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97A−076
差出人:林 正幸
送信日:97年10月24日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 山本
件 名:溶けやすい・溶けにくい(その2)

こんばんは、林です。
 やはり実験はしてみるものです。メタノールのヘキサンへの溶解性については私は思い違いをしていました。
 水10mlとヘキサン10ml(7.4g)に、常温で何mlあるいは何g溶けるかを調べてみました。するとヘキサンにメタノールはいくらでも溶けるのです。そして水に1−ブタノールは、1mlが溶け切れない境界です(もちろん温度にも依るはずです)。だから溶けやすいと溶けにくいの境界は質量パーセントで10%がよいと思いました。というわけで、前のメールの
<引用>
 ヘキサンと水に次のアルコールが溶けやすいか、溶けいにくいか調べます。
    メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール
水に溶けやすいのは前3つ、ヘキサン(油)に溶けやすいのが後3つです。つまりエタノールと1−プロパノールは親水性と親油性の両方を持っています。だから狭義の親水性は親水基が目立つ物質、狭義の親油性は親油基が目立つ物質ということになります。
<以上>
の部分は次のように改めるべきです。
 水10ml、ヘキサン10mlに次の物質2mlを加えて、溶けやすいか、溶けにくいかを調べます。
   水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、ヘキサン
水に溶けにくいのは、1−ブタノールとヘキサンで、ヘキサン(油)に溶けにくいのが水です。つまりばメタノール、エタノールと1−プロパノールは親水性と親油性の両方を持っています。だから狭義の親水性は親水基が目立つ物質、狭義の親油性は親油基が目立つ物質ということになります。
 そしてさらにいくつか実験してみました。
水10mlに、o−クレゾール(液体)、アニリン、ジクロロメタン、ヤシ油は1mlはかなり溶け残りますが、ヘキサンには1mlは容易に溶けます。また水10mlにサリチル酸は0.1ないし0.2gくらい溶けます。こうして固体物質についてはやはり5%くらいを境界にするのがよいように思われます。そしてヘキサンにはサリチル酸はかなり溶けます。
 さて次の分類をしたいのですが、
  (A)狭義の親水性物質
  (B)親水性かつ親油性の物質
  (C)狭義の親油性物質
もうすこし実験を続ける必要があります。というわけで、今日はここまでとします。


97A−077
差出人:山本 喜一
送信日:97年10月26日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:メタノールのヘキサンへの溶解について

こんばんは、山本です。
 林さんの10月24日付のメールに「ヘキサンにメタノールがいくらでも溶けるのです」という報告がありますが、そうでしょうか。私はこの実験を毎年生徒にやらせていますが、いつもメタノールとヘキサンは2層に分かれ、”溶けない”と生徒はレポートに書いてきます。ただ、15年ほど前、1回だけメタノールがヘキサンに溶けたことがありました。ヘキサンがおかしいのではないかと思って、出入りの教材屋さんに話したところ、違うヘキサンを持ってきてくれて、そっちではメタノールを溶かしませんでした。少量の不純物で、この実験は結果が変わってしまうのではないかと思っています。
 溶解の部分はしっかりした理屈がなくて、教える方の姿勢が定まりにくいところですね。林さんの「溶けやすい、溶けにくい」の連載がどうなるのか楽しみにしています。
 では、また。


97A−078
差出人:野中 直彦 林 正幸
送信日:97年10月28日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 林 山本
件 名:CO2の削減

 CO2、CH4、N2Oが温暖化の原因とされていますが、これらがふえているってどうやってはかるんでしょうか。
 環境庁が変なことをやっています。CO2の削減のための100万人の呼びかけといっています。詳しくは次回レポートします。


97A−079
差出人:林 正幸
送信日:97年10月29日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 山本
件 名:溶けやすい・溶けにくい(その2’)

こんばんは、林です。
 山本さんからメールを受け取り、半信半疑で試してみました。販売会社も同じヘキサン2本で、一方は前回使用したものですが、メタノールの溶解性を調べました。するとどうでしょう。一方はいくらでもとけるのに、他方は10%でも半分は溶け残るのです。これには驚きました。ラベルをみると、ヘキサンの純度は94〜98%となっています。そしてヘキサンが25%程度の石油エーテルにはメタノールはよく溶けます。ということで不純物が問題のようです。結局、試薬特級のヘキサンを購入することが先決と分りました。前回の他のデータも実験し直す必要があります。油の代表に灯油を選ぶことも考えられますが、やはり純物質の方が後々の展開がしやすいように思います。
 という分けでしばらくお待ちください。


97A−080
差出人:林 正幸
送信日:97年11月2日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 山本
件 名:酢酸ナトリウムの過冷却液体

こんばんは、林です。
 今日は愛知県レベルの組合による教研が催され、理科分科会は極めて充実したものになりました。レポートは30はあったでしょう。企画で予定した数本を除いては、「1人7分で」という発表時間です。お互いにプリントを準備するようにしていますので、それでも有効に機能します。
 さて、いま酢酸ナトリウムの過冷却液体づくりをしています。じつはこれは思い出したように取り組んきた課題ですが、いまだ確実な方法に行き着いていません。
 今回の結論は、次のようです。まず500gを500mlビーカーに移して、そのまま加熱して融解します。そして50〜60mlの水で器壁についた固体の酢酸ナトリウムを流し落としてガラス棒でかき混ぜ、大きいシャーレを被せてなべに移して20分ほど湯せんをします。その後空気中で30分ほど放令したら、各品がはいていたビンをよく洗って、これに注ぎ込みます。このとき液が口に付かないように注意し、やはり水で洗ったふたをして放令を続けます。
 いま考えているのは、加える水をもっと減らせないかということです。それはこれを結晶の析出ではなく、純物質の凝固として扱いたいからです(水を追加していることを黙っていれば済むのですが・・・)。だれか、良い方法があれば、教えてください。
 私はこれを「暖まってこおる」というタイトルの実験に使います。生徒は凝固が発熱変化と捉えにくいのです。なにせ「冷却してこおらせる」という意識が強く、ルシャトリエの原理に従い、発熱だから冷却するという論理がなかなか使えません。具体的にはシャーレに過冷却液体を入れて生徒に渡し、これに酢酸ナトリウムの小さい粒ひとつを落として結晶化させます。きれいな上に、シャーレが熱くなるのが、ポイントです。
 ではまた。


97A−081
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月3日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:水と油は混ざるか(3)

 こんばんは、山本です。11月1日(土)に組合の支部教研がありました。私もいくつかの実験をやったのですが、10月8日のメールで書きました「水と油は混ざるか」というものもやって、参加者にみてもらいました。どんな実験なのか、10月8日のメールを引用します。
<引用開始>
 大きめの試験管に水を入れ、先ほどと同じように希硫酸を加え、過マンガン酸カリウム水溶液をほんのちょっと入れて、薄い紫色をつけます。そこに、またたくさんの灯油を入れ、よく振った後、ペットボトル分液ロートに入れて、しばらく放置します。そして、灯油と水の層が分かれたことを確認してから、過マンガン酸カリウムの色が付いた水の層だけを別の試験管にとります。これを加熱しますと、やはり過マンガン酸カリウムの紫色が消えます。これで、水に灯油が溶けていることが確認できます。
<引用終わり>
 実験後、元アルケのメンバーだった竹内さんから、「飽和炭化水素は過マンガン酸カリウムでは酸化されないので、灯油中の硫黄か何かが水の層に溶けて、反応しているのではないか?」と言われました。私は、「灯油中に不飽和結合を持った炭化水素があれば、過マンガン酸カリウムと反応しますよね」と言ってはみたのですが、硫黄分が反応しているのかもしれないという説は否定し切れませんでした。そして、この実験は灯油以外の何かを使った方がよいかもしれないと思いました。
 今日、学校に行く用事がありましたので、ついでにこの実験をしてみました。使ったのは天ぷら油です。ごく薄い過マンガン酸カリウム水溶液(硫酸酸性)50mlに天ぷら油を5mlくらいいれて、煮沸してみました。やはり、過マンガン酸カリウムの色は消えてきますが、時間がかかります。灯油の方がもっと速く紫色を消すのです。次に、天ぷら油と水を混ぜて、分液ロートで分離後、水の層に希硫酸と過マンガン酸カリウムを入れて5〜6分煮沸してみました。こちらは、反応前の溶液と比べて、やっと薄くなったのが確認できる程度しか反応しませんでした。天ぷら油ですから、不飽和脂肪酸を含んでいて、そこを過マンガン酸カリウムが攻撃して、反応するはずですよね。灯油の方が速く過マンガン酸カリウムの紫色を消せるということは、不飽和結合をたくさん含んでいるのでしょうか、それともやはり硫黄せいなのでしょうか。何か情報がありましたら、お聞かせ下さい。
 まあ、天ぷら油でも、水の層に過マンガン酸カリウムを作用させるますと、色が薄くなりますから、「油も少しは水に溶ける」ということを示せるとは思うのですが。
では、よろしく。


97A−082
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月3日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:「奪われし未来」を読んでいます

こんばんは、山本です。
 アルケの合宿の時に話題になりました「奪われし未来」が出ましたね。私もさっそく買って、読んでいます。この本は1年半ほど前、アメリカで出版されたものです。ダイオキシンやPCBなどが環境ホルモンとして作用し、地球上の動物(人間を含む)に生殖異常が生じ、次の世代を残せなくなるかもしれないという警告書です。DDTなどによる環境破壊を警告した「沈黙の春」と同じくらいの衝撃をアメリカ社会に与え、ダイオキシン対策に世の中が本腰を入れるようになったきっかけを作った本でもあります。
 今、半分くらい読みました。ダイオキシンやPCBなどによって、特に、母親の体の中にいる胎児のホルモンバランスが崩れ、そして生殖関係の異常を引き起こすという部分は、恐怖感なしには読めません。我々の世代が摂取したダイオキシンは、たとえ自分自身をガンにしない量であっても、次の世代である胎児には生殖器官の異常を引き起こし、そしてその次の世代の子孫は残せなくなる・・・。そんなことが現実にならないようにしなければなりませんね。
 なお「奪われし未来」の出版社は、翔泳社、値段は1800円です。


97A−083
差出人:野中 直彦
送信日:97年11月5日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 林 山本
件 名:レポートが集まりません

 第1回のレポートが集まりません。
 今回のレポートは、鬼塚さん、林さん、岐阜物理サークルの長野さん、鈴木さんだけでした。私がプレ通信を出さなかったのが悪いかもしれませんが、11月9日に発送したいと思います。やっぱり事務局って大変だ。


97A−084
差出人:野中 直彦
送信日:97年11月5日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 林 山本
件 名:奪われし未来

 いよいよ本が出版されたのですね。
 高山という田舎にいたのではなかなか情報がこないのですが、私もさっそく本を注文します。5冊ぐらい。


97A−085
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月11日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:環境教育大合唱

こんばんは、山本です。
 今日は、千葉で官制の研修会がありました。私も「研究発表者」としてNOxとCODの実験を参加者に披露してきました。この研修会は年に1回あるのですが、今年は県の偉い方のあいさつにも、午後の武田先生(東京理科大)の講演にも「環境教育」という言葉が何回も出てきました。今度の教育課程の改訂でも、環境教育は重視されるようです。そういうこともあってだろうと思いますが、「理科だけでなく、家庭科や保健体育、社会科との連携を持った環境教育」などという言葉も、色々な立場の人から出される時代になったようです。かつては、科協教の中でも、一部の人だけが叫んでいただけのものだったと記憶していますが・・・。
 さてこの環境教育なるものを、どんな視点で、どうやって料理して、どのように生徒に食わせるか。それが今後の大きな問題になるなあと、改めて思いました。
 それから、盛口さんも「研究発表者」として、実験を出していました。講師として授業を3時間やった後で、会場に駆けつけて、例によって「ああ、あれを忘れた」とか言いながら、あわただしく実験をやって、午後また授業があるといって帰っていきました。相変わらずタフですね。その盛口さんも、「化学は環境」というレジメを作って参加者に配っていました。
 そのときの実験などを次のメールに書きます。では、また。


97A−086
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月12日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:リチウム、ナトリウムは触れる

こんばんは、山本です。
 昨日の千葉の化学研究協議会ですが、午後に武田一美先生(東京理科大)の講演がありまして、いくつかの実験を紹介してくれたのですが、リチウムを使った実験がなかなか面白かったので、メールにしたいと思います。
 先生はまず「リチウムは手で触れます」と切り出して、小瓶の中の灯油に浸かっている板状のリチウムを”手で”取り出して見せました。そして、くねくねと折り曲げて金属の特徴を持っていることを示し、豆電球で伝導性も試しました。板状のリチウムは、試薬として購入した棒状のものを金床の上でたたいて延ばして作ったそうです。先生は、「ナトリウムも梅雨時のように湿度の高いときでなければ触れる」と言っていました。
 次に、板状のリチウムをはさみで少し切り取り、水をいっぱいに入れた試験管の中に入れ、すぐ親指で試験管の口をふさいで、水槽の中に逆さまに立て、親指を離して見せました。試験管の中にどんどん水素がたまっていくようすがよく分かります。この時は、試験管に3分の2ほどの水素がたまったところで反応が終わりましたので、試験管の口を水面より上に上げて空気を混ぜ、火をつけて見せました。そして、試験管内に残っている水にフェノールフタレインを入れてアルカリ性であることも示しました。
 会場には60〜70人の人が来ていましたが、リチウムが手で触れるという話にはびっくり。でも、先生が用意した板状のリチウムを回して、全員が手で触りました。
 では、また。


97A−087
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月13日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:濃塩酸と水酸化ナトリウム粒の強烈な中和反応

こんばんは、山本です。
 今回も、千葉の化学研究協議会で武田先生が見せてくれた実験を送りたいと思います。中和反応は強烈に見せたいと言うことで、先生はちょっと大きめの試験管に濃塩酸を4mlほど入れ、その中に固体の水酸化ナトリウムの粒を”指でつまんで”入れて見せました。「水酸化ナトリウムは触ってはいけないなんて言われてますが、そうですかね」なんて言いながら・・・。これには、会場の人たちも驚きました。さて、反応のようすはと言いますと、水酸化ナトリウムを入れたとたん、試験管の中からゴボゴボという音がして、次にシュワーと強烈に試験管の中で塩酸が飛び跳ねて反応します。そして、白いものができてきます。もちろんこれは食塩です。先生は、4mlづつ濃塩酸を入れた試験管を数本用意して、それぞれの試験管に、水酸化ナトリウムを1粒、2粒、3粒・・・と違う量を入れて、できる食塩の量を比べさせるのだそうです。こうすると、塩酸が反応しきってしまえば、生成される食塩の量が増えないことがはっきり分かるということです。また、反応後、試験管に触らせることによって、中和は発熱反応であることも示せると言っていました。
 濃塩酸と水酸化ナトリウム粒の直接の反応は、以前、千葉の組合の教研で見たのですが、そのとき実験していた人は、水酸化ナトリウムを10粒くらい試験管に入れておいて、その中に濃塩酸を入れるというやり方をしていました。これは水酸化ナトリウムが大量に、一時に反応しますので、かなり強烈で、試験管から2mくらい離れていないと、塩酸の飛沫を浴びてしまいそうでした。「面白いけど、ちょっと危険だなあ」とそのときは思いました。でも、今回の武田先生のやり方は、濃塩酸の中に水酸化ナトリウムを一粒ずつ入れて、そのたびごとに反応させますので、それほど危険ではありません。もちろん、大きめの試験管を使うことや、濃塩酸を4mlにしていることなども工夫されています。
 今、ちょうど授業は酸塩基ですので、さっそくこれを演示実験しようと思って、今日の放課後、予備実験をしました。大きめの試験管を使い、濃塩酸は4ml、その中に”指で”水酸化ナトリウムを入れてみました。ところが、ゴボゴボ、シュワーと来ないのです。あれ、と思って、試験管を振ってみましたら、ゴボゴボッと来て、シュワーとなりました。気温が低いせいか、水酸化ナトリウムを入れてもすぐには反応しないようです。でも、いったん反応が始まれば、反応熱で、後は強烈に反応が進みます。4mlの濃塩酸に対して、水酸化ナトリウムは7粒で中和しました。授業では、濃塩酸を入れた試験管を5本作って、はじから、水酸化ナトリウムを2,4,6,8,10粒入れて、できる食塩の量を比較することにしました。
 また、武田先生は、できた食塩を濾過して、水で洗えばなめられると話していましたので、それもやってみました。洗う水が多すぎるとろ紙上の食塩が溶解してしまうのですが、少量の水で2回洗ってなめたところ、ちゃんとしょっぱい塩の味がしました。
 では、また。


97A−088
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月13日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:錯イオンの名前は?

こんばんは、山本です。
 錯イオンの名前のつけ方について、どなたか教えて下さい。アルミニウムが水酸化ナトリウムに溶けたときに生成する[Al(OH)4]-イオンは、テトラヒドロキソアルミン酸イオンと言いますが、亜鉛の場合、[Zn(OH)4]2-はテトラヒドロキソ亜鉛(U)酸イオンと言います。なぜ、アルミの場合はテトラヒドロキソアルミン(V)酸イオンというように、アルミの酸化数をつけないのでしょうか。銀や鉛などほとんどの場合、()内に酸化数を入れて錯イオンの名前につけているようなのですが、アルミの場合なぜ(V)をつけないのか分からないのです。よろしくお願いします。


97A−089
差出人:鬼塚 公志
送信日:97年11月13日
宛 先:杉山 鈴木 野中 林 山本
件 名:スプーン曲げ

 こんにちは、鬼塚です。
 山本さんから武田先生の化学研究協議会での実験の紹介を読んで、今まで化学実験の常識に捕らわれすぎていた所があり楽しく拝見させていただきました。何事もまずやってみることなんですね。
 本日と昨日授業で「スプーン曲げ」についてやったことを報告します。
 本校は4時50分から給食がありますが、月曜日のメニューは「カレーライス」でした。そのときスプーンをみると「STAINLESS STEEL」と表示してありました。もしやと思い、両手で曲げようとすると曲がるではないですか。給食のお姉さん(?)に頼んで1本もらいました。ちょうど化学1Aの合金の分野だったので授業に望みました。
 最初、「18−8」と表示してあるスプーンを生徒に見せて、1人の生徒に曲げさせます。当然曲がりません。次に私が「スプーン曲げとはこうやるんだ」と言いながら、「STAINLESS STEEL」と表示してあるスプーンの裏の丸い部分の付け根を親指で押さえ、スプーンの表の付け根の部分を4本の指で押さえ、右手で丸い部分の先を引っ張るとグニャとまがります。これはてこの原理の応用ですが、このときの生徒の反応は、驚きとともに目の色が変わったのは確かでした。自分もやらせろとせがむので数人の生徒にさせました。最近の生徒は、科学と手品・オカルトなどを混同しているようなので、その辺りの話をしながら授業に入っていきました。
 一応授業では「18−8」は鉄:クロム:ニッケル=74:18:8、「STAINLESS STEEL」は鉄:クロム=87:13で「STAINLESS STEEL」は鉄が多いから曲がりやすいんだよ、と説明しましたが、これは間違いでしょうか。ちなみに「STAINLESS STEEL」でも厚みのあるスプーンは曲がりませんでした。
 それでは。


97A−090
差出人:山本 喜一
送信日:97年11月14日
宛 先:鬼塚 杉山 鈴木 野中 林
件 名:水素の実験

こんばんは、山本です。
 ひき続き、武田先生の実験を紹介します。先生の講演の最後は水素の実験でした。まず水素発生器。これは、プラスチックでできている赤くてとがったキャップの付いた蜂蜜の容器を使っていました。この容器を下から3cmくらいの高さで切り取ります。切り取った底の部分に千枚どうしでたくさんの穴を開け、それを底の面が上になる向きで、本体にはめ込んで作ります。この容器の中に亜鉛板やアルミ板(これはビールの空き缶をたき火の中に入れ、表面の余計なものを燃やしておく)を、”できるだけたくさん”詰め込みます。たくさん入れれば、それだけ容器の中の空気が少なくなり、水素を発生させたとき、早く水素が充満するためです。亜鉛やアルミをたくさん詰め込んだら、先のとがった赤いキャップをはめ、そのとがった先にゴム管をつけて出来上がりです。この容器全体を希塩酸に沈めれば、容器の底の穴から塩酸が入って水素がでます。
 さて、水素が発生し始まったら、空気が混じっていないかどうかを調べます。ゴム管の先からでる気体を上方置換で試験管にため、その試験管にマッチで火をつけてみます。その火で、ゴム管の先からでる気体に火がつけられれば、OKです。空気は混じっていません。もし、空気が混じっていると、試験管の口でピュッと爆発して、火が消えてしまい、ゴム管の先に火がつけられないと言うわけです。
 次はアルコール鉄砲のような容器を使った爆発実験でした。長さ30cm、直径5cmくらいの透明なプラスチック管(ポリカーボネートかも知れないと思いました)の底に電極付きのゴム管をはめ、上方置換で水素を入れて、コルク栓をし、電極間に火花を飛ばします。ところが、爆発しません。水素の濃度が高く、酸素が少ないからです。これを見せた後、酸素ガスを吹き込んで、もう一度火花を飛ばし、豪快な音で爆発させました。

追伸
 今日授業で、濃塩酸と水酸化ナトリウム粒の中和実験を演示しました。ゴボゴボゴボという派手な反応は結構うけました。試験管が触れなくなるくらい熱くなっているのにも驚いているようでした。ただ、BTBを入れてみて、どの試験管から完全に塩酸が中和されたのかを見せると良かったと思っています。


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