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02A−106
差出人:杉山 剛英
送信日:03年1月14日
件 名:リン酸カルシウム
杉山剛英です。
リン酸カルシウムの骨は、成長や鍛錬、怠惰で変形していきます。これは破骨細胞等の連携にもよるとおもいます。しかし、炭酸カルシウムのカラを持つ生物は、出来上がったところが変形するということはないように思えます。この辺も、進化の過程で生物がそれらを選んだことに関わるような気がします。これは、私見ですが。
02A−107
差出人:藤田 勲
送信日:03年1月15日
件 名:外骨格と内骨格
山本さん、そして杉山さん、コメントありがとうございます。
私の文が不正確でしたね。貝類の祖先も魚類の祖先もおそらくは共通していて、それは硬い石灰質の殻を持った、つまり外骨格を持った原始的な小型の環形動物の仲間(多層の殻を持ったミミズのようなもの)ではないかと、前回紹介した『骨が語る』(鈴木隆雄、大修館書店、2000年)に書かれています。そして、その原始ミミズの前は多分藻類のような生物なのでしょうね。
この原始ミミズからルートが分かれて一つは貝類のようなしっかりとした外骨格をもつ動物へ進んだ、もう一方はホヤ(尾索動物)のような脊索という原始的な背骨をもった動物を経て魚類のほうに分化していったのでしょうか。そう考えると貝類は人の直系ではないわけですね。
それから、骨は確かに破骨細胞と骨芽細胞のバランスの上に作られていますから、絶えず代謝しているわけですよね。それは多分、激しい運動をするの適した状態にするために常にリニューアルする必要があるからでしょう。それから大切なイオンの供給と保存のためにも骨のリニューアルは必要ですよね。これに対して、外骨格の貝殻はこの二つ、つまり運動性とイオン保存・供給の必要はないわけですからリニューアルの必要もなく、もっぱら外的防御の鎧かぶとですから体の成長に伴って大きくなるだけでよいわけですね。それで複雑な代謝機能はないのでしょうね。
結論として、外骨格の成分の炭酸イオンはたまたま海に多かったから使った。呼吸の排気ガスの再利用ですね。一方、内骨格の成分のリン酸イオンは、運動性を獲得した魚類が複雑な生体機能を持つリン酸イオン確保のために、海に少ないにもかかわらず他の生物を捕食することで補給・確保して骨にため込んだということなのでしょうか。そして、たまたまアパタイトのほうが硬くてしかもタンパクと複合組織をうまく作れてしなやかさも併せ持つことができ、さらにイオン交換能力にも優れた材料だったので、現在も骨はアパタイトになっているということなのでしょうか。
かなり都合のよい解釈ですが、いかがでしょうか。
02A−108
差出人:藤田 勲
送信日:03年1月16日
件 名:酢酸カーミンに関する質問
藤田です。
あわただしく毎日を過ごし、そして乗り切っています。今年生物を持つことになり、同僚から教わりながら生物実験もあれこれやっています。
この間、レバーからDNAを抽出するという実験をやりまして、DNAを酢酸カーミンで染色することで確認するのだ、という話を同僚から聞きました。酢酸カーミンというのは核を染めるのに良く使われる染色液ですが、DNAのどこと結合しているのでしょうか。同僚にも聞き、インターネットで調べてもみましたが、納得のいく答えが見つかりません。
どなたかこの件で情報をお持ちではないですか。度々の質問で恐縮です。
02A−109
差出人:野中 直彦
送信日:03年1月17日
件 名:他者性とは その2
添付ファイルにでてくる「他者」とか「他者性」と言う言葉はどうとらえればいいのでしょうか。わかりやすくいうとどういうことなんでしょう。教えてください。
(ファイル 略)
02A−110
差出人:杉原 和男
送信日:03年1月19日
件 名:内骨格と外骨格
sugiharaです。
内骨格と外骨格の論議は,生命の歴史へと発展し,とても興味深いものです。ホー!よくそこまで考えが発展するなあ‥と驚かされます。
私は,数年前に開催した「貝の特別展」の責任者で,さまざまな貝とお付き合いをしました。その中で,真珠層が出た美しい巻貝のお土産品を知りました。外側を,機械的に削ってあります。真珠層は内側だけと思っていましたので,助言者のH先生に聞きました。この先生,先日,「世界海産貝類コレクション大図鑑」(久美株式会社:28000円)という世界最大級の図鑑を出されました。
きれいな真珠層が発達している貝の代表はミミガイ科やリュウテンサザエ科などで,内側だけがきれいということではないのです。削れば外側にも真珠層が現れます。そこで,ミミガイ科のアワビとリュウテンサザエ科のヤコウガイ(螺鈿細工用)とサザエの,いずれも特大品を手に入れ,希塩酸で外側から溶かしました。
希塩酸を用いたのは,内骨格と外骨格の違いを学習する時,希塩酸で溶かした経験があるからです。貝殻は,すごい勢いで気泡を出して溶けますが,魚の骨は少ししか気泡を出しません。この違いを見せるだけでも,かなりおもしろい教材になります。
大きな貝のクリーニングは大変です。殻が太いだけでなく,食い込んださまざまな付着物があり,かなり溶かさないときれいになりません。内側を溶かさないように,外側だけを希塩酸に浸けるのです。ところが,しばらくすると気泡が減ってきます。触れると表面がぬるぬるしています。石灰質は溶けても,コラーゲンが残るためです。どうやら,石灰質とのラミネート構造(または網目状構造)になっているようです。そこで,希塩酸を筆にしみ込ませ,コラーゲンを削り取りながら塗っていくという面倒なことになりました。結局,1個あたり1週間ほどかかりました。
このような経験で,内骨格の柔軟性とともに,堅いだけだと思っていた貝殻の複雑な構造に気付きました。内骨格と外骨格,それぞれ機能は違っても,さまざまな工夫がありそうです。
なお,こういった塩酸処理は,かなり大きな貝殻でないと,よい結果がえられません。螺鈿細工に使うだけあって,ヤコウガイが特にきれいです。沖縄では,ヤコウガイの刺身が食べられ,とても美味しいそうです。
02A−111
差出人:大場 健彦
送信日:03年1月20日
件 名:RE:内骨格と外骨格
>内骨格と外骨格の論議は,生命の歴史へと発展し,とても興味深いものです。
■思い出しました。25年前,大学の研究室で筋肉の収縮のメカニズムを調べてました。
我が研究室は,ウサギグループとホタテグループの2つに別れて研究してました。(僕はウサギ班)
ウサギ筋の特徴は,Caイオンがミオシンにくっつくと収縮を始め,ホタテ筋では,アクチン側にCa受容体がある。ということでした。
ウサギの仲間(内骨格)は,ミオシンにCa受容体があり,ホタテの仲間(外骨格)は,アクチン側にCa受容体がある。
そういうことなんだろうな。今では,どこまで研究が進んでいるんかいな?
02A−112
差出人:林 正幸
送信日:03年1月25日
件 名:心況報告
おひさしぶりです、林です。
「メーリングリスト」の方は盛り上がっていますね。大分メールが貯まっていましたが、今日すべてホームページに掲載しました。
さて数日前に、授業プリントの最後に残った章、15章「芳香族化合物」の最終改訂を終え、それをホームページに更新して、そしてメッセージにもこれで完了(完成ではない!)と書きました。とうとう終わったわけです。そして2,3日は何もせずに過ぎてしまいました。他方で公害・環境問題に関しては、すでに書いたように全国教研でもレポートして、今年度の、というより教師生活36年間の終止符を事実上打ったのです。授業の方も3年生はほぼ終了し、1,2年生のプリンはすべて印刷が終わり、急に余裕ができた心境です。生徒たちとも人間関係ができているので、これから苦労することも無いでしょう。
そんなわけで、こんなことは始めてなのですが、図書館で本を読んだりしています。というのも、私には少年期に読んだ、私のたましいをつくったと言える2冊の本があるのです。それは、ジョルジュ・サンドの「愛の妖精」と、島崎藤村の「破戒」です。それをもう一度読み返して、生徒にもうひとつのメッセージを書こうとしているからです。そして今日は日差しが暖かかったので久し振りに庭の手入れもしました。こんな気分になったのは何10年ぶりでしょうか。
しかし退職しても理科教育から離れることはないでしょう。非常勤講師などはやらないつもりですが、自由な時間を十分に活用して勉強をし直し、新しい展望を切り開きたいと考えています。新しい企てもして行きます。そのひとつが環境問題です。藤田さんが1月7日のメールで次のように書いています。
<引用>
さて、私たちが望む未来はこの絵本のように再び田舎に引っ越して静かな時を昔のように過ごすことなのでしょうか。この田舎はおそらく『大草原の小さな家』のようなイメージでしょう。私たちがソフトランディングしようとしている近未来のエネルギーは何でしょうか。太陽電池や燃料電池でしょうか、それとも風力や地熱、バ
イオマスなどの自然エネルギーでしょうか。それから近未来の食料はどのように生産・調達するのでしょうか。小規模自給自足型をめざすのでしょうか。私たちがどんな未来を具体的に描くのか、その近未来像によってめざす理科教育の中身も随分変わってくるようにも思います。
<以上>
私ももっと自然が豊かな環境で生活したいし、子どもたちがそのように生活できることを願っています。しかしそれは回顧趣味ではありません。地球の自然そのものが進化拡大してきています。そこには「昔は良かった」などというノスタルジアはありません。問題は拡大の中身です。それは循環系を維持しつつの拡大です。人間は
農業や鉱工業などの技術を獲得しました。そのこと自身は進歩です。大切なのは、それを循環型にすることであると思います。しかし同時に忘れていけない視点があります。それはひとつには地球は有限であり、際限なく物欲を満たしていくことは間違いです。もうひとつはグローバリゼーションがその典型ですが、「力」ある者が自
由にしてよいというのは間違いです。全類全体が共存できるかどうかという価値基準で、してよいことと悪いことを決めていくことです。こんな視点でより具体的に勉強していきたいと考えています。
ではまた。
02A−113
差出人:藤田 勲
送信日:03年1月25日
件 名:内骨格と外骨格 その後
藤田です。
杉原さん、コメントありがとうございます。関心や反響を聞けるというのは嬉しいものですね。
貝の表側の殻皮と稜柱層を削って裏側の真珠層を出現させるというアイデアは面白いですね。螺鈿細工に使うというのは納得です。内側の真珠層を塩酸に触れさせないで外側だけを溶かしだすには、よほど大きく厚みのある貝でないと難しそうですが、出来上がりはきれいなのでしょうね。
私はアワビの貝と市販の淡水真珠を使って、塩酸で溶かして炭酸塩であること、及びEBT液の呈色実験でカルシウムの検出、それからニンヒドリンでタンパク検出をします。骨でも塩酸で泡が少し出るのはアパタイトの一部の水酸化物イオンが炭酸イオンに置き換わっているからですね。それから、このタンパク質はアラニン、グリシンなどが構成アミノ酸で、絹に似た繊維状のβ構造のタンパク質でコンキオリンと呼ばれているものです。真珠を塩酸で溶かすとモヤモヤした白い皮状のものが残りますが、たぶんこれがコンキオリンでしょう。私は簡単にニンヒドリンで検出できると思っていたのですが、どうも塩酸で加熱するぐらいでは加水分解してくれないような感じで、うまく検出できないこともあります。ニンヒドリンは遊離したアミノ酸を検出する試薬ですから、多分繊維状のコンキオリンの結合力が強いのでしょう。アラゴナイト型の炭酸カルシウムの沈着はこのタンパクのβ構造の表面に、これを鋳型にして成長するようです。たんぱく質の一つおきの側鎖間の間隔と一つおきの高分子間の間隔がアラゴナイトのカルシウムイオンの配置に都合が良いようです。
淡水真珠を溶かすと、その内側に核として入れられていた真ん丸の物質が現れてきます。これも貝殻を丸く削り取ったものだそうですが、こっちはなかなか塩酸では溶けませんでした。ちなみに殻皮と稜柱層はカルサイトで真珠層はアラゴナイトの結晶で、真珠貝は結晶形を使い分けています。この結晶形の使い分けにも進化の名残があるのかもしれません。
ところで、大手手芸店のユザワヤではかなりいびつ(十字形のものもある)で、しかも着色した淡水真珠が格安で売られています。もともとデリケートな生体組織に異物を人工的に入れたことで、それからの生体防御のために貝は自らの身を削って真珠質を分泌して、異物排除のためにいわばコンクリートのように固めてしまうわけですから、真珠が真ん丸いほうが不自然なのですね。大きい異物を入れればなおさら生体には負担が大きく、その真珠質分泌の生理機能にも大きな負担がかかることは、我々が体の中に異物を入れられたらとても苦しいのと同じで、容易に想像できます。そう考えると、丸くてきれいな真珠ほど稀で奇形のような気がしてきます。
それから内骨格と外骨格の関係ですが、生物の硬組織は私は軟体動物は全て炭酸カルシウムと思っていたのですが、どうも種類によってはリン酸カルシウムを使うものもあるらしく、単純にいかないようです。また、地殻変動とからんで生物の硬組織もこの他にシュウ酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩も試されたのでしょう。さらに、私は外骨格は防御用の鎧・兜、内骨格は捕食用のセンサーを備えた運動器官と言いましたが、初期の硬組織はタンパクや多糖類で覆われた表皮に海水中のイオンが無機的に付着して結晶化したのかもしれません。何しろ海はイオンの溜まり場で、これらの高分子はイオン捕獲・吸着が得意ですから。これでコンクリートのように固められて息絶える生物もいたかもしれません。初めは鉱物化は生物にとっては邪魔者・異物だったのでしょう。しかし、この中でこの鉱物化を積極的に利用、つまりシェルターとして使ったり、必要なイオン貯蔵庫として使ったり、他の海水中のイオンが入り込むのを防ぐのに使ったりする生物が現れたのでしょう。こうして、次第に生物と鉱物の共存、すなわちバイオミネラルが出来上がったのかもしれません。
以上の話は、『無機化学 その現代的アプローチ』(平尾一之ほか、東京化学同人、2002)、『真珠の神秘』(三輪邦彦、日本真珠振興会、1989)、『鉱物の科学』(地団研『新版地学教育講座』編集委員会、1995)、『宝石のはなし』(白水晴雄ほか、技報堂出版、1989)、『講座進化B古生物学からみた進化』(柴谷篤弘ほか、東大出版、1991)を参考にしました。最近、バイオミネラリゼーションに関する話題が色々な単行本や雑誌に登場するようになりました。結晶成長の最新のもの(『溶液からの結晶成長』、佐藤清隆、共立出版、2002)にもこの分野の紹介が載っています。応用分野にも期待されているのです。たぶんここ4〜5年のうちにバイオミネラリゼーション全般を紹介した単行本も出てくることと思われます。
02A−114
差出人:風間 清光
送信日:03年1月31日
件 名:緑のレーザー
アルケのみなさん、いつもお世話になります。奈良の風間清光です。
緑色の532nm レーザーポインターについて
赤レーザーポインターはかなり普及しています。しかし、2001年1月31日、レーザーポインターは「消費生活用製品安全法」の「特別特定製品」に指定され、販売禁止になった経緯があります。
授業中に、このことを話ししました。ある女子生徒の保護者の方が、レーザーの関係の仕事をされていて、昨日、保護者の方から、教育に使っていただけるならということで、緑のレーザーポインターをプレゼントしていただきました。
人間の目は、緑を敏感に感じるのでしょうか。出力もほどほどだと思いますが、鮮やかすぎるぐらいです。昨夜、夜空に向けて指し示しましたが、鮮やかにレーザー光が見え、夜空に吸い込まれていきました。星座観察のポインターに使えますね。
いただいたのは、INFINITER社の緑レーザーポインターです。その後、国内でも販売しているかなと思い、検索しましたら2社ほどありました。
http://www.kyorin-u.ac.jp/station/ARCHIVES/green_laser/g_laser.html
http://teleradiology.jp/MRI/index.html#Anchor-33486
http://www1.odn.ne.jp/ktg/GL_Pointer/pointer.htm
http://store.yahoo.com/deharpport/greenlaspoin.html
http://store.yahoo.com/thelaserguy/er17.html
http://www.quarton.com/qcommerce/greenbeam%202000.asp
02A−115
差出人:小林 敏夫
送信日:03年1月31日
件 名:オゾンの発生
こんばんわ。熊本の小林です。
誘導コイルを物理から借りるのが面倒でオゾンの発生は、装置を見せるだけにしていましたが。昭和34年購入のオゾン発生装置を使ってみました。本校の誘導コイルは新しく使い勝手もよく、オゾンでヨウ化カリウムデンプン液を青くすることができました。
ところで、鞴(ふいご)も2連球もなく、装置に空気をどう送ろうかと考えました。盛口先生は口でくわえて吹かれるようですが、私はそれはできません。そこでペットボトル(大)の口にゴム栓にガラス管をつけ、押さえて空気を送ることにしました。逆流防止にペットボルの適当なところに(つかんだ時の親指の位置)直径1cm程度の穴を開けました。そこの親指を当て押さえる。すると空気が送れる。親指を離し空気をいれペットボトルを元の形にする。大成功です。ちょっとした「シンプルテクニック」と思いません?「小林式簡易送風装置」と名づけようと思っています。
02A−116
差出人:風間 清光
送信日:03年2月5日
件 名:緑レーザーポインター
アルケのみなさん、いつもお世話になります。奈良の風間 清光です。
緑のレーザーポインター(¥28000円)を、もう1本入手することになりました。輸入代行していただくことになりますから、やや高くなりますが、外国へクレジットカードを使うことを考えますと安全です。興味がありましたら、下記のところへ問い合わせてください。
物理分野で、赤と緑の波長を測定しますと、比較できて理解が深まると思います。緑の出力が大きいので、赤に比べて、鮮やかな斑点が多数観察することができます。尚、ブロードバンドにお願いしましたら、詳しい資料をメールで送っていただきます。
>出力はポインター(¥28,000)が2-5mWでそれよりも出力がご必要でしたらモジュー
>ルが宜しいかと思います。モジュールの型番でMH-5(出力:5mW−8mW)は¥61600、
>MH-10(出力:10mW−15mW)は¥74,000です。
>ご注文に際しましては弊社下記住所まで現金書留にて送金戴きまして確認取れ次第、
>商品をご指定の住所までお送りさせて戴いております。
>代金は税抜き本体価格+送料¥700+消費税
>となっております。ご注文の前には再度納期のご確認をお願いいたします。
><現金書留送付先>
>有限会社ブロードバンド
>〒121-0832
>東京都足立区古千谷本町4‐7‐9
>TEL:03-5838-0082
>以上よろしく御検討の程お願い申し上げます。
>[][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][]
>有限会社ブロードバンド 櫻井 興
>〒121-0832
>東京都足立区古千谷本町4‐7‐9
>TEL:03-5838-0082
>FAX:03-5838-0083
>E-mail: ask@bblaser.com
>http://www.bblaser.com
02A−117
差出人:風間 清光
送信日:03年2月5日
件 名:冷温庫の件
アルケのみなさん、いつもお世話になります。奈良の風間 清光です。
冷温庫の件で、もう1個欲しいということで、小島さんに連絡しましたところ、在庫が無くなっていました。無理を言って製造元に問い合わせていただきました。2個取り寄せていただき、1個は注文しました。ですから、残りは1個になります。
10000円(本体)+800円(送料)では、今後、入手困難だと思います。
小島 聡之 toshiyuki-k0113@k9.dion.ne.jp
02A−118
差出人:林 正幸
送信日:03年2月8日
件 名:化学反応はエネルギー的に安定になるように進む?
おはよう、林です。
最近大学生からメールで次の質問があり、以下のように返事を書きました。これはかなり重要な問題を含んでいると考え、ホームページを転載する形で紹介してみます。これをめぐって、意見交換ができないでしょうか。
ではまた。
<引用>
化学反応はエネルギー的に安定になるように進む?
質 問
ホームページ大変興味深く読ませていただいています。今回はじめてメールさせていただきます。大学生(20)です。
現在私は高校生に家庭教師で化学を教えているのですが、「水素と酸素に火をつけて水ができるのに、水に火をつけても水素と酸素にならないのは何故か」という質問をされ、エネルギー的に安定になるように化学反応が進んでいくからという説明を、エネルギー変化グラフと活性化エネルギーをつかって説明したのですが解っても
らえないのです。
どうやらエネルギーのことがうまくイメージできないようなのです。「エネルギーとはなんだ?」と聞かれ、高校生にどこまで説明していいものか、また自分も漠然と理解しているつもりでいたのですがうまく言葉にすることができなくて困っています。
なにかいい説明、またはそのことが理解しやすく載っている文献などを教えていただけないでしょうか?
説 明
「自然はエネルギーが低い方へ変化する、あるいはエネルギー的に安定になる。」といった説明が当たり前のようになされます。しかしこれは実に曖昧な表現で、誤解を生んでいると思います。考えてみてください。やかんに水を入れてガスレンジで加熱する。いったい水はエネルギーが低い方へ変化するのでしょうか。
この種の問題を考える基礎は、対象を系と環境に整理することです。やかんの中の水のように注目する部分を系と呼び、火がついたガスレンジのようにその周囲の部分を環境(こちらは別の表現も使われます)と呼びます。そして系が環境によってどのように変化するかを考えるのです。
環境が系からエネルギーを奪うときには、系はエネルギーが低い方へ変化します。ガスレンジの火を消すと、やかんの中の水はエネルギーが低い方に変化します、つまり温度が常温まで下がります。逆に環境が系にエネルギーを与えるときには、上の湯を沸かす例になります。また環境が常温であっても、冷凍庫から氷を取り出して
コップに入れれば、環境はエネルギーを与え、系はそれを得るわけです。エネルギー保存の法則が成立するので、わけもなく自然がエネルギーが低い方に変化するなどというのはもともと変な説明です。
化学平衡の世界ではルシャトリエの原理は、たとえば「温度を高くすると平衡はその影響を和らげるように移動する」と言います。これは温度を高くすると、平衡は吸熱反応の向きに移動することです。そして考えてみると、温度を高くすることは系に熱エネルギーを与えるわけですから、より内部エネルギーが大きい物質が増加す
る向きに変化するのは当然のことです。
物理ではよくボールが谷底に転がり落ちて安定化する例が出てきます。それは摩擦がありそれによって環境である斜面がエネルギーを奪うからこそ、系であるボールの位置エネルギーは小さくなるわけです。それが摩擦がない斜面であったら(厳密には空気の抵抗も無かったら)どうでしょう。ボールは振動し、エネルギーが低い方
へ変化するとは言えません。
また化学では原子核のまわりの電子はエネルギーが一番低い基底状態にあると言います。それは通常の環境では励起された電子は光を放ってエネルギーを環境に与えるからそうなるのです。しかしたとえばナトリウムランプのように、環境が電気エネルギーを系であるナトリウム原子に与え続けるなら、一定の濃度まで電子は励起状
態にあるようになります。もちろん他方で励起された電子がオレンジ色の光を放って基底状態にもどることも起きるので、励起された電子ばかりになることはありません。
ところで自然の変化はエネルギーだけに規定されているのではありません。しきりのある容器に水素と酸素を詰めてしきりを取り除きます。両方の気体は混合していきます。これは水素のモル濃度も酸素のモル濃度も低くなる変化です。この変化では系と環境の間にエネルギーのやり取りはありません。しかも混合気体の方はいくら
待っても、たとえば左側が水素のみ右側が酸素のみにはなりません。モル濃度が低くなるのはエントロピーが増加する変化です。自然の変化はエントロピーにも規定され、このように方向性もあるのです。ただしこれはほんの一例であり、エントロピーについて早飲み込みは危険です。
私たちの通常の環境は、系を定温定圧に保つ傾向があります。物質を容器に閉じこめない限り、その圧力はほぼ1atmに保たれます。また物質が発熱反応をしても吸熱反応をしても、系と環境の間で熱エネルギーをやり取りして温度はほぼ一定に保たれます。このような環境下では、物質は自由エネルギーが減少する向きに変化す
ることが分かっています。自由エネルギーとは次のような量です。
自由エネルギー = エネルギー −(エントロピー×絶対温度)
G= E − ST
ただしより正確にはエネルギーはエンタルピーという次の量に置き換えるべきです。
エンタルピー = 内部エネルギー +(圧力×体積)
H = E +PV
あなたが問題にしている水の生成と分解についてです。水素と酸素を混合して点火するときの環境は定温定圧です。圧力は1atm、温度は25℃=298Kとします。化学便覧によると、水素と酸素から1molの液体の水が生成するとき
H2 + (1/2)O2 ―→ H2O
エンタルピー変化 ΔH=−286kJ
(エントロピー×絶対温度)の変化 TΔS=−49kJ
です。したがって
自由エネルギーの変化 ΔG=−237kJ
であり、水が生成するのが自然の変化の向きとなり、その逆ではありません。高校生に教えるなら、見ての通りこの場合はエントロピーに係わる項は小さいのでそれを無視して、環境は熱エネルギーを奪うので、発熱反応の向きにつまり水が生成する向きに反応すると説明してもよいと思います。補足するなら、私たちの通常の環境は
温度が比較的低いので、エントロピーに係わる項が利いてくることが少なく、発熱反応が起こりやすい、つまり「エネルギーが低い方へ変化しやすい」のです。これに対して水の電気分解では、環境が電気エネルギーを与えるのですから、当然よりエネルギーが大きい水素と酸素に分解するわけです。
<以上>
02A−119
差出人:山本 喜一
送信日:03年2月11日
件 名:物質の変化の方向
こんにちは、山本です。
物質は自由エネルギーが減少する方向に変化します。これはよいと思います。そして、自由エネルギー変化は
ΔG= ΔH − TΔS
です。ここで、低温の場合と、高温の場合に分けて考える必要がありますね。
(1)低温の場合。TΔS(エントロピー項)が無視できるので
ΔG= ΔH
となりますから、「物質はエネルギーが低い方へ変化する」となります。
(2)高温の場合。TΔSが無視できなくなり、物質はエネルギーの低い方よりも、「エントロピーの大きい方を選ぶようになる」というべきでしょう。
そしてもうひとつ、ΔGの増減を考えるときには、反応前後で温度も圧力も一定であるという条件を忘れるわけには行きません。
以上のことから、水素と酸素の反応を考えてみます。
常温での反応。低温ですから(1)の条件に当てはまり、「エネルギーが低い方へ変化する」という言い方が当てはまります。なお、「温度・圧力が一定」という条件から、反応前の水素・酸素と反応後の水の温度・圧力は同じものとして考えています。つまり、林さんの言うように、この反応で生成される熱は系の外へ逃げていくという条件で考えるわけです。
高温での反応。高温では、(2)のようにエントロピーが優先されますから、水素・酸素に分離する反応が起こるでしょう。もっと温度を高くすれば、プラズマ状態にまでなるはずです。この場合も、温度が(圧力も)常に一定であることが条件ですから、系にエネルギーを与え続けて高い温度を保った場合の話です。
三態変化の場合も、これと同じように考えればよいのではないでしょうか。ただ、冷蔵庫から氷を取り出した場合、まわりから氷に熱が伝わることについて、林さんはエネルギー保存則から説明していますが、私はエントロピーで説明すべきではないかと思います。エネルギー保存則は全体のエネルギーが一定であるといっているだけです。ですから、高温の物質と低温の物質が接している場合、高温の物質の温度がもっと高くなり、その分、低温の物質の温度が低くなっても、合計のエネルギーが一定であれば、法則と矛盾しません。温度の違う物質が接しているとき、温度が高い方から低い方へ熱が流れるというのは、エントロピーが増える方向だからという説明になると思います。
02A−120
差出人:藤田 勲
送信日:03年2月11日
件 名:牛乳のこと
コロイドのところの授業をやっています。雪印の事件以来、牛乳への風当たりが強まってその表示方法も随分と厳しくなりましたね。これは言い換えれば、消費者にとってはわかりやすく、商品選択がしやすくなったとも言えますね。
加工乳というかつての表示は、たしか生乳を使っていなくてもOKだった牛乳と記憶していました。そこで、脱脂粉乳とクリープを混合したものをお湯で溶いてバターを少量加えて加工乳もどきを作ってみました。クリープは乳脂肪を若干含んでいるようですから味がよくなるのではないかと思って加えたものです。バターを加える前の粉っぽい味がバター添加でコクが出たように感じました。濃厚牛乳風味ですね。低脂肪牛乳もたぶんこんな風にして脱脂粉乳をお湯で溶いて作っていたのでしょうか。粉っぽければ少し生乳を足せばよいでしょう。原価を安く抑えることができる牛乳ですよね。
もちろん市販品に生乳がまったく含まれていないものがあったかどうかは分かりませんが、このような製品にまで牛乳という名前をつけていた業界やそれを認可してきた政治のあり方がおかしかったのですね。背景には冬場のあまった生乳の乾燥保存と需要期の夏場の生乳を補うためという大義名分はあるでしょう。でも、そのことと名前の付け方とは別問題ですよね。
乾燥原料を使った「牛乳」にたとえ乳タンパクが多かったり、カルシウムが多かったりしても、その吸収の度合いや生体内での働きが生乳の場合と全く同じかは疑問ですね。低温殺菌と高温殺菌では明らかにホエータンパクと遊離カルシウム量に違いがありますから、乾燥原料ではなおさら差があるでしょう。
ただ私が疑問に思うのは、ホエータンパクと遊離カルシウム量が多い低温殺菌牛乳の方がカルシウムの吸収が本当によいと言えるのかどうかという点です。吸収や栄養面で差が本当にあるのでしょうか。最近、この低温殺菌も多く見かけるようになりましたね。イギリスでは牛乳と名がつくものはすべてこのタイプだそうですね。原乳の質の差が殺菌方法に反映されるということは理解できるし、味にも差がつくということは分かるのです。
みなさんはこの点(吸収や栄養面で差)についてどう思いますか。情報をお持ちの方はお知らせください。
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