 6P + 5KClO3 −→ 5KCl + 3P2O5 )
塩素酸カリウム
この反応は酸素原子のやり取りとして2段階に書くと次のようである。
5KClO3 −→ 5KCl + 15O
15O + 6P −→ 3P2O5
塩素酸カリウムは酸素原子を(与える)ので、(酸化剤)である。
マッチの軸の頭には頭薬として塩素酸カリウムが(にかわ)と混ぜて固めてある。これ
から分かるように、上の実験はマッチの発火のしくみを示している。
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[c]五酸化二リンとリン酸
上の反応おいて、酸素原子を得て生成する(五酸化二リン)は(酸性酸化物)であり、
次のように水と反応して(リン酸)を生成する。
( P2O5 + 3H2O −→ 2H3PO4 )
五酸化二リン リン酸
リン酸は遺伝子物質である(DNA)や生物エネルギー物質である(ATP)などを構
成して生命に大きく係わっており、DNAについては18章で学習する。
[d]化学肥料
[1]肥料とは植物の生長を促進するために土壌などに与える養分である。光合成に必要
な二酸化炭素と水は除外して考える。農作物などにとくに不足しがちなのは、(窒素)、
(リン)、カリウムの三元素である。窒素はアンモニウムイオン( NH4 + )か硝酸イオ
ン( NO3 - )の形で、リンはリン酸二水素イオン H2PO4 - などの形で、カリウムはカ
リウムイオン( K+ )の形で吸収される。
(化学肥料)とはそのような形の化学物質を利用するものであり、食料の増産に貢献し
ている。
[2]窒素肥料には(硫酸アンモニウム(NH4)2SO4 )、(硝酸アンモニウム
NH4NO3 )、尿素などがある。
(ハーバー)は空気中に(80%)も含まれる窒素を水素と直接に化合させてアンモニ
アを生産する技術を開発した。これについては17章で学習する。
( N2 + 3H2 −→ 2NH3 )
しかしこれは同時に、硝酸とさらにそれから生産される(火薬)にもつながっていた。
[3]リン肥料にはリン鉱石から生産される過リン酸石灰や重過リン酸石灰があり、いず
れも有効成分は(リン酸二水素カルシウム Ca(H2PO4)2 )である。
かつて洗剤にリン酸塩が配合されて、その排水が湖や内海を(富栄養化)して、植物プ
ランクトンが異常発生することがあった。
[4]カリウム肥料には(塩化カリウム KCl )などがある。
なお植物は微量にせよ30種以上の元素から成り立っているので、上のような化学肥料
のみを投入するのでは農地を荒廃させる。
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No
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コークスで次のように還元すると(ケイ素)が生成する。
( SiO2 + 2C −→ Si + 2CO )
ケイ素
二酸化ケイ素やケイ素はダイヤモンドと同じ(共有)結晶である。
ケイ素(シリコン)の結晶は純度をイレブンナイン(99.999999999%)まで
高めてコンピュータの(集積回路 IC)などに利用される。また(光ファイバー)の原
料は二酸化ケイ素である。
[b]シランの発生(実験のまとめ)
(二酸化ケイ素粉末)に(マグネシウム粉末)を加えて強熱すると、一瞬に次のように
反応して(黒色)のケイ化マグネシウム Mg2Si が生成する。
SiO2 + 4Mg −→ Mg2Si + 2MgO
これを(希塩酸)に投入すると、次のように反応して(シラン)が発生し
( Mg2Si + 4HCl −→ 2MgCl2 + SiH4 )
シラン
シランは(空気)に触れると直ちに酸素と次のように反応してパチパチと(燃焼)する。
SiH4 + 2O2 −→ 2H2O + SiO2
すこし立ちのぼる(白煙)は、はじめの二酸化ケイ素である。
シランは薄膜太陽電池の原料などになる。
[c]半導体
[1]周期表においてケイ素は金属領域に(隣接する)位置にある。ケイ素は良導性であ
る金属と絶縁性である多くの非金属の中間の電導性を持っている。このようなものは(半
導体)と呼ばれ、その電導性にいろいろな特徴を付与することができる。
ケイ素に微量のリンを加える場合を考えよう。リン原子の最外殻電子は5個であり、電
子1個を見放した1価の(リン陽イオン P+ )はケイ素原子と同じ(電子配置)になるの
で、それと入れ代わってリン陽イオンが混ざった結晶になる。そして見放された(電子)
はリン陽イオンのそばをうろうろする。このようなものは(n型)半導体と呼ばれる。
(続く)
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No
[2]これに対してケイ素に微量のホウ素を加えると、まわりの電子をひとつ横取りして
1価の(ホウ素陰イオン B- )になって(最外殻電子)が4個となり、ケイ素原子と入れ
れ代わって結晶に混ざる。電子をひとつ横取りされた共有結合は(正孔 せいこう)と呼ば
れる。正孔は横取りをくり返すので、正孔自身が移動することになる。そして正孔はホウ
素陰イオンと引き合うので、そのそばをうろうろする。このようなものは(p型)半導体
と呼ばれる。
[3]これら2種の半導体を接合したものが(ダイオード)である。それではこれに直流
電源をつないでみよう。n型を負極につなぐようにするとそこに電子が流れ入り、リン陽
イオンのそばの電子は押されてp型の方へ向かい、接合部で正孔に電子を供給する。他方
で正極につないだp型からは電子が流れ出して正孔がつくり出され、ホウ素陰イオンのそ
ばの正孔は押されて接合部に向かう。こうして電気は滞りなく流れることができる。
[4]それが逆向きにつなぐと、n型ではリン陽イオンが、電子が流れ出すことを阻止す
る。他方でp型ではホウ素陰イオンが、正孔が流れ入る電子と結び付くことを阻止する。
こうしてダイオードは一方向きにしか電気が流れない。これがダイオードの(整流作用)
である。
[5]半導体はそれを組み合わせて(トランジスタ)などが発明された。トランジスタは
(増幅作用)などを持っている。
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[d]ガラスとセメント
[1](ソーダガラス)と呼ばれる普通のガラスは、(ケイ砂)、炭酸ナトリウム、(石
灰岩)を混ぜて、高温で(融解)して反応させた後に冷却して製造する。
(炭酸ナトリウム)と石灰岩(炭酸カルシウム)は次のように分解して(二酸化炭素)
が抜け出す。
Na2CO3 −→ Na2O + CO2
CaCO3 −→ CaO + CO2
したがってガラスは岩石と同じように、酸性酸化物の(二酸化ケイ素)と、塩基性酸化物
の(酸化ナトリウム)や(酸化カルシウム)が反応してできる一種の(塩)である。
[2]炭酸ナトリウムの代わりに(ホウ酸 H3BO3 )を使うと、つまりそれが分解して
できる(酸化ホウ素 B2O3 )を含むガラスは(ホウケイ酸ガラス)と呼ばれ、(熱)や
薬品に強い。
[3]さて結晶性の物質は、全体がひとつの大きい結晶になることはまれで、実際には微
細な結晶が入り組んだ(多結晶)となる。そして結晶どうしの(境界面)がその物質の性
質を左右する。単結晶なら光が透過する透明な物質でも、その境界面で光が不規則に反射
して不透明になる。
これに対してガラスはその複雑な組成のため(アモルファス 無定形)になりやすい。
したがってガラスはそのような境界面を持たないので(透明)になるわけである。
[4]セメント(正確にはポルトランドセメント)は、石灰岩と(粘土)を混ぜて(ロー
タリーキルン)で焼結し、これを粉砕して少量の石こうを加えたものである。粘土につい
てはすぐ後で説明する。
セメントは(水)を加えるとゆっくりと固化する。その反応は複雑である。セメントに
(砂)や砕石を混ぜて水を加えたものは(コンクリート)と呼ばれ、建築物の構造をつく
る。
(続く)
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No
[e]二酸化炭素
[1]岩石は(風化)作用を受ける。それにはひび割れて細かくなったり、削られたりす
ることに加えて、化学反応することが含まれる。大気中の(二酸化炭素)は水に溶けて岩
石中の(塩基性酸化物)と次のように反応し、その生成物質は水に溶けやすいので海に流
されていく。
CaO + H2O + 2CO2 −→ Ca(HCO3)2
炭酸水素カルシウム
Na2O + H2O + 2CO2 −→ 2NaHCO3
炭酸水素ナトリウム
その結果残されるのが、酸性酸化物である二酸化ケイ素と酸化アルミニウムおよび水が反
応した(粘土)である。
参考:酸化鉄の風化は複雑である。
ちなみに(コンクリート)も次第に表面から同じ反応が起きて劣化していく。そして
(酸性雨)はこれを加速する。
[2]海ではカルシウムイオンは、炭酸カルシウムに変化して(サンゴ虫)などに取り込
まれ、長い時間をかけて(石灰岩)になっていく。そして石灰岩は、ふたたび二酸化炭素
が溶けた水と次のように反応して(鍾乳洞)が形成される。
CaCO3 + H2O + CO2 −→ Ca(HCO3)2
ナトリウムイオンはそのまま存在する。
なお鉄イオンの行方については12章で触れる。
[3]太陽はそのエネルギーを地表には主に(可視光線)として与え、それを得た地表は
温度が上昇する。他方で地表は得たエネルギーを(赤外線)として宇宙に放射する。これ
に対して大気中の二酸化炭素や水蒸気などは、可視光線は透過するが赤外線は吸収してそ
の一部を地表に送り返す。これは温室と同じで(温室効果)と呼ばれる。
大気中の二酸化炭素の濃度はおよそ200年前の産業革命までは280ppm
(0.028%)であった。それが現在(1994年)では360ppmまで上昇し、そし
てこの85年の間に気温が0.6℃ほど上昇した。(温暖化)は海水面の上昇の招き、異常
気象や植物分布の急変などを引き起こす。
現在国際的に二酸化炭素の排出規制が取り組まれようとしている。
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No
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H2SO4 H2SO3 HNO3 HClO3 HClO2 H2CO3
強 弱 強 強 弱 弱
(3)非金属の水素化物の中で次に相当する物質の名称と化学式を書け。
酸(2種) :塩化水素(塩酸) HCl 硫化水素 H2S
塩基(1種) :アンモニア NH3
中性分子(2種):水 H2O シラン SiH4
(4)金属の水素化物はイオン結合して水素が陰イオンになっている。これを示すために
水素化ナトリウムの電子式を書け。
4.「二酸化窒素」実験などに関する次の文を完成し、下の問に答えよ。
(A)メスシリンダーの中で(銅片)に(濃硝酸)を注ぐ(ア)と、赤褐色の二酸化窒素
が発生する。これを水に倒立すると水面が上昇し(イ)、体積が(1/3)になり、色が
(無色)になる。続いてメスシリンダーを引き上げて空気を入れる(ウ)とうすい(赤褐
色)になる。
(B)(ハーバー)は(空気)中に大量に含まれる窒素を(水素)と直接に化合させてア
ンモニアを合成する技術を開発した。
アンモニアは硫酸と中和して(硫酸アンモニウム)を生産し、(窒素)肥料として利用
される。他方でこれは(白金)を触媒にして空気中の酸素で燃焼する(エ)と(一酸化窒
素)になる。そして続いて(A)の(ウ)と(イ)の反応を使って硝酸を生産する方法は
(オストワルト法)と呼ばれる。硝酸は(火薬)の原料になる。
(1)下線部(ア)〜(ウ)の反応式を書け。
(ア)Cu + 4HNO3 ―→ Cu(NO3)2 + 2H2O + 2NO2
(イ)3NO2 + H2O ―→ 2HNO3 + NO
(ウ)2NO + O2 ―→ 2NO2
(エ)4NH3 +5O2 ―→ 6H2O + 4NO
(2)銅は塩酸とは反応しないが濃硝酸とは反応する。その理由を説明せよ。
銅はイオン化傾向が水素より小さいので塩酸とは反応しないが
濃硝酸は酸化剤としてもはたらくので銅と反応する。
5.ケイ素に関する次の文を完成せよ。
ケイ素は地殻中では(酸素)に次いで多く存在する元素で、その存在率は(クラーク
数)と呼ばれる。岩石は二酸化ケイ素や酸化アルミニウムのような(酸性酸化物)と、酸
化鉄や酸化カルシウムのような(塩基性酸化物)が反応した一種の(塩)である。
ケイ素は(ケイ砂)をコークスで(還元)して生産され、純度を(イレブンナイン)ま
で高めてコンピュータの(集積回路)などに利用される。それはケイ素に微量のリンを加
えると共有結合から見放された(電子)によって(n型半導体)になり、また微量の(ホ
ウ素)を加えると電子を横取りされた共有結合である(正孔)によって(p型半導体)に
なる性質などを活用する。
( )組( )番 氏名( )
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