08.9
                                   林 正幸

 マイクロアンメーターの製作

 「電源・デジタル表示装置(PWDD)」
    http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/masa/ne69.htm
が完成したので、それに載せる第2の「検出部」として、マイクロアンメーターを製作し
た。
 これは針の振れがないので、壊れにくいというメリットがある。

A.回路の説明

 回路図は次のようである。



 まず電流を精密抵抗に流して、それに比例する電圧に変換する。これをオペアンプ
([741])で約100倍に増幅し、ゼロ点調節を経て、AD変換のために振れ幅調節
しながら約5倍に増幅する。
 精密抵抗は最小が10Ωで、この場合は1000μA流すと、10mVになる。それが
100倍増幅で1Vになり、さらに5Vになる。これはレンジ0〜1000μAになる。
そして抵抗に流して生じる最大電圧は10mVに統一すると回路や調節が簡単になるので、

                  - 1 -

100Ωはレンジ0〜100μAに、1kはレンジ0〜10μAに、10kはレンジ0〜
1μAになる。このようにこのメーターでは最大で10mVの電圧降下が伴うことに注意
しよう。なお過大電圧(±0.7V以上)が生じた場合はダイオードを使って回避できるよ
うになっている。
 100培増幅ではオフセット電圧は、調節つまみを減らすために固定抵抗で大まかに調
節する。
 ゼロ点調節は、オペアンプ([082])の減算回路を使う。−0.5V減算すると、レ
ンジは例えば−500〜500μAなどに変えられる。マイクロアンメーターではプラマ
イ変化を検出したいことが多い。この調節はオフセット電圧の調節を兼ねている。なお電
圧の加減は1kの可変抵抗を使う(小さい方が調節しやすい)ので、プラス側に加える抵
抗510Ωは変更する必要が出てくるかもしれない。
 振れ幅調節を含む5倍増幅でも、5kの可変抵抗を使うので、固定抵抗の変更が必要に
なるかもしれない。この調節は特別な場合を除いて一度行えばよいので、つまみは付けな
い。なおこの調節には10kの精密抵抗の電流(電源は9Vなので900μA)を使う。

B 部品表

    品  名                          単価(目安)
ユニバーサル基板(ICB−93)
φ2ビス(25mm)、ばねワッシャ、ナット  ×4
φ2平ワッシャ  ×8
オペアンプ 741
      082
DIPスイッチ(4桁)
1k可変抵抗、つまみ
5k可変抵抗
精密抵抗 10Ω
     100Ω
     1k  ×2
     10k  ×6
抵抗 270Ω
   1k
   5.6k  ×2
   10k  ×3
   51k
   100k

                  - 2 -

   270k
ダイオード 1s1588  ×2
10pおすコネクター(みぞあり)
フラットケーブル(10本 8cm)
リード線(赤黒)
クリップ  ×2(赤黒)

C 製作と調整




<製作>
@上の実態配線図のように、ユニバーサル基板に可変抵抗の2つの穴を開ける。DIPス
イッチ、オペアンプをはんだづけする。
A抵抗などの残り線で8つの半円状端子をつくる。
B間違えないためにまず6本の精密抵抗をはんだづけする。続いて抵抗、ダイオード、ジ
ャンパー線をはんだづけする。ただし100k、510Ω、270kは(後2者は変更の
可能性があるので取り代えやすいように)はんだ面から付ける。
C可変抵抗と基板の足にするビス・ナットなどを取り付けて、抵抗のはんだづけを完了す

                  - 3 -

る。
Dおすコネクターに、▽印に黒色が来るように8cmのフラットケーブル(ゆ着部分の
方)を裏から差し込んで、万力で締め、ケーブルを返してカバーを差し込む。
 部品面からケーブルの他端を、右に茶赤コードが来るようにして、半円状端子に2本ず
つはんだ付けする。そしてコードをめっき線で固定する。
 リード線にクリップをはんだづけし、半円状端子につないで固定する。
<調整>
E基板を「電源・デジタル表示装置」につないで電源を入れ、オペアンプが熱くなるなら
すぐに電源を切って点検する。
FDIPスイッチの1をONにし、「テンキー」で−500〜500μAのレンジを設定
する。
赤黒のリード線をつないで、ゼロ調節の可変抵抗(1k)をまわして、0と−500μA
の両方を表示できるか点検する。
 もし表示できないなら、510Ωの抵抗を加減してできるようにする。
Gテンキーで1〜1000μAのレンジを設定し、赤黒のリード線を離して、校正用の
精密抵抗10kの半円状端子をクリップコードで9V端子(5つの端子の中央)につなぐ。
そして振れ幅調節の可変抵抗(5k)をマイナスドライバーでまわして、900μAを表
示できるか点検する。
 もし表示できないなら、270kの抵抗を加減してできるようにする。

D 使用法

 「電源・デジタル表示装置」の設定の詳細に関しては上のホームページを参考にする。
@レンジは次のようである。
  DIPスイッチの1  0〜1000μA(または−500〜500μA)
          2  0〜100   (    −50〜50   )
          3  0〜10    (     −5〜5    )
          4  0〜1     (    −0.5〜0.5   )
なおたとえば、4の表示は0.00〜1.00などとする。
参考:μA = 14040401
A赤黒のリード線をつないでゼロ点調節で0μAにし、通常の電流計のように回路に直列
に入れる。振れ幅調節は通常は触れる必要がない(レンジを変えても)。
参考:過大電流はダイオードで放電される。
   赤コードに負電圧が掛かれば、マイナスで表示される。
   どのレンジも最大で10mVの電圧降下を伴う。

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