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98A−316
差出人:鬼塚 公志
送信日:99年3月24日
件 名:実験ビデオの流れについて

 こんにちは、鬼塚です。
 流れとしては、アンモニアの噴水と黄金シャワーという実験を通して基本的な実験操作を学ぼうという方向です。

ガラス細工→次のアンモニアの噴水の道具作りのために取り上げる。
・ガラス管の切断の仕方
@切る部分を机の角に当て、ガラス管を手前に回すようにして、ヤスリでガラス管の表面に傷をつける。
A傷のすぐそばを両手で持ち、引く力:曲げる力=7:3のわりあいで曲げるとガラス管が切断できる。
・ガラス細工バーナーのつけ方
@空気調節ねじを右にいっぱい回して空気噴出孔を完全に閉じる。
A外筒調節リングをいっぱいに引き出し、ガス噴出孔を完全に開く。
Bマッチをすってガス栓を開き、点火する。赤い炎(赤炎)が50〜70cm立ち上る。
C足踏みふいごを軽く踏みながら空気調節ねじを左へ回し空気を送り込む。
D淡青色の炎(淡青炎)が30〜40cmになる。
E足踏みふいごを激しく踏んで空気を送り、ガス量と空気量を調節しながら炎の色を青色(青炎)にする。
F3〜5cmの赤炎に空気を送り込むと3〜10cmの尖った青炎(針青炎)ができる。
・ガラス管の切り口の整え方
@切断したガラス管の切り口を針青炎で焼いて黄色い炎になったら取り出す。
  ヤスリで擦る場合
 切り口にヤスリを平らに当ててきれいにすり落とす。ガラス管を回しながら外側の角をまるくすり落とす。
・ガラス管の引き延ばし
@約50cmの長さの管の中央を、炎に直角に入れ、回転させながら均一に加熱する。
A黄色い炎になったら炎の外に出し適当な速さでガラス管を引き伸ばす。マッチをあててみる。紙の上に置く。
ガラス管を曲げる
@炎を大きくして、ガラス管を回転させながら、十分に軟らかくなるまで加熱する。
A一端を手で閉じ、もう一方から息を吹き込みながら一気に曲げる。一端を閉じておくかゴム管を使う方法もある。
アンモニアの噴水
・ガスバーナーのつけ方
@点火の前にねじが容易に調節できるか確認して、軽く締める。
Aガス調節部、空気調節部が軽く閉じていることを確認し、元栓をあける。マッチを点火してガス調節部を開いてガスを点火する。
B適当な炎を選び、空気調節部を適度に開いて淡青炎にする。
C消火の時には、点火の逆の順で空気調節部、ガス調節部、元栓の順に閉じる。
・突沸
@試験管にエタノールを4分の1ほど入れる。(エタノールの沸点は78℃) 78℃を越えても沸騰しないことがある
A試験管の底を加熱する。
B突沸する。
・逆流
@試験管に炭酸水素ナトリウムを薬さじ1杯入れる。
A気体誘導管をつけて温める。
B気体を水上置換し、たまったらバーナーの火から離す。
C逆流する。
・アンモニアの発生
@水酸化カルシウム10gと塩化アンモニウム14gからアンモニアを発生させる。
・アンモニアを燃やす
@試験管にアンモニア水を5mlほど入れて、気体誘導管をつける。沸騰石を入れる。
A試験管を穏やかに加熱し、気体誘導管の先をもう一つのガスバーナーの先に入れると、アンモニアが黄色の炎を上げて燃え上がる。バーナーの炎から取り出すと消える。
B試験管に残った水の臭いをかいでもアンモニアの臭いはしない。
・アンモニアの噴水
@ガラス棒に濃塩酸をつけ、丸底フラスコの口付近にガラス棒を近づけ、白煙が生じたらガラス管付きゴム栓をする。
A500mlのビーカーに水を入れ、フェノールフタレインを数滴加える。
B図のようにセットし、冷却用スプレーをフラスコにかける。しばらくすると噴水が始まる。
Cそれ以外にBTB溶液や万能指示薬を用いると色とりどりの噴水を楽しめる。
黄金シャワー
・上皿天秤の使い方
@皿を両方にのせてバランスをとる。 調節ねじで水平に調節する。 0点調節をする。
A左右に振らして均等にふれたら準備完了 0にあわせる必要はない。
B左に薬包紙を四角折りにして、右に開いて薬包紙をのせバランスをとる。続けて試薬を計るときには左皿の下に薬包紙を置く。
C左のさらに分銅を載せる。
D右に薬品を載せていく。
E計量が終了したら、天秤の汚れを清掃し皿はどちらかに重ねておく。中央のナイフエッジが壊れる。
・ろ過の仕方
@ろ紙を4つ折りにして、円錐形に開く。
A円錐形に開いたろ紙をロートにはめ、水で濡らしてロートセットするが密着させない。
Bロートをロート台にセットしろ液を受けるビーカーの内壁にロートの先がくるようにする。 →しずくがはねる
Cろ過をする液をガラス棒に伝わらせて注ぐ。→しり漏り(しずくがビーカーの縁を流れ落ちる)しないように
Dろ過が終わったら、純粋な水で洗う。
・液体の計り方
@100mlのメスシリンダーに純粋を40〜45ml入れる。(ビーカーから)
A洗ビンの水を少しずつ加える。真横から見て液面と目盛が一致したらストップして50ml計りとる。
・黄金シャワー
@200mlのビーカーの中に純水を50ml入れ、これに酢酸鉛6gを入れガラス棒でよくかき混ぜて溶かす。
A100mlのビーカーに純水を50ml入れ、ヨウ化カリウム5gをいれ、ガラス棒でよくかきまぜて溶かす。
B@のビーカーをガラス棒でかき混ぜながら、Aでつくった溶液を少量づつゆっくり加える。
CBでできた沈澱をろ過し、ろ紙上の沈澱を純水で1回あらう。
D1000mlビーカーに水を 700ml入れ、ガスバーナーで加熱して、80〜90℃くらいの熱水をつくる。
EDでつくった熱水にCでつくった沈澱を薬さじを使って入れ、約5分間よくかき混ぜながら溶かす。このときの溶液の色を観察する。
Fこの溶液の上澄み液を静かに 500mlのビーカーに移し、放冷しながら溶液の変化を注意深く観察する。
G再結晶で出てきた黄金色の結晶をよく観察する。最後に、再結晶で得られた沈殿をろ過し、ろ紙上の結晶をガラス棒を使ってよく観察する。
ガラス器具の洗い方
・試験管の洗い方
@試験管洗いにクレンザーをつけて外側を洗い、水ですすぐ。
A内側を洗い、水道水で洗う。
B最後に蒸留水でさっと洗う。試験管立てに逆さに立てて、自然乾燥する。
・ビーカーの洗い方
@スポンジにクレンザーをつけて外側から洗う。
A水で流したら内側を洗う。クレンザーが残らないように水できれいに洗う。
B最後に蒸留水で軽く洗う。
C水切りかごに逆さに入れて自然乾燥させる。

ここまでが大体1時間分ですので残り30分で以下の実験を取り上げ、薬品など取り扱いや危険性について学習できるようにと思っています。

薬品の取り扱い
・マグネシウムの燃焼→CO2(CO2,ドライアイス)中,水中で燃やす。Mgが燃えると燃え尽きるまで待つ。少量を使用する。
・ネギラーメン→食用油を加熱し燃やす。水をかけると火柱をあげる。

 引火性物質〜ある温度以上で気体や液体蒸気に炎や火花を接触させると、炎を
       出して燃焼するが、ある温度以下では燃焼しない。
【注意点】
 これらは、火気から十分離れた所で使用し、密栓をして冷暗所に保管する。特にエーテル類は慎重に扱う。
【実験】
・ハンカチは燃えるか→アセトンの水の混合物をハンカチにひたし燃やす。
・空き缶大砲(紙と紙コップ)

 発火性物質〜可燃物が空気中、または酸素中で加熱されて、点火されることな
       しにみずから燃えはじめる。
【注意点】
 これらは、点火しなくとも自然発火する。容器を密栓にして湿気の少ないところに保管する。使用するときには米粒大程度にする。
【実験】
・黄リンの発火・取り扱い
・リチウム・ナトリウムの発火

 爆発性物質〜急激に進行する化学反応により、生成ガスの体積が瞬間的に著し
       く増大し、熱や爆鳴音、強圧などを生じること。
【注意点】
 これらの物質の実験の時には少量を取り扱い、教師実験として行う必要がある。また、大量の水素、アセチレンなどと酸素との混合物に点火すると、大きな爆発音で聴覚が破壊されたり、他の授業の迷惑にもなるので少量にとどめる。
 水素発生器に直接点火したり、近くに火気を置かない。点火するときには、必ず発生器から離す。
 強力な酸化剤と可燃物の組み合わせは、爆発的な燃焼を起こしやすい。塩素酸カリウムと二酸化マンガン(炭素などが混入)や硫黄や砂糖などの組み合わせなどに衝撃を加えると爆発する。塩素酸○○、過塩素酸○○、硝酸○○などは強力な酸化剤なので可燃物との反応には注意が必要である。
【実験】
・空き缶を用いて水素の爆発(水上置換)
・頭髪用スプレーの燃焼・爆発
・アセチレンの発火・爆発
・マッチで癇癪玉・塩素酸カリウムの爆発→運動場で大規模な爆発

燃焼と爆発
 粉塵爆発もどき→粉糖とアルミ粉
 ビーカーの中の海底火山→大規模なテルミット反応(運動場にて)
 都市ガスとブタンガスの燃焼
その他の実験
・炭酸水素ナトリウム
@熱湯に入れる
A加熱して試験管ポン
Bサンポールでポン→p49
C入浴剤を作る→p279
・物質の三態
@液体→気体 気体→液体
 ペットボトルつぶし、ドラム缶つぶし
A液体→固体 固体→液体
アイスクリーム

 以上長くなりましたがご意見をお聞かせ願えればと思います。


98A−317
差出人:山本 喜一
送信日:99年3月25日
件 名:実験ビデオについて

こんばんは、山本です。
 鬼塚さん、ビデオの準備ご苦労様です。案をさっと読ませてもらいました。次の点を追加してはどうでしょうか?
・まず、廃液処理について。特に、黄金のシャワーは鉛を使いますので、廃液は流さずに、保管しておいて業者に処理してもらう、などの注意を入れた方がよいと思いますが?
・アンモニアの噴水で、加工したガラス管をゴム栓に通す作業があると思います。水をつけて少しずつゴム栓の穴に通し、けがをしないこつを追加するのはどうでしょうか?


98A−318
差出人:
送信日:99年3月26日
件 名:廃液処理について

こんにちは、鬼塚です。
 実験ビデオに廃液処理を入れることに気づきませんでした。  うちの学校では、重金属をポリ容器に入れて後は処理業者に頼んでいます。フェライト法などもありますが、みなさんの学校ではどのような処理をしているでしょうか。


98A−319


98A−320
差出人:野中 直彦
送信日:99年3月28日
件 名:このまま**高校

 岐阜県では3月28日人事異動の発表がありました。私は異動なく10年目になりました。
 3年学年主任としてスタ−トしそうです。


98A−321
差出人:鈴木 久
送信日:99年3月29日
件 名:アルケ事務局通信No63

アルケのみなさん こんばんは 事務局の鈴木です。
 3月第4週に送ると電話があった人など見えて待っていましたがとうとう第4週にかかり、鳥取先生の追悼文集を打ち込んでみました。以下の人の文章をいただきました。もし、メールで送ったのに書かれていないという人が見えたら教えていただけませんか?
以下敬称略
盛口、石井、村上、冨樫、林、岡田、沖、沢田、佐藤、四ケ浦
、   鈴木、高橋、野曽原、野中、橋本、藤田、鬼塚、町井
以上です。
 メールでなら、まだ何とかします。短くてもいいいから送っていただけませんか?もう、ぎりぎりです。よろしくお願いします。


98A−322
差出人:山本 喜一
送信日:99年3月30日
件 名:環境リスク論(4)

こんばんは、山本です。
 高橋さん、メール仲間に入ってくれてありがとうございます。よろしくお願いします。
 野中さん、今年も**高校ですか。私も職場が変わらないことになりました。でも、これで11年間、*高校にいることになりますから、来年は飛ばされるでしょう。ちなみに、千葉では、近々、ひとつの学校にいられる期間が10年になります。
 林さんから、環境リスク論の相乗効果に関する指摘がありました。確かに個々の物質のリスクを単純に合計しただけでは、相乗効果に対応しているとは言えませんね。ただ、いろいろな物質による汚染を受けているような状態で、今の規制のように、個々の物質の許容量を決め、ひとつひとつの物質がその値以下であれば安全だという考えよりは、リスク論の方が一歩進んだ考えだと思います。相乗効果がはっきりすれば、個々の物質のリスクの合計値を5倍するとか10倍して、総合的なリスク評価をすればよいわけですから。
 それから沢田さんから、具体的なリスク論を求められました。中西さんは「環境リスク論」の中で、空気中のベンゼン(ガソリンから排出されるベンゼン)について、次のような評価をしています。
 出光興産がベンゼンを削減したガソリンを販売しています。新聞発表によれば、ここで、ベンゼン削減のために500億円が投じられたそうです。これは、ガソリン1リットルあたりにすれば、0.8円の上乗せになると、中西さんは計算しています。また、この投資によって、ガソリン排ガス中のベンゼンは63%削減されると推定しています。そして、大気中のベンゼンは80%が自動車からの排出だとする論文から、すべてのガソリンに対して同様の対策をとれば、大気中のベンゼンは50%削減されるとしています
(0.63×0.8=0.504)。
 一方、今の状態で、大気中のベンゼンによる日本全国の発ガン者は133人/年だという論文があります。この数値を使うと、上記の対策によって 133×0.5=67人 の発ガンを防ぐことができることになります。このために使われる費用は、
 0.8(円/リットル)×458億(リットル)=366億円 です。
ガン患者を一人防ぐには、
 366/67 = 5.5億円
の費用になります。
 中西さんは、この費用が10億円/人程度までなら(これでガソリン1リットルあたり1.5円の出費)、無理のない出費だろうとしています。
 さらに、ガソリン中のベンゼンを減らしても、大気中のベンゼン濃度が環境基準を満たさないときどうすべきか、という検討が続きますが、次回にします。


98A−323
差出人:林 正幸
送信日:99年3月31日
件 名:「愛知科学教育ネット」

こんにちは、林です。
 昨日30日は、新年度準備の出勤でした。転勤して1年目ですから分掌は変わらぬものと決めいていたら、教務から図書になり春休みが追加になりました。ラッキー!
 10年以上ぶりに、25、26、27日と夫婦で有馬・神戸に旅行しました。おふくろを茨木市の妹に送り届けて、大阪駅から直行バスに乗りました。着いたのが1時半。ぶらぶらしようと歩きましたが、有馬温泉はそんなに広くないのでくまなく見てまわれ、ちょっとすてきな人形を記念に買ったり、それから秀吉の湯殿跡が発見されて博物館が完成したばかりで無料でそれを見学したり・・・。そして旅館に入ったのが4時半。10年以上前の前回ですと、ここで互いに本を読み始めるのでした。しかし今回は会話が続きました。結婚して30年、多少は前進したようです。温泉の方は広い浴槽に、平日で客が少なくてゆったりとつかることができました。
 翌日はバスで神戸に出て、異人館を見てまわりました。ときおり雨がぱらつくことはありましたが、苦にならない程度でした。ただ急な坂道で足が疲れました。風見鶏の館で私はオルガニート風のオルゴールを買いました。フランス料理店で遅い昼食をとり、阪神淡路大震災の写真展に入ったり・・・・、神戸の街は見る限りでは震災の傷あとは残っていませんでした。そして4時半にホテルにチェックインしました。ちょっとぜいたくにホテル・オオクラです。そして夜は神戸の川崎重工に勤めている長男と落ち合い、息子のおごりで南京街で中華料理を食べました。
 最終日は神戸の街でショッピングです。あちらへこちらへと歩きまわって、家内が中心にあれこれ買い込んで、帰りの荷物が膨れ上がりました。それでも時間が余って、新幹線の時間を2時間早めて5時には我が家に戻りました。のんびりした旅行で、その間は化学教育のことはいっさい忘れました。
 話は変わって、愛知では「愛知科学教育ネット」をスタートさせました。この前身はEHCのメーリングリストですが、話題がサークルに限定されて途絶えがちでした。やはりメールが2、3日に1通は来ないと、メールボックスを開けること自体が面倒になりますよね。そこで3月始めの飲み会を兼ねた事務局会議で、理科教育全体のネットワークにしよう、うまく動き出したら広く仲間を呼びかけようと決めたのです。そして現在13名の参加です。メールの活用場所をつくる必要があるのです。伊藤さん、鈴木さん、船橋さんが「メーリングリスト」事務局ですので、よければ連絡してください。
    tfuna@mtb.biglobe.ne.jp
 鬼塚さん、長いシナリオを読ませてもらいました。充実した内容ですが、時間を考えると精選する必要があるのではないでしょうか。もともとそのつもりかも知れませんが。そして一点、天びんは携帯型のデジタル天びんを採用するのはどうですか。廃液処理については、私は十分なことができていません。量が多い酸・塩基と重金属水溶液を回収して、前者は中和処理し、後者は天日濃縮して保管するだけです。これでは再処理できない原子力発電所と同じですね。
 四ケ浦さんの質問は、勉強しないと分らないです。ケイ藻は知っていましたが、さんご虫のほかに二酸化炭素を固定する「円石藻」というのが重要なはたらきをしているのですね。物質循環は化学にとっても大切なテーマです。
 「環境リスク論」は具体的になると面白いですね。その基本的考え方には同意できます。
 授業プリント「物質量と化学変化」もほぼ完成しました。新年度は1年の化学4単位4クラスのみということになり、今年度の経験をじっくり活かしていけそうです。
 ではまた。


98A−324
差出人:鈴木 久
送信日:99年3月31日
件 名:アルケ事務局通信No64

アルケミストの皆さん こんばんは 事務局の鈴木です。
 鳥取先生の追悼文集に山本さんの分が抜けていました。失礼しました。山本さん、ご指摘ありがとうございました。
 なお、小林さんによると鳥取先生の四十九日は4月の4日か5日だとのことです。残念ですが、きょうまでの分で作成して送付します。
 みなさんご協力ありがとうございました。


98A−325
差出人:野中 直彦
送信日:99年4月1日
件 名:環境リスク論について

 しっかり読んでないので何とも言えませんが、確かに危ない危ないといっていると広瀬隆の東京に原子力発電を論理になってしまうのかな。ただ危ないではなく、経済活動、工業生産をやめないで安全にしていく方法としての環境リスク論なのかなと思います。企業側の論理と一個の人間の論理とがぶつかっているようにも思います。一度、中西さんの本を読んでみます。


98A−326
差出人:野中 直彦
送信日:99年4月1日
件 名:新学期がスタ−ト
 いよいよ新学期がスタ−トします。みなさんはどんな授業で、授業びらきをどんな話を学級開きでされるのでしょうか。私の報告は次回します。


98A−327
差出人:杉山 美次
送信日:99年4月1日
件 名:「環境リスク論」中西準子氏の講演について

こんばんは、杉山美次です。
 4月1日、横浜国大で、井口泰泉「環境ホルモン(内分泌かく乱物質)にどう取り組むか、中西準子「環境汚染物質のリスク評価」の講演がありました。山本さんのメ−ルで、「環境リスク論」の話が何回も出ていたので、興味と期待をもって出かけました。
 井口先生のは、正直いっていつもと同じ、スライドと話だったのと、自分の主張がなかったので、期待はずれでした。
 中西準子先生のは、初心者?にもわかりやすい話でしたが、45分という短い時間しかないので、つっこんだところまでは聞けませんでした。
 「環境リスク」の問題は、人の意見を聞いたり、本を読んだりすればするほど問題の大きさや解決の難しさをひしひしと感じてきました。最後は、一人一人の人間性や生き方が問題になってくるような気がします。
 ところで、カネミ油症の原因物質はPCBでなく、ダイベンゾフラン(ほとんど)とコブラナ−PCBだったんですね。知らなかった。
 横浜国立大学環境科学研究センタ−のホ−ムペ−ジを紹介されました。その中で、中西準子先生の新しい報告がなされているとのことです。興味のある方はのぞいてください。
    http://www.kan.ynu.ac.jp/
 では、失礼します。


98A−328
差出人:山本 喜一
送信日:99年4月1日
件 名:環境リスク論(5)

こんにちは、山本です。
 林さんの神戸旅行記を読んでいますと、円熟した夫婦関係が目に浮かんでくるようです。私達はまだまだそういう境地には至っていませんが、この前日帰りで、栃木県の星野というところに二人で出かけました。そこには、大きなカタクリの群落があり、ちょうど花の時期でしたから。でも、当日は冬型になって北風が強く、気温も低かったため、花がみんな下を向いてしまって残念だったのですが、ちょうど咲き始めで、ちょっとした春の雰囲気は楽しめました。
 ベンゼンについてのリスク論ですが、今の大気中の濃度を半分に削減するのは、経済的に大きな負担にはならない(だから削減すべきだ)という中西さんの計算を、前に書きました。そしてこの対策によって、日本ではベンゼン濃度が高い大都市でも、濃度は現在の13.1μg/m^3が半分程度になるはずです。
 オランダではベンゼンの最大許容量は10μg/m^3(これで発ガン率10^-4)、最終目標は1μg/m^3(発ガン率10^-6)ですから、この値と比較すれば、対策を行うことによって最大許容量以下になります。
 このように、ベンゼンでは特に経済的に大きな負担を伴わずに、発ガン率が低い濃度まで削減できそうなのですが、他の有害物で、そうはいかないものが出てきたらどうなるのでしょう?つまり、ある程度大きな発ガン率を持つ濃度までしか削減できない場合です。なぜそこまでしか削減できないかといえば、それ以上の削減には、経済的にかなりの負担が予想される場合や、資源やエネルギーを多量に消費して、別の環境問題を生じるような場合です。
 このようなときは、その物質の環境基準を緩和することもあり得るというのが、中西さんの考えです。ただ、その物質については確かに発ガン率が高い状態で我慢するとしても、他の有害物の濃度を下げ、人が摂取する総合的なリスクを下げようという主張です。
 オランダでは、個々の物質のリスクを最大10^-4以下に、リスクの和の最大許容レベルを10^-3としているそうで、中西さんが「水の環境戦略」で述べていることと同じ考え方だそうです。
 こういう考え方に、私が全面的に賛成する気になれないのは、次のような懸念があるからです。まず、個々の物質のリスクや、それを削減する費用について、正しい情報が公開されるかどうかということに疑問があります。今、企業は経営上の秘密を盾にして、例えば、個々のプラスチックにどんな物質が添加されているかということでさえも、公開しません。こういう状態で、ひとつひとつの化学物質の危険性、そして、それを削減するために必要な経費などが、正しく、しかも誰にでも公開されるということが行われるでしょうか?
 次に、例えばある有害物質に苦しんでいる人たちが、それを排出している側と対立し、削減を求めて運動を始めたとして、被害者の側が「ある程度のリスクは我慢すべきだ」とはじめから心得ていたら、運動の力は出るのでしょうか?やはり私は、有害物質は絶対に許せないという憤りがなければ、苦しい住民運動など続かないのではないかと思います。
 以上二つ、私の考えを書きましたが、環境リスク論に理論的に対立しているというよりは、今まで住民運動をする人たちの理論を正しいと信じていた自分としては、リスク論という新しい考え方を受け入れるのに、少し時間がかかっているということかも知れません。
 野中さん、是非「環境リスク論」と「水の環境戦略」を読んでみて下さい。私がメールで書いたことは、中西さんが言いたいことの骨組みだけです(しかも私の解釈です)。この論の血となり肉となっている部分は、とても書けませんから。


98A−329
差出人:山本 喜一
送信日:99年4月1日
件 名:宮田秀明著「ダイオキシン」

こんばんは、山本です。
 中西さんの「環境リスク論」を読んで以来、環境関係の本(特に岩波新書)を乱読しています。今、宮田秀明さんの「ダイオキシン」(岩波新書)を読み終えたのですが、今年の3月19日に出版されたこの本は、化学的な理論を使ってダイオキシンの性質と対策をまとめていますので、大変面白く読めました。
 3月30日の新聞に、所沢や能勢町の人たちの血中ダイオキシン濃度は、他の地域の人たちと差がなかったことが報道されていました。しかし、土壌中のダイオキシンは、4〜9倍高かったそうです。この理由を、宮田さんの「ダイオキシン」で述べられていることから考えてみました。
 まず、人が摂取するダイオキシンの98%以上は食物経由であり、大気や水、土壌からの摂取はごくわずかであることがあげられます。土壌中のダイオキシン濃度が高いということは、大気中の濃度も高いことが考えられますが、それらからの摂取はあまり影響しないと言えるでしょう。
 次に、ダイオキシンの高い土壌で栽培された作物からの摂取はどうなのか、ということが考えられます。宮田さんの本によれば、ダイオキシンのオクタノール・水分配係数(KOW・水よりもオクタノールに何倍溶けやすいかという係数)は、最強の毒を持つ2,4,7,8TCDDで log KOW = 6.64、つまり440万倍もオクタノールに溶けやすいのだそうです。
 KOWが大きな化合物は、土壌粒子に吸着されやすく、水には溶出しにくい性質を持ちます。また、水中から植物の根への吸収率は高いものの、根から植物の上部の茎や葉には移行しにくいのだそうです(ダイオキシンは水に溶けにくいため)。これはC14で標識したダイオキシンを使った実験で証明されています。したがって、大豆やトウモロコシ、イネなどでは可食部へのダイオキシンの移行はかなり小さいそうです。しかし、ニンジンでは、脂溶性のカロチンを多く含んでいるため、実験ではイネの根の2倍のダイオキシンを吸収していたそうです。
 次に、土壌が直接、植物に付着して汚染することが考えられます。背の低い牧草やレタスなどで、ダイオキシン濃度が上がることが実験的に明らかにされています。また、リンゴやナシの果皮は脂肪分を多く含むため、土壌や大気からのダイオキシンを溶かしこんで、濃度が上がるそうです。そして、これらの果実では、ある程度の量は果皮から果肉に移行するようです。
 さらに植物は、気孔を通して大気を吸収するため、気体状のダイオキシンや微粒子に付着したダイオキシンをそこから取り込んでしまいます。特に、針葉樹では葉にワックス層を持つため、そこにダイオキシンを蓄積するようです。このことは、葉菜類のダイオキシン汚染を示唆しています。また、所沢のダイオキシン騒ぎで、一番濃度が高かった農作物はお茶だったことも、このことと関連するでしょう。
 ともかく、土壌汚染が高いところに住んでいる人は、その土地の作物だけを食べているわけではないですし、上記のように、土壌や大気のダイオキシンの影響を受けやすい作物とそうでないものがあるわけですから、所沢や能勢町の人の血液中のダイオキシンが高くなかったという結果が出てもおかしくないでしょう。でも、以前、茨城の城取清掃工場近くの人から、高濃度のダイオキシンが検出されたことがありましたが・・・。
 宮田さんの「ダイオキシン」は、これ以外にもアルミノ精錬工場からダイオキシンが出る理由(ガス抜きに使う6塩化エタンが原因)、とか食塩はダイオキシンの塩素源になるかどうか(塩素ガスになりにくいので発生原因になりにくい)、あるいは紙は漂白に使った塩素化合物が含有されているため燃焼するとダイオキシンを出し安いこと、ダイオキシンを実験動物に与えるとすぐには死なずに、だんだん衰えていって死ぬ理由など、いろいろなことが書かれています。あちこちの授業で使えそうな話が盛りだくさんです。


98A−330
差出人:鈴木 久
送信日:99年4月1日
件 名:アルケ事務局通信No65

アルケミストのみなさん こんばんは 事務局の 鈴木 久です。
 今日出勤して、プリント、製本絵本してから馬場章吾さんに速達でおくりました。
 ところが、盛口さんから送っていただいた鳥取先生の写真付きのプリントが見つからず同封できませんでした。いまだ見付かりません。(-_-;)
 帰宅したら、中台さんからの追悼文が到着していました。そういえば、今日の朝、熊本の小林さんからメールで追悼文が届きぎりぎり入れるのに間に合いました。しかし、問題は九州に3日に到着するかどうかです。なんとか到着して4日か5日の四十九日に間に合ってほしいです。
 小林さん、以下は中台さんの追悼文です。鳥取先生をよく知らない中台さんにはずいぶん悩ませてしまったようです。もし、小林さんも馬場さんと一緒に鳥取先生のお宅まで行かれるのなら届けていただければ嬉しいです。また、鳥取先生の初期のレポートはもう少し落ち着いてから奥様にお送りするつもりです。お伝えください。(手紙に内容と少し違っていますがこちらが最新情報です)
 以下中台さんの追悼文です。

中台 文夫
初めての手紙が、お礼の手紙となりましたこと、大変哀しいことと思います。
私は、先生方の作られたこのアルケミストの会に参加させていただき大変に光栄に感じております。
お会いすることなく、最後の挨拶となりましたが、安らかにお休みいただきたいと思います。
ご冥福をお祈りいたします。

中台さんどうもご無理を言って申しわけありませんでした。
 1999.4.1 鈴木 久 q-suzuki@gb3.so-net.ne.jp
きょうから、やっとor.からne.に変更しました。よろしく。


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