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05A−081
差出人:林 正幸
送信日:06年2月14日
件 名:電解の実験など
こんにちは、林です。
2月9日づけの中臺さんのメールに文字化けがあり(一部の人にかもしれません)、中臺さんにも手間を取らせましたが、テキストファイルに落とすと解消することが分かりました。そのメールをアルケのホームページに掲載しましたので、参考にしてください。
講座プラン「原子はどのようにけつごうするか」、不十分ですが素案としては書き終わりました。節は次のようです。
1.電気的引力
2.原子価
3.原子の構造
4.化学結合
5.量子力学
6.分子間力
ただし2つの項がまだ書けません。それは不確定性原理と金属結合です。
いくつかの実験の工夫もしていますが、例によってこれは手こずっています。前のメールにも書いた、電気分解における質量電気量比です。始めはニッケルめっき液があったので、これなら銅板にきれいにニッケルが析出するだろうと試しました。たしかにきれいですが、量が足りないのです。原因は水素が発生してしまうためのよ
うです。そこで硫酸銅に変えると、これは10%弱の誤差で決まりました。
欲張って水素に挑戦しました。電解捕集器をフィルムケースと5mlディスポーザブル注射器とステンレス線(φ2mm)とゴムせんでつくりました。これはアイデアであった(水溶液が20mlでOK)のですが、よい結果が得られません。電流が大きいと水素がけん濁してうまく捕集できません。これは濃度を落とせば回避でき
ますが、電極のステンレス線がいたずらをしているようです。しかし白金を使うことは経済的に無理です。水酸化ナトリウム水溶液でやっと、期待値の60%強の結果になり、一区切りすることにしました。だれか簡便なよい方法を知りませんか。
また共有結合に極性があることを実験に結びつけて導入したいと、コンデンサーの容量の変化を計測することにしました。分子が配向して容量が変化するというわけです。15cm角のステンレス板2枚の間に入れる内側の幅が1mmの容器をアクリル板(厚さ1mm)でつくり、ヘキサンを入れたり、水を入れたりして容量を調べ
るのです。その数値は数100pFですが、幸い正確なメーターが手元にあり計測は簡単でした(これは電子工作で組み立てることもできます)。結果はまずまずなのですが、アクリル容器が水の大きな誘電率を半減させるようで、メタノールなどと変わらなくなります。しかしこれは使えそうです。
ではまた。
05A−082
差出人:山本 喜一
送信日:06年2月14日
件 名:スキージャンプで原田失格
こんにちは、山本です。
トリノで行われている冬季五輪で、ジャンプの原田さんが失格になりました。体重が200g不足していて、スキー板の長さが規則に合わなかったようです。計測前に500ml入りのジュースでも飲んでおけば良かったですね。私は質量保存の法則のところで、ジュースを飲むと体重がどうなるかという授業を毎年やっていますので、これは使える話だと思って原田さんの新聞記事を切り抜きました。原田さんには申し訳ないのですが・・・。
05A−083
差出人:山本 喜一
送信日:06年2月26日
件 名:線香花火
こんにちは、山本です。
新しい学校で1年が過ぎようとしています。いつも今頃は、神奈川の杉山さんの方法で線香花火を作らせています。今年もやりました。「売っている線香花火のように、きれいに火花が出ればA、火の玉ができただけならB、ただ燃えただけならCと評価する。1時間内にできるだけたくさんAを取るように」と指示して、私の前で火をつけさせます。ほとんどの生徒が1時間中夢中になって花火を作り、「Aだ!!」、「Bだった!」と言って、顔を輝かせていました。これだから、生徒実験はやめられませんね。杉山さん、いい実験をありがとう。
ところで、線香花火に使う紙ですが、ある文具店に行ったところ、コクヨの和文タイプ用紙を進められました。こより作りにはいいという話でした。100枚綴りで1100円ですからちょっと高めでしたが、これを使ってみたところ、かなり線香花火の成功率が上がりました。高級な和紙はなかなか手に入りにくいのですが、これならば、文具店に注文すればどこでも手にはいるのではないかと思っています。
05A−084
差出人:山本 喜一
送信日:06年2月26日
件 名:茶こし綿飴作り
アルケの資料が届きました。事務局、ご苦労様です。そして、ありがとうございます。
野中さんの綿飴作りがおもしろそうなのですが、茶こしをどうやって加工するのか、プリントの図が抜けているようです。だいたい想像できるのですが、作り方を図入りでもう一度送ってもらえないでしょうか。よろしくお願いします。
05A−085
差出人:林 正幸
送信日:06年2月26日
件 名:簡単な電気分解
こんにちは、林です。
アルケ通信、受け取りました。小林さん、忙しい中ご苦労さまでした。今日中に目録を、ホームページに掲載します。
昨日は孫のひな祭りで神戸まで行って来ました。そしてデジカメで写真をとりました。パソコン画面でしげしげと眺めてしまいます。これは銀塩カメラが壊れて最近買ったものですが、10年ほど前のものに比べて格段に性能や使い勝手がよくなっていますね。改めて散歩のときなどに持ち歩いて写真を撮ろうと思いました。それはいずれ「浅井町の自然」というホームページをつくろうと考えていたからです。
講座プランに係わって、電気分解に簡単に触れられる実験を構成してみました。5cm四角のクッキングペーパー2枚をステンレス板ではさんで6V乾電池につなぎます。間にセロハンを入れ、水溶液は5ml使います。
塩化銅(U)では、褐色の銅が析出し、陽極で気体の発生は確認できませんが、電極にヨウ化カリウム水溶液とデンプン水溶液を垂らすと、赤褐色、紫色に変わります。
硫酸亜鉛では、灰色の亜鉛が析出し、希硫酸を垂らすと水素が発生します。陽極では気体が発生しますが、同定はしません。
ヨウ化カリウムでは、陰極側のペーパーが赤褐色になり、ヨウ素が確認できます。陽極では気体が発生します。
気体の発生に関しては7cmほどの切った短い試験管(時間短縮もある)に、ステンレスくぎと細いガラス管(φ4)を通したゴムせんをするのです。水溶液には硫酸ナトリウムを使い、混合気体にはマッチで点火します。これは通常の試験管で現役のときにも実験していたものです。
硝酸銀、硫化ナトリウム、硫酸鉄(U)、塩化鉄(V)なども試しましたが、私としては上の4種がベストとなりました。
ではまた。
05A−086
差出人:野中 直彦
送信日:06年2月27日
件 名:RE:茶こし綿飴作り
メールの準備中ですが、簡単にいえば、茶こしの真ん中に千枚通しで穴をあけ、小さなボルトとナットでとめます。これに、自転車のパンク修理?用の小さなゴムパイプでジョイントするので、電動歯ブラシとボルトがとまる太さのゴムパイプです。この他は、ステンレス板、一番安いのでいい。
茶こしの大きさの円形+約1cmプラスの円形の2重丸をかいて、はさみできりとる。これを放射線状に切り込みをいれて、ちゃこしに巻き付ける。最後にザラメいれる穴を切り取って完成です。
図はまた後で?送ります。
05A−087
差出人:山本 喜一
送信日:06年2月27日
件 名:茶こし綿飴について
野中さん、ありがとうございます。イメージがつかめましたので、図がなくてもOKです。ありがとうございました。私もやってみます。
05A−088
差出人:林 正幸
送信日:06年3月7日
件 名:音速と温度
こんばんは、林です。
昨年の11月に音速のことを書きました。気体の種類や温度を変えて音速を計測し、それから分子運動の実感を引き出せないかというものでした。そのとき水素の結果を書きましたが、後で調べてみると簡易ボンベの水素の純度は95%ほどで、それならすばらしいデータでないかと考えました。
その後は温度の影響を実験しようと試していました。アクリルパイプにヘアドライヤーで熱風を送ってからセットして、計測していましたがいい結果が得れれませんでした。温度が安定しないことと温度をうまく計測できていないことが原因のようでした。途中で熱風のためコンデンサーマイクが壊れたりもしました。次に赤外線ヒーターで加熱してみようと材料を探していました。なかなか見つからない中で理科業者に相談すると、リボンヒーターがあること分かりました。そこで4×100cmのものを8000円で購入しました。これを塩ビパイプを縦割りにした中に敷き、その上にアクリルパイプを寝かせてスライダックにつなぐと、均等に加熱できるようになりました。
そして温度が自然に下がるのに合わせて80℃から20℃まで、0.83mの距離で空気中の音速を計測してみました。
80℃ 2.20ms 377m/s
73 2.23 372
65 2.26 367
60 2.28 364
55 2.30 361
50 2.32 358
45 2.33 356
40 2.35 353
35 2.37 350
30 2.38 349
25 2.40 346
20 2.42 343
最小自乗法で数式を求めると
v = 331.5 + 0.55t
となり、正しい関係式
V = 331.5 + 0.6t
とほぼぴったりになりました。これでこの実験もまとめができそうです。
ではまた。
05A−089
差出人:林 正幸
送信日:06年3月8日
件 名:六方最密の単位格子
おはよう、林です。
昨日のメールでは書き忘れましたが、藤田さんの「ロウの化学」、たいへん楽しみです。
一昨日はMOLの会があったのですが、そこで話題になった結晶模型に関してです。最密構造は立方最密と六方最密があり、前者は面心立方格子という単位格子に対応します。後者の単位格子についてです。教科書では単位格子3つを六角柱に組み合わせた図が載っています。これは結晶の対称性を理解するのには便利ですが、単位格子ではないし、単位格子の正しい積み重ねでもありません。調べてみると、この六角柱を単位格子としているものも見つかりました。
理化学事典によると単位格子とは、「空間格子の格子点がつくる平行六面体のうちで、空間格子の構造単位として選ばれたもの」とあり、3つの陵 a、b、c とそれがなす3つの角 α、β、γ で表されるとあります。また古いのですが、桐山著「構造無機化学T」(共立全書)によると、六方最密の単位格子は原子数が2で、座標は(0,0,0)と(1/3,2/3,1/2)となっています。それに理化学事典の付録の「32結晶点群」の六方晶系には、a=b、α=β=90°、γ=120°とあります。
六方最密の単位格子は、底面が菱形の四角柱です。これをはっきりさせ、この単位格子を平行移動する形で積み重ねることを基本にしないと、結晶の理解に混乱が生まれると思います。もっともこの単位格子はスチロール球のカットがむずかしいですが・・・。
ではまた。
05A−090
差出人:林 正幸
送信日:06年3月25日
件 名:「気体の音速」が完成
こんにちは、林です。
突然、4日間入院しました(昨年も春先は10日間ほど入院でした)。幸い大禍なく今日は退院してメールを書いています。入院のおかげで次の本がしっかり読み返せました。
グリビン「シュレーディンガーの猫」
菅野「科学は『自然』をどう語ってきたか」
田村「物理化学」(大学時代の教科書)
いずれも講座プラン「原子はどのように結合するか」のためで、先ほどほぼ完成させることができました。これはもうしばらく熟成してからアルケ資料にして届けます。
入院の直前には「種類と温度を変えた気体の音速」をまとめました。温度の影響については既に書きましたが、残っていた二酸化炭素とブタンの音速を計測しました。
二酸化炭素 計測値 265m/s(8℃)
計算値 262
ブタン 計測値 208m/s(9℃)
計算値 212
結果はまずまず、考え方も含めてレポートをつくり、ホームページにも掲載しました(次回のアルケ資料にします)。
実のところ、苦労はむしろ二酸化炭素の発生にありました。テドラーバッグというコック付きの袋があります(3L用で2000円と高い)。これに捕集しようというのですが、水蒸気やミストが入っては台無しです。塩化カルシウム管で乾燥することにしたのですが、石灰岩ではゆっくり過ぎるし、炭酸ナトリウムでは速すぎるし・・・。でも答は簡単でした。100ml三角フラスコに3mol/l硫酸45mlを入れ、13gの炭酸ナトリウム(無水)を薬包紙で3つのおひねりにして押し込めば、発生スピードは振り加減でコントロールできるのです。こういうアイデアは実験に役に立ちますよね。
ではまた。
05A−091
差出人:杉山 剛英
送信日:06年3月26日
件 名:化学教育有功賞
杉山剛英@札幌です。
このたび、日本化学会より化学教育有功賞をいただきました。生徒への実践と若手教員の育成に対していただいた賞です。春季年会で受賞講演(といってもその場に何人の方々がいるのか全く不明、聴衆0かも)をすることになっいます。もし、ご参加の方がいらっしゃいましたら、ちょっと覗いてやってください。28日9時30分〜、M1会場です。
05A−092
差出人:四ケ浦 弘
送信日:06年3月29日
件 名:HP久々に更新しました
皆さんこんにちは。
久しぶりにHPを更新し、管理人日誌、掲示板等を新設しました。ぜひ、ごらん頂き、書き込みをお願い致します。ところで、3月7日付けの読売新聞教育ルネサンスに私のこと、3月17日付けに盛口先生のことが紹介されていますが、ごらんになった方はおられませんか? インターネットで教育ルネサンスで検索して頂ければ、HPでもみることができます。なんと誰からも、なんの感想もかえってこないので、評判が悪いのだろうと思っているのですが、それなりに感想など頂けると、また考えるのですが・・・。
05A−093
差出人:
送信日:06年3月29日
件 名:RE:HP久々に更新しました
四ヶ浦 弘 さん お久しぶりです。
読売新聞はどちらかというとマイナーなので、目を通しておりませんでした。今読売新聞のHPを見てみましたが、残念ながら3月12日付けの『コボちゃん』作文しか載っていませんでした。図書館で見るしかないのかな。もう少し早く知っていれば、今日図書館に行ったので見てきたのですが。読んでから感想を書かせていただきます。毎日出勤とはいえ、まだ休暇中は余裕がありますので。
ところで、HPのアドレスくらいなら載せてもいいとは思いますが、たとえ知人でも、署名にまで個人宅の電話番号まで書かれるのは怖い気がします。はずされるのを考えられた方がよいのではと思います。無用な心配かもしれませんが。
05A−094
差出人:山本 喜一
送信日:06年4月3日
件 名:蒸発熱について
こんにちは、山本です。
鈴木さんと林さんからコメントをいただき、修正しました。熱エネルギーは分子の運動エネルギーであるとはっきり書いてみました。なお、高温の物質は分子運動が激しいことと、同じ温度の物質でも分子の速度にばらつきがあることは、前のページで解説済みです。まだ誤解される部分や間違いがあるかも知れません。新たなコメントをいただければ幸いです。林さん、大きな間違いがなければHPに載せていただいてけっこうです。
エネルギーがあっても熱くない
−運動エネルギーと位置エネルギー−
沸騰している間、温度が一定なのなぜでしょうか。これを考えるためには、エ
ネルギーについての理解が必要です。
エネルギーとは、他の物体を動かす能力だと言えます。例えば、図 のように
床を転がるボールを考えましょう。このボールは、他のボールと衝突すると、そ
のボールを動かすことができます。したがって運動しているボールは、エネル
ギーを持っていることになります。運動している物体が持っているエネルギーを
運動エネルギーといいます。
他にどんなエネルギーがあるでしょう。私たちのまわりの物体はすべて万有引
力で地球と結ばれています。このように引力がはたらいているところでは、高い
位置にある物体もエネルギーを持っています。図 のように、高い所にあるボー
ルは斜面の下のボールと衝突すると、そのボールを動かすことができますから、
エネルギーを持っているわけです。このようなエネルギーは位置エネルギーとい
います。位置エネルギーは物体の位置が高いほど大きくなりますから、飛行機や
ロケットは、地球に対してかなり大きな位置エネルギーを持っているのです。
運動エネルギーと位置エネルギーを意識しながら、地面から打ち上げられた
ボールについて考えましょう。ボールは高度が上がるにつれ、引力の影響で速度
が小さくなります。位置エネルギーが増え、運動エネルギーが減っているわけで
す(摩擦を考えなければ位置エネルギーと運動エネルギーの合計値は一定で
す)。打ち上げられたボールは最高点に達して再び地上に落ちてきますが、計算
によると約11.2km/秒以上の速度で打ち出されると、地球の引力を振り切っ
て宇宙空間に飛び出すことができます(摩擦がなければ)。もちろんこの時も位
置エネルギーが増えた分、運動エネルギーが減りますので、ボールの速度は小さ
くなります。このように、エネルギーは他の形に変えることができます。
ここで、位置エネルギーや運動エネルギーを持っている物体は温度が高いわけ
ではないことに注意してください。熱エネルギー以外のエネルギーを持っていて
も温度は高くならないのです。
化学メモ エネルギーの種類には位置、運動、熱以外に、電気、波、化学、核エ
ネルギーなどがあります。
熱はどこへ行った
−蒸発熱−
沸騰している間、温度が一定である理由を考えましょう。まず、分子の位置エ
ネルギーと熱エネルギーについて説明します。
地上の物体は万有引力で結ばれています。同じように、液体中の分子も引力で
結ばれています。このように引力のあるところでは、高いところにある物体ほど
大きな位置エネルギーがあります。飛行機やロケットに大きな位置エネルギーが
あるように、液体を離れた気体の分子にも大きな位置エネルギーがあるのです。
物体に熱を加えて温度を高くすると、分子の運動が激しくなります。つまり、
温度の高い物体は分子の運動エネルギーが大きいのです。前ページのボールの場
合は、運動エネルギーが大きくなっても、ボールの温度は上がりません。しか
し、分子の場合は、運動エネルギーが大きくいほど、その物体は高温なのです。
さて、沸騰している液体のようすを考えましょう。液体中では激しく運動して
いる分子と、運動の弱い分子があります。このうち、激しく運動している分子が
引力を切って気体になり、運動の弱い分子が液体に残されます。激しく運動して
気体になる分子は、地上から宇宙に打ち上げられたボールのように、液体から離
れる時に速度が小さくなります。位置エネルギーが増えた分、運動エネルギーが
減少するわけです。そして最終的には、液体中の分子と同じ運動エネルギーにな
ります(つまり、液体と同じ温度になります)。一方、運動の弱い分子が残され
た液体の方には、絶えず熱が加えられ、分子が加速されていますから温度は下が
りません。そして運動が激しくなった分子が、再び気体になるわけです。
このように、沸騰している間に液体に加えられた熱は、最終的に気体分子の位
置エネルギーになり、分子の運動エネルギーが増加する方向には使われません。
したがって、沸騰している間は温度が一定なのです。気体になるために使われる
熱を蒸発熱といいます。
化学メモ 分子どうしの引力は万有引力ではなく、電気的な引力です。しかし、
位置エネルギーについては同じように考えることができます
05A−095
差出人:林 正幸
送信日:06年4月3日
件 名:講座プラン「モル単位(物質量)の世界」
こんばんは、林です。
また新年度が始まりましたね。私はと言えば、顔面神経麻痺の症状の回復が遅く(日にち薬)、すこし苦労しています。
以前に、極性を実験を通して導入したいと、コンデンサーの容量測定の実験に触れました。誘電率の中身は複雑ですが、定性的になら極性(双極子能率)と結びつけられます。その後これも途中で苦労をしましたが、ポイントは液体を入れるセルの内幅でした。1mmでは表面張力で大きく変形し、容量が不安定になるのです。これを2mmに作り直して、今日次の結果を得ました。
空気 0.096nF ―→ 水 0.252nF
空気 0.094 ―→ ヘキサン 0.125
空気 0.096 ―→ トリエチルアミン 0.139
これで完成です。なお3月のMOLの会では、トリエチルアミン役にとクロロベンゼンを持ってきてもらって計測したのですが、これは材料のアクリルを溶かしてしまいました。
講座プラン「モル単位(物質量)の世界」を3/4ほど書きました。7月に名古屋市科学館で「原子量とアボガドロ定数を計ろう」という先進科学塾1日コースを開くことと係わって、予めつくっておきたいのです。これは量論をどう教えるか、また公式主義がはびこる中で、比例概念をどう育てるかについての提案を含みます。実験を含めて4月中に完成できたらと願っています。アルケでも討論の俎上に載せてもらえるとうれしいです。
ではまた。
05A−096
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月4日
件 名:養護学校です その1
全くの異種な学校でとまどっています。6年前の再来で、今はとてもきつい毎日です。転勤して、高等部で、いきなり3年C組の担任で、学年主任で類型主任とかというものがついていました。そして、5月に3年生15人をつれて、東京ディズニーシーへ2泊3日の修学旅行です。
人はいるが、物がないというのが現状でした。生徒人数がすくないため、部活動後援会費やPTA会費がないのですね。
05A−097
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月9日
件 名:養護学校です その2
4月8日(土)今日は、着任式・入学式・始業式でした。小学校・中学校・高校(小学部・中学部・高等部という言い方)を一緒にやるのです。当然ですが、整然として厳かな雰囲気ではありません。ずっと自分の頭をたたき続ける子、興奮のあまりに、自分の席がわからず、鼻の中と口の中を交互に指を入れている子、ずっとペットボトルをかまいつづけている子・・・。といろいろな児童、生徒がいます。
付き添っている教師は、ずっと笑顔が耐えませんでした。(長い休みのあとの、久しぶりの再会ということもあったのでしょうか)私自身も、外からの目線ではなく、中からの目線で捕らえていかなければならないと身をひきしめる思いでした。
3年生の知的障害の子の担任となりました。はじめの自己紹介で、ペットボトルの中の試験管が浮き沈みする実験をやりました。まずまず反応でした。生徒は5人です。今日は、土曜日ということもあり、給食もなく、午前中で帰りました。とりあえず、この5人と仲良くやっていければと思っています。
05A−098
差出人:藤田 勲
送信日:06年4月9日
件 名:本の紹介
自然を丸ごと捉える、というフレーズは科教協でよく使いますが、この観点は分析から総合へ、あるいは細分化した知識の再構築という意味でしょう。誰が初めに言い出したのかは知りませんが、私も大変気に入っています。受験教育は自然に関する断片的、分散的、表面的、瑣末的な知識の詰め込みですが、このフレーズが目指す教育はそれと真っ向から対立することになります。今の教科書に書いてある各論的、理論偏重的、産業的な解説を自然現象や自然環境及び自然に暮らす生物に光を当てて見ることで、有機的な自然の姿そのものが見えてくるような教育をしたいと常々考えています。
ところで、このアプローチは教育の世界だけかと思ったら自然科学書の出版の世界でも起こっているようです。ということは、たぶん研究の世界でも分析的、還元的な手法だけでは研究対象に十分に迫れないということの現われかもしれないと思っています。例えば、最近出た『藻類30億年の自然史』(井上勲、東海大出版、2006)は藻類をキイワードにして生物進化の歴史を幅広く論じています。まさに植物を丸ごと捉えた本です。また、地球科学の分野でも、現在刊行中の『地球化学講座 全8巻』(日本地球化学会、培風館)は地球丸ごとという本です。一般向けには『地球のしくみと生命進化の46億年』(西本昌司、合同出版、2006)や『図解入門 最新地球史がよくわかる本』(川上紳一ほか、秀和システム、2006)というもの最近出ました。授業でもすぐに使えそうな内容が一杯詰まっています。川上先生の今回の本はHPの内容を膨らませた感じですが、他にも読ませる本を結構出していて個人的には随分気に入っています。書き手の文章がうまいというのは大事なことですね。さらに、やはり刊行中で以前紹介した『海洋生命系のダイナミクス』(東大海洋研究所、東海大出版)も海丸ごとという本です。ただし、この手の本は執筆を分担している場合が多く、その場合一定のポリシーで全ての分野を貫けないで総花的になることが多いのが難点です。その点では『藻類30億年の自然史』は一人で書いていて、その幅広い知識には驚嘆します。しかし、専門の藻類以外の部分の解説はどうしても見たような図やグラフが多く、教科書的になってしまって面白味に欠けるような気がします。
偉そうに書きましたが、全ての項目をこと細かに読んでいるわけではありません。これらの本にはもちろん興味深い世界がたくさん書かれていますので、本屋で立ち読みしてみてください。
05A−099
差出人:林 正幸
送信日:06年4月10日
件 名:水素と硫黄の原子量
こんばんは、林です。
前回のメールで原子量のことを書きましたが、それは次の4つの実験を想定していました。
@マグネシウムと空気中の酸素を化合させて、マグネシウムの原子量を求める。
A酸化銀を分解して、銀の原子量を求める。
Bマグネシウムを塩酸に溶かし、発生する水素の量から、水素の原子量を求める。
C決まった量の硫酸に、マグネシウムが何g溶けるかを調べて、硫黄の原子量を求める。
@とAはすでにかな正確な値が得られることを以前に紹介しています。
今日は残り2つを試してみたのですが、意外なほどよい結果が得られてしまいました。
Bについて
マグネシウムリボン0.105gを3mol/l塩酸15mlに溶かすと、13℃で104.5mlの水素が発生しました。
その質量は密度のデータから(まだ気体の状態方程式は使わない)
0.0852×104.5=0.00890[g]
です。マグネシウムの原子量を使って
24.3×(0.00890/0.105)/2 = 1.03
となります。水蒸気圧の11mmHgを考慮すれば
1.03×749/760 = 1.02
です。水素の捕集は水上置換ですが、温度上昇や導管中の空気で体積が狂わない工夫をしました。
Cについて
20mlの水が入ったビーカーに、98%の濃硫酸20滴を落として、質量増加が0.884gでした。これにマグネシウムリボン0.235gを投入し、50℃にして反応させ、残ったマグネシウムの質量を測ると0.023gでした。
硫酸は
0.884×0.98 = 0.866[g]
反応したマグネシウムは0.214[g]です。これから硫酸の分子量は
24.3×(0.866/0.214)= 98.3
となります。水素、酸素の原子量は分かっているので、硫黄の原子量は
98.3−66 = 32.3
です。マグネシウムを順次溶かしていくのがポイントです。
どちらもすこし整えれば、即使えそうで、拍子抜けの感さえあります。こうなったら、他の原子量の計測にもチャレンジしてみようと思います。
ではまた。
05A−100
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月11日
件 名:養護学校です その3
4月10日から、授業が始まりました。ほとんど教室にいるといった感じです。今日は、はじめの日ということで、教室に掲示する、時間割を作ったり、行事予定、個人目標をかいて掲示しました。そうそうはじめに、くす玉をわって、「歓迎の?挨拶」それから、好きな色を聞いていたので、その色のとんぼ玉をつくって渡しました。
そして、何十年ぶりの給食をみんなで一緒にたべました。(カレーライスでした)チャイムの音に敏感な子がいるため、チャイムはありません。とても素直なかわいい5人組です。ただ、こういったペースにはまだ慣れないため、やや疲れています。
友達から紹介された自閉の子の本「ぼくはうみがみたくなりました」 山下久仁明著 ぶどう社 1640円を読みたいと注文しました。
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<メンバー>
伊藤 昇 大場 健彦 岡田 晴彦 鬼塚 公志 小野 英喜 風間 清光
小林 敏夫 佐藤 琢夫 澤田 史郎 澤田 紳一郎 四ケ浦 弘
杉原 和男 杉山 美次 杉山 剛英 鈴木 久 高橋 匡之 竹内 信治郎
竹野 徹美 中臺 文夫 長野 勝 野中 直彦 林 正幸 藤田 勲
堀 賢一 町井 弘明 溝呂木 務 山本 喜一
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