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05A−041
差出人:山本 喜一
送信日:05年11月19日
件 名:金の透過光について

 藤田さん、四ヶ浦さんありがとうございます。透過光の有無は薄くできるかどうかにかかっているわけですね。金が金色をしているのは、他の金属と違って自由電子が束縛を受けているため、緑色から先の光を吸収するからだそうです。銅も同じように束縛された自由電子が橙色から先の光を吸収するため、あのような色をしているようです。真ちゅうのような合金では、配合割合によって色が変わるのも、自由電子の束縛が原因でしょうか?それとも、銅の銅色と亜鉛の銀白色が混ざってあのような色を出しているのでしょうか?私には、自由電子の束縛という意味が分からないので、真ちゅうの色は説明できません。
 それから、金のコロイドが赤い理由はプラズモイド吸収という現象が関わっているようです。小さな粒子は光を散乱しますが、金の場合はそれに加えて、粒子の表面の自由電子が光を吸収するため、赤く見えるそうです。ただ、粒子の大きさが違うと、金のコロイドも赤以外の色になります。また、赤い金コロイドは赤いガラスを作るときに使われています。この辺は神奈川の杉山さんが詳しいでしょうか。


05A−042
差出人:林 正幸
送信日:05年11月21日
件 名:もうすこしリチウムが・・・

こんばんは、林です。
 藤田さん、パラフィンロウの発火を、ラジカルの生成のしやすさに結びつけるとは、面白いですね。機会を見つけて、私もすこし実験してみようと思います。
 一昨日は小学生向けの「科学たんてい団」で、「でんちをつくろう」というテーマで実験をしました。まとめの中で「電池の原理は難しいけど、電気の正体が『でんし』であることを覚えておこう」と話しました。するとある子が「でんしは何からできているのですか」と質問するのです。それを受けて別の子が「細胞からできていうの?」と言うのです。そこで私が「ものは、目にも見えない小さな原子からできていることを知っているかい」と尋ねると、ほとんどが「知っている」と答えました。そこで「その原子は、電子と原子核からできている。電子が何からできているかは、最先端の科学でも分かっていない。原子核はさらに小さな陽子と中性子からできている。これらが何からできているかも分かっているけど、その先は分かっていない。君たちがその先を研究してほしい。」と話しました。すばらしい質問で、私自身の世界が広がる思いでした。
 遅れてエチレンカルボナートも手に入りましたが、これにも塩化リチウムはほとんど溶けませんでした(融点が35℃くらいで液体にして使いました)。そこで試しにと、前のプロピレンカルボナートに同量のテトラヒドロフランを加えると、不思議なことに(?)溶解度がすこし大きくなるのです。実際に電気分解してみると、電流が0.5mAとすこし改善し、ステンレス線の先端が変化していくのが分かりました。ルーペで観察すると、針状結晶が成長していくのが見え、始め黒色だったのが銀色っぽくなっていきます・・・。やっと捕まえたという感じですが、現時点ではもっと派手にできないかという思いが伴います。水との反応は、銅線をつかった融解塩電解の方が格段によいのです。それから塩素の発生が観察できません。ひょっとしてカルボナートかフランと反応しているかもしれません。ヒントになりそうなことがあれば、教えてください。
 ではまた。


05A−043
差出人:山本 喜一
送信日:05年11月21日
件 名:確認メールで近況を報告

 OSを再インストールしたので、前のアドレスがなくなってしまい、確認のメールです。最近のことを少し。
1)友人がプロパンガスで爆発、やけどをしました。野外でプロパンをかまっていて、どうも、ホースからもれていたようです。詳しくは聞いていないのだけど、はじめの3秒間は燃えて、その後に爆発があり、手と顔をやけどして、職場を15日間休んだそうです。
 その時の怖さがあり、実験をしたくないと電話口でいっていました。本人のことを考え、あまり、とやかくとは聞きませんでした。よく、生徒がバーナーに火をつけるときに、ガスをあけっぱなしにして、そこへ火をもっていくと一瞬引火するのですが、それの大きいのかなともおもうのですが・・。とても危ない事件でした。
2)とんぼ玉。今でもぼちぼちやっていますが、どうも素人からぬけきれません。多くの人は、2,3年で教室をはなれてプロになっていくという話をききましたが、私などは、もう7年もやっているのですが、とても満足のいくものができません。まだ、まだ修行の身で。どこかで、いちど教室なるものに入りたいと思っています。
3)化学Uは、みなさんどうやって教えていますか。選択は、どうするのでしょうか。
4)化学Tの有機化合物でCOOH基は、カルボシキ基なのでしょうか、カルボキシル基とはもういわないでしょうか。
5)物理の浮力の単位でN(ニュートン)を使うととてもややこしいのですが、ここだけはKg重とか、g重ではだめでしょうか。同じく水圧もN(ニュートン)だと面倒ですね。いいかげんな教科書は、この浮力なり、水圧のときの重力加速度は10m/s2でいいなんて言っていますが・・・。
6)


05A−044
差出人:竹野 徹美
送信日:05年11月23日
件 名:RE:確認メールで近況を報告

竹野です。
 二週間前の週末から、ずっと風邪をひいていて、しかも部活や学校の50周年式典関係で、休みがなく、今日は久しぶりに完全オフです。ゆっくり休んで直さなきゃと思いますが、チューリップ、約150球の植え付けも遅れているし、ツルバラの冬季剪定もそろそろ。
1)ガスバーナーのガスを先に出しておいてから着火させようとしてでっかい炎があがるのは、前任校ではヤンキー君が前髪の「魚雷」を燃やしたことがあります。まだ昭和の時代です。大事故にならず、幸いとして言いようがありませんが、翌日、スポーツ刈りにしてきて、みんなで笑いました。このことを生徒に話すようになってからは、このようなことは滅多に起きなくなりましたが、それでも、たま〜に、やります。この夏には、女の子がやって、腕のうぶ毛が燃えたとか言っていました。
2)蜻蛉玉VTR、みました。私は年に一度、セラミックスの授業で蜻蛉玉をつくります。 このような「芸術」の分野では、プロだから完成度が高いというわけではなくて、それぞれの「思い」の強さによるということでしょう。売り物になるかどうかという視点では、野中さんのは、充分にプロ級だと思います。
 なお、化学2教科書のガラスについての記述は、私は不満があります。これについてはいつかまた別の機会に。
3)化学2については、選択はすべて授業でやろうとして悪戦苦闘中。時間切れになりそうで、これだと冬休み補習かなぁ…。詳しいことは、今年度が終わったら、資料にできるかと思います。しかし、来年は早速、自主編成授業プリント「プリント黒板」の改訂をしなければならないでしょう。
 なお、化学結合・状態変化・化学平衡の一部などは、化学1のプリ黒に入れています。
4)現在でも、「カルボキシル基」でもいいんだと思います。いま、自宅なのですべての教科書を確認したわけではないけれど、カルボキシル基と記述している教科書(大日本、数研)もあります。東京書籍と啓林館は「カルボキシ基」と記述していますけれど…。
5)単位については、いろいろと悩みます。私は、圧力については、いまだにPaだけでなく、atmを併用しています。熱量についても、Jだけでなく、場合によってはkcalも。気体の圧力についてはPa、hPaを用いるのか、あるいはN/m^2にして使うのかによって、 気体定数との関係が微妙なので、どうするのが課題。とりあえずの結論は出して、プリント黒板をつくっています。
6) …番号だけでした。私だけ??


05A−045
差出人:林 正幸
送信日:05年11月23日
件 名:とうとうリチウムがステンレス板の表面を覆った

こんばんは、林です。
 エチレンカルボナート(カーボネート)とテトラヒドロフランの混合溶媒には、時間をかけるともうすこし塩化リチウムが溶けることが分かりました。前と同じように電解すると、電流は1mAに上がりました。
 そこで発想を変えてみました。クッキングペーパーに浸み込ませて、ステンレス板と炭素板でサンドイッチにしても、リチウムは空気に触れないのでは・・・。やってみると電流は1Aに飛躍し、2分ほどでステンレス板の表面を灰色のリチウムが覆いました。水を滴々とかけると気体が発生し、フェノールフタレインで赤色になります。すこしなら薬さじでかき集めることもできます。炭素板のすき間から気体が発生して塩素もできているようですが、リチウムの生成の邪魔にはならないようです。
 もうすこし詰めをしますが、実験は実に簡単で、2ケ月の苦労を分かってもらえない恨みがあります。そして同じ手法でナトリウムに挑戦しましたが、そうは問屋が卸しません。塩化ナトリウムも炭酸水素ナトリウムもほとんど溶けないのです。
 ではまた。


05A−046
差出人:山本 喜一
送信日:05年11月23日
件 名:フィルムケースでアゾ染料

 林さん、努力が報われつつありますね。
 今日は生徒実験でアゾ染料を作りました。試験管で作ると、後かたづけが大変なので、フィルムケースを使いました。フィルムケースにフェノールや1−ナフトール、2−ナフトール、m−クレゾールをほんの少し(薬さじの小さい方で半分)入れ、アセトン1mlを加えてとかします。そこに水酸化ナトリウム水溶液5mlを入れて、別に作っておいた塩化ベンゼンジアゾニウムを加えるわけです。来週は、この染料でカラーろうそくを作る予定です。アゾ染料は有機溶媒で抽出せず、割り箸の先につけて溶けたろうに入れ、色つきのろうそくにするつもりです。


05A−047
差出人:四ケ浦 弘
送信日:05年11月25日
件 名:リチウムデンドライト

林さん、こんばんわ。
 リチウムの析出ですが、平成8年に金沢高校科学部の生徒が研究したことがあります。私がやった電解法でつくる銀樹もなぜ作ったかというと、銀も金属結晶だということが極めてはっきりと認識できる物がてにできるからです。写真でみたその美しさに魅せられたということもあります。リチウムも金属なら金属結晶になるはず。ぜひみたいと思ったのです。生ただし、徒はリチウム電池の方に関心が行ってしまったのですが・・・・。リチウム電池は析出したリチウムがマイグレーション(陽極から陰極に向かってデンドライト結晶がのびる現象)を起こし、ショートして火災をおこすことがあることが指摘されていました。それならその方法でリチウムの結晶が見られると考えました。参考にしたのは平成5年度東レ理科教育賞受賞作品集で守本昭彦さんが書いておられる「酸化マンガンを中心とした実験開発」です。おおまかな方法は以下の通りです。
@ 電解液としては、プロピレンカーボネートと1・2ジメトキシエタンを同体積ずつ混合し、これに過塩素酸リチウムの濃度が1mol/lになるよう溶かす。
A ビーカーに5%硫酸マンガン溶液をとり、直流3Vの+極に炭素棒をつなぎ、−極にステンレス板をつないで硫酸マンガン溶液に電極を浸して10分間電流を通じると炭素棒上にMnO2が析出する。
B Aの炭素電極に少量のアセトンをかけて水分を乾燥させる。
C @の有機電解液をビーカーに取り、炭素棒を直流5Vの+極、金属リチウムを−極につないで電流を通じリチウムデンドライトを析出させる。
というものでした。電解液が古くなるとだめで、新鮮なうちは、きれいなデンドライト結晶が5mmほどの大きさでたくさん析出して感激しました。かなり前の話で恐縮なのですが、参考になればと思います。


05A−048
差出人:竹野 徹美
送信日:05年11月26日
件 名:バリウムイオン

 無機化学の各論や溶解度などの授業で、硫酸バリウムをx線造影剤として用いる検査について、私は次のように話していました。
「将来、20世紀から21世紀にかけては、なんて野蛮な検査をしていたのか…なんて言われるかもしれないよ」
 11月24日の下記の新聞記事は、「やっぱり」と思わざるを得ません。私は、先日11月22日に、胃検診を受けたばかりですが、毎度のことながら、体調が絶不調になるからです。いかに溶解度が低い硫酸バリウムといえど、毒性の高いバリウムイオンが全く電離しないとは考えにくい。引用記事では、「読みやすくするための添加物」と、「製剤の重さによる消化管の損傷」の二点を上げていますが、本当にそれだけなのだろうかと、心配になります。バリウムイオンの影響はないとする根拠はどこにあるんでしょう。どなたかご存じでしたら、教えて頂けませんか?
 こんなデータは見つけました。
硫酸バリウム/水;2.46 mg/L(25℃)
Hazardous Substances Data Bank (HSDB), U.S. National Library of Medicine(2001). より。
この程度なら、「消化管内では溶けない」と見なして良いのでしょうが、その根拠がわからないのです。
<以下、記事を転載>
 消化管のエックス線撮影で使う造影剤の「バリウム製剤」を服用後、まれに血圧が急激に下がる副作用などが報告されたため、厚労省は24日、同製剤に過敏症のある人などへの使用を禁止し、医療関係者に注意を呼びかけた。
 同省によると、バリウム製剤の服用後、数時間以内に血圧が急激に下がるショックの副作用が、これまで18件報告された。死亡例はなく、製剤に含まれるバリウム以外の添加物が原因とみられている。
 このほか、消化管閉塞(へいそく)の疑いのある患者で、消化管に穴が開いたり腹膜炎を起こしたりする副作用の報告が27件あり、2001年以降に4人が死亡しているとして、こうした患者への同製剤の使用も禁止した。
 バリウム製剤は胃や腸のエックス線検査で日常的に使われ、昨年度は約1750万人が服用している。
(2005年11月24日23時59分 読売新聞)
*******************************
 バリウム服用後に死亡4件、厚労省が注意喚起
 胃や腸のエックス線撮影のために硫酸バリウム製剤を飲んだ後、消化管に穴が開くケースが2000年以降、27例報告され、うち4例は死亡したとして、厚生労働省は24日、医療関係者向けの医薬品・医療機器等安全性情報で注意喚起した。 死亡したのは50―70歳代の男女4人で、消化管に穴が開き、腹膜炎を起こすなどした。 高齢者は消化管の運動機能が低下していることが多く、硫酸バリウムが停留した際に重みに耐えきれない恐れがあるという。
 これとは別に、硫酸バリウムを飲みやすくするための添加物にアレルギー反応を起こし、ショック状態となった例も1993年以降、18例報告された。
 厚労省は「昨年度だけで1750万人に使われており、危険性がとりわけ高いわけではないが、十分に注意して使用してほしい」としている。 (日経新聞)


05A−049
差出人:杉山 剛英
送信日:05年11月26日
件 名:バリウム

件名: 杉山剛英です。
 私も生徒にはバリウム化合物はすべて毒性があるので硫酸バリウムをあんなに飲ませるなんて信じられない。いつか死人か中毒者が出ると授業で言ってます。いくら不溶性といっても、全く溶けない物質は存在しません。
 毒性としては、細胞膜の透過性に変化を起こしカリウムイオンの低下をもたらし、筋肉を麻痺させる。場合によっては死に至る致死量は1〜15gと、元素111の新知識(ブルーバックス)にのっていました。


05A−050
差出人:林 正幸
送信日:05年11月26日
件 名:金属リチウムを取り出す

こんばんは、林です。
 四ケ浦さん、リチウムに関する情報をありがとう。講座「元素を自分で取り出してみよう」の期日も近づいているので、下の引用のように実験することにしました。
 やはり過塩素酸リチウムは、よく溶けるのですね。今回は元素を取り出す化合物を説明しやすいものでと考え、塩化リチウムで行きます。そしてリチウムのデンドライト結晶が伸びるのですね。実験をしていると電流がしだいに増えていくのです。そしてクッキングペーパーが点々と黒色になっていきます。そこで電気分解を時間制限しました。陽極もステンレス板にしたのは、炭素板の事後の洗浄より、ステンレス板の表面が曇る方がましと考えました。
 陰極のステンレス板を薬さじでこそげると、発火します。これは素敵です。そして水を滴下すると泡立ちます。まずまずの実験になったと思います。
 ちなみに四ケ浦さんの実験で、陽極にした二酸化マンガン MnO2 はどのように電子を失うのでしょうか。電池との絡みで興味があります。
 ではまた。
<テキストの引用>
(1)木の板にステンレス板(陰極用)を置き、クッキングペーパーを乗せる。
(2)試験管にエチレンカルボナート3gを入れ、テトラヒドロフラン6mlを加え、バーナーで加熱して溶解する。
(3)これに塩化リチウム0.2gを加え、ときどき加熱しながら2、3分ほど振り混ぜてできるだけ溶解させ、水道水で冷却する。
注意:塩化リチウムは吸湿性なので、試薬びんのふたはすぐに締める。
   水道水はよく拭き取っておく。
(4)上澄み液をペーパーに浸み込ませ、もう1枚のステンレス板(陽極用)を被せ、木のおもりを乗せる。
(5)上の板を陽極に下の板を陰極にして、時計を見て2分30秒ほど、乾電池6Vで電気分解する。
参考:電流計で、電流が0.5A前後であることをチェックする。
(6)上のステンレス板を外し、ペーパーはピンセットですぐにドラフトに持っていく。
(7)下のステンレス板の表面に生成したリチウムを観察し、一部を薬さじでこそげて様子を観察する。
注意:フランの蒸気が気になるなら、蒸発するまで1分ほど机から離れる。
   無色の結晶はエチレンカルボナートである。
(8)1mlピペットで滴々と水をかけ、さらにフェノールフタレイン1、2滴を加える。
(9)試験管、ステンレス板、木の板とおもりは洗剤を使って洗う。
<以上>


05A−051
差出人:藤田 勲
送信日:05年11月26日
件 名:RE:バリウムイオン

 硫酸バリウムのこと、大変興味深く読みました。バリウムの毒性は考えたことはありませんでした。バリウムはどのような生体毒性が知られているでしょうか。よかったら教えてください。どんな資料に載っていますか。


05A−052
差出人:竹野 徹美
送信日:05年11月26日
件 名:RE:バリウムイオン

竹野です。
 こんなところでいかがでしょう。
国際簡潔評価文書(Concise International Chemical Assessment Document)
    http://www.nihs.go.jp/cicad/sum/sum33.pdf
しかし、
「ヒトでは、可溶性バリウム化合物の高濃度の摂取は、胃腸炎(嘔吐、下痢、腹痛)、低カリウム血症、高血圧症、不整脈、および麻痺骨格筋を引き起こす可能性がある。不溶性の硫酸バリウムは造影剤として高用量(450 g)で広く用い られ ており、そして全身的有害影響は報告されていない。硫酸バリウムに関する実験データは入手できていない。しかし、胃腸管や皮膚からの硫酸バリウムの吸収が限られているため、有意な全身的影響が起こることはないであろう。」
…で片づいちゃっているのです。
 また、前回メールの新聞記事のモトネタ は、たぶん下記の厚生労働省のwebサイトの、「報道発表資料」だと思います。
    http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/11/h1124-2.html
これを読むと、やっぱり「来年から、バリウムをつかった検診をするのはやめよう」と思いました。


05A−053
差出人:藤田 勲
送信日:05年11月27日
件 名:バリウムのこと

 杉山さん、竹野さん、貴重な情報ありがとうございます。竹野さんが紹介されている資料によると、どうもバリウムの副作用はショック症状と消化管の損傷に限られているようですね。
 ショック症状は年齢に関係なく、薬に過敏な人に起こりやすいようですね。一気に400g程度の硫酸バリウムが胃に入るわけですから、これを異物として生体が認識して防御に入るのは当然のような気がします。胃壁面全体やがて腸壁面全体をべったりと重く被ったバリウムは胃や腸の自立的な運動の障害になるのは当然な話で、これを生体が異物として認識しない方が考えてみればおかしな話です。一時的であるにしろ、コンクリートや石膏を流し込んで胃や腸を固めるようなものでしょう。この結果、発疹、悪寒、血圧低下、呼吸困難などの症状が現れるのでしょう。
 一方、消化管の損傷は高齢者に多いようです。これは消化機能が衰えた高齢者には、胃腸内のバリウムはコンクリートや石膏のような負担をかけているわけですね。下剤が効かないとバリウムは硬化して腹膜炎、腸閉塞などを引き起こすのでしょう。
 紹介されている、このような副作用はどうも胃腸壁から吸収された微量のバリウムイオンが体内で化学的に悪さをしているというよりも、急激で大量の硫酸バリウムが胃腸壁表面という体外で物理的に悪さをしているように受け取られます。ですから、症状は急性のものになっているように思われます。
 造影剤として大量で急激な摂取ではなく、少量でも長期にわたる摂取では吸収されるバリウムイオンによる慢性的な毒性が問題になるでしょうか。それとも、この造影剤としての摂取もバリウムイオンの体内毒性が問題になるのでしょうか。この辺りは文献からは理解できませんでした。
 推計年間使用者1750万人中で、過去51年間で報告されたショック例が18例、消化管穿孔27例(うち死亡4例)であるにしても、安易に造影剤を飲むのはやめた方がよさそうだし、飲む前にちゃんと副作用のことを話して検査をするべきですね。


05A−054
差出人:風間 清光
送信日:05年11月28日
件 名:科学の祭典(奈良大会)

いつもお世話になります。奈良の風間 清光です。
 11月の中旬、奈良教育大学で青少年のための科学の祭典があり、化学部員(6名、1年と2年)と共に、『宙に浮くドラえもんの重さをはかろう!』というテーマで参加してきました。
 来場者と化学部員が一緒になり、科学する心を育んでくれて顧問としては安堵しましたし、部員に対して心強い気持ちを持ちました。
 部員が活動してくれて、大会当日、私は少々楽をしました。早朝、来場者に部員が説明している様子と、夕刻での様子はかなりの違いがあり、一体となっていることがわかります。
 その時の画像を2枚、添付しました。
  (画像は省略)


05A−055
差出人:山本 喜一
送信日:05年11月29日
件 名:胃部検診について

 胃部検診のバリウムについて情報が交換されていますが、年に1回飲む硫酸バリウムが体に吸収されて悪影響をあたえるかどうかは、「安全だ」とするHPがほとんどですね。竹野さんから紹介のあった国際簡潔評価文書等のお墨付きが、その背後にあるのでしょう。
 硫酸バリウムの毒性は灰色ですが、X線の影響は気になるところです。私はX線を浴びることが嫌で、4,5年前から胃カメラにしています。今年7月の毎日新聞には、職場の検診に義務づけられている胸部X線撮影を、厚生労働省が廃止の方向で検討していると書いてありました。この検診は肺ガンの発見にはほとんど役に立っていないようで、もっぱら結核の発見用だそうです。そして、被曝回数が数万〜十万回あたり、一人の発ガンがあると考えられています。このリスクを考えると、結核患者の発見によるメリットは小さすぎるというわけです。
 この胸部X線撮影の被曝量は0.3mSvです。一方、胃の透視検査は4.1mSv。年間自然被曝が1.42mSvですから、かなりの量です。そして、 0.3mSvで10万人に一人の発ガンとすると、4.1mSvではどれくらいの発ガンになるのでしょう?そう思うと、バリウム検査は遠慮したくなります。ただ、「ためしてがってん」によると、胃カメラも胃ガン発見には万能ではないようです。胃壁の表面に発生する初期ガンは見つけやすいものの、胃壁の内部にできるスキルス性の胃ガンはバリウム検査の方が見つけやすいようです。


05A−056
差出人:野中 直彦
送信日:05年12月5日
件 名:遺伝子組み換え実験に参加

 とんぼ玉のビデオをみてもらってありがとうございました。最近1つの技を習得しました。またレポートでお知らせしたいと思います。レイヤーで層を重ねる方法です。
 遺伝子組み換え実験に参加してきました。といっても、いわれるままにやっているだけで、あまり面白いとい実験ではありません。内容は、大腸菌に、発光するプラスミドを組み込ませるものです。キットして、32人分14000円で売っているものです。すでに、プラスミドには、発光遺伝子、スイッチ遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子が組み込まれているものを、大腸菌の細胞膜にヒートショックなるものを与えて、体内へくみこませやすくして、1日37℃の寒天培地で増殖させて、次の日にブラックライトをあてると光るという実験でした。いろいろDNA関係では勉強しなくてはと思いました。
 遺伝子組み換え食品に対するアレルギーみたいなものがあります。とくに、ダイズでは、よくスーパーにこの豆腐や納豆には遺伝子組み換えダイスは使っていません。国産の純粋なダイズですとうたってあります。しかし、日本が輸入するトウモロコシの96%アメリカ産で、そのうちの26%は遺伝子組み換えトウモロコシだそうです。そのトウモロコシは、ご存知の通り、鶏や豚のエサになっています。ということは、私たちが、卵や鶏肉、豚肉を食べれば、遺伝子組み換え食品を食べたことになるんではないかと思います。遺伝子を操作したものをつくるということが危ないのか、遺伝子組み換え食品が危ないのか、少しきちんと書物にあたろうと思います。何か良い書物があれば教えてください。


05A−057
差出人:藤田 勲
送信日:05年12月11日
件 名:クジラのこと

 ひょんなことからクジラに興味を持ち、色々調べています。ヒゲクジラとハクジラに分類されること程度のことしか知らなかったのですが、ヒゲの意味や歯の特徴を調べてみるとその食性と深く関わっていることが分かります。どの世界でも食は生きるための基本ですね。食を求めて多様な適応が行われたのです。ひるがえって、飽食の現代文明は人間のあり様をおかしくしているようにも思います。海に戻った哺乳類と考えられているクジラですが、天敵が少ない海の中で独自の進化を遂げ、エコロケーションなどの知能も発達させてきたのでしょう。海の霊長類とも考えられているクジラ、この動物から学べることが意外に沢山あるような気がしています。
 「まるごと自然を捉える」ことの重要性は近年の科教協運動の中でも叫ばれていますが、いよいよこの視点の重要性が増してきているように思います。それは、そうしないと自然の全体像が捉えられないこと、自分との距離感がつかめず他人事や教科書の中の出来事になってしまうこと、自然界や生物世界の中の人間という視点が欠落する恐れがあること、環境問題など現在の諸問題は複雑に絡み合った自然を全体として見ないことには解決の糸口がつかめないことなどが理由にあると思います。物化生地の枠を超えて自然を見る、その中で化学としてはどういうアプローチができるのか、各人の工夫が求められているのではないでしょうか。


05A−058
差出人:山本 喜一
送信日:05年12月14日
件 名:テトラエチル鉛

件名:  ガソリンと軽油の着火点、引火点についての藤田さんのメールにあったテトラエチル鉛についてです。モリソンボイドの「有機化学」によれば、テトラエチル鉛は燃焼室で酸化鉛の微粒子に変化し、この粒子の表面である種の連鎖反応が切断されるために、ノッキングしにくくなるようです。テトラエチル鉛のはたらきについては50年もかけて研究されているようです。


05A−059
差出人:林 正幸
送信日:05年12月14日
件 名:銅薄層の生成とエッチング

こんばんは、林です。
 メールで話題にしてきた先進科学塾1日コース「元素を自分で取り出してみよう」を、先週の土曜に成功裡に終えることができました。7種の元素(単体)を取り出す実験が中心の講座になりましたが、この詳細は、アルケ通信や安房科学塾で報告したいと思います。
 今日はこの講座からあぶれた銅の実験についてです。これもメールで紹介したことがありますが、そのときはダニエル型電池で、正極を炭素板にして銅を付着させたが、炭素板表面の粗さからエッチングの方がうまくできないと書きました。実はそれだけでなく、炭素板の後始末が面倒なのです。そこでこれをステンレス板に代えてみました。それだけでは駄目だったのですが、野曽原式にビタミンC入りの塩酸で前処理すると、見事に銅の薄層ができます。電池のショートは90秒、その間にしばしばステンレス板を裏返して見ることは、前と同じです。
 水洗いしてティッシュで拭き、油性ペンでイラストや文字を書いて、30%の塩化鉄(V)水溶液に浸けると、見る見る銅が溶けていきます。あとはエタノールでインクを拭き取ると、銅で書いたプレートのでき上がりです。これは以前に工夫した「おもしろニッケルめっき」に優るとも劣らない美しさで、子ども向けの企画にもよいと思います。詳細はホームページに掲載しています。
 藤田さんが書いた「まるごと自然を捉える」という視点は、私も留意しているつもりです。しかしいつもその言葉通りの授業をすることはできないように思います。地球、生命などとの関連性を意識的に取り上げることはできます。そしていつか「カルシウム物語」という講座プランをつくりたいと考えています。これはカルシウムに関してまるごと自然を捉えるという内容です。
 ではまた。


05A−060
差出人:風間 清光
送信日:05年12月24日
件 名:万華鏡に関して

いつもお世話になります。奈良の風間 清光です。  最近、どの地方での科学の祭典でも、『手作りの万華鏡』というテーマの出展があります。一度、ピントの合ったテレイド型の万華鏡が欲しくて探していました。見つかりましたので報告させていただきます。覗き込んだ世界は、まさに曼荼羅の世界です。奈良県の先生方の一部に紹介しました。送料込みで、約1100円です。


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