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97A−241
差出人:山本 喜一
送信日:98年5月28日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:ダイオキシン検出キット(2)
こんばんは、山本です。
ダイオキシン検出キットを販売しているアヅマックスという会社に電話して、値段を聞きました。2種類のキットがあるそうですが、いずれも10回分くらいで25万円とか28万円とかするそうです。買えませんね。
この検出法については、ニフティのほうでも議論されてました。それによりますと、まず、ダイオキシンと特異的に反応する抗体を試験管に入れておいて、ダイオキシンを含む試料と反応させます。そして、ダイオキシンと結びつかずに残っている抗体をある酵素で染色(発色?)して、その量を分析するようです。また、標準物質としてのダイオキシンが必要なので、設備の整ったところが必要なようです。
アヅマックスで電話に出てくれた人は、ダイオキシン以外にも、水質中の農薬の分析なども抗原抗体反応を使って分析でき、その試薬も扱っているとのことでした。こっちも9万円くらいするそうですが。
97A−242
差出人:林 正幸
送信日:98年5月28日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 山本
件 名:ルシャトリエの原理をわき役に
こんばんは、林です。
やや遅い中間試験の最中です。3年生は化学平衡を扱いましたが、これについては一昨年暮れに「化学平衡を新しい視点で」という一文を書いて(もちろんアルケの皆さんに送付し、現在ホームページに掲載しています)、問題提起をしたことがあります。そして今度の学校で使っている教科書はそれに近い部分があって、すこしうれしい気持でいます。
言いたいことは、件名のようにルシャトリエの原理をわき役にしたいのです。つまり、濃度や圧力の影響はできるだけ「濃度」に統一し、次のどちらかで教えるのです。
(1)反応速度論に、濃度の変化が可逆反応のバランスに影響を与えて、より優勢な変化が起こるとするのです。たとえば私が実験している「食塩の雪」では、飽和食塩水に濃塩酸を滴下すると固体の食塩ができたて雪のように降ります。この現象を支配している正逆両反応は次で表される電離と再結合(いい用語がない!)です。
NaCl(固) ←→ Na+aq + Cl-aq
塩化物イオンの濃度が高くなって再結合の反応速度が大きくなり、平衡は左に移動するのです。
(2)熱力学的に、ほんとうに平衡を支配しているのは自由エネルギーですから、そしてこれは濃度(より正確には活動)と次の関係式で結ばれているので
F=F0+RTln[Cl-]
「濃度が高くなるとその物質が係わる反応の『いきおい』を大きくする」と教えるのです。塩化物イオンの濃度が高まれば再結合の「いきおい」が大きくなるわけです。
圧力に関しては反応式の両辺に気体物質を含む場合は、質量作用の法則を導入しないと困難で、それにはルシャトリエの原理を利用するのです。
なお「濃度」(とくにモル濃度)について「その物質が密集している度合い」と概念形成します。
そして、温度の影響については今年授業をしていていいアイデアが浮かびました。たとえば温度を高くするのは平衡混合物に(熱)エネルギーを注入することだから、当然に大きいエネルギーをもつ物質ができる向きに変化すると考えるのです。たとえば「二酸化窒素のアンプル」では、二酸化窒素と四酸化二窒素を封入したアンプルを湯に浸けたり、冷水に浸けたりすると赤茶色が濃くなったり薄くなったりします。この現象を支配している熱化学方程式は次のようで,二量化と分解という変化が含まれます。
2NO2 ←→ N2O4 + 57kJ
これをもとにまず両辺の物質のエネルギーを「反応・エネルギー図」に書きます。2molの二酸化窒素の方が1molの四酸化二窒素より大きいエネルギーを持っています。したがって温度を高くすると、二酸化窒素ができる向きに平衡が移動するのです。
なお物質のエネルギーの理解を深めるために、私は「引き合う物体は離れているほど位置エネルギーが大きい」と概念形成します。
以上はごく自然に平衡移動を説明します。ルシャトリエの原理の方は化学的変化の「慣性」を表していますが、下手をすると自然が「意固地」であるような印象を与えてしまわないでしょうか。
そしてなお2つの問題提起です。ひとつは山本さんにですが、「気体の窒素を液体窒素で冷却して液体窒素が得られる」件について、ポリ袋中の液体窒素は何かが溶け込んでその濃度が小さくなっている可能性はないでしょうか。窒素に溶解しそうな分子性物質を加えておいて実験してみてはどうでしょうか。気体の窒素には圧力はあまり掛かっていないでしょうね。
もうひとつは、上でも紹介した二酸化窒素のアップルですが、湯に浸けと温度だけでなく圧力も高くなりますよね。ところでこの場合、圧力が高くなったことで平衡は移動するのでしょうか。アンプルの体積は一定ですからモル濃度は変化しません。でもルシャトリエの原理からは平衡は右に移動することになります。ほんとうのところはどうなんでしょうか。
ではまた。
97A−243
差出人:林 正幸
送信日:98年5月29日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 山本
件 名:電池・電解と酸化・還元
こんばんは、林です。
今日は酸化と還元の問題です。2年生の試験範囲は電池とそして電気分解にすこし入った部分でした。問題集などを見ると、改めて用語のあいまいさが目に付きます。まず私がベースにしている言葉づかいは次のようです。
(自分が)酸化される=酸素原子を得る=酸素原子を奪う
=酸化数が増える=酸化数を増やす
=電子を失う =電子を与える =(相手を)還元する
(自分が)還元される=酸素原子を失う=酸素原子を与える
=酸化数が減る =酸化数を減らす
=電子を得る =電子を奪う =(相手を)酸化する
受動的表現には「得失」あるいは「増える・減る」を、能動的表現には「与奪」あるいは「増やす・減らす」を使います。
問題は「酸化反応」「還元反応」という用語です。これは「被酸化」「被還元」と言っていないので、日本語の常識では能動的表現に属します。その場合2つの主語があります。ひとつは「人間がその物質を酸化剤を使って酸化する」です。もうひとつは「酸化剤がその物質を酸化する」です。このこと自身があいまいではまずいことがあります。
さて、電池では負極は酸化反応が起こるとされています。これは負極の反応物質が酸化されるという意味のはずです。しかし能動的表現で言えば還元するとなります。電池では物質が電気を起こすわけですから、こちらの表現の方がベターです。私は電子を含む表現では「電子を与える」として、「電子を失う」とは言わないように注意しています。だから酸化という用語を使うなら、たとえば「亜鉛が酸化される反応」といった表現をすべきです。正極も同様の問題があります。電池では負極では電子を与える反応が、そして正極では電子を奪う反応が起こり、両者が相まって電流が生じるので、正極の表現も能動的であるべきと考えます。
これに対して、電気分解では陽極は酸化反応が起こるとされています。これも陽極の反応物質が酸化されるという意味のはずです。電気分解では物質が分解されるわけですから受動的表現が適切です。しかし被酸化反応というのは勧めたくないし、やはりたとえば「塩化物イオンが酸化される反応」と表現するのがベストです。ここでちなみに、電気分解ではすこし譲っても陽極の物質が陰極の物質を還元しているとは考えられません。何故なら陰極の反応物質に電子を与えているのは電池のような外部電源だからです。それから人間を主語にするなら陽極は酸化反応になります。しかしこの場合も「私たちが電池を使って塩化物イオンを酸化する反応」と言うべきです。
このようなあいまいさは有機化学でもはびこっています。純粋で論理的な生徒の頭が混乱しない方が不思議です。
ついでながら、電池では電極の表現もあいまいです。鉛蓄電池ではどうして二酸化鉛が正極なのでしょうか。正極は二酸化鉛に覆われた鉛のはずで、二酸化鉛は減極剤です。そしてマンガン乾電池では炭素棒(黒鉛棒と言った方がよいと思います)が正極で二酸化マンガンは減極剤です。ちなみに負極の方もいつもそれが電子を与えるとは限りません。私の考案した次の「ヨウ化物電池」(今回のアルケ通信に再度資料を入れました!)では
C|KIaq||HNO3aq|C
ヨウ化物イオンが電子を与えます。電池に関しては次のように整理すべきです。
負極: 黒鉛板
負極の反応物質: ヨウ化物イオン(ヨウ化カリウム)
正極: 黒鉛板
正極の反応物質: 硝酸(水素イオンと減極剤としての硝酸)
そのうちで減極剤:硝酸
電解質 :ヨウ化カリウムと硝酸
このような表現は煩わしいので、変な問題は作らないのが賢明と思います。そして上で便宜的に電池の記号を書きましたが、これもあいまいさがあって授業では使わない方が良いと考えます。
やや怒りを込めて書いていますが、皆さんのご意見を待っています。ではまた。
97A−244
差出人:林 正幸
送信日:98年5月30日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 山本
件 名:思考を引き出す「問題」
こんばんは、林です。
生徒の思考を引き出すのに、適切な「問題」を作っていくことが大切に思えています。それはある授業展開の始めで導入に使っても、その途中で内容を発展させるために使っても、山本さんのように、三態変化のまとめに「どんな物質でも三態変化するか」(5月10日付メール「原子ありき(3)」)と問いかけることもあるでしょう。あるいは試験問題にすることもできます。私が言いたいのは、あいまいな問いかけでなく、はっきりした「問題」の形で提起することの重要性です。そして既存の問題集の中にもよい「問題」はあります。
たとえば、私は「可逆反応は時間が経つとどうなるだろうか」と問いかけるだけでなく、次のような「問題」を出してみました。
男女対抗玉投げゲームというものがある。これは自分のコートにある玉をひたすら相手コートに投げ返すゲームである。次の問に答えよ。
(1)始めに玉をすべて女子コートに入れてスタートするとどうなるか。
(2)始めに玉をすべて男子コートに入れてスタートするとどうなるか。
(3)(1)のあと、男子コートに玉を追加するとどうなるか。
(4)(1)のあと、女子チームの人数を増やすとどうなるか。
(5)玉が反応物質を表し、男子コートにあるときと女子コートにあるときで異なる物質を意味するなら、上のことは何を示しているか。
この「問題」は生徒に好評で、その後の化学平衡のイメージアップに役立ったと評価してくれました。そしてあとから「玉を追加する」が濃度を高くすることに、「人数を増やす」が温度を高くすることに通じることも話しました。
山本さんが5月14日付メール「濃硫酸+氷は冷える」で、
「乾いた温度計と、濡らしたティッシュで包んだ温度計に風を送るとどうなるか。」
「硫酸銅のような物質を水に溶解すると、温度はどうなるか。」
「氷に濃硫酸を入れるとどうなるか。」
という「問題」を軸に授業を展開したと書いています。「分れたときには冷たくなる」という概念形成にうまく結びついたか、知りたいところです。
今ではたくさんの「実験」が考案・紹介されていますが、それと同じように生徒の思考を引き出す「問題」を集約していくことも有意義ではないでしょうか。もちろん同じ「問題」が生徒によって成功も失敗もすることを踏まえてですが・・・・・。
ではまた。
97A−245
差出人:鬼塚 公志
送信日:98年5月31日
宛 先:風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林 山本
件 名:アンモニアは燃えるか?
こんにちは、鬼塚です。
先日、アンモニアを辞書で調べていたら、
「酸素気流中で黄色の炎を上げて燃える。窒素および水を生成する。少量の硝酸アンモニウムなどを含む場合もある。
4NH3+3O2→2N2+6H2O」
とありました。
これは、早速しなくてはと思い立ち実験しました。(市販のアンモニア水は28%、比重0.9)準備する物は、試験管、試験管ばさみ、気体誘導管、アンモニア水、ガスバーナー2台です。
試験管にアンモニア水を5mlほど入れて、気体誘導管をつけます。この作業はかなり臭いのですが、気体誘導管をつけてしまうとそんなに気になりません。
試験管を穏やかに加熱し、気体誘導管の先をもう一つのガスバーナーの先に入れると、アンモニアが黄色の炎を上げて燃え上がります。バーナーの炎から取り出すと消えます。
今度は、ポリエチレンの袋にアンモニアガスを捕集します。1mの棒の先に袋を取り付けて、バーナーの炎の中に入れます。爆発するかと思いましたが、燃える程度でした。
よく試験などには、空気中で燃える気体は、水素、メタン、一酸化炭素、硫化水素などを出していましたが、アンモニアもこの仲間にいれていいのでしょうか。
97A−246
差出人:鬼塚 公志山本 喜一
送信日:98年5月31日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:Re: 電池・電解と酸化・還元
こんにちは、山本です。
林さんの5月29日付のメールの内容については、私もだいたい同じ意見です。私は電池の授業では、負極で「電子を放出する反応」が起こり、正極では「電子を奪う反応」が起こっていると説明することにしています。以前は、負極では電子を放出し、正極でそれを受け取っている、と言っていたこともあります。負極がピッチャーで、勢い良く電子を投げ、正極がそれを受け取るというようなイメージでした。でも、正極で反応する物質は、ただ単に受動的に電子を受け取っているわけではないので、より積極的に、電子を奪い取っていると表現したほうがその役割を正しく伝えていると思い始め、言い方を変えました。
電気分解の方は、陽極では「(電源が)物質から電子を奪う反応」が起こり、陰極では「物質に電子を注入する反応」が起こっていると言っています。そのままでは反応しない状態のものを、電源の働きで反応させているというイメージを伝えようと思っているわけです。
それから電池の極板と、実際に反応している物質の区別も大切だと思います。ただ、以前、林さんと何度もメールの交換をしましたが、例えば乾電池の酸化マンガン(W)を、私は減極剤とは呼ばず、「正極活物質」ということにしています。
97A−247
差出人:山本 喜一
送信日:98年5月31日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:「青い炎」について
林さんの今回のアルケ資料の中に、「青い炎」という実験がありましたが、あの炎の色は亜鉛粉が燃える(酸素と化合する)時の色だと思います。以前、亜鉛箔を燃焼させてみたことがありまして、その時、青い炎が上がったことを思い出しました。そして昨日、学校で亜鉛粉を綿にたっぷりまぶしてピンセットでつまみ、チャッカマンで火をつけてみましたら、やはり、青い炎が現れることを確認しました。
亜鉛は炎色反応を示しませんが、酸素と化合するときは、青い光に相当するエネルギーを出すようです。炎色反応を起こすエネルギーと燃焼熱は別物だ、と理解したのですがどうでしょうか。
97A−248
差出人:山本 喜一
送信日:98年5月31日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:ニフティ用のエディターは?
こんにちは、山本です。
アルケのメーリング仲間にも、ニフティのほうでたくさん発言されている方がいますね。私も今まで、毎日のように会議室をダウンロードして、皆さんの発言をいろいろと参考にさせてもらっていたのですが、今度は私も発言してみたいと思っています。ただ、ニフティの発言は1行ごとに改行マークを入れなければなりませんよね。これを手で入れていたのでは、長続きしそうもありませんので、エディターやワープロソフトで自動的に入れたいと思っています。どなたか、このやり方をご存知ではないでしょうか。情報をください。
97A−249
差出人:野中 直彦
送信日:98年6月5日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 橋本 林 山本
件 名:送り忘れた資料
今回の資料で送り忘れた資料がありました。
千葉の田中晃二さんの資料と
岐阜物理サ−クルのNo150
です。次回、送ります。ごめんなさい。
アルケ合宿に参加できる方、ご連絡ください。後程、はがきにて返事をおねがいしますが、参加できる方は連絡してください。
また、科教協のナイタ−の協力もお願いします。
97A−250
差出人:山本 喜一
送信日:98年6月7日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:窒素を液体窒素で冷却すると
窒素ガスをポリ袋に入れて冷やしたとき、袋から何かが揮発してきて、混合溶液になったのではないかという指摘についてですが、分析してみなければなんとも言えませんが、もしかしたら、袋の中に残っていた微量の酸素が原因かもしれないと思っています.液体窒素で冷却されて、微量の酸素がまず凝縮し、その中に、窒素ガスが溶解して混合溶液を作ったのかも知れません.そして、溶解した窒素の方が量的に多くなれば、酸素を溶かした窒素溶液とみなせますから、純窒素よりも沸点は高くなって、話が合ってきます.ともかく、もう一度実験してみなければなりませんね.チャンスがありそうなので、やってみます.
97A−251
差出人:山本 喜一
送信日:98年6月7日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:氷と濃硫酸の実験
氷に濃硫酸を入れる実験で、生徒が「結合・分離と発熱・吸熱」の関係を考えられたかどうかについてですが、実は、きちんと生徒の思考を把握できなかったのです.というのは、この実験はその前の実験に時間がかかってしまい、どのクラスも、終わり間際の演示実験になってしまったからです。
授業では、まず結合・分離と熱の出入りを説明.次に、物質が溶解するときには、固体が小さい単位に分かれることを確認.では、溶けるときは発熱か吸熱かと質問.吸熱になるはずだと確認して、生徒実験.試料として、無水硫酸銅も入れておいて、発熱するものもあることを示す(水酸化ナトリウムの方がよかったかも?).そして、なぜ発熱するのか、水和のことを黒板で説明.ここまでで、授業は残り数分.やっと最後に、水と濃硫酸、氷と濃硫酸の演示実験をやって、氷に濃硫酸を入れるとなぜ吸熱するのか理由を書いてレポートを出すように指示して終わり。
レポートを見ますと、「氷の時の水分子が引力をきるために熱を使うため、吸熱する」と正しく書いてきた生徒は少数でした.近い答えとしては「氷が液体になるときに熱を吸収するため」で、これはクラスで3分の1ほど(クラスによって違う)いました。次の時間にレポートを返しながら、氷に硫酸を入れた場合、硫酸は氷に溶けるのではなく、氷が水になって、その水に溶けることを説明し、水の分子が結合を切る時に大きな吸熱があることを話ました.私のこの説明にどれくらい納得したのか、つかめてません.でも、「考えさせる」授業にはなったと思います.
97A−252
差出人:山本 喜一
送信日:98年6月7日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林
件 名:アンモニアの燃焼
こんにちは、山本です.
鬼塚さんがアンモニアの燃焼について、メールを送ってくれました.もしかしたら、こういう実験は藤木源吾の「化学講義実験法」(昭和27年)に出ているのではないかと思って開いて見ましたら、やはり、ありました.その燃焼のさせ方の一つに、面白い方法がありましたので、紹介します.
まず、先をU字形にしたガラス管を作り、その先から酸素ガスが出るようにしておきます.次に、300mlの三角フラスコに、底から1cmくらいのアンモニア水を入れ、三脚に乗せて加熱、アンモニアを発生させます.三角フラスコの口まで、アンモニアガスが満ちたら、U字のガラス管を三角フラスコに入れ、ガラス管の先が三角フラスコの口のあたりの高さになるようにセットします.そし
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|O2
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| || |
| └┘ |
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| NH3 |
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て、ガラス管の先に点火すると、黄緑色の炎を出してアンモニアが燃焼。次に、U字管の先を三角フラスコの真中になるように下げると、三角フラスコの口では、アンモニアが酸素で燃焼する炎が見え、三角フラスコの中では、「酸素がアンモニアで燃える」炎が見えるそうです.これで、可燃性、助燃性という性質は相対的なものであることを示せる、と藤木源吾は述べています.
同じような実験は、愛媛の古河千代男さんという方が、「ブタン(雰囲気)の中で酸素が燃える」というやり方を開発しています.どっちも面白そうなのですが、酸素とアンモニアでも、酸素とブタンでも、気体が混じって爆発したらこわそうなので、試してません.
97A−253
差出人:野中 直彦
送信日:98年6月9日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 橋本 林 山本
件 名:アルケ合宿
鬼塚さん 早速、参加の申し込みありがとうございます。これで参加予定は
馬場さん・小林さん・鳥取さん
盛口さん・林正幸さん・野中・鬼塚さん
の7人になりました。
合宿の内容
1人1人が持ちよったレポート・実験を夜を徹して検討・意見を述べる。
杉山さん 住所のまちがいのはがきを頂きました。次回から直します。
四ケ浦さん 今度組合の地区の定期大会でリンゴ飴をやりたいと思っています。
アドバイスをください。
みなさん。科教協+アルケ合宿に参加しましよう。
97A−254
差出人:林 正幸
送信日:98年6月10日
宛 先:鬼塚 風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 山本
件 名:物質量の導入について
こんにちは、林です。
今日から保護者会で、クラス担任はたいへんですが、私は急ぐ仕事もなく午後は年休を取って帰宅しました。楽そうに見えるかもしれませんが、これは転勤をしてから初めてのことなのです。
さて1年生は化学量論のさなかです。前にも書いたように「思考を引き出す問題」(5月30日付けメール)を次のように作りました。
問1 炭素原子12g(A)と、酸素原子16g(B)に含まれる原子の個数は、次のどの関係にあるか。
(原子量 C=12 O=16)
(ア) A > B
(イ) A = B
(ウ) A < B
問2 また二酸化炭素44gや、水18gに含まれる分子の個数は、問1の個数とどういう関係にあるか。
(原子量 H=1)
以上を考えさせたあとで、(原子量や分子量)gを1mol(モル)と定義する。1molに含まれる原子や分子の個数はみな同じで、6×1023個である。この数値はアボガドロ数という。mol(モル)は物質の量を表す基本になる単位である、とまとめる。
そして
問3 酸素16gには酸素分子が何個含まれるか。また酸素原子は何個含まれるか。
これを通して、扱おうとしているものが、原子であるか、分子であるかをはっきりさせる必要性に気付かせます。
ところでここまで来ると、あるいは問2まででも、生徒は分らないという顔をします。私の意識では、何となくにしろ納得できて当たり前と思うのですが・・・・・。
そして練習に次の問を考えます。
問4 水分子4.5gは何molか。
ここでは、やはり4月15日のメールで問題提起した「比例計算」のレベル1の考え方を指導します。
続いて、気体反応の法則からアボガドロの法則を引き出した上で、1molの気体はすべて22.4l(リットル)(0℃,1atm)の体積を占めることを確認します。
そして
問5 窒素5.6lは何molか。また0℃,1atmでは何lか。
ここまで来ると生徒はパニック状態になります。そこで私は言います。「分らないということは、君たちの頭の中に疑問ができたということだ。それはすばらしい。それは時間をかけて解決していこう。そしてそのためには次の関係式をうのみにして練習問題を解いてみることも助けになる。私もこのことがほんとうに理解できるのに1年くらいかかった。」
(原子量や分子量)g=1mol=6×1023個=22.4l(0℃,1atm)
そして実際に問題が解けていくと、生徒の顔に元気が戻ってきます。
このあと、お決まりのコースで反応量の計算へと進みます。それにして問1から5までは、まるで生徒の思考を止めてしまうようにさえ見えるのですが、いったいどういうことなのでしょうか。皆さんはどう考えますか、意見をきかせてください。
ついでながら、鬼塚さん、アンモニアと酸素の混合気体を爆発させてみてはどうでしょうか。ではまた。
97A−255
差出人:鬼塚 公志
送信日:98年6月13日
宛 先:風間 四ケ浦 杉山 鈴木 長野 野中 橋本 林 山本
件 名:アセチレンとアルコールの爆発について
こんにちは、鬼塚です。
山本さんからアセチレンとアルコールの爆発についてメールがありましたので、自分がやっている事を報告します。内容としてはあまり目新しい物ではないかとも思います。
《アセチレンで爆発するアキカン》
1.缶切りで上部を切り取ったアキカンの下から3cmの所に1cm大の穴を開ける。
2.大豆大に砕いたカーバイド4〜5粒を入れて紙コップを被せる。穴からを水1mlほど入れる。
3.火のついたマッチを穴から差し込むと爆発して、紙コップが飛ぶ。
《アルコールで爆発するアキカン》
1.350mlアルミ缶の空き缶の上ブタを切り取る。
2.空き缶面の下から1〜2cmの所にせんまい通しで点火穴を開ける。
※ 点火穴は直径5mmぐらいが適当で、予備実験してみる必要がある。
3.上ブタに薬包紙を糊で貼り付けるか、輪ゴムで止める。
4.点火穴からメタノールを1〜2滴入れ、空き缶を両手で暖めるよながらメタノールがよく充満するように振る(1〜2分)。
5.点火穴にチャッカマンで火をつけると、爆発して薬包紙が飛ぶ。
※ マッチの火を直接穴の中に入れても良い。少々ビビります。
※ 糊付けには手間がかかるが、輪ゴム止めより糊付けの方が音が大きい。
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