ひとつ前のメール(05A−100)に戻る。
05A−101
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月14日
件 名:養護学校です その4
やたらと会議が多いのには、閉口気味です。確かに生徒理解も必要です。いろんな共通理解も必要ですが、次から次へと会議です。また、親との対応も複雑ですね。とにかく、見通しのない世界を引きずり回されている感じでつかれます。
勝手なメールを送っています。読んで頂くだけでOKです。いらないという方はメールをいただければ配信しません。
05A−102
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月15日
件 名:養護学校です その5
生徒数は1年16人 2年14人 3年15人の合計46人です。それに対して教員は25人です。(講師も含めて)普通の学級であれば、副担任を含めて4人+管理職+養護教諭といったところでしょうか。
入学式のなかった学校で、久しぶりの入学生のいる学校で、やはり、生徒という血が流れないと学校には活気がないようにも思いました。
いろいろありますが、でも通勤はとても楽になりました。通勤時間は15分です。いままでと比べて、朝夕1時間づつの余裕があります。そして、朝、小学生や中学生、高校生の登校する姿をみるのもどこか新鮮な感じがします。帰りも、眠さと戦うことなく、眠いと感じる前に家につくのです。これには、精神的にも、肉体的にもすくわれます。
05A−103
差出人:小林 敏夫
送信日:06年4月15日
件 名:事務局通信(遅くなりましたがプレアルケ出しました)
3月の末に1年学年主任をやってくれとの話し、断る間もなく、校長は退職。一方熊本県高等学校教職員組合非専従執行委員(熊本地区本部書記長(他の県で言う支部書記長・県内最大支部の)を引き受けて、ばたばたしています。新入生の入学式・オリエンテーションそして来週は宿泊研修に2泊3日行かねばなりません。その企画・準備で非創造的な事務作業に忙殺されていました。プレアルケ今日の夕方から「やっつけ仕事」でやってしまいました。
では、また・・・リポートお待ちしております。
05A−104
差出人:高橋 匡之
送信日:06年4月17日
件 名:RE:事務局通信(遅くなりましたがプレアルケ出しました)
小林さん、今年度ももの凄い忙しさですね。そんな中のアルケ事務局の仕事、たいへんご苦労様です。私も、岩手県の理科部会の事務局や理数科の事務局、そして3年生の担任と今年は忙しくなりそうです。3年生の担任をしているので、科教協の大会には行けそうにはありません。同じ時期に宮城で開催される理科教育大会に参加することになると思います。岩手で大会を開いたときに、宮城の先生にはお世話になったので。
先週は、アメリカのノースカロライナ州立理数高校の生徒が1週間、水沢高校に滞在し、私のクラスの生徒もホストファミリーとしてホームステイを受け入れた関係で、2名ほどクラスに入り、授業をしました。授業開きだったので、四ヶ浦さんから教えていただいた「本物の金はどちらか。」の授業をしました。二人の生徒の内、一人の生徒は、「青い光を通すから、本物ではない。」と答えてくれました。「どうして、そう考えたの。」と質問すると、「以前、本で読んだことがある。」とのことでした。勘違いしているのかなと思いましたが、準備した、純金と真鍮箔に硝酸を垂らしてみると、真鍮が溶けていく様子に歓声が上がりました。その後、金に関するクイズをやり、その後、「金と東北の歴史」をやって、藤原清衡が中尊寺をつくるときの願文に触れて、授業を締めくくりました。「前九年の役・後三年の役で多くの人が死んだ。人ばかりではなく動物も死んだ。植物も死んだ。虫も死んだ。それら全ての魂を供養するために中尊寺を建てるよ。」というのが、清衡の考え方でした。清衡という人は、前九年の役で、父親を亡くし、後三年の役で異母兄弟と戦わなければならない状況に立たされ、ことのほか戦争のない平和な社会を願ったといわれています。金色堂はその象徴であり、金に平和を託したのだと締めくくりました。‘The Gold is symbol of peace’ とまとめました。その瞬間に、生徒たちから拍手がおこりました。授業開きとしては、とても成功しました。四か浦さん有難うございます。
なんとか、アルケ通信には、その授業の様子などを送りたいと思っています。今年度もよろしくお願いします。小林さん、お体を大切に。
05A−105
差出人:林 正幸
送信日:06年4月17日
件 名:ナトリウムの原子量
こんにちは、林です。
小林さん、来週初めまでにはアルケ資料を送るつもりです。メインは講座プラン「原子はどのように結合するか」です。2、3日前にホームページに掲載し、印刷原稿も完成しました。図が25もあり、すこし手間がかかりました。他に4種です。
野中さん、新しい学校で頑張ってください。私にそれを言う資格はないかもしれませんが、認識の原点を見つめた実践、それは人間どうしの触れ合いから始まるのでしょうが、を伝えてください。
水素の原子量が正確に求まることが分かったので、ナトリウムを水に投入して、発生する水素の体積を測りました。ナトリウム0.198gから、13℃で104mlの水素ができました。ナトリウムを薬包紙に包んで、水の入った倒立してメスシリンダーに入れるだけです。水素の質量は、密度から0.00886gです。ナトリウムの原子量は
1×(0.198/0.00886)= 22.3
です。蒸気圧を考慮すると22.7となります。
調子に乗って50mlディスポーザブル注射器を使って、と始めたのですが、こちらは空気の密度が1割くらい小さくになってしまいました。酸素を基準に、二酸化炭素と窒素の密度から、炭素と窒素の原子量をと考えたのですが・・・。注射器の中を洗浄すべきでしょうか。
ではまた。
05A−106
05A−107
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月17日
件 名:養護学校です その6
1年生で入学した子に、トリチャーコリンズ病で顔を少し変形している子がいる。その子に向かって、2年生の自閉の子が「どうしてあなたは、変な顔をしているの?」と聞く姿があり、その場にいた私は、何もすることができなかった。「それは聞いてはいけないことだよ」とか、「僕は、そういう病気なんだ」とこあえるんだよとか、どう対応していいのかわからない世界にいた。
05A−108
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月22日
件 名:養護学校です その7
貧血検査がありました。この日のために、担任は(私でありません)、何度も練習してきました。私は、ある子供と一緒に、貧血検査にいきました。保健室の前で、何度も、今から貧血検査だよと言って、一緒に保健室の前にいました。彼は、何度も服をたくりあげて、準備OKのサインをだします。これは、内科検診をうけいれているのです。15分ぐらい待ってから、保健室へ一緒に入りました。看護師を前にして、手をまくろうとすると、防御姿勢に入ります。この動作を何度か繰り返した後、担任から「終了にしようか」という声に、「終了」と言って終わりました。結局、採血はできませんでした。同じく、できなかった子は他にも数人いました。その中で、採血はできなかったが、アルコールの消毒はしてもらって、採血をした気分になった子がいました。
05A−109
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月24日
件 名:養護学校です その8
修学旅行を前に、生徒から療育手帳のコピーを集めました。
☆療育手帳とは
自治体により細かな差がありますが、概ね下記の様な物です。(なぜに呼び名が違うのか?それは療育手帳の制度が法律ではなく、厚生省児童家庭局長通知を元に作られ実施に当たっては各都道府県知事・指定都市市長に任されているからです。)
_____
目的:精神薄弱児(者)の方に一貫した指導・相談等を行い、各種の福祉制度上の援助などを受けやすくするために交付されます。
_____
対象:療育手帳は精神に発達遅滞があるため、社会生活に適応できないと精神薄弱者更正相談所(18才未満の児童の場合は、児童相談所)で判定された方に交付されます。この手帳は都道府県により名称が異なっています。(注1)判定の程度によりA(=重度)、B(=その他)に区分されています。
05A−110
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月25日
件 名:養護学校です その9
今日は、いいことがなかったなぁ。作業実習で、陶芸班に入っていますが、はりきって、新しい型を石膏で作ろうと流したのですが、粘土の壁が弱くて、壁が決壊して、石膏が流れていきました。その後始末、服も顔も真っ白になりました。そして次は突然、なぜか、コンピュータがひゅーんといって動かなくなりました。CPUがこわれたのか、メモリがこわれたのかよくわかりません。多分、スロット1のCPUを交換すれば動くかと思います。どこかのオークションで探してこようかと思っています。また、最後は、夜、教職員9条の会の事務局会議を開きましたが、なかなか人が集まりません。みな、新学期の中で、悪銭苦闘しているようです。飛騨地区でも、前進座の「銃口」を上演することを決めました。
そんな中、「僕は失敗をしました」「だめな先生ですね」「ごめんなさい」といっていたら、ダウンのAくんが、「僕も失敗・・・。」といって、僕を友達にしてくれたみたいです。昼休みに隣の教室から遊びにきてくれて、今度修学旅行でいく?フジテレビの建物をかいてくれて、これフジと僕に教えてくれました。
05A−111
差出人:野中 直彦
送信日:06年4月26日
件 名:養護学校です その10
岐阜県で起きた高校生が中学生を殺害した事件で、私の学校でも、校長が、緊急全校集会を開いて、「命の大切さ」をうったえました。県教委からの指令なんだけど、確かに大切なことなんだけど、本当の意味で教師にも子どもにも心のゆとりが必要だとおもうのです。何が、今の学校に必要なのかを真剣に考えて取り組む必要があると思います。
05A−112
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月1日
件 名:養護学校です その11
書きたいことはいっぱいあるのですが、4月14日以来、花粉症からのどを痛めて調子がよくありません。黄砂の影響か、4月14日15日は、鼻がつまって鼻で呼吸できませんでした。そのため、口をおおきく空けて寝るというか、寝られない状態でした。そして、のどを痛め、声がでないくらいなり、その後も鼻がつまる状態が続き、のどが赤くはれあがっていて、へんな咳がでます。これをとめるとの花粉症の薬とをあわせて飲んで頭がぼーとする状態と、鼻づまりとの格闘で、頭がすっきりしない状態です。
また、後日メールします。が、PTA総会が終わったところです。
05A−113
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月7日
件 名:養護学校です その12
ある全校集会の時でした。教師からみれば、わがまま勝手に振る舞う姿に注意をしました。ところが、彼はそれを待っていました。いつものゲームで向かってくる相手と勝負することが彼の日課でした。バーチャルとリアリティの境界がない彼は、その注意した若い教師に向かっていって、バシバシ顔をたたきました。その手が、ちょうど鼻にあたり(いやそこをねらったのかも)若い教師は、鼻血をしてしまいました。
その状況の中で、その教師は彼をぎゅーと握って離しません。興奮の彼は、まわりの教師にはがいじめにされながらも「うるせー。殺すぞ。許さん。」いつものゲームに向かう姿で戦おうとしています。その現実と虚構をわからせる言葉のキーワードとして、「ごめんなさいは、ごめんなさいは」と担任は「ゴメンサイ」を求めます。そして、彼が小さな声で「ごめんなさい」というとお互いに、力をゆるめるのでした。血が付いたジャージを着替えにいきました。その後も、彼の虚構の世界にまた入っていきます。
この連休で家に帰れることのできない子どもがたくさんいます。家庭での暖かさを夢見ながら、それが現実にならないと、虚構の世界に身をよせなければないのでしょうか・・・。
05A−114
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月13日
件 名:養護学校です その13
総合学習の時間があります。週2時間の連続2,3時間目にあります。はじめは、試験管がペットボトルの中で浮き沈みする実験。2回目は、ちゃこしでの綿菓子作りをしました。
綿菓子は、火を使うので注意しました。やはり、固形燃料をこぼしてぐいのみの外で燃えることが何回かありました。濡れぞうきんを準備しておけば大丈夫です。また、そういうことも体験しておくことも大切だと思います。ダウンの子も、はしをもって綿菓子を巻き取って食べていました。回転するとでることがわかると、回転前は、じっと綿菓子器をみて待っていました。
3年生全員15人の授業です。障害の重い子は、なかなか参加できないことが多かったようですが、全員が楽しめる授業になったと評価をいただきました。原理がわかっておもしろいという子もいました。火をつかうこと、食べられること、原理がわかることなどがよかったようです。
次は、立体ラビリンスをやりたいと思っていますが、ポリカーボネイトのミラーが高いのです。もし、安い、プラスチックのミラーの仕入れ先をご存知でしたら、教えてください。できれば、塩ビのミラーは使いたくないと思っています。中村理科ではA4版が1700円もします。
05A−115
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月16日
件 名:養護学校です その14
明日から、2泊3日の予定で修学旅行です。車いすの生徒もいます。生徒15人に引率教員は11人+添乗員+親=総勢27人の
旅行です。
行きは新幹線で、帰りは飛行機で帰ってくる予定です。ホテルでは、すべて生徒との相部屋です。
05A−116
差出人:林 正幸
送信日:06年5月18日
件 名:近況報告
こんばんは、林です。
4月の後半からはサークルなどがあって忙しくしています。それまで落ち着いて講座プランなどを書けたのがうそみたいです。と言っても私には時間はあるはずですから、ニュースが生まれない時期になっているようです。
前のメールではナトリウムの原子量を測る実験を紹介しましたが、その後追試をすると爆発するのです。酸素もないのに、えっ、どうして? ナトリウムは0.16gほど使うのですが、3等分してひとつずつ投入してはどうかと考えています。
注射器を使う原子量(分子量)の計測では、誤差の原因のひとつは、注入した気体の温度が上がるためで、しばらく放置して質量を測ることしました。でもまだ少し小さい数値になります。原子量を測る場合は相対値ですので、うまく行くかもしれませんが、現在簡易ボンベを注文中です。
以前に電気量と物質の量との関係についてメールを書いたつもりが見つかりません。それはさておき、そのとき銅と水素を実験しました。銅はもう少し検討しますが、何とかなりました。しかし水素は芳しくありませんでした。電極にステンレスを使ったのですが、最近これを例のカタニ産業の金箔に代える工夫をしてます、「薄金」電極です。これも近日中に実験できる予定です。うまく行ったら、白金箔も手に入れるつもりです。
単分子膜を利用してアボガドロ定数を測る実験ですが、ステアリン酸では分子の断面積のデータを使いますね。分子の長さ(単分子膜の厚さ)は計測できるので、その2乗を断面積にできないかと、樟脳で実験してみました。いいアイデアと思ったのですが、樟脳は水に溶けて、広がりません。飽和食塩水でも駄目でした。残念! どうせミクロのデータを使うなら、X線解析で得られる結晶定数と密度を測ることを結びつけた方が、はるかに正確な値が得られますね。
8月に予定されている「なるほどサイエンス」というイベントのため、MOLの会として準備をしたのですが、私は過マンガン酸カリウム水溶液がアルカリ性では、紙や布の植物繊維に浸ませると緑色になる実験をしました。これは6価マンガンの色で、時間が経つと4価の褐色になります。セルロースが還元作用を持つと書いてあるのですが、どうしてでしょうか? なお廃液処理でチオ硫酸ナトリウムを加えても緑色になり、酸性でほぼ無色の2価マンガンになるのと反応コースが異なります。面白いですね。
この前の日曜は環境問題を勉強する会(第10回)を開いたのですが、体調を崩した人たちもいて、3名という最小限の集まりになってしまいした。仲間は勉強の原動力です、続けて行くことが大切ですね。
明後日の土曜にある愛知物理サークルのために、種類を変えた気体の音速を測るためのセンサー部を作り直しました。最初のものは温度変化を調べたときに、大きく歪んで見苦しくなったためです。つまり使い分けをしようというのです。
先進科学塾は、参加を大人まで広げた結果、5月のコース「プラズマって何だろう?」は25名が応募しました。おかげで2日に分けることになります。うれしいのですが、高校生は相変わらずです。
昨日家内と、渡辺謙が監督主演の「明日の記憶」を見ました。若年生アルツハイマーを取り上げていますが、人生に問いかける美しい映画であると感じました。
久しぶりということで、あれこれ書いてみました。
05A−117
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月19日
件 名:養護学校です その15
修学旅行の感想
私の3日間の担当は、ややダウン症の重い子。3日間、食事、排泄、風呂の世話をしました。クラスの子(5人)とともに、いや、クラスの子も本当によく手伝ってくれました。
新幹線に乗って、横浜に移動。車中で、弁当を食べるも問題なし。昼食後、ダウンの子が少し、テンションがダウンするのも問題なく、スムースに運びました。水族館に行って、イルカショーを見るが(以後、彼を中心に話が展開します。彼とは、ダウンの子のことです)多分、視力が弱いのと、動く物へ動作視力?がないためにあまり彼としては楽しめません。まわりは、おーとかへーとか言っているのですが・・・。唯一楽しめたのは、BGMとして流れた音楽で、この音楽に合わせて、前の人の鞄をもってリズムにのったり、缶コーヒーをもって楽しんでいました。これで、終わりとなっても、何が終わったのかわかりません。彼には不満がたまっただけです。私は全然気がついていません。この後、水族館の中の生き物を見てまわる行程なのですが、暗いところが嫌いな彼にとっては面白くありません。素通りです。そして、この後、彼の欲求不満を爆発させることと、私を試す行動にでます。いままで、ゆっくりゆっくり歩く彼の運動は、まさしくローギアで運転している様子で、私が彼の手をひっぱっていく姿でした。ところが、誰もいなくなったイルカショーの中で彼とおにごっこの開始です。とたんに、トップギアにいれた彼は、全速力で走りまわります、とぎどき後ろを振り返りながら、私が追っかけてくるのを確認しながら、逃げていくのです。わたしが、袋小路に追い込んで安心している、ひょこっと顔を出して確認してかくれるのですが、しっかり追いかけていくと、彼は従業員用のドアから外へ出ようとしていました。あわててつかまえて戻します。そして、また、おっかけっこの開始です。どんどん、どんどん走りまわります。やっと、みんなと会えた時は、本当に安心しました。途中で携帯電話で連絡しようとしても、つながらず、とにかく、二人で、全く知らない場所を走り回るのにとても疲れてしまっていて、他の教員とであったときに、おにごっこのバトンタッチをして、少し休憩ができました。
トイレでの排尿は、ずぼん、パンツをすべてさげてします。和式トイレではできません。洋式トイレでします。でも、洋式トイレはいつも空いているとは限りません。他の人がいるときに、パンツを下げてします。それを私がガードします。おしっこがでてくるまで、時間がかかります。じっとまっています。食事は、野菜は食べません。形になっている野菜はすべて、1つ1つどかして食べます。ダウン症の子は、こだわりがあると言われます。彼もこだわります。折曲がるストローを丁寧にくるくるとまわし続けて心の安心感を得ています。食事の時は、それをテーブルの左において、ある角度を保ちます。何も気がついていない私は、そのストローに何気なく触ってしまい、角度が変わってしうまうと、食事をやめて、その角度を元に戻します。
今日は、疲れているので、ここまで、次は明日、頭がすっきりさせてから書きます。おやすみなさい。
05A−118
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月20日
件 名:養護学校です その16
修学旅行の感想その2
夕食は、中華料理でした。次から次へでてくる料理を1時間かけて食べました。1日目の彼の風呂は、他の教員にお願いして、クラスの5人と中華街にでかけました。土産物を買う子や、中華まんじゅうを買う子やいろいろいますが、同じ所を2度まわり、最後はコンビニでジュースなどを買ってホテルに帰り、寝ました。彼と、私と、クラスの子と3人で寝ました。ダウンの子には、「明日、また大事なディズニーがあるから、早く起きてね」と約束をしてから寝ました。
翌朝、順調に起きて、着替えをすませて、朝のバイキングの朝食に向かいました。とにかく肉が好きで、ウィンナーソーセージを8本食べました。軽い、リュックを背負ってバスに乗り込み、ディズニーに向かいました。はじめに船に乗って、ロストなんたらにいきました。待ち時間がないとのことで、そのまま流れで、インディなんたらにのりました。クラスの5人と彼と教員3人、合計9人で乗りました。終わって、売っている写真をみたら、彼は、恐怖で顔が引きつっているのでしたが、最後まで我慢して乗っていました。でも、この時の、学習が後で生きるのでした。その後、彼とは絶叫型の乗り物はさけて、他の仲間がジェットコースターみたいな乗り物にのるときは、彼と私は留守番をしました。途中で、餃子ドッグなる物を食べました。そのまわりに、ハトがよってきます。そのハトに「うおー」と足でハトを追い払う?ハトと戯れる姿あり、またちがう彼の一面を見ることができました。その夜は、彼は、爆睡でした。よっぽど疲れたのでしょう。昼ご飯はスパゲッティを注文しましたが、最後まで食べきれず、残してしまいました。少雨のため、ディズニーシーはどこも空いています。アラジンなんたらで立体めがねをかけると、おこって私のめがねに手をかけ、はずせと合図をします。めがねをかけるとちがう人に思えて不安になるんでしょうか。みんながいろんな乗り物にのっている間、彼と2人きりで、出口で待っていました。海底2万マイルにはのりました。買い物は、一緒にクッキーを買うんですが、全く興味がありません。ディズニーのキャラクターを買いました。最後の出口で、いろんなぬいぐるみのキャラクターと写真をとりました。怖がることなく、むしろ喜んでいるようでした。乗り物にはあまりのらなかったけど、歩くには歩き通しで、約6時間の自由行動を過ごしました。夕食はバイキングでした。一緒に並んで、好きな物を選んでいくのですが、だいたいの好みがわかってきているので、私が選んで盆にのせました。教頭がこのお子様用の皿がいんじゃないと盆にのっけると、いらないと皿を戻します。18歳なんです。子どもではないというプライドもあります。この夕食も肉類を中心でしたが、カレーライスに入っているタマネギはわからなかったようです。形のある野菜や嫌いなものは、小さな物でも見つけて、省きますが。
この日は、私が風呂にいれました。バスタブに湯をためてつかるとうれしそうでした。シャワーを手に持たせて、その間、背中を何度も湯をかけ、手でこすりました。この日も小雨の中をウィンドブレカーを着て歩き回っているので、かなり汗をかいていると思われます。何度も湯をかけて体をあたためました。風呂からでて、10分もしないうちに、眠りに入りました。7:30に寝ました。往復いびきでした。その後、クラスの1人に寝ている彼を任せて(そのクラスの1人は、ちがう部屋にいる仲間読んできて一緒にTVをみてくれていました。)「私は、隣の部屋にいってくるから」といって部屋をでました。
実は、隣の部屋の生徒は、重複の生徒です。環境が変わり、2人だけの就寝ができず、結局2人は、昨日は寝ることができないまま、徹夜になってしまいました。朝まで一緒に起きていたのでした。2年生のときからの担任で、1年以上のつきあいもあるのです。何もわからない私は、なんとかしたいという思いだけ、部屋にいきました。3人でいろいろ話をしていましたが、どうもおしりにおもらしをしたようなので、着替えるということで、風呂へいきます。強烈なにおいの中で、担任の先生は、うんこをふきとります。何度も何度も。普通のティッシュでは完全にふきとれないので、厚手のアルコールのしみこませたプラスティックティッシュで拭き取ります。これは、溶けないので便器にながせません。手に排泄物がついてもかまわずふき取ります。「これがこびりついてしまうとかぶれてしまんですよ」といって、きれいにきれいにします。わたしはその生徒の手をにぎっているだけです。その生徒は、ユニットバスの中で、強く足踏みをします。はねかえる水が楽しいのです。「もっともっと、いいよ」と声をかけながら、手をにぎっている中、担任は石けんできれいにしていきます。体もきれいになった生徒をみんなで励まします。次から次へとその生徒に部屋にやってきてくれて、声をかけあって、一言二言話をして、帰っていきます。みんながいるよというメッセージをあたえます。その生徒は、靴べらをもってばんばんたたいたり、まわりにもってこようと何でも手が届けば力強くひきよせます。このメッセージは「大変だ」と同じ、私のことをかまってよ、わたしのことをみてよというものです。とかく多くの場合は、いうことを聞かないと、「これはだめ」「あれはだめ」そして、最後は、力で押さえつけようとします。私は、それができないため、「きれいになってよかったね」「みんなが来てくれたよ」「今日はゆっくり寝ようね」と言葉で訴えます。どこまで、通じているのかもわかりません。4月に赴任してから、この生徒のあったのも3,4回で、まともに会話をしたこともありません。とにかく、私なりのメッセージを残して部屋に帰りました。2日続けての徹夜が無理だったのか、その生徒は10:00には寝たようです。体力の限界だったんでしょう。
05A−119
差出人:山本 喜一
送信日:06年5月21日
件 名:アルカリとタンパク質
こんにちは、山本です。
野中さんの奮闘がメールににじんでいますね。私もがんばらねば、と思いました。
ところで、アルカリはタンパク質をよく溶かしますが、なぜなのでしょうか?いろいろ調べても、よく分かりません。酸よりも強い触媒作用を持って、加水分解するしくみについて何か情報を持っていましたら、教えて下さい。OH-が求核試薬としてペプチド結合のCを攻撃することから、加水分解が始まるのだと思いますが、どのようにアルカリはタンパク質を加水分解するのでしょうか。酸よりも触媒作用が強いのはなぜなのでしょうか。また、アルカリはアミノ酸そのものも分解しアンモニアを発生させたりしますから、加水分解以外の反応も起こしてタンパク質を溶かすのでしょうか。
05A−120
差出人:野中 直彦
送信日:06年5月21日
件 名:養護学校です その17
修学旅行 感想その3
彼との話ばかりでなく、クラスの子の感動の話もあります。私の担任しているクラスの子で、緘黙の子がいます。何人かの友達とは話をしますが、大人、特に男の大人とは全く会話をしない彼女が、私に、彼女の方から話しかけてくれる場面があったのです。いつも、クラス5人と行動しても、一緒についてくるだけで、いろんな質問や会話を試みても返ってくるのは、首を振るか、下をうつむくかの表情が多いのでした。その彼女が、「私はあのポップコーンを買いたい」と自らの意志を私に伝える場面があったのでした。1年次は欠席が200日、2年次は忘れたけど、多くの日を欠席しています。本人もこのままではいけないと感じているようで、3年生になってから、4月は欠席が3日、5月は今のところ欠席0。たぶん修学旅行で疲れてこの後、ちょっと休憩の欠席があるんじゃないかと思っています。自分でいろんな買い物をしていたのもよかったと思っています。他にも、クラスのいろんな場面に出会うことができ、ちがった彼ら彼女らを見ることができました。
また、隣のクラスのダウン症の子が、いたずらをすることもありました。いろんなクラスでいろんな場面があったのですが、私はあまり情報を得ていません。
とりあえず、3日目に戻します。3日目 朝は2日目と同じく6:00起き。朝、彼のひげをそりました。電気カミソリでは音と形を嫌ってできなかったけど、用意していたカミソリでひげをそると、くちをつむんだりして、協力的にしてくれて、スムーズにひげがそれました。その後、朝食のバイキング、食事をしながらでも、持病のちくのうがあるため濃い鼻水が垂れてきます。クラスの子が「鼻、鼻」と言ってくれるので、ティッシュで鼻水をとります。飲み物は、一度渡すとすべて飲みきってしまうため、何度かにわけて飲むようにします。本当に肉がすきです。でも今回は、魚の切り身とはんぺいを用意したら、ちゃんと食べてくれました。最後に、薬を目の前に持っていくと、そのまま口を近づけて飲み込みました。最終日は、HNK放送センターへ。途中は何も興味を示さず、ただついてまわるだけでした。ところが、最後の、キャラクターの人形の絵だったかぬいぐるみの中に「じゃじゃまる」を見つけたら、一気に興奮状態に突入です。「じゃじゃまる」「じゃじゃまる」と喚きながら(この表現しかないですね)、絵のまわりをあるきまわりあます。私は、最近のおじゃま丸と勘違いをしていました。きっと彼がきにいってくれる商品があるはずだと、売り場を彼とくまなくみてまわります。CD,VTR、DVDも1つ1つ丁寧に、それこそなめるようにみてまわりますが、みつかりません。お店のひとに「じゃじゃまるの商品はありますか」と聞いたら「ありません」という答えでした。そうですよね、おかあさんといっしょという番組で、じゃじゃまる、ぴっころ、もつひとつなんでしたかねが活躍していたのは、今から、12年ぐらい前でしょうか。その時の記憶を彼は、鮮明に覚えているんですね。興奮を止めることをやめて、とことん彼と売り場をみて回って、次の部屋にもあるかもといって売り場をでて、バスへとつれていきましたが、バスの中でも「じゃじゃまる、ぴっころ、ポロリン」と何度も何度も大きな声で言い続けていました。
いよいよ初体験の飛行機です。身体検査も無事通過して、バスに乗って、飛行機の近くまで行くのはOKでしたが、タラップを乗り始めようとしたら、急に「いやだ」というポーズをとりました。強烈な拒否ではなかったので、そのまま座席までついたとたん、自分で安全ベルトをつけようとしました。安全ベルトをつけようとすることは、車とかで学んでいるのかもしれませんが、やっぱり、ディズニーシーの乗り物で学んだことが大きいと思います。飛行機に乗っている時間は、とても不安そうで、「はやくお家にかえろう」「。。。。」ずっとつぶやき続けていました。離陸の瞬間や乱気流や着陸やいろんなことが初体験で不安だったのでしょう。私は、彼の手を持っていました。彼は、私の手にいろんなことをしていました。隣に人がいることをわかってくれて、少しでも安心してくれればと思っていました。飛行機が無事着陸して、バスにのりかえ、学校まで帰ってきました。学校へお母さんが迎えに来てくれていて、家に帰っていきました。
そうそう、彼と何度も一緒にトイレにいきました。彼は、水を流すことを知っています。でも、水の流し方は、本当にいろいろあるんですね。レバーをさげるもの、レバーをひくもの、ボタンをおすもの、手をかざすもの、その位置、場所もいろいろです。見つけろといわれも困りますね。何とか統一できないものでしょうか。そうそう、後から友達に指摘されたけど、このマークがトイレだよと教えるべきでした。トイレのマークはほとんど同じだし、男女のちがいもあるんでした。
あす、2日ぶりにみんなに会います。楽しみです。
ひとつ先のメール(05A−121)に進む。
アルケミストの会の
ホームページ
にもどる。
林 正幸と主万子の始めの
ホームページ(to our initial Home Page)
にもどる。