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97A−091
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月16日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林
件 名:橋本さんと風間さんにもメールを
今日は、山本です。
先日のアルケの資料で、橋本さんがニフティにつないでいることを知りました。そこで、昨日、橋本さんに電話して、こちらにお誘いしてみたところ、喜んで参加して下さると言うことでした。それから、風間さんは、以前からコンピュータの実践を送ってくれてましたので、もしかしたらパソコン通信か何かしているかも知れないと思って、彼にも電話しました。予想は当たりました。風間さんもニフティに入っていたのです。そして、こちらのメール交換にも参加して下さると言うことです。これで、仲間が二人増えました。
お二人のアドレスは次の通りです。
風間清光さん <VYR00607@niftyserve.or.jp>
橋本陽江さん <JCB02256@niftyserve.or.jp>
ではまた。
97A−092
差出人:林 正幸
送信日:97年11月16日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 山本
件 名:溶けやすい、溶けにくい(その3)
こんにちは、林です。
野中さん、アルケ通信の発送をご苦労様でした。それで合宿の写真をアルケミストの会のホームページに貼り付けることができました。まだ覗いていない人はアクセスしてみてください。ちょっとかっこよくなりました。
「ガリレオ工房」の本に温泉玉子のデータがありましたので、たんぱく質の実験で余った玉子でつくってみました。10数年前に恒温そうを使ってその条件を探したことがありましたが、今回は65〜68℃で30分ということが分ったので、気軽に取り組めました。なべに水を入れて66℃くらいにします。水銀温度計を使いました。そして玉子を6個入れて、温度調節を続けました。始めはガスレンジでやろうとしましたが無理でした。そこでバーナーに切り替えたところ、火加減が実にこまやかにできます。改めてバーナーの実験道具としての素晴らしさに感心しました。そして結果は上出来、その場にいた先生たちと試食をしました。「普通のゆで玉子よりうんとおいしい」という評価でした。
さて、特級のヘキサンが手に入りまいた。98%です。これを使って改めて溶解実験をしてみました。まずメタノールはヘキサンにほとんど溶けません。これで話を(その1)に戻すことができます。
<(その1)の引用>
ヘキサンと水に次のアルコールが溶けやすいか、溶けいにくいか調べます。
メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール
水に溶けやすいのは前3つ、ヘキサン(油)に溶けやすいのが後3つです。つまりエタノールと1−プロパノールは親水性と親油性の両方を持っています。だから狭義の親水性は親水基が目立つ物質、狭義の親油性は親油基が目立つ物質ということになります。
<以上>
また「溶けやすい、溶けにくい」の条件は次のようでした。
水またはヘキサン10gに、常温(15〜20℃)で
・液体物質は1g以上溶けるか、それ以下にとどまるか。
(便宜的にはそれぞれ10mlに1ml以上溶けるかどうか、で実験する)
・固体物質は0.5g以上溶けるか、それ以下にとどまるか。
(便宜的にはそれぞれ10mlに0.5g以上溶けるかどうか、で実験する)
そして次のような結果になりました。
(A)狭義の親水性物質
メタノール、エチレングリコール、グリセリン、ギ酸、酢酸ナトリウム、ナトリウムフェノキシド、塩化アニリニウム、ブトウ糖、ショ糖、尿素、硫酸
(B)親水性かつ親油性の物質
エタノール、1−プロパノール、1、4−ジオキサン、アセトアルデヒド、アセトン、酢酸、無水酢酸、フェノール(固体として、液体にして調べると1mlは溶け切らない)
(C)狭義の親油性物質
シクロヘキセン、ジクロロメタン、ブタノール、ジエチルエーテル、ステアリン酸、酢酸エチル、ベンゼン、ニトロベンゼン、パラゾール、o−クレゾール、安息香酸、サリチル酸、サリチル酸メチル、アニリン、アセトアニリド(熱水にはかなり溶ける)
アセトアルデヒドは80%の水溶液ですが、ヘキサンへの溶解性は確かです。ホルムアルデヒドは簡単には実験できそうにありません。薬品は実験室のあるものを選んでいます。
実際に調べてみた価値はありました。さて、どうまとめたら良いでしょう。1価アルコールでは、炭化水素基の炭素数が1は狭義の親水性、炭素数が4以上は狭義の親油性としますが、これはやや微妙です。ベンゼン環は炭素数4に相当すると習ったことがありますが、フェノールは一応両方の性質を持っています。ジエチルエーテルは狭義の親油性なのに、1、4−ジオキサンは両性です。これは仕方がないですね。それを承知して利用しましょう。どのみち溶解性は近似法則です。
もうひとつ、イオン結合は強力な狭義の親水性になります。でもステアリン酸ナトリウムはヘキサンに溶けないのでしょうか。これは機会を見て調べてみるつもりです。
今日のところはここらで止めますが、感想やご意見がありましたら聞かせてください。ではまた。
97A−093
差出人:林 正幸
送信日:97年11月16日
宛 先:風間 橋本
件 名:アルケミスト「メーリングリスト」について
こんばんは、林@愛知です。
アルケミスト「メーリングリスト」への参加、歓迎します。これはアルケミストの会の「インターネットを利用した活動」のひとつです。インターネットを利用した活動」そのものは、この夏のアルケ合宿で次のように承認されました。
<「アルケミストの会のホームページ」から引用>
<<インターネットを利用する活動の方針>>
(1)インターネットをアルケミストの会の活動の一部として認知し、それが発展するように協力しあっていく。ただしインターネットに係わることが会員の資格ということではなく、インターネットを利用した活動の成果はできるだけアルケ通信の資料として全会員に知らせていく。
(2)できるところから電子メールを「メーリングリスト」風に活用して、つまりお互いにメールを全員に出し合う形で、交流や意見交換の場にしていき、それを「インターネット事務局」が会のホームページに掲載していく。
(3)できる会員からホームページを立ち上げていき、そこに自分のアルケ通信の資料も掲載するようにして、それをこのホームページで紹介してリンクできるようにしていく。各自のホームページは交流のための素材を蓄積していく場所としても位置づけられる。なお暫定的には、資料がテキストファイルの形で届けられれば、それも会のホームページに掲載する。
(4)当面のインターネット事務局は林正幸が担当する。
(5)通信サークルの制約から会員数が30名と限定されているが、「アルケミストの会のホームページ」は、それを越えてアルケミストの活動を広く紹介し、質問や意見を受けて行くという目的を持たせる。
<以上>
なお、「アルケミストの会のホームページ」は、現在は私のホームページの一部に開設していて、そのURL(アドレス)はつぎのようです。
http://www.zzz.or.jp/masasuma/alchemst/alchindx.htm
ちなみに、現在ホームページを開設しているメンバーは次の2人です。
鬼塚 公志 http://www3.justnet.ne.jp/~konan/ 「ナガサキの学校探訪」
鬼塚 公志 http://www3.justnet.ne.jp/~konan/waku2/index-j.htm
「続 いますぐできるわくわく化学実験」
林 正幸 http://www.zzz.or.jp/masasuma/index.htm 「林 正幸と主万子のホームページ」
アルケミスト「メーリングリスト」の現在のメンバーは貴方たちを含めて次の8名です。
鬼塚 公志 長崎県佐世保市 高校 konan@winter.try-net.or.jp(自宅)
風間 清光 奈良県橿原市 高校 VYR00607@niftyserve.or.jp(自宅)
杉山 美次 神奈川県横浜市 高校 CYL05532@niftyserve.or.jp(自宅)
鈴木 久 愛知県名古屋市 中学校 HZE00457@niftyserve.or.jp(自宅)
野中 直彦 岐阜県高山市 高校 avogadro@hidanet.or.jp(自宅)
橋本 陽江 兵庫県明石市 高校 JCB02256@niftyserve.or.jp(自宅)
林 正幸 愛知県一宮市 高校 masasuma@zzz.or.jp(自宅)
山本 喜一 茨城県岩井市 高校 ktyamamt@green.ocn.ne.jp(自宅)
これからは同じ文面で自分以外の7名に(自分を含めてもよい)メールを送るようにしてください。なおメンバー間のメールのやり取りの内容は「メーリングリスト」風に「アルケミストの会のホームページ」に掲載しています。そのための「ルール」は次のようです。
<「アルケミストの会のホームページ」から引用>
<<電子メール発信についてのお願い>>
1.件名(表題)は文字化けの可能性がありますので、本文の始めにも書いてください。
2.件名はすこし長くても構いませんので、具体的な内容が分るようにしてください。
3.スペースは全角を使ってください。半角スペースはHTML書式では詰めてしまうからです。
4.本文も英数文字を含めて全角に統一するときれいに見えます。ただし上付き文字、下付き文字は半角にする方が分りやすいです。 例 H2O Mg2+
5.文章の節はできればひとつながりにして最後だけに改行が入るようにしてください。これでホームページ用の編集がかなり楽になります。ただし反応式や引用などについてはこの限りではありません。
参考:
6.電子メールにはイラストや写真を同封することとができます。その場合はbmpファイルか、gifないしjpegファイルにしてください。
注意:パソコン通信では送受信ができません。
7.掲載した電子メールに不具合があれば、連絡をお願いします。また掲載しない場合はその旨メモを付けてください。
<以上>
それでは気軽にメールを発信してください。ではまた。
97A−094
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月16日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林
件 名:ニフティから同時に多数の人にメールを送る方法について
こんばんは、山本です。
ニフティから多数の人にメールを送る方法について、橋本さんから質問がありました。私もあまりニフティに詳しくないのですが、「NIFTY−Serveアクセスコスト節約ガイド」武井一巳著(ナツメ社)という本には、”同報メール”という欄に次のような記述があります。試したわけではないのですが、これでできるのではないかと思います。
<引用開始>
同報メール
機能
アドレスブックの機能を利用すれば、最大309のIDにメールを同時に送ることができます。
アドレスブック
アドレスブックは、複数のID番号やFAX番号を一つのグループ名でまとめて登録しておく機能です。登録できるID番号とFAX番号は、全グループの合計で300個までです。
利用方法
【登録方法】
・電子メールのメニューから「7:アドレスブック」を選択。
・「1:登録」を選択。
・グループ名を入力。
・グループに分類したい人のIDを入力。
【変更/削除】
アドレスブックのサービスに入ったらプロンプトで、「2:変更」または「3:削除」を選択します。
同報送信方法
同報メールを送信するには、次のように操作します。
【通常のメニュー】
・通常の電子メールの送信を開始。
・宛先に入力の際に、アドレスブックに登録したグループ名を入力。
【埋め込みコマンド】
メールの文面に埋め込みコマンドを利用して、同報メールを送信することこともできます。「TO:」の後にグループ名を入力します。
例)TO:テニス同好会
<引用終了>
では、また。
97A−095
差出人:鬼塚 公志
送信日:97年11月17日
宛 先:風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林 山本
件 名:ニフティでの同時配信について
こんにちは、鬼塚です。
「ニフティーマネージャー」の場合次のようにするといいです。
「ファイル」→「ローカルアドレスブック」でアドレスブックが開きます。左から2番目のアイコン「アドレスの作成」をクリックして個人のアドレスを作成します。ただし、ニフティー以外の人にメールを配信するときには「INET:」をつけなくてはいけません。
"山本 喜一さん" <ktyamamt@green.ocn.ne.jp>
"鬼塚 公志さん" <konan@winter.try-net.or.jp>
"橋本 陽江さん" <JCB02256@niftyserve.or.jp>
"杉山 美次さん" <CYL05532@niftyserve.or.jp>
"風間 清光さん" <VYR00607@niftyserve.or.jp>
"野中 直彦さん" <avogadro@hidanet.or.jp>
"林 正幸さん" <masasuma@zzz.or.jp>
"鈴木 久さん" <HZE00457@niftyserve.or.jp>
「メール」→「送信メール」→「宛先」で「アドレスブックの」の送信したい人をダブルクリックしていくと同時に何人にも送信できます。試しに今回ニフティーから配信しています。
最新版の「ニフティマネージャー」はインターネット上からニフティのアドレスに接続して簡単なアンケートに答えると無料で送られてきます。
97A−096
差出人:橋本 陽江
送信日:97年11月17日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 林 山本
件 名:よろしくお願いします
アルケミストの皆さん、こんにちは。
パソコン通信をはじめて2年少しですがメーリングリストとか同時配信とかやったことがありません。試しに送ってみます。うまく届くのでしょうか。
林さん、山本さん、鬼塚さん、メールありがとうございます。
97A−097
差出人:野中 直彦
送信日:97年11月18日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 橋本 林 山本
件 名:広がるインターネット
山本さんの連絡によりインターネットの輪がアルケの中に広がっています。とても1年前では考えられなかったことです。林さんのホームページを基点にしながら、その広がりの大きさに驚いています。山本さんのまめなレポートはいつも活用させてもらっています。ダイオキシンのまとめは実に実用的です。またさっそく「奪われし未来」も購入し、現在、読書中です。鬼塚さんの実験を生徒と常に取り組んでいる姿にも奮起されます。
明日は生物で「牛の眼の解剖」実験です。牛の眼を100ケ買ってきました(5000円)。化学だけだった世界から、生物に人間との関わる世界に入り、面白さもありますが、よくわからない面もあります。なんで、これを教えて、これはおしえないのか。逆にかんがえれば、化学に世界でも、どうして、これを教えて、これは教えないのか。教科書にあるからとか、長年教えていて、染みついてしまったものがあるのではないかと自省しています。
97A−098
差出人:橋本 陽江
送信日:97年11月20日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 林 山本
件 名:Re:アルケミスト「メーリングリスト」
林さん、こんにちは。
メールをありがとうございます。
同時配信についてまだ手間取っているのですが、前にお送りしましたごあいさつは届きましたでしょうか。ふだんと違うことをすると途端にわからなくなってしまいます。
今後ともよろしくお願いいたします。
ありふれた水素を300ml捕集するというmolの実験で1リットルのペットボトルを使うとおもしろい実験になりました。「化学と教育」に投稿してみました。掲載されるかどうかわかりませんが。空気を入れるとその中の酸素が150mlになってちょうど2:1になるものですから点火すると迫力があるのです。ある生徒はいままでで一番楽しかったと言いました。
97A−099
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月20日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林
件 名:溶ける溶けにくい
こんばんは、山本です。
林さんが精力的に溶解について実験をしています。そして、物質を、水に溶けやすくヘキサンには溶けにくいものと、水とヘキサン両方に良く溶けるもの、水には溶けにくくヘキサンには溶けやすいものと分類しています。その分類は適当だと思います。ただひとつ、確認なのですが、分類された物質どうしが良く溶け合うかというと、そうではないことがあります。例えば、メタノールとブドウ糖は水に良く溶けてヘキサンには溶けにくいグループに入りますが、ブドウ糖がメタノールに溶けるかというと、これはほとんど溶けません。「似たものどうしは良く溶ける」という言い方があって、ブドウ糖もメタノールも共に水に良く溶けるのは−OHがあるからだと説明しますが、ブドウ糖がメタノールに溶けない理由となると、この言い方では説明できません。このことは、林さんも十分承知の上で溶解の実験をしているのだと思いますが。
ブドウ糖とメタノールのように、うまく説明できない現象があることも手伝って、授業で溶解を扱うときは、その物質がなぜ水やヘキサンに溶けるのかという理由よりも、物質を溶媒に溶かすことによってどんなことができるかとか、水やヘキサンへの溶解性の違いを使って何ができるか(例えばごま油を作るとか)などに重点を置くべきだという議論になります。それにも一理あると思いますが、溶けるとか溶けにくいという現象を物質の構造と関連させて、きれいに説明できる理論はほしいと思っています。そういう意味でも、林さんが溶解をどう料理するのかは楽しみです。
なお、これもご存じだと思いますが、物質の溶解度については「化学便覧」にある程度のデータがあります。それを見ますと、水と1−ブタノールも125℃では混ざり合うことも分かります。
それから、ジオキサンがよく水に溶けることですが、現在使われている非イオン系界面活性剤には(−CH2−CH2−O−)の繰り返し構造を持つものがあって、その部分が水溶性になっているようですので、O1個に対して、Cが2個くらい比率のエーテルは水溶性なのではないかと思っています。
では、また。
97A−100
差出人:橋本 陽江
送信日:97年11月27日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 林 山本
件 名:Re:広がるインターネット
皆さん、野中さん、こんばんは。
>せてもらっています。ダイオキシンのまとめは実に実用的です。またさっそく「奪
>われし未来」も購入し、現在、読書中です。鬼塚さんの実験を生徒と常に取り組ん
この本、先日の朝日新聞に広告がでていて是非購入しようと切り取ったところです。その日、NHKスペシャルの再放送もありました。「生殖異変」とかいう題で、終わりの部分をちょっと見た程度でしたが、大変なことがおこっているんだと思いました。3年ほど前、やはりNHKで「精子があぶない」とかいう番組をやっていてその当時は仮説として紹介されていたことでした。
>でいる姿にも奮起されます。明日は生物で「牛の眼の解剖」実験です。牛の眼を1
>00ケ買ってきました(5000円)。化学だけだった世界から、生物に人間との
どこで購入されるのですか。安い!!簡単に入手できるのですか。こちらでは食肉センターに連絡すると目玉を取り出す作業が大変なんだ、その作業を自分たちでやるならただであげますよといわれました。でも行かなかったのです。(私なら行くけど)同僚はそこで教材やから高いホルマリン漬けの目玉を購入し、解剖実験をやりました。
「理科の部屋」で新聞の切り抜きについて役に立つ方法を教えてもらいました。第一面の目立つところに切り抜きたい記事ののっているページを書いておくのだそうです。そして家族が読み終わってから切り取ると。すごいアイデアだと思いました。私など切り抜きたい記事があってもいつのまにか忘れてしまっている、どうしても切り抜きたいときは家族にしかられるのを承知でまだ読んでいない人間がいるのに切り取っていました。
野中さんは生物と化学を今年は教えておられるのですか。私は一昨年、セーブツばかりの1年を過ごしました。「理科の部屋」で質問ばかりしていました。それも「至急乞う回答」とかいうのをつけて明日しゃべることを質問したりしていました。大変だったけれどもおもしろい1年でした。
97A−101
差出人:林 正幸
送信日:97年11月27日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 山本
件 名:錯イオンの命名における酸化数について
こんばんは、林です。
3連休はお互いに忙しかったのですね。めずらしくメールの交換がありませんでした。私は、というと、落葉が最盛期の庭を掃除して、集めた落ち葉で焼きいもをし、冬に咲く花の準備をしました。冬こそしっかり花を咲かせて気持ちを暖めたいのです。それから「タイムマシン」を製作しました。これは2桁のアップダウンカウンタで、時刻を生徒が見やすいように大型表示します。「燃えたハンカチが元どおり」という実験で、演出にも凝る私としては、こんな道具を2日もかけて製作するわけです。いつか機会があったら、披露します。
さて山本さんが錯イオンの命名について書いています。
<引用>
錯イオンの名前のつけ方について、どなたか教えて下さい。アルミニウムが水
酸化ナトリウムに溶けたときに生成する[Al(OH)4]-イオンは、テトラヒドロ
キソアルミン酸イオンと言いますが、亜鉛の場合、[Zn(OH)4]2-はテトラヒド
ロキソ亜鉛(U)酸イオンと言います。なぜ、アルミの場合はテトラヒドロキソ
アルミン(V)酸イオンというように、アルミの酸化数をつけないのでしょう
か。銀や鉛などほとんどの場合、()内に酸化数を入れて錯イオンの名前につけ
ているようなのですが、アルミの場合なぜ(V)をつけないのか分からないので
す。
<以上>
酸化数をローマ数字で表すのは、ストック(Stock)方式の命名法ですよね。これは錯イオンに限らず、同じ成分元素の化合物をl区別するのに利用しますが、非金属には用いない方がよいとされています(非金属では、一酸化炭素、二酸化炭素というように表現する)。
私はこの表現には任意性が許されると考えています。要するに高校化学の範囲で区別の必要がある金属についてのみローマ数字を添えればよいと思います。アルミニウムは酸化数がV以外のものは見当たらないから付ける必要はないでしょう。亜鉛も同様です。私が付けるようにしているのは次の金属です。
Fe(U) Fe(V)
Co(U) など
Cu(T) Cu(U)
Pb(U) Pb(W) など
Hg(U) など
Mn(U) Mn(W) など
Cr(V) など
V(X) など
Sn(U) Sn(W)
Pt(U) など
ここで「など」というのは、たとえばコバルトはCo(V)もあるが、私は扱わないという意味です。またマンガンにはMn(Z)もあるが、これは過マンガン酸イオンで事足りので使わないということです。なおこれはあくまで私の基準で、たとえば金(Au)を加えたい人もあると思います。
ではまた。
97A−102
差出人:林 正幸
送信日:97年11月29日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 山本
件 名:「好きな色に染めよう」という実験
こんばんは、林です。
今回は、合成染料による染色実験です。これは同僚に杉岡さんが手がけ、私が協力して開発したものです。草木染めもよいのですが、材料集めがたいへんだったり、時間がかかり過ぎたり、生徒の好みに合わなかったりします。
染料としてはコンゴーレッドとマラカイトグリーンを採用しました。メチレンブルーも試したのですが、色落ちが激しいのです。
やり方は、500mlビーカーに染料溶液と水を合わせて300ml入れて、60〜70℃にします。そして、湯で洗ってのりを落とした木綿のハンカチ(10g)を浸けてときどきかき混ぜます。時間はコンゴーレッドなら3分、マラカイトグリーンなら5分、後者は染着性がすこし悪く、時間が短いとむらになりやすいのです。
媒染剤は1%食塩水か、木酢酸鉄液の1%水溶液です。食塩は明るい、木酢酸鉄は深みのある色が出ます。いずれも300ml準備して、コンゴーレッドなら2分、マラカイトグリーンなら3分浸けます。
あとは水洗いして乾燥します。
染料溶液の濃度は、コンゴーレッドが0.01%、マラカイトグリーンは0.04%にしました。こうすると、染料溶液をそのまま使う場合から水で10倍に薄めて使う場合まで色の濃度がうまく変化します。この見極めにかなり時間を要しました。もちろん薄いほど淡い色になるのですが、10人ほどの生徒に調査したところ、大半が10倍液で染色したものを好みました。そして媒染は食塩の方が気に入るようです。
生徒実験ではグループで順番にひとりひとりに別々に染料溶液と媒染剤を準備させて取り組ませるつもりです。染料が1倍液、3倍液、10倍液、そして媒染も2通りの12のサンプルを示して、自分の好きな色に染色できるようにするのです。
なお染色残液は、水槽に集めて活性炭処理をします。
三学期に実践したら、インターネットにも掲載する予定です。
ではまた。
97A−103
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月29日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林
件 名:ごみ発電について
今日は、山本です。
千葉では昨日、組合の「公害と教育」の教研がありました。ダイオキシン問題も取り上げるという案内を読んで、私も出かけきました。
ダイオキシンを減らす対策についてですが、基本的にはごみの総量を減らすことだ、という認識がそこで確認できました。ダイオキシンを減らすには、高温で連続的に燃焼させる方法(そのためにごみ処理を広域化し、大規模焼却炉を作ったり)や、分別されたプラスチックを溶融して燃料にし、高温で燃焼させる方法・・・など様々なことが考えられていますが、どの技術もダイオキシンの発生は削減できるものの、他の何らかの問題をはらんでいるのではないかということでした。例えば、プラスチックを溶融するものは、プラスチックごみを高温にさらしたときに、含まれる重金属が蒸発するのではないか、というような。従って、この問題を新しい技術だけで解決しようとするのではなく、発生源であるごみそのものを減らしていかないといけないということでした。そうした立場で、ごみ発電を考えてみれば、日夜発電するためには、ごみをたくさん集めなければならなくなるわけで、ごみの削減にはならないと言うわけです。
結局これからのライフスタイルとしては、不必要なものは買わない(売らない)、買ったものは修理しながらでも最後まで使う、そして捨てるときは分別し、できるだけ資源化する、最後に焼却する特は何らかの安全な方法で、となるでしょう。さて、そういう社会をどうやって実現させるか、単なる呼びかけと広報活動だけで現実のものとなるわけではないでしょうから、社会制度や税制(炭素税、環境税など)なども検討すべきでしょう。
なお、昨日の教研にはアルケOBの石井さんや、夏の大会のナイターを開いた岩田さんもきていました。岩田さんは自分の授業をレポートしてくれましたので、この次、その内容をメールで送ります。
では、また。
97A−104
差出人:山本 喜一
送信日:97年12月1日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林
件 名:岩田先生の授業「ごみ問題を考える」
こんばんは、山本です。
この前メールで書きましたように、千葉の組合教研で岩田好宏先生が環境問題の授業実践を報告してくれました。具体的には、「学校周辺の環境と住民の環境意識の調査」と「ごみ問題を考える」という二つの実践報告でした。今日はそのうちの一つ「ごみ問題を考える」のアウトラインを送ります。なお、岩田先生の担当科目は生物TBで、対象は高校1年生、この部分は15時間の授業です。
<授業の内容>
1.ダイオキシンが子宮を滅ぼす(ダイオキシンに関する雑誌記事を読む)
2.プラスチックとごみ問題(消費者団体が発行したプラスチックとごみについてのパンフレットを読む)
3.香川県豊島のごみ問題(岡山県のテレビ局作成の番組録画を見る)
4.千葉県成田市のごみ問題(新聞記事と授業者による現地取材のビデを録画を見る)
5.教室のごみ調べ(教室のごみ場ををひっくりかえし、中身を分類してみる)
6.ごみ問題を考える・中間まとめ
7.小櫃側の水を守る会の活動(小櫃側の水を守る会の総括報告文を読み、守る会事務局長への授業者のインタビュービデオを見る)
8.産業廃棄物問題を考える(テレビ録画「産廃紛争列島」を見る)
9.ごみ問題を考える・最終まとめ
<授業の進め方について>
岩田先生の授業は教師が解説し、生徒がそれを理解するという講義形式ではありません。先生は授業形態について、次のように報告しています。
A.雑誌・新聞の記事や資料の文章を読み、テレビ番組・ビデオ録画を見ながら、ごみ問題の環境問題としての特徴を正確に捉える。
B.それぞれの問題について、自分の考えを明確にする。
C.以上は、感想文やレポートに書くことによって表現する。
D.提出されたレポート・感想文の中から、互いに異なるものを選んで印刷して、生徒全員に配布する。そのことを通じて生徒各自が自分のとらえ方や考え方を見直す。
E.主要事項の学習や最終まとめに当たっては、班討論をし、その結果を印刷して生徒全員に配布し、2度目の見直しをする。
岩田先生は、千葉県の公立高校を定年退職後、私立の高校に講師として勤め、上のような授業をしているわけです。「教科書にとらわれず、自由に授業を編成しても良い」という雰囲気がある学校ですから、生物の授業で上のようなことができるのでしょうが、先生の深くて幅が広い知識と哲学、そして今までの経験から選び抜かれた資料で授業が構成されています。生徒はそれらに引きつけられ、感想を書き、討論していくうちに、しっかりとした視点を持つようになるという報告には、感激しました。
では、また続きを書きます。
97A−105
差出人:山本 喜一
送信日:97年12月2日
宛 先:鬼塚 風間 杉山 鈴木 野中 橋本 林
件 名:錯イオンの名前は?(2)
こんばんは、山本です。
錯イオンの名前のつけ方について、林さんからメールをもらいました。改めて「理化学事典」の無機化合物の名前の付け方のところを見なおしたところ、林さんの言うようにストック方式は任意性が認められているようですね。
亜鉛の場合、理化学事典には「酸化数2の化合物が普通で」とありますから、+2以外の酸化数を持つイオンを作ることもあるようですね。従って、[Zn(OH)4]2-を、テトラヒドロキシ亜鉛(U)酸イオンと呼び、アルミニウムは特別な条件でなければ+3以外の酸化数にはならないようなので、[Al(OH)4]-を、テトラヒドロキソアルミン酸イオンと呼んで、わざわざアルミの酸化数を入れないのだと理解しました。
ひとつ先のメール(97A−0106)に進む。
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