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01A−074
差出人:藤田 勲
送信日:01年10月7日
件 名:RE:塩化物イオン(その3)
こんばんは、藤田です。無機化学分野におけるハロゲン陽イオンのことを書いてみます。興味のある方は付き合ってください。
(1)ポリハロゲン陽イオンについて
ハロゲン陽イオン(X+)を作ろうとするなら、その単体のハロゲン(X2)を酸化すれば良さそうです。ハロゲン自体が強い酸化剤ですから、それを酸化することは容易ではなさそうですが、フルオロ硫酸(HSO3F)下で二フッ化過硫酸(S2O6F2)のような酸化剤を使ってヨウ素や臭素を酸化することができます。ただし、この時にできるイオンは残念ながらハロゲン陽イオン(X+)ではなく、X2+とX3+などのポリハロゲン陽イオンです。このことを順を追って説明したいと思います。
(1)−1 酸化剤の二フッ化過硫酸(S2O6F2)について
二フッ化過硫酸(S2O6F2)は聞き慣れない酸化剤ですが、まずこの説明をしておきます。二フッ化過硫酸(S2O6F2)は過硫酸(ペルオキソ二硫酸)H2S2O8のフッ化物で、過硫酸は硫酸の過酸化物(過酸化水素の硫酸誘導体)です。過硫酸の酸化力は過酸化水素より強く、オゾンなみです。そのカリウム塩は確かアニリンから緑色の伝導性ポリアニリンを作るときに使ったと思います。また、このようなオキソ酸の過酸化物、すなわちペルオキソ酸では酸素系漂白剤に使われる過炭酸ナトリウムが身近ですね。
以下に、過硫酸イオンの酸化還元電位とその構造式を記しておきます。
H2O2 + 2H+ + 2e- → 2H2O E=1.77V
S2O8~2- + 2e- → 2SO4~2- E=2.01V
O3 + 2H+ + 2e- → O2 + 2H2O E=2.07V
OH OH OH
| | |
O=S−O−O−S=O O=S−O−O−H
|| || ||
O 0 O
過硫酸(H2S2O8) カロ酸(ペルオキソ一硫酸H2SO6)
F F OH OH
| | | |
O=S−O−O−S=O C−O−O−C
|| || || ||
O 0 O O
二フッ化過硫酸(S2O6F2) 過炭酸(H2C2O6)
なお、過炭酸ナトリウムが水中で炭酸塩と二酸化炭素と過酸化水素(アルカリ性なのでさらに酸素と水に)分解するように、過硫酸ナトリウムも水中では過酸化水素を出して分解します。過炭酸ナトリウムの漂白力は水中で発生する過酸化水素が担っているのでしょう。
Na2C2O6 + H2O → Na2CO3 + CO2 + H2O2
(2Na2C2O6 → 2Na2CO3 + 2CO2 + O2 )
Na2S2O8 + 2H2O → 2NaHSO4 + H2O2
過硫酸自身も水中ではカロ酸と過酸化水素に加水分解し、カロ酸はさらに硫酸と過酸化水素に分解します。したがって、二フッ化過硫酸は水中では硫酸とフッ化水素と過酸化水素に分解するものと思われますので、ハロゲンの酸化には水を溶媒に使わないのでしょう。二フッ化過硫酸の酸化還元電位は不明ですが(水中は不安定なので測定されていないのかもしれません)、過硫酸なみか、それ以上であろうと思われます。
H2S2O8 + 2H2O → 2H2SO4 + H2O2
S2O6F2 + 4H2O → 2H2SO4 + 2HF + H2O2
(1)-2 溶媒のフルオロ硫酸(HSO3F)について−超強酸のこと
では、ハロゲンの酸化に使う二フッ化過硫酸を溶かすための溶媒、フルオロ硫酸(HSO3F)とはどんなものでしょうか。 フルオロ硫酸(HSO3F)はクロロ硫酸(HSO3Cl)やトリフルオロメタンスルホン酸(HSO3CF3)などと共に超強酸(超酸)と呼ばれているものです。硫酸のS原子にO原子より電気陰性度の大きいF原子やCl原子をくっつけていますので、100%硫酸より強い酸性を示す溶媒になります。以下に、その構造式を示しておきます。
HO OH HO F HO Cl HO CF3
\ / \ / \ / \ /
S S S S
//\\ //\\ //\\ //\\
O 0 O O O O O O
硫酸 フルオロ硫酸 クロロ硫酸 トリフルオロメタンスルホン酸
酸性度の測定は普通pHを用いますが、pHは希薄な溶液には適用できるものの、イオン強度が大きく濃厚な水溶液、例えば50%硫酸などでは誘電率などが希薄溶液と異なってくるために誤差が大きくなり、pHを測定することは意味を持ち得ません。そこで、酸性度を濃厚な酸溶液や水以外の溶媒中にも適応できるようにした尺度が考えられています。これは塩基性の指示薬の挙動で定義するもので、指示薬(ブレンステッドの塩基)Bをその共役酸のBH+に変換する能力として、その物質から塩基BにH+が移動するならば、その物質の酸性度は次のように定義します。このHをハメットの酸度関数と呼んでいます。
B + H+ = BH+
H = pK + log[B]/[BH+]
ただし、pKは共役酸BH+の解離定数K=[B][H+]/[BH+]の逆数の対数ですから、希薄水溶液ではHはpHと同じ意味になります。
pK = -log[B][H+]/[BH+]
H = -log[B][H+]/[BH+] + log[B]/[BH+]
=-log[H+]
= pH
ニトロアニリンのような塩基性の指示薬B(ブレンステッドの塩基)を目的とする超酸と反応させて、その指示薬の色がその共役酸の色に変わるなら、その酸の酸度関数Hが指示薬の共役酸のpKより小さいと考えられます。したがって、Hの値が小さいほど酸性度は強く、小さいpKを持つ指示薬を変色させる酸ほど、その酸性度は強くなります。実際には、広い範囲の濃度及び酸性度にわたって適当な指示薬を選ぶことによって、[B]/[BH+]を吸光度測定により決定して酸度関数Hを求めます。
以下に、酸度関数Hの決定に用いられる幾つかの指示薬のpKと超強酸を含めた酸のHを示しておきます。
o-ニトロアニリン -0.29
2-クロロ-4-ニトロアニリン -2.43
2,4,6-トリニトロアニリン -10.10
2,4-ジニトロトルエン -13.75
2,4-ジニトロフルオロベンゼン -14.52
100%ギ酸 -2.22
50%硫酸 -3.41
100%硝酸 -6.3
100%フッ化水素 -10.2
100%硫酸 -11.94
クロロ硫酸(HSO3Cl) -13.80
フルオロ硫酸(HSO3F) -15.07
この表から、クロロ硫酸は2,4-ジニトロトルエン(塩基性色は無色、酸性色は黄色)を黄色に着色させ、フルオロ硫酸は2,4-ジニトロフルオロベンゼン(塩基性色は無色、酸性色は黄色)をはじめとする全ての指示薬を変色させることが分かります。
(1)-3 溶媒のフルオロ硫酸(HSO3F)について−超強酸の性質
フルオロ硫酸(HSO3F)は硫酸よりかなり融点(前者は163度、後者は300度)が低く、沸点(前者は−89度、後者は10度)も低く、硫酸に較べて粘度が低いという特徴を持ちます。これはフルオロ硫酸は水酸基を一つしか持たないために水素結合で二量化するだけなのに対して、硫酸では水酸基を2つ持つために鎖状に水素結合できるためです。また、比誘電率(前者は150、後者は100)も大きいため、溶媒としてのフルオロ硫酸は自己プロトリス(ブレンステッドの酸・塩基としてのプロトンの移動)もしやすくなります。したがって、フルオロ硫酸は硫酸よりも強い酸性溶媒でありながら、扱いやすいと言えます。フルオロ硫酸を溶媒にした場合には、ブレンステッドの酸HAを加えた時に溶媒のフルオロ硫酸にプロトンを与えてH2SO3F+を生じるものが酸と考えることができます。以下に反応式を記しておきます。なお、括弧内には比較のために水が溶媒の場合も記しておきます。
HSO3F + HSO3F = H2SO3F+ + SO3F-
(H2O = H3O+ + OH-)
HA + HSO3F = H2SO3F+ + A-
(HA + H2O = H3O+ + A-)
この溶媒に五フッ化アンチモン(SbF5)のようなルイス酸を加えた場合には、このルイス酸もH2SO3F+を生じます。これは五フッ化アンチモンがルイス酸としてフルオロ硫酸中のO原子上の非共有電子対を受け取って6配位の錯体SbF5SO3FHを生じ、この錯体からプロトンがフルオロ硫酸に移動したためと考えることができます。
SbF5 + 2HSO3F = HSO3F + SbF5SO3FH
= H2SO3F+ + SbF5SO3F-
(SbF5 + 2H2O = H2O + SbF5OH2
= H3O+ + SbF5OH-)
フルオロ硫酸自身が強いブレンステッドの酸でしたが、五フッ化アンチモンを加えて生じたプロトン化したフルオロ硫酸は初めのフルオロ硫酸よりももっと強力なブレンステッドの酸と考えることができます。この混合物、つまりブレンステッドの酸にルイス酸を加えたものからは、このブレンステッド酸から生じた共役塩基を新たなルイス酸として、加えたルイス酸が受容できるので、結果としてプロトン化したブレンステッドの酸(最強の超強酸)になると言えます。以下に、この混合酸のハメットの酸度関数Hを記しておきます。
超強酸 酸度関数
H2O+BF3(1:1) -11.4
H2SO4+SO3(1:0.2) -13.4
HF+SbF5(1:0.001) -14,.3
HSO3F+SO3(1:1) -15.5
HSO3F+SbF5(1:0.05) -18.2
HF+SbF5(1:0.03) -20.3
ここで注目したいのは、超強酸のブレンステッド酸としての強さ、すなわちプロトン付加能力の強さです。例えば、メタンなどの脂肪族炭化水素は反応性に乏しく不活性で、酸性も塩基性も示さないとされますが、超強酸(HSO3F+SbF5)を溶媒にするとメタンはブレンステッドの塩基として働いてプロトン化され、最終的にはカルベニウムイオン(最も安定な3級カルボカチオンのt-ブチルカチオン)を生じま
す。
CH4 + H+ = [CH5+] (5配位カルボニウムイオン)
(H2SO3F+) = CH3+ + H2
(カルベニウムイオン、メチルカチオン生成)
CH3+ + CH4 = C2H7+ (5配位カルボニウムイオン)
= C2H5+ + H2
(カルベニウムイオン、エチルカチオン生成)
C2H5+ + CH4 = C3H9+ (5配位カルボニウムイオン)
= C3H7+ + H2
(カルベニウムイオン、プロピルカチオン生成)
C3H7+ + CH4 = C4H11+ (5配位カルボニウムイオン)
= (CH3)3C+ + H2
(カルベニウムイオン、t-ブチルカチオン生成)
要するに、超強酸(HSO3F+SbF5)は炭素陽イオンより強いルイス酸なのであり、上記の炭化水素との反応を酸・塩基反応と考え、強酸の超強酸から弱酸の炭素陽イオンを生じたとれば見ればいいわけです。炭素陽イオンと言うのは不安定なイメージがありますが、超強酸を溶媒に使うことで安定に存在させることに成功している(対イオンはSbF5SO3F-)ことが分かりますね。ローソクもこの中では溶けてt-ブチルカチオンを生成するそうです。なお、このような超強酸を駆使して炭素陽イオンの存在を実証したオラーは1994年にノーベル賞を受賞しています。
実は、前々回にエチレンへの臭素付加の時に登場した環状の臭素陽イオン、すなわちブロモニウムイオンは、初めは便宜的に仮定された中間体だったのですが、その後にオラー(1967年)によって実際に安定的にその存在が確認されました。その時の証明に使われた溶媒が超強酸(HSO3F+SbF5+3SO3)だったのです。その反応を下に記しておきます。
+
(CH3)2C−CHCH3 +SbF5 =(CH3)2C−CHCH3 + SbF6-
| | |
F Br Br
=(CH3)2C−CHCH3 +SbF6-
\ /
Br+
超強酸は強いルイス酸ですから、ハロゲン化アルキルをルイス塩基として攻撃します。非共有電子対をもつフッ素原子をフッ化物イオンとしてハロゲン化アルキルから引き抜き、不安定な炭素陽イオンを生じる替わりに、より安定なブロモニウムイオンをルイス酸として生じていると考えることができると思います。
(2)ハロゲンと二フッ化過硫酸(S2O6F2)の反応について
よく知られているのはフルオロ硫酸(HSO3F)下でのヨウ素及び臭素と二フッ化過硫酸(S2O6F2)との反応です。フルオロ硫酸(HSO3F)は濃硫酸より強い酸性の溶媒で、二フッ化過硫酸(S2O6F2)はオゾンなみの強い酸化剤でしたね。この反応は次のようになり、残念ながらハロゲン陽イオン(X+)の単塩はできずに、二ハロゲン陽イオンX2~+や三ハロゲン陽イオンX3~+のポリハロゲン塩ができることが分かっています。
2I2 + S2O6F2 =2(I2~+・SO3F-)
3I2 + S2O6F2 =2(I3~+・SO3F-) 2Br2 + S2O6F2 = 2(Br2~+・SO3F-)
3Br2 + S2O6F2 = 2(Br3~+・SO3F-)
半反応式で書くと次のようになり、ポリハロゲン陽イオンができています。
S2O6F2 + 2e- → 2SO3F-
X2 → X2~+ + e-
(3X2 → 2X3~+ + 2e-)
では、どうしてハロゲン陽イオン(X+)ができずに、二ハロゲン陽イオンX2~+や三ハロゲン陽イオンX3~+のようなポリハロゲン陽イオンができるのでしょうか。ここには3中心2電子結合が関係しているようです。次回はこの点を調べてみたいと思います。
ここまでは主にシュライバー『無機化学(下)』(東京化学同人、1996年)とコットン・ウィルキンソン『無機化学(原書第4版)上』(培風館、1987年)及び田中元治『酸と塩基』(裳華房、1981年)を参考にしました。無機各論はコットン・ウィルキンソンが、理論ではヒューイ『無機化学』(東京化学同人、1985年)が優れていると思います。シュライバーは最近出た本ですが、理論と各論のバランスが良く、しかもわかりやすく書かれていてお薦めです。共著者の一人が教科書書きの名手と言われるアトキンスです。現在すでに改訂版が出ています。私は学生の頃はヘスロップ・ロビンソンでしたが、教員になってからヒューイで勉強しました。その頃は無機理論に憧れていましたから、その理論構築に感動したことを覚えています。余計なことを書いてしまったかもしれません。
では、また。
01A−075
差出人:野中 直彦
送信日:01年10月8日
件 名:へちま水
ヘチマ水の化粧水のマニュアルがありました。これで、化粧水になるんですね? ヘチマ水には何が入っているんでしょうか? 家族(女性)はこれを使っています。
へちま化粧水の作り方 百科 ヘチマ・ヒョウタンより (要約)
へちま水は果実を取り終わった後に行う(果実が必要なければ8月下旬の果実の成長期)。根元から60〜80cmくらいのところを良く拭いてからカミソリなど鋭利なものでやや斜めに切る。これを大きいペットボトルに入れて口にゴミが入らないように脱脂綿などをつめ、その上を更にアルミホイルなどをかぶせて雨水の進入を防ぐ。朝方か夕方、雨上がりに切るとよく水がとれる。とったへちま水が傷まないうちに回収しする。蔓が元気な場合は、さらに、少し下を同じように切ると再度へちま水がとれる。採った水をコーヒー用などのフィルタでこしてから冷蔵庫で冷やして保存するだけでもよいが、このとき安息香酸をへちま水1リットルに対して2g程度いれると殺菌効果がある。
さらに、本格的なへちま水は次のようにする。へちま水2リットルに対して水溶性グリセリン100cc前後、ホウ酸50〜70g(少ないほうがよい)、アルコール150〜170ccを混合するのですが、最初にグリセリンにホウ酸を溶かし、完全にとけたらアルコールを入れてかき混ぜ、最後にへちま水を入れる。
01A−076
01A−077
差出人:竹野 徹美
送信日:01年10月9日
件 名:へちま水って、殺菌性がなきゃいけないんだろうか
野中さんのへちま水についてのmailを読んで思ったこと。
<引用>
採った水をコーヒー用などのフィルタでこしてから冷蔵庫で冷やして保存するだけ
でもよいが、このとき安息香酸をへちま水1リットルに対して2g程度いれると殺菌
効果がある。
さらに、本格的なへちま水は次のようにする。へちま水2リットルに対して水溶性
グリセリン100cc前後、ホウ酸50〜70g(少ないほうがよい)、アルコール150〜170cc
を混合するのですが、最初にグリセリンにホウ酸を溶かし、完全にとけたらアルコー
ルを入れてかき混ぜ、最後にへちま水を入れる。
<以上>
こうやってつくった化粧水は、もう無添加で安全…ではありませんよね。「本格的」なのに、ホウ酸がこんなに入っていたら、おっかなくて使えないと思うんですが。安息香酸も同様。
床下の防蟻処理。住まい手に危険のないやり方として、揮発性の高い農薬の代わりに、ホウ酸を使う施工が行われるようになっています。ゴキブリ団子はご存知の通り。糸瓜水に殺菌性なんて必要あるんでしょうか。防腐なら、冷凍しておけばいいようにも思うのですが。
01A−078
差出人:野中 直彦
送信日:01年10月9日
件 名:アルケ通信が届きました
澤田さん、ごくろうさまです。今日10月9日、アルケ通信が届きました。私は、まだ今年度の会費を納めていません。近い内に送ります。
(後略)
01A−079
差出人:鈴木 久
送信日:01年10月10日
件 名:【質問】点火の方法
アルケのみなさん こんにちは 鈴木 久です。
最近、帰りがけには疲れて予備実験がなかなかやれない状態が続いています。明日の1時間目には、約束していた水素と酸素の化合実験を行わなければならないのですが、直径2cmくらいと直径5cmくらいの塩ビのホースにゴム栓をしてH2とO2を入れて点火して行ってきました。
その時は、たしかゴム栓に小さめの釘を2本さし、スチールウールでつなげて電圧器でかけて点火したとき、電池を4本?直列させて点火したとき、などがあったように思います。ひょっとしてマグネシウムリボンでつないで同じように点火したときもありました。
しかし、今回スチールウールで行ったのにうまくいきませんでした。もう少し時間があったらと思いつつ帰宅しました。
みなさんは、どういう点火方法がお勧めですか?明日、少し早めに出勤して準備したいと思います。どなたかアドバイスをいただけませんか?ただし、圧電発火器はすぐには見つからないと思います。
01A−080
差出人:野中 直彦
送信日:01年10月10日
件 名:化粧水
竹野さん、意見をありがとうございます。ヘチマ水を薬局へもっていって処理をしてもらいなさいと助言をもらったのですが、自分では聞きにいっていません。そのままを信じることの怖さをかんじました。もう一度、調べてみたいと思います。
01A−081
差出人:野中 直彦
送信日:01年10月11日
件 名:野依さんのノーベル化学賞
サリドマイドについては、環境ホルモンとしてとらえ、その薬を飲むタイミングが問題で、子どもがお腹の中で、ちょうど手が足が分化していくときにサリドマイドが環境ホルモンとして働くために奇形児が生まれると認識していました。でもこれは、間違いで、光学異性体の片方はちゃんと薬として働くけど、片方は毒として働き奇形児を生み出してしまうのですね。また、メンソールも片方はメンソールの味がするだそうですね。これは、味の素と同じでしたが、きとんととらえていないことを今度のノーベル化学賞のことで知りました。恥ずかしい。
01A−082
差出人:山本 喜一
送信日:01年10月11日
件 名:塩化物イオン
こんにちは、山本です。
藤田さんは相変わらずよく勉強していますね。私の方は毎日、教材の準備に追われて、メールを書く元気さえなくなっています。たまたま、いま塩化物イオンについて生徒実験していますので、話題が出たついでに今日はがんばって書いてみます。また環境ネタです。
塩化物イオンが多い水は、汚れていると、一般的に言われています。海に近い河口の水は除外して、内陸の河川水や湖沼の水に塩化物イオンが多ければ、だいたいそこはCODも高いようです。つまり、家庭排水が流れ込んでいると言うことですね。人間1人はは1日約10gの食塩を排出するそうですから。
そこで、生徒実験では、手賀沼の水(日本一汚い沼の水)、利根川の水、江戸川の水(学校のすぐ近くを流れている)、神明堀の水(学校近くのドブ)、南アルプスのミネラル水(スーパーで売っているもの)を用意して、それぞれがどれくらいの硝酸銀水溶液と反応するのかを調べさせました。
本格的な定量実験にすると繁雑になりますから、次のようにしました。それぞれの水をメモり付き試験管で20mlはかりとり、コニカルビーカーに入れます。そこへ、5%クロム酸カリウムを1ml入れます。硝酸銀水溶液は0.002モル濃度を用いました。これを10ml用メスシリンダーに10ml入れ、そこから駒込ピペットでコニカルビーカーに少しずつ加えていきます。そして、クロム酸銀の茶褐色の沈殿が消えなくなったところを終点としました。結果としては、どの班も、ミネラル水が一番滴定値が小さく、次に利根川の水、そして手賀沼と神明堀がもっとも多い値になりました。
滴定値から塩化物イオン濃度を計算するのは無理ですが、汚れた水は食塩(塩化物イオン)が多いことは、実験結果で示せました。そして、なぜ汚れていると塩分が多いのかを考えさせ、次に、上流で排出された生活排水を含む水を下流では上水として取り込んで使っているという話をしました。
学校の近くを流れている神明堀が汚れたドブであることは生徒がみんな知っています。その水を使った実験には興味を持ったようです。そして、その堀の水が江戸川に流れ込み、その下流では東京都が上水として使っているという話は新鮮だったようです。何しろ、東京へ行けば彼らもその水を飲むわけですし、それを使った加工食品を食べているわけですから。
塩化物イオンに対するこのような取り上げ方はいかがでしょうか。自分たちの生活を化学の分野から眺めさせたい。政治や行政も化学の分野から考えさせたい。そういう思いが、ちょっとはにじみ出た授業になったのではないか思っています。
では、また。
01A−083
差出人:杉山 剛英
送信日:01年10月12日
件 名:土星食
杉山剛英です。
10月8日の土星食撮りました。ご覧下さい。
http://www4.justnet.ne.jp/~barkhorn
01A−084
差出人:林 正幸
送信日:01年10月14日
件 名:塩素陽イオンについて(その3)
こんばんは、林です。
α−フェニルエチルクロリドのフェノール・水混合溶媒中における加溶媒分解に関して、
「塩素原子とフェノールのπ−電子とのコンプレックスを想定しました」
と書いているのは藤田さんの疑問のとおり間違いで、
「炭素陽イオンとフェノールのπ−電子とのコンプレックスを想定しました」
と書くべきでした。
もうすこし説明したいと思います。α−フェニルエチルクロリドは炭素陽イオンが生成しやすい物質です。それはフェニル基が(共鳴によって)陽イオンを安定化するためです。つまり炭素陽イオンになるかどうか、あるいはSN1反応をするかどうかは、結合基の影響も大きいのです。そしてSN1反応を起こせば、藤田さんが書いているようにラセミ化つまり立体的構造が保持されるのと反転されるのが半々になるのが一般的です。しかしフェノール・水混合溶媒では、生成物質のα−フェニルエチルフェニルエーテルもα−フェニルエチルアルコールもその構造が保持されたわけです。
その説明として、上記の「π−電子とのコンプレックス」を想定したのです。つまり溶媒のフェノール分子が反応物質のα−炭素原子に反対側から接近して塩素原子を追い出し、生成する炭素陽イオンとπ−電子とのコンプレックスを形成する。もっと言えば、追い出しとコンプレックス形成は同時的に進行する。もちろん塩素原子はその前面から溶媒分子によって引き出される効果もあるでしょう。こうして炭素陽イオンが易々と形成され、しかも背後がシールディングされている。こうなると求核試薬が攻撃できるのは前面が主になり、立体的構造が保持されることになるわけです。なお実験結果は溶媒の水が多くなるとラセミ化に向かうことを示していました。最後にこれは炭素陽イオンの話ですね。
今日はEHCで方解石の結晶モデルを作りました。いまやEHCは電子工作に限らず、広くもの作りサークルになっています。次回は「しゃべるコップ」と「マックスウェルのこま」を作る予定です。これとは別に私は、画用紙で正四面体をたくさん作って鉱物モデルに取り組んでいます。生徒は可視化すると格段に分かりやすくなりますよね。
来週は生徒にプラスチックの燃焼テスト実験をさせるのですが、生成物質の毒性が気がかりです。各実験机にはその上にレンジフードがあると良いと思うのですが、皆さんはどう考えますか。
ではまた。
01A−085
差出人:鈴木 久
送信日:01年10月19日
件 名:アルケ資料送ります
アルケのみなさん こんにちは 鈴木 久です。
いよいよアルケ資料提出の期限ですね。きょう思い切って1学期の資料を打ち出してまとめてみました。久しぶりの、質問紙プリント3クラス分です。よければ、最近書かせた中3の土壌動物の3クラス分の感想文集です。
澤田さん、こういう場でどんどんみんなに訴えた方がいいですよ。何とか1回目の資料は送れそうです。なお、資料の番号が抜けているようですが、間違えれて打ったものでそのまま印刷しました。
01A−086
差出人:林 正幸
送信日:01年10月21日
件 名:アルケ資料、明日送ります
こんにちは、林です。
結構、忙しい日々が続いています。風邪が流行っていますが、皆さんいかがですか。すこし遅れますが、明日の午後に第1回アルケ通信の資料をおくります。澤田さん、よろしくお願いします。
前にも書いた電気泳動の実験ですが、昨日、水素イオンと水酸化物イオンの泳動をやってみました。硫酸ナトリウム水溶液にBTBを20%くらい加えてクロマト用ろ紙に染み込ませます。そして9V電池2つを直列に接続し、1cm角ほどに切ったろ紙に1mol/lの塩酸と水酸化ナトリウムを染み込ませて乗せると、見る見る塩酸では陰極に向けて黄色が、水酸化ナトリウムでは陽極に向けて青色が伸びて行きます。もちろんステンレス電極部分は、陽極が黄色の、陰極部分は青色になります。両イオンの易動度はけた違いに大きいことを示しています。これに対して対照サンプルにした過マンガン酸イオンの動きはゆっくりしています。ちなみにこの実験ではテトラアンミン銅イオンは使えません。鉄(V)イオンも黄色でBTBの黄色と区別がつきません。何かよい陽イオンはないかなあ・・・、コバルトイオンくらいかな。
そしてアミノ酸の等電点の実験もしたいと思ったのですが、ビウレット反応は酸性や塩基性では起こりません。しかもグリシンでは加熱しないと紫色になりません。発色させないとイオンの動きが見えません。やりたいのは、酸性では陰極に、塩基性では陽極に、そして中性では移動しないことです。なにかよいアイデアはないでしょうか。
いま鉱物モデルを作成しています。これについてはアルケ通信の方の書きます。ではまた。
01A−087
差出人:鈴木 久
送信日:01年10月21日
件 名:Re:アルケ資料、明日送ります
アルケのみなさんこんにちは 鈴木 久です。
昨日、郵便でアルケ資料を送付しました。ただし、今年の1学期分の質問紙プリントだけです。もし皆さんの資料が少ないようでしたら、追加で
土壌動物の観察感想文集3枚もお送りします・・・、ただし化学とは少しちがいますが。
01A−088
01A−089
01A−090
差出人:澤田 史郎
送信日:01年10月25日
件 名:アルケミスト通信について
こんばんは澤田です。
第1回の通信が届き始めています。林さんと盛口さんのが届きました。発行予定は刻々と近づいているのですがまだ手がつきそうもありません。みなさんも同じ状況ではないかと思っているのですが、とにかく11月半ばまでにはなんとかしたいと思っています。そんなわけで通信送付のほうよろしくお願いします。
発送先住所がわからないというのがいくつかありましたので再度書いておきます。
(後略)
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