04.4
林 正幸
簡単燃料電池
解 説
[1]生徒が簡単に実験できる燃料電池を次のように工夫してみた。炭素電極で水の電気
分解をするとプラス極(陽極)では酸素が発生して一部が電極にに吸着される。またマイ
ナス極(陰極)では水素が発生してやはり一部が吸着されて、燃料電池ができ上がる。
炭素板を使う場合は、クッキングペーパーをはさみ、炭素棒を使う場合はそれを巻き付
けて、水酸化ナトリウム水溶液を染み込ませる。
炭素板は単独で、炭素棒は2セットを直列に接続して、手まわし発電機で1、2分ほど
電気分解する。後者ではそれぞれの水溶液が連結しないことと、終わるときに発電機をま
わしながらクリップを外すことが注意事項である。
そして前者ではメロディテスターを接続すると音楽が流れ、ソーラーモーターが回って、
電池ができていることが確認できる。後者ではモーターを駆動する能力はない。いずれも
電圧が1.5Vほどになる。
[2]水素側の電極では、水素が次のように電子を与える。
4OH- + 2H2 ―→ 4H2O + 4e-
これに対して酸素側の電極では酸素が次のように電子を奪う。
4e- + 2H2O + O2 ―→ 4OH-
全体としての反応は水素が燃焼する場合と同じである。
2H2 + O2 ―→ 2H2O
参考:水素を使う燃料電池の電極での反応式はその種類によって異なるが、全体としての
反応式は同じである。
準 備
(炭素板を使う場合)
炭素板(170×40×5mm ターミナル付き) ×2
クッキングペーパー(5×14cm) ×2
バット
1mol/l水酸化ナトリウム水溶液、5mlピペット
手まわし発電機
メロディテスター
ソーラーモーター、クリップコード
廃棄容器(バット)、ピンセット
(炭素棒を使う場合)
炭素棒(直径4.5mm、長さ20cm) ×2
クッキングペーパー(15×20cm) ×2
ビニタイ(6cm) ×4
食品トレイ ×2
1mol/l水酸化ナトリウム水溶液、5mlピペット
クリップコード
手まわし発電機
メロディテスター
廃棄容器(バット)、ピンセット
操 作
(炭素板を使う場合)
(1)バットの底を上にして炭素板を乗せ、クッキングペーパー2枚を被せ、1mol/l
水酸化ナトリウム水溶液14mlを染み込ませる。
(2)もう1つの炭素板を乗せて手まわし発電機に接続し、2分ほど電気分解をして、す
ぐに発電機のクリップを外す。
参考:たとえば上の炭素板をプラス極になるように決めておく。
(3)そしてメロディテスターを接続する。
注意:テスターは極性があるので、プラス(赤コード)をプラス極に接続する。
(4)続いてソーラーモーターを接続する。
(5)終わったらクッキングペーパーは廃棄容器に捨てる。
参考:事後にクッキングペーパーはホウ酸で中和処理する。
(炭素棒使う場合)
(1)1本の炭素棒にクッキングペーパーを巻き付けていき、残り少なくなったらもう1
本も巻き込み、上下をビニタイで締めて固定する。
注意:炭素棒がペーパーからはみ出る長さを変えておくと、クリップをかませ安いし、た
とえば長く出ている方がプラス極と決められる。
(2)別々の食品トレイに寝かせ、それぞれ1mol/l水酸化ナトリウム水溶液12ml
ずつを染み込ます。
(3)クリップコードで2つを直列にし、手まわし発電機に接続する。
(4)1分ほど発電機をまわし続けて電気分解をし、まわしながら接続を外す。
(5)そしてメロディテスターを接続する。
注意:テスターは極性があるので、プラス(赤コード)をプラス極に接続する。
(6)終わったらピンセットで押さえて炭素棒を抜き取り、水洗いする。
注意:炭素棒を折らないようにする。
(7)クッキングペーパーは廃棄容器に捨てる。
参考:事後にクッキングペーパーはホウ酸で中和処理する。
追記1:
備長炭はパイプカッターで縦に切断できる。これも優れた電極になる。
追記2:
新しい炭素板ではよい結果が得られない。この場合は希硫酸で電流3Aくらいで10分
ほど、そしてプラマイを逆にしてさらに10分ほど電気分解すると、表面が黒色で多孔質
になり、期待通りになる。
なおメロディテスターはくり返すと電圧が下がり鳴りにくくなるが、ソーラーモーター
はその後でもまわる。
林 正幸と主万子の始めの
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