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04A−081
差出人:藤田 勲
送信日:04年12月5日
件 名:RE:RE:一酸化鉛の還元のこと
定量的でなくてもよければ試験管でやる方法もあります。それは木炭に一酸化鉛をサンドウィッチ状に挟んで加熱する方法です。一酸化鉛は木炭とは混ぜず、しかもなるべく試験管壁面に付かないように加えます。おにぎりの具のような感じです。試験管は縦にしたまま加熱します。これで2分ほどで鉛の塊りが得られます。
この方法は左巻さんがまだ高校の教員だった頃のごく初期に埼玉の理科通信に発表したものです。ただし、強熱し過ぎるとアルカリの酸化鉛でガラスが腐食しますので注意が必要です。
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|______|
|___|木炭粉層(1cmの厚さ)
|///// |一酸化鉛層(0.5cmの厚さ)
|------|
|___|木炭粉層(2cmの厚さ)
試験管の底
図が分かりにくくてすみません。
04A−082
差出人:林 正幸
送信日:04年12月7日
件 名:鉛ができて感激
おはよう、林です。
昨日山本方式で一酸化鉛を木炭で還元したところ、針金でかき混ぜているとみるみる鉛の玉が成長して感激しました。このような実験を体験することは、化学に強い関心を引き起こすと思いました。
私も一酸化鉛と木炭粉をるつぼに入れてふたをして加熱したのですが、ほとんど鉛はできせんでした。そこでポイントはかき混ぜにあるように思います。つまり炭素そのものは一酸化鉛から酸素を奪えないが、炭素が空気にほどよく触れて一酸化炭素ができれば、製鉄の場合と同じように、酸素を奪って鉛ができる。また事前に一酸化鉛と木炭を乳鉢でよくすり合わせておくことも重要かもしれません。いずれにしても山本さん、ありがとう。
続いて藤田さんからも情報をもらいました。こちらの方式も近日中に試してみるつもりです。
昨日は圧力計を使った実験もしました。360mlびん(ジャムのびんは気密が悪くて駄目でした)に二酸化炭素を詰め、水酸化ナトリウム水溶液を注入してすぐに圧力センサーが付いたゴムせんをすると、減圧されていきます。びんを振ると速く減圧します。そして最終的に0.49atm減圧しました。これから吸収された二酸化炭素の量が分かります。そしてここまで来ると、−1atmまで計測できる圧力センサーの必要性が高まりました。そのうち入手して新しい実験にチャレンジしようと考えています。
ではまた。
04A−083
差出人:林 正幸
送信日:04年12月17日
件 名:「元素と原子の発見」が完成
おはよう、林です。
今日はすこし冷え込みましたが、それにしても暖かい日が続きますね。家の庭では1週間ほどかえるが鳴いていました。暑くて寝ていられないのでしょうか。
藤田さん紹介の左巻方式でも、鉛ができることを確認しました。比較すると山本方式の方が良好です。要するに、空気によく触れることが重要です。ひるがえって、私はるつぼにふたをしていました。ちなみに、予め木炭を細かくしておけば、乳鉢をつかう必要はありませんでした。
9月に哲学史を読むことから始めた、4つめの講座プラン「元素と原子の発見」がやっと完成しました。この10日ほどは、できた1次案を吟味することに集中していて、昨日はエネルギーが抜けたようになり、9時には床に就きました。近日中にホームページにも掲載するつもりです。
このプランは、化学史を実験も含めて生々しく学習することで、私たちが科学の知識や理論を獲得していく過程を認識させようというものです。それは終わりのない長い旅であり、1人の科学者が発見して終わりなどとはなっていないわけです。その中で自然科学の方法も捉えられると思います。もうひとつの目標は、ものごとの見方・考え方、要するに哲学に目を向けさせようというものです。それを私は「私たちが生きていくためのよりどころ」と表現しました。自然科学はたしかに重要なよりどころです。しかしそれで十分か。原爆投下、環境ホルモンなどの事例を上げ、他方で「火の鳥」未来編を引用して、私としては「観念論」の立場の重要性を書きました。このあたり意見交換ができるとうれしいです。
明日(18日)は名古屋市科学館で先進科学塾1日コースを、私が担当して「蒸気圧が分かる実験1,2,3・・・」というテーマで開きます。正直、いまの高校生を集めるのは大変です。昔は私のように高校に飽き足らない外れ者がいたのですが、いまはそんな生徒もくさりで縛り上げられているのでしょうか。それともそもそも精神世界そのものが狭いのでしょうか。それはさておき、今日はその準備で科学館に行きます。
ではまた。
04A−084
差出人:林 正幸
送信日:04年12月19日
件 名:ドライアイスの液化
おはよう、林です。
昨日は先進科学塾1日コースを開いたのですが、その中で友人の林ひろさんが、ちょうど蒸気圧の計測に使っていた5mlの使い捨て注射器と、そしてこれまた寒剤をつくるために使ったドライアイスで、「これでドライアイスが液化できるかも・・・」と、実験を始めました。私は蒸気圧の計測の際に注射器の気密性が十分かどうかすこし不安を持っていた状況でしたので、「無理じゃないかなあ・・・」と言いながら見守りました。注射器にドライアイスの小片を入れて、穴をゴムせんに押しつけ、ピストンを押さえていると、なんと1分もしないうちに液化するではありませんか。そしてピストンをゆるめると、再び固体のドライアイスにもどりました。これはすごい。これなら全生徒にでも実験させられる。
訊いてみると物理関係では、注射器でドライアイスの液化をするという話はあるそうです。それにしてもプラスチックの注射器でできてしまう。第一これなら安全です。これは伝えなくてはと思ったわけですが、皆さんは知っていましたか。
ではまた。
04A−085
差出人:杉山 剛英
送信日:04年12月19日
件 名:RE:ドライアイスの液化
杉山剛英です。
ドライアイスの液化は、島津の簡易圧気発火器(ぐっと空気を圧縮して綿に火を付ける)¥6800を班分(本校は1クラス14班)用意してやらせていました。ただ、ピストンを抜くときが ポンッ という感じでちょっと怖いかなという感じです。ディスポーサブルの注射器では、ブタンを圧縮して液化させる実験をしていますが、ドライアイスでやったことは無かったです。
ディスポーサブルの注射器(50ml)に、ちょっとだけ空気を入れた風船を入れて押したり引いたりすると体積が変わります。これも安上がりです。
04A−086
差出人:藤田 勲
送信日:04年12月19日
件 名:RE:ドライアイスの液化
この実験、盛口さんも紹介していました。先日、埼玉の高校化学教員対象の実験講習会でのことです。盛口さんは1mlのプラスチック注射器を使っていました。私たちも班実験で行いましたが、非常に簡単に液化が可能ですね。
この他にも、盛口さんは例の独自の語りを織り交ぜて大変魅力的な実験を数多く披露しました。中でもマグネシウムと水との反応には新しい味付けがあり、私には大変新鮮でした。たぶんここに居合わせた多くの教員が盛口さんの実験に対する思いとその姿勢に共感したのではないでしょうか。講習会の後半になるほど、参加した先生方の表情が和み、積極的になっていくのが分かりました。
このような官製の講習会ではたぶん異例の時間と参加数だったのではないでしょうか。2時間を越す長い時間だったにもかかわらず、50人を超す立ち見まで出る参加者はみな熱心に話と実験に集中していました。私も同僚を誘った甲斐があったと思いました。
竹野さん、当日は大変お世話になりました。
04A−087
差出人:林 正幸
送信日:04年12月21日
件 名:「蒸気圧が分かる実験1,2,3・・・」を掲載しました
おはよう、林です。
杉山(剛)さん、藤田さん、応答ありがとう。そう言えば私も、以前に盛口さんから注射器を使ってドライアイスを液化する話は聞いたように思います。やはり目の前で実物に接していないと、記憶が薄らぐものですね。そして5mlの注射器を使えば、液体のドライアイスがまずまずの量が得られるので、溶解実験ができないかと思います。塩化ナトリム、炭酸ナトリウム、水、エタノール、ヘキサンなど。ただし二酸化炭素と化学反応するものもあり、危険も伴い得るので注意が必要ですが。
先進科学塾で使ったテキスト「蒸気圧が分かる実験1,2,3・・・」を、実践を踏まえて手直しして、ホームページに掲載しました。スタッフのひとりが「蒸気圧でこんなに実験ができるのか。みんなに広めたい。」と感心してくれました。興味が湧きましたら、のぞいてみてください。
なお私の意図は、実験を披露することだけではなく、実験を踏まえて知識や理論を学び、それを踏まえて別の実験の謎解きをすることです。ついつい教師は説明したがりますが、説明を聞いてなるほどと分かることと、自分で説明できることとは大違いです。思考力を高めるには後者が欠かせません。生徒もすぐに説明を求めがちですが、ぐっと我慢して生徒の思考を引き出すことが大切であると思います。
ではまた。
04A−088
差出人:山本 喜一
送信日:04年12月21日
件 名:RE:「蒸気圧が分かる実験1,2,3・・・」
今日は山本です。
林さんのドライアイスの液化で思い出したのですが、注射器の中に入る圧力計(注射器の中にセンサー部分が入る圧力計かな?)というものはないでしょうか。そういうものがあれば、ドライアイスが液化しているときの圧力や、ボイルの法則の実験にも使えると思うのです。林さんが作った圧力計は、高い方の圧力はどれくらい測れますか?
(後略)
04A−089
差出人:竹野 徹美
送信日:04年12月23日
件 名:RE:ドライアイスの液化(盛口先生の講演会について)
レスが遅くなり、失礼いたしました。藤田さんが書いておられますように、盛口先生の講演でもプラスチックシリンジでドライアイス液化を紹介されていました。
その他、合計で13種の実験を用意されていたのですが、(準備がたいへんでしたが)かなり省略されたものがあり、ちょっと残念でした。藤田さんが指摘された、水とマグネシウムの反応は新たに改良なさっていたようですね。
私は、「実験助手」でしたが、次に何が出るか、何が必要になるかが予想できないので、大変だったけど、楽しいひとときでした。
この講演というか、講習は、盛口先生の日程が奇跡的にこの日だけ空いていたことで実現いたしました。でも、礼金は一切必要なしということで、とても恐縮しています。また機会があったら、このような会をお願いしたいとは思うけれど、たぶん、難しいでしょうね。
時間は、予定を大幅に過ぎていたのですが、あとの「化学の広場」の時間に食い込んでも、それだけの価値がある内容であったことは間違いないと思います。盛口先生の存在感を再認識いたしました。
そういえば、(中略)参加していただいた藤田さんも、存在感がありましたよ。
04A−090
差出人:
送信日:05年1月1日
件 名:今回も安房科学塾は感動的でした
新年明けましておめでとうございます。名古屋の岡田です。
昨年末に安房科学塾に参加しました。帰りの新幹線は帰省ラッシュに巻き込まれたため、京都の杉原さん達とグリーン車で帰りました。臨時の出費は痛かったのですが、グリーン車の中でレポートを読み返しながら、今年も大変な思いをして参加したが、来て本当に良かったなと思いました。
体調不良等のため、中台さんや松本さんが欠席されたり、盛口さんが早引きされたのは残念でした。それでも、参加者は全員で29名で、20本のレポートが発表されましたが、どれもすばらしいものばかりでした。1本につき20〜30分の発表と討論でしたが、ユーモアに富んだ報告と質問が多かったので、いつも笑いにあふれて、和気あいあいの雰囲気でした。その中でも、野曽原さんの燃料電池と杉原さんの炭素のレポートに特に感動しました。その他、野曽原さんの息子さんが初めて参加されましたが、理科の教員としてスタートされたばかりの好青年でした。
オプションの館山の戦跡巡りもすばらしかった。11名の参加でした。台風のような荒天に加え、館山には珍しく厳しい寒気の中でしたが、案内をしていただいた愛沢先生と池田さんの丁寧な説明でよく理解できました。赤山地下壕は年末の「閉壕(お休み)」のため、入口付近の見学でしたが、128高地の地下壕は60年前のものとは思えないほど生々しく迫力がありました。また、「従軍慰安婦」の石碑は、社会から見捨てられた女性たちが一生暮らせる婦人保護施設「かにた婦人の村」の施設内にありました。その石碑が建立されたいきさつは、一人の女性が従軍慰安婦だったことを、「かにた婦人の村」を設立した深津牧師に告白し、捨てられるようにして死んでいった従軍慰安婦の仲間を供養してほしいと訴えたことに始まりました。石碑が建立されたのち、主に韓国からこの石碑が注目され、その後、アジア各国に従軍慰安婦問題が大きな問題となりました。「かにた婦人の村」の教会の中で、池田さんからこれらのお話を伺ったときは胸が熱くなりました。終了後、野曽原さんと、次回にも実施して、今回参加できなかった人にも出来るだけ参加されるように呼びかけましょうと確認しました。
最後に、私のレポートに関してお知らせしますので、ご意見をお寄せください。アセチレンの生成と性質に関するレポートでしたが、アセチレンの付加反応について宿題となりました。アセチレンの付加反応には普通臭素が用いられますが、確認が難しいのでヨウ素(薄いイソジンとデンプン液=青紫色)を使用してみました。そうしたら、一応青紫色は消えましたので、アセチレンにヨウ素が付加したと報告しました。しかし、私は知らなかったのですが、ヨウ素はアセチレンに付加しにくい物質であるので、他の物質による反応(例えば、硫化水素による還元反応)も考慮した方がよいという意見をいただきました。この議論から、やはりアルケミストの会や安房科学塾はすごいなと思いました。本当に勉強になります。しかし、後で気が着いたのですが、この付加反応の実験の後にアセチレンの燃焼(不完全燃焼と完全燃焼)の実験を行うのですが、この時、間違えて付加反応に使用した試験管の水(イソジンとデンプン水の色が消えた)を捨てて点火したところ(アセチレンが変化してなければ不完全燃焼するはずでしたが)、何も変化しませんでした。新学期にまた実験してみますが、やはり、ヨウ素はアセチレンに付加するのではないかと思います。皆さんはどのように思われますか。
04A−091
差出人:山本 喜一
送信日:05年1月1日
件 名:アセチレンとヨウ素の反応について
明けましておめでとうございます。
年末の安房塾ではいつものことながら、充実して楽しい時間が過ごせました。岡田さんが発表したアセチレンとヨウ素の反応については、常温で簡単に付加反応が起こるかどうかはまだ分かりません。ただ、アセチレンに含まれている不純物がヨウ素と反応しているのであれば、アセチレンと臭素との反応でも、その不純物が反応に関与しているはずだと思います。そうなると、アセチレンと臭素の反応もあやしくなるのではないでしょうか?
04A−092
差出人:藤田 勲
送信日:05年1月2日
件 名:アセチレンの付加反応
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、安房塾での岡田さんのレポートの件です。アセチレンへのハロゲンの付加はエチレンと同様に環状ハロニウムイオンを経由するようです。
CH≡CH + Br2 → CH≡CH (アセチレンによる求核置換 反応1)
↓
Br2
(中間体)
→ CH=CH + Br-
\ / (脱離基)
Br+
ブロモニウムイオン
CH=CH + Br- → CH=CH(Br-による求核置換 反応2)
\ / | |
Br+ Br Br
1,2-ジブロモエチレン
この反応はアセチレンがルイス塩基で、臭素がルイス酸として働くとして理解されています。すなわち、π電子は広がった電子対ですからアセチレンは求核体として臭素を攻撃するというわけです(反応1)。この結果、臭素はルイス酸として電子対を受け入れる代わりに、もう片方の臭素を臭化物イオンとして押し出すのです。臭化物イオンは良い脱離基です。これはSN2型の求核置換反応です。さらに、反応2で今度はこの臭化物イオンが求核体として環状ブロモニウムイオンを攻撃して1,2-ジブロモエチレンが生成します。臭化物イオンは弱い求核体ですが、ブロモニウムイオンから臭素が脱離するのは環ひずみが解消されるため容易に起こります。さらに、1,2-ジブロモエチレンは臭素による付加反応を受けて最終的にはテトラブロモエタンになります。
ただし、アセチレンへのハロゲンの付加反応はエチレンに比べて遅いと言われています。それは反応1の中間体(環状ブロモニウムイオン)の形成がエチレンと比べると非常に困難だからと考えられています。多分それは2重結合の中の広がったπ電子が三角の環形成の邪魔になる立体的な障害か、sp2混成をとる炭素原子の3本のσ結合の結合角が環状になることで無理を生じるからでしょう。多分私は後者だと思います。シクロプロパンは比較的安定でもシクロプロペンは-78℃でもすぐ重合するほど不安定です。シクロプロパン型のブロモニウムイオンが安定でもシクロプロペン型のブロモニウムイオンが不安定な感じは否めないですね。
以上はモリソン・ボイドの有機化学を参考にしました。この本、私は教員になってから読んだのですが、いまだに有機関係の基本反応を調べる際には欠かせません。版を重ね続けている有機化学教科書の定番です。問題集と共に勉強すればかなり力が付くはずです。お持ちでない方はぜひ一読を。訳者が中西香爾で天然物有機化学の大家で、もともとは名古屋大出身で確か今もアメリカにいる方です。今も現役で、目の色素の研究をしていると記憶しています。訳文が非常にこなれていて読みやすいのが特徴です。名大は今も天然物では一流ですね。
04A−093
差出人:藤田 勲
送信日:05年1月3日
件 名:アセチレンの付加反応(2)
前回の続きを書きます。
アセチレンへのハロゲンの付加反応はシクロプロペン型の環状のハロニウムイオンを経由して進むと説明しました。したがって、臭素付加もヨウ素付加も同様の反応機構によりますから、どちらにしてもアセチレンへの付加はエチレンよりも遅いはずです。
しかし、ルイス酸としての強さは同じ周期では電気陰性度が大きいほど、また、同じ族では原子が大きくなるほど強くなりますから、ヨウ素の方が臭素よりも酸性です。ちなみに、ヨウ素がヨウ化物イオンと三ヨウ化物イオンを作る反応は酸・塩基反応として考えることができます。ヨウ素のLUMOはエネルギーが低く電子対を受け入れやすいのです。
I2 + I- → I3^-
ルイス酸 ルイス塩基 塩
したがって、アセチレンと臭素の反応よりもヨウ素との反応のほうが環状ハロニウムイオンができやすいかもしれません。こう考えると、岡田さんが示したイソジンが脱色した反応はやはりアセチレンとの付加反応と考えることができるかもしれません。イソジンの脱色が早いのは反応性が臭素よりも大きいからではないでしょうか。臭素のとの反応性の違いを調べてみればはっきりするでしょう。なお、アセチレン中の不純物については、カーバイドからはホスフィン、アンモニア、硫化水素、シランなどの非金属水素化合物が生じることが知られています。これらのガスは原料炭素中に含まれるP、S、N,Siが原因のようです。アンモニアを除けばいずれも還元性が強いのでヨウ素も臭素も脱色しますが、その量は臭いの割にはごく微量でしょう。山本さんが言うように、ヨウ素で問題なら臭素で問題になるはずですね。
したがって、岡田さんの示したイソジンとアセチレンの反応は不純物の影響は考える必要はなく、臭素との反応よりも簡便で付加反応の実験としてはすぐれた方法ではないかと思います。
04A−094
差出人:林 正幸
送信日:05年1月3日
件 名:アセチレンへの臭素の付加
こんにちは、林です。
昨日(2日)までの子どもと孫のにぎわいは去り、今日から平常生活のスタートです。初仕事は愛知科教協の新年の討論合宿のレポートづくりです。今回のテーマは「こんな授業がしてみたい」です。
アルケ通信2号の資料の締め切りは1月15日(発送は1月31日)です。皆さんの資料の到着を待っています。また会費未納の人は放置しておかないように願います。
山本さん、藤田さんがアセチレンへの付加を取り上げています。元は岡田さんの安房科学塾でのレポートです。私も気になり、手元の本を調べてみました。ちなみに私がよく利用するのは、クラムの「有機化学」と、海賊版(40年前で時効かな)の "The Systematic Identification of Organic Compaunds" です。いずれも学生時代からです。後者によると、四塩化炭素に溶かした臭素は、エチレン性とアセチレン性の(不飽和)結合の検出に広く使われる。そして(置換反応も起こり得るので)過マンガン酸カリウム水溶液のテストと結びつけるべきであるとあります。臭素水にすると反応が早くなってよいが、置換反応が起きたときの証拠の臭化水素の発生が観察できない。私は現役のとき臭素水と過マンガン酸カリウム水溶液で不飽和結合を検出する実験をしていました。このときのサンプルはシクロヘキセンとアセチレンでした。
つまりアセチレンに臭素は付加するわけです。そして別の本には、テトラブロモエタンができる反応式もありました。問題はヨウ素が付加するかです。これは、エチレンを含めて、そのような反応が見当たりませんでした。もうひとつは、アセチレンに含まれる不純物ですね。
年末に講座プラン「元素と原子の発見」をホームページに掲載しました。そして安房科学塾では、これを踏まえてやや挑発的な発言をあれこれ投げかけてみたわけです。一度のぞいてみてください。
ではまた。
04A−095
差出人:藤田 勲
送信日:05年1月3日
件 名:RE:アセチレンへの臭素の付加
林さんの次の指摘に、改めてモリソン・ボイドをみてみました。
「問題はヨウ素が付加するかです。これは、エチレンを含めて、そのような反応が見
当たりませんでした。」
その結果、アルケンへのハロゲン付加は塩素と臭素で起こるが、ヨウ素では一般に起こらないと書いてありました。モリソン・ボイドではハロゲン一般で議論しているため、一番始めに書いてあった、この但し書きを私は見落としていたのでした。失礼しました。
ただし、溶媒を四塩化炭素ではなく無水エタノールにすればエチレンにヨウ素が付加して1,2-ジヨードエタンができると共立の化学大辞典には書いてあります。
無水エタノール
CH2=CH2 + I2 →→→→→→CH2I-CH2I
また、アセチレンとヨウ素からも、加熱したヨウ素にアセチレンを通すとシスとトランスの混合物の1,2−ジヨードエチレンが生じるようです。無溶媒で気相反応ですが、これも付加反応ですよね。
加熱
CH≡CH + I2 →→→→→→CH2I=CH2I
こうなると、アルケンやアルキン一般にはヨウ素は付加反応しなくても、エチレンやアセチレンにはするのではないかと考えたくなります。水が溶媒でも起こるようにも思えてしまいます。実際の所は純粋なエチレンやアセチレンで試してみないことには分かりませんね。
04A−096
差出人:岡田 晴彦
送信日:05年1月4日
件 名:ありがとうございます
名古屋の岡田です。新年から質問をしましたところ、早速、山本さん、藤田さん、林さんから貴重なご意見をいただきました。ありがとうございました。今まで、エチレンやアセチレンの付加反応について深く考えずに授業をしてきたことに驚くやら、恥ずかしい気持ちになるやら、複雑です。しかし、とても勉強になりました。
私は知識も少なく、深い思考のできない人間ですので、今回も「ハロゲンの付加反応」と単純に考えて提案してしまいました。皆さんに教えていただいたことから、アセチレンにイソジンを加えて色が消えることを付加反応として実験プリントに取り入れることはまだ難しいようです。この実験も私と友人が進めているCDに加えることから、臭素水に戻す方が無難と判断しました。このCDは冬休み明けに完成して量産体制に入る日程ですので(完成しましたら、アルケ通信に入れていただき、皆さんの手元に届くようにします。不備も多いと思いますので、これもまた多くのご意見をお願い致します)。
しかし、この反応の真相については今後もこだわっていきたいと思っていますので、また新しい事実が判明しましたら、教えてください。
04A−097
差出人:藤田 勲
送信日:05年1月5日
件 名:RE:ありがとうございます
藤田です。
岡田さんは「私は知識も少なく、深い思考のできない人間です」と謙遜していますが、いつも広く色々な分野を調べた実験を提案されていて、私はそのアンテナの広さに注目しています。
さて、しつこくこの付加反応を考えてみました。エチレンへもアセチレンへも環状ハロニウムイオンを経由して反応が進むのは間違いなさそうですから、それを前提に話を進めます。
<エチレンへのハロゲンの付加反応>
CH2=CH2 CH2―CH2
↓ →→ \ /
X2 X+
初期中間体(T) エチレンの中間体
(シクロプロパン型)
<アセチレンへのハロゲンの付加反応>
CH≡CH CH = CH
↓ →→ \ /
X2 X+
初期中間体(U) アセチレンの中間体
(シクロプロペン型)
問題はどうして臭素の方がヨウ素よりも反応性が高いのかということです。私はヨウ素の方が反応性が高いような気がしていました。そこで改めて初期中間体の生成機構を考えてみたいと思います。
<ブレンステッドの酸としてのエチレンとアセチレン>
この反応はルイス酸とルイス塩基の反応と考えられると前回説明しました。中間体(T)も(U)も錯体と見ることができますが、要するに塩です。一般に、ブレンステッド酸としての強さはアルカン<アルケン<アルキンの順になることが知られています。
CH3-CH3 < CH2=CH2 < CH≡CH
pK 42 36.5 25(酸性大)
炭素の軌道 sp3 sp2 sp(s性大)
これは炭素の混成軌道がs性が大きくなるほど電子をひきつけやすくなり、H原子の電子が炭素の方に取られてH+として電離しやすくなるからだと説明されいます。アセチレンをアンモニア性硝酸銀溶液に通すと銀アセチリドができますが、これはアセチレンの水素が酸性を示して電離している証拠と考えることができます。要するに、イオン反応で塩化銀を生じるように、不溶性の銀アセチリドを生じると考えればよいでしょう。
CH≡CH + 2〔Ag(NH3)2〕+ + 2NO3-
→ Ag2C2 + 2NH4NO3 + 2NH3
<ルイス塩基としてのエチレンとアセチレン>
ところが矛盾するようですが、外に広がったπ電子には電子供与性があり、アルケンは多くの遷移金属イオンとπ錯体を作ることが知られています。よく知られているのがウィルキンソン錯体で常温常圧でエチレンを水素で均一接触還元する触媒です。この錯体はトリス(トリフェニルホスフィン)クロロロジウムというロジウム錯体T(RhCl(PPh3)3)です。この錯体をクロロホルムなどの溶媒に溶かし、エチレンと水素を通すとジヒドリド錯体U(H-イオンが配位した形の錯体RhH2Cl(PPh3)2 この時、ロジウムは三価に酸化される)を経て、エチレンがロジウムと結合した錯体を生じます。
Ph3P PPh3 Ph3P Solv
\ / Solv \ /
Rh →→ Rh
/ \ / \
Ph3P Cl Ph3P Cl
錯体T
Ph3P H Solv
H2 \ | /
→→ Rh
/ | \
Ph3P Cl H
錯体U
この錯体Vはエチレンのπ電子がロジウムイオンに配位した有機金属錯体で、この時エチレンがルイス塩基としてπ電子対を、ルイス酸としてのロジウムイオンの空軌道に供与して錯体を作ったと考えているのです。この後、錯体V内で、水素が活性化されたエチレンに転移してアルキル金属錯体Wになります。この反応は金属-水素結合へのエチレンの挿入反応とも考えることができます。
CH2
Ph3P H Solv Ph3P H \\
\|/ CH2=CH2 \ | / CH2
Rh →→→→ Rh
/| \ / | \
Ph3P Cl H Ph3P Cl H
錯体U 錯体V(エチレンはルイス塩基)
Ph3P H
\|
→→ Rh-CH2−CH3
/ |
Ph3P Cl
錯体W
最後に、錯体Wはもう一つのHを転移させることで還元的脱離が起こってエタンを生じるのです。これで水素付加が完了してロジウムは再び1価に戻り再生されます。
Ph3P H Ph3P Solv
\| Solv \ /
Rh-CH2−CH3 →→ Rh + CH3−CH3
/| / \
Ph3P Cl Ph3P Cl
錯体W 錯体T
このように考えると、ルイス塩基としての強さは電子を供与しやすいエチレンのような気がします。アセチレンのCH≡C部分は電気陰性度の大きなフッ素や塩素のような働きがあり、アセチレンは電子対をむしろ引っ張る性質が強いと考えられます。
CH2=CH2 CH≡CH
ルイス塩基性 大 小
<ルイス酸としての臭素とヨウ素>
一方、ハロゲン単体のルイス酸としての強さを考えた場合、その空軌道が電子対を受け入れる、受け入れやすさについて考えてみます。前々回の説明で、ルイス酸としての強さをヨウ素の方が臭素よりも強いと書きましたが、それはブレンステッドの酸としてのHIとHBrの比較でした。失礼しました。
HI HBr
ブレンステッドの酸性 大 小
問題はハロゲン単体がルイス酸として働いた場合、どっちが強いかということです。これは環状ハロニウムイオンができることから、Br+とI+の比較で考えると分かりやすいと思います。これからは電気陰性度の大きなBr+の方が酸性が強いと考えられます。したがって、単体の場合も臭素の方が酸性が強いと思われます。
I+ Br+
I2 Br2
ルイス酸性 小 大
<エチレン、アセチレンとの反応性>
では、エチレンと臭素の反応性がヨウ素とよりは高いのはどう説明すればよいでしょう。これは要するに強いルイス酸がエチレンと安定な塩を作ったと考えればよいでしょう。これは例えればアレニウス型の水酸化ナトリウムと塩酸の中和反応ような場合です。
CH2=CH2 + Br2 → CH2=CH2
強いルイス塩基 強いルイス酸 ↓
(NaOH) (HCl) Br2
→ CH2ーCH2 + Br-
\ /
Br+
しかし、弱い酸性のヨウ素も強いルイス塩基のエチレンとはすばやく付加反応するでしょう。これはアレニウス型の水酸化ナトリウムと酢酸の中和ような場合に例えられるでしょう。
CH2=CH2 + I2 → CH2=CH2
強いルイス塩基 弱いルイス酸 ↓
(NaOH) (CH3COOH) I2
同様に、ルイス塩基性の弱いアセチレンへもルイス酸性の強い臭素は、そのシクロプロペン型の中間体ができにくくても付加反応するでしょう。これはアンモニア水と塩酸の場合に相当します。
CH≡CH + Br2 →CH≡CH
弱いルイス塩基 強いルイス酸 ↓
(NH4OH) (HCl) Br2
したがって、ルイス酸性の弱いヨウ素でもわずかに付加反応をするとは考えられないでしょうか。ただし、そのシクロプロペン型の中間体ができにくいですから反応速度は遅いはずです。これはアンモニア水と酢酸の中和反応に相当すると考えればよいでしょう。
CH≡CH + I2 → CH≡CH
弱いルイス塩基 弱いルイス酸 ↓
(NH4OH) (CH3COOH) I2
<最後に>
長々書きました。ウィルキンソンはこの触媒でノーベル賞を取ったのでしたね。チーグラー・ナッタ触媒も本質は同じでしょう。コットン・ウィルキンソンの教科書の著者でもあります。こういう考察は正月だから書ける中身ですね。多分に私の推量が入っています。ご検討をお願いします。
04A−098
差出人:藤田 勲
送信日:05年1月7日
件 名:二酸化炭素は温暖化の原因か結果か
安房塾でも少し話題になった二酸化炭素のことです。二酸化炭素が温暖化の結果として、海水から抜け出して濃度が上がっているのだという考え方があります。温暖化は地球自身の固有の原因、つまり公転や自転に伴う揺らぎによって起こる日射量の変化に原因を求めるという考えです。ですから、こう考えるグループは過去の氷期・間氷期のサイクルと同じようにして、今の温暖化が起こっていて、二酸化炭素の増加はその変動の幅を多少増幅させているに過ぎないと考えるのです。二酸化炭素の増加は植物の光合成効率を上げて食糧増産につながるから歓迎するという風に考える人もいます。
しかし一方では、二酸化炭素を含む温暖化ガスの人為的増加が温暖化の主原因だとする考えが依然としてあります。温暖化への寄与率では二酸化炭素55%、フロン24%、一酸化二窒素6%、メタン15%というデータもあり、二酸化炭素以外の温暖化ガスの影響も無視でないが、依然として二酸化炭素はその大気中での寿命さえも決定できず、その影響は大きいと考えています。ただ、もっと他のガス、例えばジェット機が吐き出す上層の窒素酸化物に注目せよ、という人もいます。
地球史的には、今は温暖化のピークから寒冷化に向かう途上にあると考えられていますが、自然変動でも過去に例を見ないほどの人為的で急激な二酸化炭素の増加が気象に影響を与えていないとは考えにくいと思います。また、火星、金星、そして誕生初期の地球の大気環境を考えても、二酸化炭素が及ぼす温暖化効果の影響は無視できないと思われます。
他方、厄介なことに二酸化炭素の増加を止めることは即その国の経済活動に大きな影響を及ぼすことになるだけに、フロンのように簡単には各国が合意できない政治問題にもなるわけです。温暖化問題は環境問題であると共に大きな政治問題です。
皆さんはどう考えますか。
04A−099
差出人:山本 喜一
送信日:05年1月9日
件 名:アセチレンとヨウ素の反応について
こんにちは、山本です。
1月6日に化学教材開発グループ(5,6人)の集まりがありましたので、アセチレンとヨウ素の反応を話題に出してみました。すると、ある学校ではヘキセンとヘキシンのどちらがヨウ素と反応しやすいのかという問題を出し、それを演示実験として見せていることを知りました。生徒の多くは二重結合よりは三重結合の方が速く反応すると予測するのですが、やってみるとヘキセンの方が速いという実験を見せているわけです。ただ、ヘキシンも時間がかかるもののヨウ素の色は消すとのことでした。この実験で使うヨウ素は水に溶かしていると聞いた気がするのですが、実験の具体的な方法は細かく聞きませんでした。
ヘキシンがヨウ素と反応するのは、アルキル基が電子を押し出して、三重結合の部分の電子密度が高くなっているせいかもしれません。フィーザーの「最新有機化学」(かなり古い)には、鎖状有機化合物でもアルキル基が電子を押し出すはたらきを持ち、二重結合部分の電子密度が高くなり、反応性が増すと書いてありました。したがって、ヘキシンがヨウ素と反応しても、アセチレンが反応するとはいえないでしょう。でも、少しぐらいはアセチレンもヨウ素を付加させるのでは?という気はします。
私はモリソン・ボイドを持っていないので、藤田さんに確認ですが、1月3日のメールにはアルケンはヨウ素と付加反応しないと書いてあります。
<引用開始>
林さんの次の指摘に、改めてモリソン・ボイドをみてみました。
「問題はヨウ素が付加するかです。これは、エチレンを含めて、そのような反応が見
当たりませんでした。」
その結果、アルケンへのハロゲン付加は塩素と臭素で起こるが、ヨウ素では一般に起
こらないと書いてありました。モリソン・ボイドではハロゲン一般で議論しているた
め、一番始めに書いてあった、この但し書きを私は見落としていたのでした。失礼し
ました。
<ここまで>
しかし、1月5日のメールには次の反応式が書かれていました。
<引用開始>
CH2=CH2 + I2 → CH2=CH2
強いルイス塩基 弱いルイス酸 ↓
(NaOH) (CH3COOH) I2
<ここまで>
アルケンはヨウ素と付加反応しないというモリソン・ボイドの記述は正しいのでしょうか?油脂のヨウ素価も、二重結合の部分にヨウ素が付加するので、意味のある値になっているはずですし。
04A−100
差出人:藤田 勲
送信日:05年1月9日
件 名:RE:アセチレンとヨウ素の反応について
藤田です。
山本さん、興味深い報告、ありがとうございます。ヘキセンとヘキシンを演示実験でやっている学校があるとはビックリしました。そもそもヘキシンというものが簡単に手に入るとは思いませんでした。これは便利なアルキンですね。この学校ではヘキシンがヘキセンよりも反応性が劣ることはどう説明しているのでしょか。
私のモリソン・ボイドも古い(4版、今は6版)のですが、アルケンは一般にヨウ素とは反応しない、とあります。ただ、私はエチレンとは反応するのではないかと思い反応式を書いたのですし、1,2−ジヨードエチレンはエチレンへのヨウ素付加で作ってるのです。ですからモリソン・ボイドは、塩素と臭素は例外なくアルケンがあればその2重結合に必ず付加するが、ヨウ素は全てのアルケンに付加するわけではない、と言っているのではないでしょうか。言い換えれば、付加する場合もあると、例外があることを認めているのではないかと私は思っています。一般的な炭素2重結合の検出にヨウ素は使えないし、隣接二ハロゲン化物をつくることも一般的にはできないということではないでしょうか。
例えば、次のような場合、ヨウ素付加は起こるのでしょうか。これが塩素や臭素なら付加するでしょうが、やってみないと分かりませんがヨウ素は難しそうな気がします。
CCl2=CCl2 + I2 →(?) CCl2=CCl2
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アルキル基が置換しているのであれば、山本さんが言うようにアルキル基は電子供与性ですから反応するでしょう。でも塩素は吸引するでしょうからヨウ素では電子密度が薄くなって反応しないように思えますね。
ということで、別にモリソン・ボイドを弁護するわけではありませんが、私はそんな風に解釈しています。
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