09.8.1〜3
                           科教協埼玉大会化学分科会
                      林 正幸(愛知 アルケミストの会)

   電池をどう教えるか

    〜先進科学塾における試み〜

 電池は、高校の化学教科書は相変わらず金属のイオン化傾向をもとにした展開になって
いる。これでは電池を偏って捉えることになる。他方で酸化・還元では、これと無関係に
形式的に電子のやり取りが導入されている。なんと整理が悪いことであろうか。
 電池を発明したボルタは「2種の金属と電解質水溶液」から成ると考えた。この概念に
留まっていては、現代の電池は理解できない。
 本来は電池およびそれを構成する電子やり取り反応は、酸塩基と並んで、高校化学の理
論的基礎となるべきものである。
 このレポートでは、新しい電池の概念の構築を目指した、名古屋市科学館で企画してい
る先進科学塾における試みについて報告する。このプランの検討をお願いしたい。
参考:私のホームページは http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/ です。

A.電池の概念

[1]電池をどう教えたら理解しやすいか。電池では、正極から正電気が流れ出し、負極
に流れ込む。実際に導線を流れるのは電子であるので、負極から電子が流れ出し、正極に
流れ込む。であれば、化学反応で電気が起こる電池は
  負極では「電子を与える反応」が起き、正極では「電子を奪う反応」が起きる
しくみになっているはずである。
 このように誘導して、これを電池の基本概念として展開してはどうだろうか。
[2]プランではあと2つ、付け加えをした。ひとつは、
  内部の電極間を電導性にする
必要があることである。つまり両電極のそばの溶液の間の電位差が無くなることによって、
負極の電子は正極に向かうことができる(あとでくわしく説明する)。
 もうひとつは、電池にとってはより高度な概念であるが
  濃度差だけでも電池ができる、つまり電池の電圧は濃度の影響を受ける
ことである。
[3]もちろん実際に電池を組み立てようとすると、伏兵がいて苦労するかもしれない。

                  - 1 -

つまり上の2つないし3つがすべてということではない。
 なお電池の概念は電気分解につなげて発展させるべきであり、2次電池ですこし触れて
いるが、時間的制約からこのプランではほとんど取り上げていない。

B.プランの概要

 プランのテキスト「電池のしくみを徹底解明!」は最後に資料として添付してある。
[1]目次は次のようである。
    実 験
      実験1 電池をつくる(その1)
        (a)ダニエル型電池
        (b)33円電池
      実験2 電子を与える反応
        (a)金属の反応
        (b)非金属イオンなどの反応
      実験3 電池になるか
        (a)変形ダニエル型電池
        (b)濃淡電池
      実験4 電池をつくる(その2)
        (a)非金属だけの電池
        (b)組み立て式燃料電池
        (c)鉛蓄電池
    知識と理論
      1.電池をつくる(その1)
      2.電子を与える傾向
      3.電導性と濃度
      4.電池をつくる(その2)
      5.実用電池
    発展実験
      発展実験1 鉄電池
      発展実験2 電極がナトリウムの電池

 実験1,2,3,4は、それぞれ「知識と理論」の1,2,3,4節に関係する。

[2]電池をつくる(その1)
 まず実際にダニエル型電池と33円電池をつくって、ソーラーモーターが回り豆電球が

                  - 2 -

光り、メロディ・テスターが鳴り電卓が計算できることを実感する。そして電圧計で正極
と負極を確認する。
 その上で電池の基本概念に従って、金属は陽イオンになりやすく、それは電子を与える
ことでもあり、後者に注目してまとめをする。
・ダニエル型電池
  負極  Zn ―→ Zn2+ + 2e-
  正極  2e- + Cu2+ ―→ Cu
・33円電池(11円電池)
  負極  Al ―→ Al3+ + 3e-
  正極  2e- + 2H+ ―→ H2
そして陽イオンは電子を奪うことができることを補足する。
 これで電池の捉え方が分かると同時に、さまざまな疑問も湧いてくる。

[3]電子を与える傾向
 何が電子を与え、また何が電子を奪うのか。そして電子を与える傾向と電子を奪う傾向
の大小はどのように判定できるか。
 始めに「金属が電子を与える反応」を実験する。硝酸銀水溶液に銅板を浸けると、銀が
析出し、水溶液は銅イオンによって緑色になる。これは次の電子やり取り反応が起こる。
    Cu ―→ Cu2+ + 2e-
    e- + Ag+ ―→ Ag
これは銅が銀に比べて電子を与える傾向が大きく
    Cu > Ag
銀イオンが銅イオンに比べて電子を奪う傾向が大きい
    Ag+ > Cu2+
ことを示す。電子を奪う傾向にも同等に注目することが大切である。
 残り4つの実験は次のようである。
・酢酸鉛水溶液に亜鉛
    Zn ―→ Zn2+ + 2e-
    2e- + Pb2+ ―→ Pb
・硫酸銅水溶液に鉄
    Fe ―→ Fe2+ + 2e-
    2e- + Cu2+ ―→ Cu
・上と逆で、硫酸鉄(U)水溶液に銅
    変化は起こらない。
・塩酸にアルミニウム

                  - 3 -

    Al ―→ Al3+ + 3e-
    2e- + 2H+ ―→ H2
 実験に出てきた金属(水素を含む)が電子を与える傾向の大きい順に、その反応式を上
から並べる。
    Al ←→ Al3+ + 3e-
    Zn ←→ Zn2+ + 2e-
    Fe ←→ Fe2+ + 2e-
    Pb ←→ Pb2+ + 2e-
    H2 ←→ 2H+ + 2e-
    Cu ←→ Cu2+ + 2e-
    Ag ←→ Ag+ + e-
 この「電子与奪表」では、左辺に金属が、電子を与える傾向が大きい順に上から並ぶ。
そして右辺(電子でない部分)に陽イオンが、電子を奪う傾向が大きい順に下から並ぶ。
また「硝酸銀水溶液に銅」では銅が電子を与えるのに、「硫酸銅水溶液に鉄」では銅イオ
ンが電子を奪うというように、変化は右向きにも左向きにも起こる。
 さらに左辺のひとつと右辺のひとつのセットは電子をやり取りして反応する可能性があ
るが、実験に基づいて調べると、そのセットが「右下がりの斜線」で結ばれると実際に反
応することが分かる。
[4]電子を与えるのは金属だけではなく、陰イオンなどもある。また電子を奪うのは陽
イオンだけでなく、非金属単体などもある。
 「非金属イオンなどが電子を与える反応」の実験では次の例を取り上げる。
・ヨウ化カリウム水溶液に塩素
    2I- ―→ I2 + 2e-
    2e- + Cl2 ―→ 2Cl-
ヨウ化物イオンは塩化物イオンに比べて電子を与える傾向が大きく、塩素はヨウ素に比べ
て電子を奪う傾向が大きい。
・粉末亜鉛とヨウ素に水をかける
    Zn ―→ Zn2+ + 2e-
    2e- + I2 ―→ 2I-
・塩化鉄(V)水溶液に硫化水素
    S2- ―→ S + 2e-
    e- + Fe3+ ―→ Fe2+
・銅に塩酸を加えても変化しないが、過酸化水素を加えると反応する。
    Cu ←→ Cu2+ + 2e-
    2e- + 2H+ + H22 ―→ 2H2

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銅と水素イオンのセットは右上がりの斜線になるが、水素イオンと過酸化水素がペアを組
むと、その電子を奪う傾向は銅イオンより大きくなる。
 以上を含めて、18の反応式からなる「電子与奪表」を示し(資料の16ページを参
照)、まとめをする。
    電子を与えるもの:金属、陰イオン、水素、水など
    電子を奪うもの :陽イオン、非金属、水など

[5]電導性と濃度
 「ダニエル型電池」の実験において「塩化ナトリウム水溶液を純水に置き換えても電池
になるか」と問いかけ、実験する。豆電球はもちろんソーラーモーターもまわらない。入
力抵抗が大きい電圧計は作動する。
 電子を与える反応と奪う反応がすこし起こると、負極も正極も電気的二重層ができる
(資料の17ページの図を参照)。もしそれぞれの電極付近の溶液の電気がうまく中和さ
れなかったら、それ以上の反応は望めずに電子が流れることも起こらない。溶液中に電解
質のイオンが十分に溶けていて玉突き式に電荷が相手の電極まで移動できないと、つまり
電極間が電導性でないと電池としてはたらかない。33円電池でも食塩が電導性を助けて
いる。
[6]濃淡電池はおもしろみがあるのでこのプランで取り上げた。それに濃度の高低が電
子を与える傾向や奪う傾向に影響することは、化学平衡に関係する重要な概念である。こ
のために電子与奪表の順番が入れ代わることがあり得る。
 銅板と濃度が異なる硫酸銅水溶液で2つの電極をつくり、クッキングペーパーを芯にし
寒天で固めた塩化カリウムの塩橋を、両方をつなぐように被せて電圧を計測し、かつどち
らの電極が正極かを確認する。
 理論的には次の関係式が成り立ち
    ΔE = (RT/nF)ln(c1/c2)
常温で銅イオンのように2価の場合は、濃度差が5倍なら0.020Vになる。25倍なら
その2倍の0.040Vになる。そして濃度が高い方が正極になる。
 この実験は検出する電圧が小さく、別の要因でかく乱されやすいようであるが、大方で
それらしいデータが得られた。

[7]電池をつくる(その2)
 いよいよ色々な電池をつくる番である。時間が許せば受講者がチャレンジする場面もほ
しいが、今回は3つの電池をつくってもらった。
 ひとつは、ボルタの電池概念を越えるために、「非金属だけの電池」をつくる。炭素板
にクッキングペーパーをのせて硫化ナトリウム水溶液を浸み込ませ、セロハンを被せる。

                  - 5 -

さらにペーパーをのせヨウ化カリウム水溶液を浸み込ませて粉末のヨウ素を振りかけ、も
う1枚の炭素板を被せる。豆電球が光り、ソーラーモーターがよく回る。
  負極  S2- ―→ S + 2e-   (電子与奪表のDの反応)
  正極  2e- + I2 ―→ 2I-   (Kの逆反応)
 ふたつは、燃料電池を組み立てる。これは「安房高型」(指導は野曽原さん)を組み立
て式にし、くり返し利用できるように工夫したものである。電極はパラジウムめっきした
ステンレス金網。その間のクッキングペーパーに水酸化カリウム水溶液を浸み込ませ、ポ
リ容器に水素を吹き込むとモーターが回る。
  負極  H2 + 2OH- ―→ 2H2O + 2e-   (Bの反応)
  正極  4e- + 2H2O + O2 ―→ 4OH-   (Jの逆反応)
 みっつは、2次電池の代表として、鉛蓄電池をつくる。
 2枚の鉛板の間に希硫酸を浸み込ませたクッキングペーパーをはさみ、手回し発電機に
つないでしばらく回し、手を離すとハンドルが自動的に回る。始めは水の電気分解が起こ
って陽極に発生する酸素が鉛と化合して酸化鉛(W)になって表面を覆って、鉛蓄電池が完
成する。そしてそれが放電することでハンドルが回る。
  負極  Pb + SO42- ―→ PbSO4 + 2e-
  正極  2e- + 4H+ + SO42- + PbO2 ―→ 2H2O + PbSO4
 次に発電機を回すときは充電になって逆反応が起こり、鉛蓄電池が復活する。
 環境対策から、くり返し利用できる蓄電池の開発・改良が強く求めれれている。

[8]実用電池
 上の鉛蓄電池の他に、実用化されている5つの電池を紹介する。なお反応式を記憶する
までのことはない。
・アルカリ乾電池
 今や通常の1次電池の主役である。分解したサンプルを示しながら構造を理解させる。
負極につながる銅線のまわりを、粉末亜鉛と高濃度の水酸化カリウム水溶液を混ぜたもの
で固める。セパレータ(多孔性の膜)を隔てて、さらに酸化マンガン(W)、粉末黒鉛およ
び水酸化カリウム水溶液を混ぜたもので固め、正極であるニッケルめっきした鉄容器で包
む。
  負極  Zn + 2OH- ―→ ZnO + H2O + 2e-
  正極  2e- + 2H2O + MnO2 ―→ Mn(OH)2 + 2OH-
・酸化銀電池
 次の電池とともにボタン電池の代表である。負極側が粉末亜鉛、セパレータを挟んで正
極側が酸化銀 Ag2O と粉末黒鉛を混ぜたものであり、全体に水酸化カリウム水溶液が浸
み込んでいる。負極で亜鉛が亜鉛イオンになって電子を与える点はアルカリ乾電池と同じ

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であるが、正極では次のように電子を奪う。
  正極  2e- + H2O + Ag2O ―→ 2Ag + 2OH-
・リチウム電池
 亜鉛の代わりにリチウムが、酸化銀の代わりに酸化マンガン(W)が使われる。ただしリ
チウムは水と反応するので、非水極性溶媒を用いる。
  負極  Li ―→ Li+ + e-
  正極  e- + Li+ + MnO2 ―→ LiMnO2
もっともコンパクト(単位質量あたりの発電量が大きい)であり、電圧も3.0Vと高い。
・リチウムイオン電池
 2次電池の主役に踊り出んようとしている。充電が完了すると、負極は黒鉛がその層間
にリチウムイオンをドープした状態になり、同時に陽イオンであるリチウムイオンを電気
的に中和するために電子を詰め込んでいる。正極は酸化コバルト(W)の状態である。電圧
は3.7Vであり、水の電解を避けるために、やはり非水極性溶媒を用いる。
 放電するときは、負極では黒鉛がリチウムイオンを脱ドープして電子を与え
  負極  C(Li+ ,e- )―→ C + Li+ + e-
      黒鉛(ドープ状態)
リチウムイオンは正極に移動する。正極では電子を奪って酸化コバルト(W)がリチウムイ
オンをドープする。
  正極  e- + Li+ + CoO2 ―→ CoO2(Li+ ,e- )
                    酸化コバルト(W)(ドープ状態)
・NAS電池
 業務用の大型2次電池である。融解したナトリウムと硫黄(300℃)が、β−アルミ
ナからなる特殊なセラミックスを挟んでいる。
  負極  Na ―→ Na+ + e-
ナトリウムイオンはセラミックスの孔の表面を通って正極の方に移動する。
  正極  2e- + S ―→ S2-

 プランでは省略したが、ハイブリッド車などに利用されているニッケル水素電池は、水
素吸蔵合金と水酸化酸化ニッケル NiOOH と水酸化カリウム水溶液が使われる。

C.講座のあらまし

 今年の3月28、29日に2回実施した。対象は「高校生以上」である。受講者は12
および13人の合計25人であり、高校生7人、先生4人、大学生2人を含む。10名が
新たに参加し、残りはリピーターである。これに、講師の他、学芸員2人、スタッフ(仲
間)5人が対応した。

                  - 7 -

 時間は10〜16時まで、昼休みを除いて5時間あまりである。前半に実験1、2とそ
のまとめ、後半に実験3、4とそのまとめをした。実用電池にはほとんど踏み込めなかっ
た。テキストは後から復習できるようにていねいにつくったつもりである。
 実験は2人1組で行い、全員が積極的に参加した。気軽に質問できる雰囲気をつくり、
全体の中でも個別にもどんどん質問がなされた。

D.受講者の「アンケート」結果

<28日分>
@実験が沢山で楽しかったです。しかし沢山すぎたのでできなかった実験もありました。
テキストがしっかりしていて、読むのが楽しみです。
A注目分野の「電池」について、少し知識を得ることができた。
内容が豊富で楽しい講座でした。
テキストが充実している。帰ってよく読みたい。
Bとても有意義な1日をすごすことができました。
「電子を与える傾向」で電気が起こることを考えると、とても分かりやすいことが解りま
した。特に「電子与奪表」で「右下がりが反応する」「右上がりは反応しない」は明解で
した。
今日勉強したことを、新学期の授業で生徒たちにも紹介していきたいと思います。
実験4(a)「非金属だけの電池」は意外性があり、とても興味をおぼえました。
今日は1日本当にありがとうございました。次の企画にも参加したいと思います。
Cイオンを与えやすい物質とイオンを奪いやすい物質で電池ができるという根本のところ
がわかってよかったです。
実験がとてもおもしろかったし、33円電池はうちでもできるので、うちで作ってLED
であそんでみるつもりです。
ありがとうございました。
D今話題になっている電池のしくみを、わかりやすく実験・説明していただきありがとう
ございました。たいへん楽しく勉強することが出来ました。家に帰りテキストを読みなお
してみたいと思います。
E反応式までは理解できなかったが、原理がなんとなく理解できた。たいへんたのしかっ
たです。大人の実験、よいですね。
F電池というと
・イオン化傾向のちがう2種の金属を電解溶液に入れる
・たて型の容器で実施する
という考え方を持っていたので、本日の講義は新しい局面と考え方を示していただき、と
ても参考になりました。

                  - 8 -

鉛蓄電池や燃料電池をはじめ、すべての実験が簡便でとても参考になりました。
ずっと立ちっぱなしで、先生、お疲れ様でした。今後とも宜しくお願い申し上げます。
G良かったこと
電池をつくり、電力について考えることができたこと。食塩と水が発電に関与しているの
か、している(としてそのときは)どのように働くのかを調べることができたこと。
分かりにくかったこと
鉛蓄電池の仕組み。電池を長い期間動かすために何をしているのか。
H燃料電池がまわったのは感動した。
I初の参加で少し固くなっていましたが、実験をやっているうちに楽になってきました。
1日で多くの実験ができて楽しくできました。
化学式などで解らない部分がありましたが、そこを実験でカバーでき、よい学習ができた
と思います。
自分が疑問に思ったことを質問し、それに応えてくれる。そこがとても嬉しく思いました。
次回もぜひ参加したいと思います。
<29日分>
@身近な素材(電池)を深く学べ又作る事が出来た事がよかった。
予習して来た事もよかった。
Aむずかしかったですけど、同じテーブルのパートナーの方に色々教わり、結果が見れて
良かったです。
B色々な意味で注目を浴びている電池ですので、今日はわくわく感をもって、参加させて
戴きました。有りがとう御座います。
C盛りだくさんすぎて少々疲れた。
半年前に電池についてやったので理解はしやすかった。
10円玉もご用意を。
D久し振りに化学実験を行い、楽しい時間だった。
プリントに実験図を加えてもらうとより分かりやすかった。
手作りの実験具や、工夫された方法が印象強い。今後の参考とさせて頂きたい。
準備など、ありがとうございました。
Eお疲れさまでした。1日で自分で電池が開発できるかもと思わせるまでもっていくため
には、準備や切り回しが大変だったと思います。
実験をする前に、必ず正極負極を確かめるだけでなく記録しておくよう指示しておくと、
せっかく実験をやって理論を進めていく意味があるのでは?と思いました。
F今日はありがとうございました。
やはり高校では、イオン化傾向は「陽イオンになりやすさ」で順位づけしていました。し
かし本質を考えると電子の動きの方が納得します。

                  - 9 -

 高校では紙の上だけの学習でしたが、今回初めて電池の実験をして、高校の内容を思い
出すとともに深い理解につながりました。
G楽しかった。ありがとうございました。
化学の講義を今より増やしてほしい。
化学と物理学のボーダーラインをとりあげた講義も聴きたい。
化学の命名法をマスターしたい。コツを伝授してほしい。
個々人で発展学習する際に活用できそうな参考書や手引書、教材(及びその調達ルート)
を紹介してほしい。勤務先でのスキルアップの手段にしたい(かなり切実・・・。助けて
下さい)。
H電池を実際に何個も作ることができるのが良かった。
高校生でもわかる内容だった。
I今回も大変楽しく勉強になりました。
高校時代に習ったことは非常に基本で大切ですが、そういう内容をすっかり忘れているの
で、頭のリフレッシュにもとてもよかったです。また、楽しみにしています。
J電池で電流が発生するしくみのとらえ方がとてもよいと思いました。

おわりに

[1]毎回のことながら先進科学塾の実践は、準備・かたづけを含めて疲れ果てるが、幸
い受講者からそれにも増して元気が出るかなり高い評価をいただくことができた。また協
力しもらった学芸員の山田さん、石田さん、スタッフの伊藤さん、川田さん、清水さん、
林 煕崇さん、藤田さんに感謝したい。
[2]ところで講座の受講者からの質問に絡んで、下のような「非金属だけの電池」もつ
くれることが分かった。反応式は次のようである。
  負極  S2- ―→ S + 2e-
  正極  2e- +2H+ ―→ H2
        過酸化水素を加えると
      2e- + 2H+ + H22 ―→ 2H2
(1)木板に炭素板を置いてクッキングペーパー2枚を載せ、10%硫化ナトリウム水溶
液12mLを浸み込ませ、「寒天塩橋」を被せる。
(2)さらにクッキングペーパー2枚を載せ、1mol/L塩酸12mLを浸み込ます。
(3)ソーラーモーターをつないでみる。
(4)さらに塩酸が染みこんだペーパーに35%過酸化水素水3mLをかける。
(5)豆電球につないでみる。またモーターにつないでみる。
 塩酸だけでしばらくソーラーモーターが回る。過酸化水素を加えると、しばらく豆電球
が光り、モーターの方はいつまでも回るようになる。

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資料「電池のしくみを徹底解明!」
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