11.10.1 & 2
                                  科学の祭典
                                   林 正幸

 熱くなる変化・冷たくなる変化

A 実 験

[a]熱くなる変化(湯気が出る)
(1)ポリコップに酸化カルシウム約1.5gとアルミニウム粉末約1.5gを入れ、コッ
プを木枠にはめ、割りばしに透明ポリ板を通してかき混ぜる。
(2)水約10mLを加えて、かき混ぜる。膨らんできてもかまわずかき混ぜ、ポリコッ
プが熱くなったら手を離す。
(3)吹き出す湯気にを手に当ててみる。

注意:酸化カルシウムは新たに購入し、乳鉢などで粉末にして利用する。粉末は密閉容器
   に保管し、早めに消費する。
参考:ポリコップ(215mL スチロール製)は使い捨て、反応混合物は土に混ぜる。
   木枠は円形にくり抜き、かつ円形の部分にビニールテープを貼ってコップの底が貼
   り付くようにする。
   割りばしはくり返し使用し、透明ポリ板は直径約10cmで、薬品が目などに入る
   のを防ぐ。

[b]冷たくなる変化(氷ができる)
(1)硝酸アンモニウム約10gと水約10mLを、それぞれ20mLスクリュー管に入
れてせんをし、氷を入れた断熱箱に保管する。
(2)白色塩ビ板の中央に常温の水0.4mLをたらし、赤色の円の中に50mLビーカー
を置き、ビニールテープで固定する。
(3)準備しておいた硝酸アンモニウム、次いで水をビーカーに入れ、割りばしで1分半
ほどかき混ぜ、温度が下がっていくことを温度計で調べる。

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(4)塩ビ板とビーカーの間の水が凍っていることを確認する。

B 解 説

[a]熱くなる変化  温度の高い水蒸気が発生することがポイント。
 次の2つの化学反応が起こり、発熱する。
    CaO + H2O ―→ Ca(OH)2
    2Al + 2OH- + 6H2O ―→ 2[Al(OH)4]- + 3H2
全体としての反応式は次のようである。
   CaO + 2Al + 7H2O ―→ Ca[Al(OH)4]2 + 3H2
酸化カルシウム1.5gとアルミニウム1.5gは当量であり、このとき必要な水は3.4g
になる。水を加え過ぎると温度が十分に高くならず、湯気があまり出ない。
 この反応で生成するテトラヒドロキソアルミン酸カルシウムは、土に混ぜて処理できる。
1番目の反応のみの発熱を利用する事例もあるが、水酸化カルシウムという強塩基ができ
る。
[b]冷たくなる変化
 水と硝酸アンモニウムを予め冷やしておかないと、氷ができるような低い温度が実現し
ない。上の条件では−10℃くらいになる。
    NH4NO3 + aq = NH4NO3aq − 25.7kJ



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