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03A−016
差出人:竹野 徹美
送信日:03年8月22日
件 名:燃料電池などのおもちゃ??
こんなのがこんなところで売っている・・・という情報を得て、のぞいて見ました。面白いのもあるけど、なんでこんなに高価なんでしょう!!! 新手の、「おとなのおもちゃ」??
http://arc.fujitv-mirai.com/eifrig/
03A−017
差出人:鬼塚 公志
送信日:03年8月22日
件 名:大会報告集の原稿
こんにちは,鬼塚です。
大会報告集の原稿が本当は8/20でしたが,連絡があるまで忘れていました。急きょ本日作りました。これでよろしいでしょうか。自分の部分でおかしい点等がありましたら明日までにご連絡下さい。なお本年度はナイターはB5の大きさで1ページですので内容は少なめになりました。
−−引用開始−−
毎年恒例のアルケミストの会のナイターでした。残念ながら参加できなかった
人のために紹介いたします。
1.水中花火2 鬼塚 公志
今回は市販の花火をセロテープで巻いて火を付け水の入ったペットボトルの中
に入れました。火薬は燃焼するときに酸素を発生させるので火薬が水に濡れなけ
れば水中花火ができます。他にもPVA糊で表面をコーティングしても同様にで
きます。
2 イオン交換膜を使う電解 林正幸
鉄板−ろ紙3枚−イオン交換膜−ろ紙−鉄板の順番ではさみ,間にBTB溶液
を十分濡れるぐらいたらし,ゼネコンで電気分解をする。陽イオン交換膜と陰イ
オン交換膜ではBTB溶液の色が変わることが観察できます。
3 火おこし 町井 弘明
今回はヒモギリ式とキリモミ式を披露しました。今回は女性の方にして頂きま
したがすぐに点火することができました。
4 過冷却の水 高橋 匡之
硫酸ナトリウム10水和物5gを試験管に入れてひたひたになるくらい水を入
れます。完全に溶かしたら氷水に入れて5分間冷やします。この試験管に硫酸ナ
トリウムの結晶を入れるとクジャクが羽を広げるような場面が観察できます。こ
の現象は実際には過飽和の状態からの結晶の析出です。
5 泡の実験 澤田紳一郎
色々な泡の現象を紹介しました。ゴキブリを捕まえるのに使用するゴキパソ
(実際にはあまり捕まらないそうです)
炭酸水素ナトリウムと硫酸アルミニウムから消火器をつくりました。先ほどの町
井さんの火おこしに水をかけると会場から拍手喝采が起こりました。
6 シャボン玉 藤田 勳
手袋で弾ませることができて,しかも長持ちするシャボン玉液を作りました。
今回は残念ながら空調の風が止まらずにあまりうまくいきませんでしたが,でき
たシャボン玉がアクリルの手袋で弾んだり,大きなシャボン玉の中に親子シャボ
ン玉ができたときなどは会場から歓声が沸きました。
7 藍染め 澤田 史郎
授業で生徒が作成した作品の紹介など
8 薫製/蒸発熱/そばがき作り
山本 喜一
段ボール箱での薫製づくり,薫煙の煙の成分をアルコールに溶かして検出しま
した。蒸発熱はどのような事で体感できるかということでコールドスプレーなど
を紹介しました。
最後に山本さんからそばがき試食会がありました。お腹が減っていたと言うこ
ともありますが,ネギなどの薬味が用意されていたので皆さん十分満足されたよ
うです。来年は町井vs山本のソバ対決という話しも出てきました。来年もまた
新しい実験,定番の実験等紹介しようと思いますので,来年もまたお越し下さい。
−−引用終了−−
03A−018
差出人:山本 喜一
送信日:03年8月22日
件 名:RE:コールドスプレーの蒸発熱
こんにちは、山本です。
コールドスプレーの成分ですが、(株)ニチバンに問い合わせたところ、次のような組成であると教えてくれました。
プロパンとn−ブタンとイソブタンの合計で85(重量%)、そして、イソペンタンが(15重量%)
最近も、実験で分子量を何回か求めてみたところ、60前後であることが分かりました。以上のことから、コールドスプレーは純物質ではないものの、ブタンを主成分にしたLPガスであると考えて良いと思います。
03A−019
差出人:山本 喜一
送信日:03年8月24日
件 名:コールドスプレー
こんにちは山本です。
以前、四ヶ浦さんがライターのガスを試験管に入れて、試験管の口を指で押さえると、沸騰が止むという実験をしていたことがあります。そのとき、ブタンの毒性について話題になりました。今回、ニチバンからコールドスプレーの組成がFAXで送られましたが、そのなかに液化石油ガス(この製品に使われているプロパンとブタンを指すものと思われます)の毒性に関する記述がありました。それによりますと、現在のところ、確定された有害性情報はないとのことです。ただ、感作性、変異原生についてはデータなしとなっています。また、イソペンタンには若干の麻酔性があるそうです。
03A−020
差出人:杉原 和男
送信日:03年8月25日
件 名:コールドスプレー
sugihara です。
アルケナイターの内容を知りませんが、コールドスプレーについて情報を連絡します。冷却に用いるスプレーといえば、私は、サンハヤトの「134aQREI」が思いつきます。これは、以下のようなものです。
参照:http://www.sunhayato.co.jp/catalog/chemical/chemical.html
QRA-460 徳用缶/NET:450g 連続全量噴射時間:約4分20秒
QRA-210 小型缶/NET:200g 連続全量噴射時間:約2分20秒
特長
●冷却温度−55℃まで温度降下。しかも降下速度が速く、経済的です。
●通電したまま吹きかけても、リーク・断線・金属腐食の心配もありません。
●セフティプレート付で静電気防止対策も万全。
●オゾン層を全く破壊しない、地球環境保護上安全なHFCです。
●HFC134aを100%使用。
これは、電子機器の故障の診断に利用するものです。作動中のトランジスタやICに吹き付けて症状が改善したり変化があれば、それが異常だというわけです。ありがたいアイディア商品で、電子マニアさんにはお馴染みのものです。
上の資料を見ていただくとわかりますが、HFC134aが100%で、無味無臭の安全なものです。また、ピンポイントで見事に急冷します。手に吹きかけて、危うく凍傷になりかけたという危険なものです。最近、パソコン用品として、サンワサプライの「エアダスター」を使っています。これも、主成分がHFC134aですが、「134aQREI」のようには冷えません。目的が違いますから当然ですが、恐らくノズル形状の違いだろうと思います…と納得しています。
おもしろい利用価値があるだろうと、いろんなものに吹きかけて遊んでいました。例えば、キュウリなどの葉にかけると、すぐに霜が着き、しばらくすると茶色くなります。恐らく、これが冷害なんでしょうね!
03A−021
差出人:山本 喜一
送信日:03年8月25日
件 名:コールドスプレー(2)
杉原さんが紹介されたHFC134aの冷却スプレーも、授業で使っています。だいたいのながれは、つぎのようなものです。
・スポーツ用の冷却スプレーを試験管に吹き出して、点火すると燃えることを見せる。これを冷蔵庫やクーラーに使って、もし漏れたら爆発事故につながると説明。
・以前には、冷蔵庫にアンモニアや二酸化硫黄などが使われたのだが、燃えなくて毒性もなく、圧縮して簡単に凝縮する物質が求められた。そういう理想的な気体が、フロンだった。しかし、フロンはオゾン層を破壊することが分かって、製造禁止になった。そして登場したのが、HFC134aのような代替フロンだ。
・ここで、HFC134aを試験管にとって火をつけ、燃えないことを示す。
・ところが、代替フロンには二酸化炭素の1300倍もの温暖化効果がある。したがって、これも近いうちに廃絶する予定になっている。最近では、イソプタンを使った冷蔵庫が登場してきた。
これだけでは、授業のようすは伝わらないと思いますが、とにかくフロンは環境問題の中で、国際的な規制に成功した例だと思います。しかし、いろいろな用途について、フロンに代わって環境負荷の小さいものが用意できているわけではありませんよね。これも教えなければならないことだと思います。
03A−022
差出人:野中 直彦
送信日:03年8月27日
件 名:弾むシャボン玉
藤田さん、私も高校の1日入学で理科実験をします。そこで、弾むシャボン玉をしようと思っています。先に林さんからも問い合わせがありましたが、材料を教えてください。
8月25日より2学期はスタートして、午前授業ですが、やや疲れています。
03A−023
差出人:山本 喜一
送信日:03年8月28日
件 名:PBDE
こんにちは山本です。
昨日の千葉日報というローカル新聞に、PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)という物質が載っていました。これは、プラスチックや繊維などに難燃材として混ぜているものだそうです。パソコンやテレビなどを燃えにくく、安全な家電製品にするために使われているようです。ところがこの物質、いわゆる環境ホルモンとして作用するもので、カツオやアザラシ(だったと思います)に蓄積されていることが分かったようです。PBDEという物質、新顔の環境ホルモンとして覚えておこうと思いました。
03A−024
差出人:山本 喜一
送信日:03年8月28日
件 名:保冷材
これも千葉日報の記事です。解雇に腹を立てた運転手が、勤務先の電気ポットに保冷材(コンビニなどで売られている)の中身を入れるという事件があったようです。そのポットのお湯でお茶を飲んだり、カップラーメンを食べた人たちが、急性胃炎などになりましたが、幸い軽症ですんだようです。
保冷材の中身ですが、新聞に尿素や硝酸アンモニウムと書いてありますから、これはいわゆるクーラーパックですよね。クーラーパックは一度使った後も、冷凍庫で凍らせると、保冷効果があります。これは、凝固点降下によって融点が下がり、パックが低温を維持できるためだと思います。
ただ、この溶液は水よりも比熱が大きくて、融解しにくくなるから、保冷効果があるのではないかとも考えてみました。溶液の比熱について、どなたか情報はないでしょうか?
03A−025
差出人:林 正幸
送信日:03年9月7日
件 名:水溶液の比熱など
こんにちは、林です。
9月になって暑くなりましたが、それでも散歩をしていると、はぎの花(ぬすびとはぎ)が咲き風がさわやかで、季節の移り変わりを感じ取ることができます。二学期が始まり、皆さん、忙しいことでしょうね。私はアトキンスの「物理化学」を取り憑かれたように読んでいます。これまで大学時代の教科書を愛用してきたのですが、比べると解説が不十分で、もっと早く新しい本を購入すれば良かったと思いました。
先進科学塾(「Advancing Science Workshop」という英名も付け、ASWと略します)で、私の担当した「電子やり取り反応の世界」コースのレポートは、8月23、24日に盛岡で開かれた出前教研で発表しましたが(その節は高橋さん、佐藤さんにお世話になりました)、それを一部手直しして(そのテキストと共に)ホームページに掲載しました。実はこのレポートは、秋の合同県教研で発表する可能性があったのですが、必要な数のレポートが確保でき、私のは次の機会にゆずることになりました。したがって当面はアルケ通信の資料として届けることができないということです。次の機会がいつになるか、それまで印刷ができません(残念ながら印刷は不自由になっています)。来年の科教協大会には是非とも発表したいと考えているのですが・・・。つまりできれば一度ホームページ
http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/
の方をのぞいて、ご意見、感想などを聞かせてほしいのです。
山本さん、水溶液の熱容量を調べてみました。化学便覧に数10の無機化合物水溶液の定圧比熱容量データがあります。それを見ると、純水に比べてすべて比熱が小さく、かつほとんど濃度が高いほど小さくなります。溶質1molに水10molを加えた場合のデータのいくつかを紹介します。温度は常温で、水の比熱は4.18[J/K・g]です。
H2SO4 2.93 [J/K・g]
K2CO3 2.614
MgCl2 2.50
NaCl 3.310
塩化マグネシウムが最低です。
硝酸アンモニウムに関しては水25molを加えた場合のデータがあり、3.68[J/K・g]です。一番水に近いのはアンモニアで、水50molを加えた場合のデータがあり、4.153[J/K・g]です。
ついでに有機化合物水溶液のデータ(やはり定圧比熱容量)も見てみました。こちらは場合が溶質のmol%、つまりモル分率の100倍の数値について示してあります。尿素は常温で
1.8[mol%] 4.134[J/K・g]
3.2 4.100
です。面白いのは1価アルコールで、mol%が小さい場合は純水より大きいのです。エタノールの例を紹介します。
4.16[mol%] 4.27[J/K・g]
11.5 4.31
100 2.41
これは23℃におけるデータで、100mol%はもちろん純エタノールです。メタノールと1−プロパノールについても似たデータが載っています。しかしこの理由は、アルコールのモル分率が小さい領域では混合による体積変化が負である、つまり密度が大きくなるためですね。ちなみに、アンモニアも同様の(反対の)傾向があります。つまり水100molを加えたデータが4.045[J/K・g]と小さくなっています。上のデータと比べてください。
ではまた。
03A−026
差出人:林 正幸
送信日:03年9月7日
件 名:どうして「硫化銅+塩酸」では硫化水素が発生しないか
こんばんは、林です。
大学生から興味深い質問がありましたので、その返事と共に紹介します。
<ホームページからの引用>
質 問
大学生ですが、高校化学について質問があります。高校以来、ずっと気になってためこんでいたことです。
(中略 この部分の質問と返事は前項を見てください。)
・反応が進むかどうかという判断として、弱酸・弱塩基遊離や沈殿形成、開放系での気体発生・揮発性物質の遊離などを習いました。では、これらが対決する場合はどうかということで、硫化鉄+塩酸では進む、硫化銅+塩酸では進まないようです。
これは、陽イオンの系統分離の際、硫化物イオンで沈殿させるときの、「(塩酸)酸性でも沈殿」のグループでは進まない、「中性〜塩基性で沈殿」のグループでは進む、という分類の仕方で良いのでしょうか。また硫化物+希硫酸でも同様、酸化力のある酸となら全て反応する、ということで良いのでしょうか。強酸・強塩基と反応しにくい弱酸の塩や弱塩基の塩は他にはどんなものがありますか?
(中略 この部分の質問と返事は次項以下を見てください。)
本当に沢山書きましたが、よろしくお願いします。「なぜ?」の先を追い求めるのはわくわくしますし、もどかしくもありますね。他の方の質問を見ていると、「そうそう、それ気になってた!」というものが結構あって、不思議なうれしさを感じます。
説 明
「反応が進むかどうか」に関して、素朴に「このタイプの反応は進みやすい」などと学習します。しかしこれは暫定的なものです。化学Uで化学平衡について学習しましたね。より理論的には質量作用の法則を使って考えます。この法則はたとえば次の反応では
H2 + I2 ←→ 2HI
[HI]^2/[H2][I2 ]= K
と書き表されます。ここでKは平衡定数と呼ばれ、決まった温度では一定の数値になります。
すぐ分かることは水素と酸素のみを反応容器に入れれば、少なくともすこしは右向きに進行してヨウ化水素が生成するはずです。またできるヨウ化水素を塩基で中和してしまうようにすれば、反応は右向きに進行し続けるはずです。そしてヨウ化水素も加えた場合は、3種のモル濃度から[HI]^2/[H2][I2 ]の数値を計算し、Kの値と比較すればどちらに進行するか判断できます。
なお反応が平衡状態にあるときは、ある条件変化を加えたときの反応の向きは、ルシャトリエの原理から分かりますね。
質量作用の法則を適応するにはいくつかの注意が必要ですが、あなたが問題にしている「硫化鉄+塩酸では進む、硫化銅+塩酸では進まない」を取り上げてみましょう。これは
MS + 2HCl ←→ MCl2 + H2S (M=Fe or Cu)
イオン反応式に直すと
MS + 2H^+ ←→ M^2+ + H2S
という反応が、右向きに進行するかどうかという問題です。
これに関する平衡定数は化学便覧から
MSの溶解度積 [M^2+][S^2-]= Ks (M=Fe:6×10^-18
(20℃付近) =Cu:6×10^-36 )
硫化水素の酸定数 [H^+]^2[S^2-]/[H2S ]= 10^-21(20℃)
であり、前者を後者で割ると
[M^2+][H2S ]/[H^+]^2 = 10^21 Ks (M=Fe:6×10^3
=Cu:6×10^-15 )
となります。
20℃における硫化水素の飽和濃度は0.1mol/lですから、発生していれば
[H2S ]= 10^-1
です。塩酸の濃度を1mol/lとすると
[H^+]^2 = 1
ですから、平衡が成立していれば
[M^2+]= 10^22 Ks (M=Fe:6×10^4
=Cu:6×10^-14 )
です。したがって
[M^2+]< 10^22 Ksなら反応は硫化水素が発生する向きに進行します。
[M^2+]は始めは溶解度積の平方根の濃度であり小さいのですが、意味がある程度に硫化水素が発生すると1mol/lのオーダーになります。ですから硫化鉄では硫化水素が発生し続け、硫化銅では事実上発生しないと言う結論になります。
以上のことはあなたが触れている「陽イオンの系統分離」にも使えます。今度は上の反応が左に進行するかどうかという問題です。
はじめに塩酸で水素イオン濃度を0.1mol/lにすると
[H^+]^2 = 10^-2
です。硫化水素を吹き込むときも飽和濃度になり、
[H2S ]= 10^-1
ですから
[M^2+]> 10^20 Ks (M=Fe:6×10^2
=Cu:6×10^-16 )
なら反応は硫化物 MS が沈でんする向きに進行します。こうして銅イオンは沈でんするが、鉄(U)イオンでは沈でんしないことが判断できます。
もし水溶液を弱酸性の、水素イオン濃度を10^-4 mol/lにすると
[M^2+]> 10^14 Ks (M=Fe:6×10^-4 )
となり、銅イオンの硫化物も生成する可能性が生まれてきます。なお塩基性にするともっと効果的!と考えるかもしれませんが、そのときは
M^2+ + 2OH^- ―→ M(OH)2
なる反応と競合するようになり、単純ではありません。
塩酸の代わりに希硫酸を使うと、その酸化作用のため硫化鉄から発生する硫化水素はかなり硫黄になります。ただし硫化銅に希硫酸を加えても目立った反応は起きないと思います。
最後に付け加えておくべきことがあります。それは質量作用の法則から反応がその向きに進行すると結論されても、実際的には反応が進行しないことがあります。それはしばしば、反応速度が極めて小さいことがあるためです。水素と酸素が水になる反応
2H2 +O2 ←→ 2H2O
の平衡定数は圧力換算で
p(H2O)^2/p(H2)^2 ×p(O2) = 10^82(常温)
なのですが、水素と酸素を混合しても、常温のままでは(触媒を加えたりしない限り)目に見える反応は起きません。
<以上>
03A−027
差出人:山本 喜一
送信日:03年9月8日
件 名:RE:水溶液の比熱など
林さん、データをありがとうございます。こちらは2学期が始まり、案の定、忙しい毎日になっています。林さんは時間をゆったりと使って、好きな勉強の世界に浸っていますね。ますますアルケの知恵袋になっていくような気がします。
ところで、水溶液はなぜ比熱が小さいのでしょうか。と言うより、水そのものの比熱が大きい理由は何なのでしょうか。水素結合しているから比熱が大きいとよく聞きますが、本当でしょうか。水素結合によって何分子かの水がつながって、融点や沸点が高くなるのは理解できます。しかし、融点や沸点が高くなると、比熱も大きくなるとはいえませんよね。融点の高い物質で比熱が小さいものもたくさんありますから。どなたか、情報はありませんか。
03A−028
差出人:林 正幸
送信日:03年9月14日
件 名:乾電池など
こんばんは、林です。
今日はMOLの会があり、その中で自作乾電池の性能確認をしました。以前に実際の電池に使われている電気分解で製造した二酸化マンガン(電マンと言うそうです)を入手していて、先日それを使った乾電池の処方を検討しました。それは塩化アンモニウム性15%塩化亜鉛水溶液(塩化亜鉛6g、塩化アンモニウム1g、水33
ml)を準備します。そして亜鉛板を置き、その上に上記の塩化亜鉛水溶液で濡らしたセロハンを被せます。これに脱脂綿を乗せます。カット綿をさらに2枚にはがして幅5cmに切ったものです(目方は約0.75g)。上記の二酸化マンガン1g、黒鉛粉末5gに塩化亜鉛水溶液13mlを加えてかき混ぜ、脱脂綿の上に均等に塗
りつけます。そして炭素板を被せるとでき上がり。これで15分間豆電球を点灯することができました。
問題は通常の二酸化マンガンに比べてどれくらい性能が高いかでしたが、手元にはそれがありませんでした。そこで今日の実験となったのです。こちらは同じように処方して試すと、点灯時間が5分でした。やはり電マンは500g8000円だけのことはあります。と言うわけで自分なりに新しく乾電池の処方を確定できました。
塩化亜鉛水溶液に塩化アンモニウムを加えるのは、塩化亜鉛だけですと水酸化亜鉛の白色沈でんを生じるのですが、この加水分解を抑えることができるためです。これは塩化アンモニウム自身の加水分解による酸性が強いからと考えられます。このことは実際の乾電池でも利用しています。もうひとつ、黒鉛粉末を二酸化マンガンに
対して大過剰にすることが重要です。始めは同量くらいで試していたのですが結果があまり芳しくなく、井上著「化学実験プロセス図説」を見て教えられました。
(後略)
03A−029
差出人:林 正幸
送信日:03年9月17日
件 名:電磁推進船
おはよう、林です。
ほとんど毎日自由になる時間があるのに、やりたいことに圧倒されています。
すこし前のことですが、第1回の先進科学塾の指導の中で、電磁推進船の模型にチャレンジすることになりました。原理はフレミングの左手の法則で単純ですが、具体化するにはいくつかの苦労がありました。材料は直径10mm、高さ5mmのネオジム磁石4つと、1mmアクリル板に0.1mmステンレス板を使いました。
始めは推進部を船の下にしたら、発生する泡が抜けるときの反作用が大きくてさっぱりでした。また海を想定して食塩水を使ったのですが、塩素が発生するので硫酸ナトリウム水溶液に代えました。しかし外部電源で試す中で推力が小さいので、結局電導性が大きい1mol/l硫酸を使うことになりました。さらにひも付きでは面
白くないので、電池積み込み式にしました。6V必要ですが推力が小さいので単4にしました。それでも浮力を得るために、推力の割に大きい船体になってしまいました。
科学塾ではなんとか推進が確認できましたが、電池ホルダーの接点不良に悩まされました。それは7月のMOLの会での披露でも起こりました。しかし最近、もう一度改良を重ねる中で、秒速1cm程度の電磁推進船が完成したのです。その内容は近くホームページに掲載します。
考えてみると電磁推進船は実用にはならないものですね。まったくの遊びの世界です。なおこの船の推力は電磁力そのものではなく、その反作用の力です。
ではまた。
03A−030
差出人:杉原 和男
送信日:03年9月18日
件 名:教えてください
sugihara です。
110番目の元素の名前が決まったということを聞きました。勤務先の周期表の展示品に追加する必要があります。名前と記号、および簡単な性質などをご存知なら教えてください。
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