09.2
                                   林 正幸

   組み立て式燃料電池

経 過

 自作した燃料電池の製作講習会(EHC)のために02年10月に「ソーラーがまわる
手づくり燃料電池」
を書き、野曽原さんが指導した安房高校化学部の研究による生徒実験
でつくれる燃料電池の愛知における製作講習会(MOLの会)に関連して05年12月に
「安房高型燃料電池の製作メモ」を書いた。
 安房高型を組み立て式にしてくり返し使用することを考え、先進科学塾における09年
3月の講座「電池のしくみを徹底解明!」の準備として8台を製作した。これは加藤さん
のモデルも参考にし、また彼の「長持ちさせるなら、塩化パラジウムは200ppmくら
いにした方がよい」という提案に従った。
 実際のところ、自作した燃料電池も私が製作した安房高型も性能が落ちてきている。保
管の方法は未確定であり、今回の方法もその途上のものである。

準 備

備考:量が出てくるところは、8〜10台分である。
・ステンレス金網  200メッシュ 曙金網産業
・プラスチック容器
  小出し容器(3個パック)、100円均一、大創産業 A−63
・塩化パラジウムめっき5倍液
  水400mLに、塩化パラジウム(U)0.40gと濃塩酸6mLを加え、スターラーで
  かき混ぜて溶解する。
・塩ビ板  透明 0.5mm
・食品トレイ  発泡スチロール
・ビニールテープ、輪ゴム×2
・クッキングペーパー
・4mol/L塩酸
・アスコルビン酸(ビタミンC)
・工作用紙
・直流電源(9V1.3A、秋月 L.T.E.)
・電流計 5A

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・スライド抵抗器(5Ω25W)
・黒鉛棒
・目玉クリップ
・200mLトールビーカー
・マグネチック・スターラー
・レトルト台
・ドライヤー
・1mol/L水酸化カリウム水溶液
・簡易水素ボンベ

製 作

A 工 作
(1)ステンレス金網を12×14cmに切り出し、図のような工作用紙でつくった型紙
に洗濯ばさみで固定して切り取る。
注意:金網は汚さないようにする。

  

(2)プラスチック容器の側面(狭い方)にドリルで直径5mmの穴を開け、ビニールテ
ープでふさいでおく。
(3)左図のように、ふたの中央の高い部分(4.8×5.8cm)をカッターで切り取る。
またBとB'に3.5cmの長さの切り込みを入れる。

  

                  - 2 -

(4)塩ビ板を3×10.5cmに切り取り、「支え」とする。
(5)同じく塩ビ板を6.4×7.4cmに切り取り、四隅をふたにはまるように丸く切る。
(6)食品トレイから同じ形を切り取り、「固定枠」とする。
(7)切り取った塩ビ板は、右図のように中の4.8×5.4cmを切り取り、CとC'に
3.5cmの長さの切り込みを入れ、「塩ビ枠」とする。
(8)クッキングペーパーを7×8cmに切る。

B めっきなど
(1)4mol/L塩酸150mLにアスコルビン酸1.5gを溶かし、ほどよい大きさの
食品トレイに注ぎ、型紙どおりに切り取ったステンレス金網を浸ける。
参考:8〜10枚を同時に浸けてしまう。
   最低15分以上
(2)電源、電流計、スライド抵抗器などをつなぐ。
(3)スターラーの上に、回転子を入れたトールビーカーを置き、黒鉛棒が中心に来るよ
うにレトルト台で固定する。
(4)トールビーカーにめっき5倍液40mLを入れ、水を加えて約210mLにする。
(5)ステンレス金網を取り出して水洗いし、トールビーカーの内側周辺に入れ、Aと
A'を目玉クリップではさんで電源の負極につなぎ、スターラーをおだやかに回す。
参考:金網の上部は液に浸からない。
(6)黒鉛棒を正極につないで、電流を1.2Aに加減しながら、4〜5分電気めっきする。
(7)めっき面に触れないようにして取り出し、水洗いしてドライヤーで乾燥する。
(8)図の点線部分を切り取り、Aをふたに、A'を「塩ビ枠」にセットする。前者は金網
の四隅を三角に切ってふたに収まるようにし、後者は金網の四隅をビニールテープで固定
する。

C 電池の組み立て(テストおよび生徒実験の操作)
注意:金網自身に手で触れないようにする。
(1)ゴム手袋をして、塩ビ板の「支え」を入れたプラスチック容器に「パラジウムめっ
きしたステンレス金網」をセットしたふたをはめ、クッキングペーパー2枚に1mol/L
水酸化カリウム9mLを浸み込ませて被せる。
注意:電極は容器の穴と反対に出るようにする(次も同じ)。
(2)さらに「塩ビ枠」にセットした同じ「金網」(金網面が下側)、発泡スチロールの
「固定枠」を順に載せ、輪ゴム2つを掛ける。
(3)残りの1人がモーターをつなぎ、容器の穴から簡易ボンベを使って水素を注入して
ビニールテープでふさぎ、様子を観察する。

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注意:水溶液が吹き上がるようになるので、目に入らないようにする。
(4)そしてどちらの金網が正極か、電圧計で調べる。
(5)終わったら、クリップコードを外して、そのまま返却する。

保 管

 2つの金網は、水酸化カリウムが残るくらいにざっと水洗いし、残りは通常どおり水洗
いして日陰乾燥する。
 新しいクッキングペーパーを使い、組み立ててチャック付きポリ袋に収める。



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