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00A−241
差出人:野中 直彦
送信日:01年3月22日
件 名:RE:反原発は非国民?

 どこか?を感じます。前にレポートした地球村の高木さん、最近は環境問題に汚染された教師が小学生をあおる姿があると聞いています。明らかに、操作的なものではないかと思います。確かにプルサマール政策でしたか?頓挫してしまっていて、電力会社がなんとかしたがっているのでしょうが。
 よくわかりません。反原発は非国民は、反原発には電力を供給しないから、ローソクの生活をしなさいとやったことがあると聞きましたが、それを法律にするとは思えません。そこまで、私たちをバカにしているんでしょうか?


00A−242
差出人:鬼塚 公志
送信日:01年3月22日
件 名:転勤がきまりました

 こんにちは、鬼塚です。
 今度の異動で転勤が決まりました。
(中略)
 **高校は一応離島の進学校です。今まで進学とは一切関係ない学校だったし、夜の学校から昼間の学校に転勤になりましたので少し不安ですが、一所懸命頑張ってきます。
 今日は球技大会の審判、明日は2時間かけて長崎まで問題受領、離退任式。月曜日は後期試験、採点。火曜日は壱岐高校まで引き継ぎの手続き・・・・。と続き31日には引っ越しをしなくてはいけません。忙しい日々が続きます。
 住所は以下のようになります。
(中略)
 電話番号は4月になると思います。町井さん住所の変更は葉書で出した方がいいでしょうか。返事がないときには、葉書を出します。
 ではでは。


00A−243
差出人:山本 喜一
送信日:01年3月22日
件 名: 酸化還元反応とエネルギーの流れ(2)

こんにちは、山本です。
 林さん、コメントありがとうございます。実は、「高エネルギー物質」とか「低エネルギー物質」という言葉が教科書にはありませんので、前回送ったような授業内容で間違いがないのかどうか不安だったのです。私の理解をもう少し補足しますので、検討して下さい。
 まず、物質には比較的多くの化学エネルギーを持つものと、あまり持たないものがあるという考えは間違ってないと思うのですが、いかがでしょうか。きちんと言えば、高エネルギー物質とは生成熱の少ない物質、低エネルギー物質とはそれが多い物質だと理解しています。
 林さんは”石油も木星ではなんら高エネルギー物質ではないわけです。”と書いていますが、そうでしょうか。木星では、石油がもっとエネルギーの少ない物質に化学変化できる条件がないからといって、石油を高エネルギー物質と呼んではいけないのでしょうか。生成熱の少ない物質を高エネルギー物質と呼んで良いとすれば、やはり木星でも石油は高エネルギー物質ではないでしょうか。
 次に、食塩について”イオン性物質はもとになる元素(金属と非金属)に比べてその持つエネルギーが小さいのです。そしてたとえば塩化ナトリ ウムは酸素を前提にした燃焼生成物質ではありません”という意見が述べられています。この前半は、生成熱のことを言っていると思いますので、私の理解と一致しているでしょう。後半ですが、高エネルギー物質・低エネルギー物質という言葉を高校生に分かるように(高校生の感覚に合うように)表現して授業していますので、ここでは「高エネルギー物質は燃えるもので、低エネルギー物質は燃えないものだ。食塩は燃えないから低エネルギー」と説明しているわけです。
 次に酸素の扱いですが、酸素は単体ですから、高エネルギー物質でよいと思います。
 この部分の林さんの授業プリントは、安房塾で紹介があったと思います。林さんは高エネルギー物質、低エネルギー物質という概念よりは、エネルギーを作り出す反応自体を重視していると思いました。安房塾でちょっと言いかけたのですが、私はエネルギーを作る反応と言うよりは、それぞれの物質がエネルギーをたくさん持っているかどうかという見方を重視したいと思うのです。身の回りを見回してみて、エネルギーをたくさん持っているものはどれなのか、それはどうやって(どんなエネルギーを使って)作られたのかという見方を教えたいのです。そうすれば、エネルギー問題を考える手助けにもなると思うのです。
 では、また。


00A−244
差出人:林 正幸
送信日:01年3月26日
件 名:物質のエネルギーについて

こんにちは、林です。
 昨日は長男の婚約者のお父さんに会いに大阪まで出かけました。息子たちが親どうしを引き合わせるという形です。私としてはこれで子どもが二人とも身を固めると満足感がありましたが、家内の方は寂しいのでしょうか、何やら落ち着かずすこしばかりいらいらしている様子でした。ひるがえって相手は父子家庭のひとり娘で、父親としての思いは複雑だったと思います。
 鬼塚さん、転勤ご苦労さまです。でも新しい実践が生まれそうですね。
 延び延びになっていた授業プリント「12章 遷移元素の単体と化合物」がやっと完成してホームページに掲載できました。どんな教材を取り入れるべきか、随分悩んでいたのです。これで化学Tの全章のプリントができ上がりました。2年以上の年月を要しました。そして新年度は予定に反して、3年も担当することになり、すぐさま化学Uの授業プリントづくりに取りかからねばなりません。春休み中に、反応速度と化学平衡を完成させたいです。
 山本さん、物質のエネルギーについて了解しました。単体(元素)を基準にして、生成熱の符号を変えたものとして個々の物質のエネルギーを捉えるのですね。じつは授業プリントを作りながら、何か不足を感じていましたが、それは山本さんが指摘してくれたことでした。そして5年ほどまえに書いた「物質のエネルギー」を読み返してみると、そこにはその視点で文章が展開されていました。それがすっかり頭から抜けていたのです。
 生成熱に関しては「安房科学塾」で渡した授業プリントをさらに改訂して授業の中に組み込んでいましたが、それは受験を意識した計算練習のためでした。そこで位置づけも改めて、次のような宿題の問題をつくりました。
<引用>
4.生成熱に関する次の文を完成せよ。
 メタン、二酸化炭素、水(液)の生成熱は、それぞれ75、394、286kJ/mol
である。酸素は(単体)なのでもちろんその生成熱は(0)kJ/molである。メタンが
燃焼する次の反応式
    ( CH4 +2O2 −→ CO2 + 2H2O )
を考慮して、横軸が物質の種類、縦軸が生成熱から求まる個々の物質のエネルギーを示す
グラフを描くと、左図のようになる。このとき生成熱が正の数値ということは、その物質
が持つエネルギーは(負)の数値で表されることに注意しよう。

                   図7
          (縦軸の左を反応物質、右を生成物質とした)

したがってこれからメタンの燃焼熱は(891)kJ/molと計算できる。
 それでは次の熱化学方程式のQを求めてみよう。
    Fe2O3 + 2Al = Al2O3 + 2Fe + QkJ
酸化鉄、酸化アルミニウムの生成熱は、それぞれ826、1675kJ/molであるので、
同様にグラフを描くと右図のようになる。したがってQは(849)kJで(発熱)反応
となるが、(酸化鉄)が(鉄)になるために(必要)なエネルギーを、(アルミニウム)
が(酸化アルミニウム)になることで与えるエネルギーでまかなっていると理解できる。
<以上>
 ところで山本さん、個々の物質のエネルギーとは生成熱をベースにしていて、その意味では反応物質と生成物質のエネルギーを比べるよりは高次の概念ですよね。もちろん教師がそれを承知した上で、その根拠は保留して高エネルギー物質、低エネルギー物質という概念を導入して、山本さんのプリントのようにそれを使ってみせることはできます。そのとき高エネルギー物質、低エネルギー物質を見分けるの「燃える、燃えない」というリトマス紙を使うのはなかなか面白いと思いました。
 ただしここで燃えるものとは「酸素と反応して酸化される物質」ということでしょう。するとやはり酸素自身は該当してきません。塩素はどうでしょうか。多くの生徒は塩素の酸化物を知りません。「燃えるものと元素(単体)」が高エネルギー物質であるというのはどうしょうか。また、イオン性物質が燃えないという認識もあまり育っていない恐れがあります。そこで「燃えかすとイオン性物質」が低エネルギー物質としてはどうでしょうか。
 ではまた。


00A−245 差出人:山本 喜一
送信日:01年3月28日
件 名:反原発は非国民?(2)

こんにちは、山本です。
(中略)
 鬼塚さんも転勤だそうですが、私も転勤になりました。埼玉に近い**市というところにある**高校です。就職や専門学校進学者がほとんどの学校です。さて、どんな授業をしようかと、今から思案しています。と言っても、自分の研究室の片づけと荷物運び、4月に入ってからは向こうの準備室や実験室の掃除で春 休みが終わりそうです。
 では、また。


00A−246
差出人:杉山 剛英
送信日:01年3月28日
件 名:私も転勤

 私も転勤が決まりました。今までの昼間定時から全日制にもどります。
 この5年間ではすばらしい成果を上げることができました。本校の定時制の生徒は、勉強をよくやり、生活態度もしっかりとし(茶髪なんかいません、生徒事故も0でした)、レポートもしっかり書き、学問の意味を感じ取って卒業しました。本当に楽しい5年間でした。
 次の**高等学校でもまた新たな生徒とのやりとりですばらしい成果を上げて見せます。なお、しばらくは「地学」の先生となります。しかし、教科書を見ると物理・化学関連実験がかなりできそうです。センター試験対策と実験理科を両立した授業ができそうです。**高等学校は8月に新校舎が落成し、教員はみな大職員室に集められ、一人1台ノートパソコンを支給され(見積もりを見ると1台8万円とあった、一体どんなノートパソなんでしょう)、校内LANでつながるということです。


00A−247
差出人:間 清光
送信日:01年3月29日
件 名:転勤が決まりました

 皆さんこんにちは、奈良の風間 清光です。いつもお世話になります。メールをいつもいただき、有り難い情報に感謝しています。全員にメールが送れたような気がしますので、今回もメールを活用したいと思います。
**高校から**高校に転勤になりました。
(中略)
また、今度の高校は自宅から歩いて10分程度とさらに近くなり、通勤は非常に楽になりました。
 以前に話題になっていた粉体爆発の実験は、10年ほど前から行っていましたが、この度改良してみました。以前の装置の骨組みは『はりがね』を使っていましたが今度は『木』を使って、見栄え良くしました。転勤などで忙しくなりましたので、落ち着いたら報告したいと思います。
(中略)
これからも、よろしくお願いします。


00A−248
差出人:林 正幸
送信日:01年4月2日
件 名:すこし実験

こんばんは、林です。
 3月は転勤の季節、今年はアルケミストの中でも多かったですね。生活や教育の内容が変わりますが、がんばってください。
 町井さん、アルケ通信2号を受け取っています。ご苦労さまでした。
 さて私の方は前のメールにも書いたように、授業プリントづくりに追い立てられています。ちょうど中ほどまで進み、これから平衡の移動に入ります。そんな中で授業に組み入れる実験を試しておこうと、今日は学校に行きました。部活をしている生徒から「先生、来年(!?)も居るんだよね。」と声を掛けられました。うれしいメッセージです。
 白金触媒の実験ということで、リングにした白金線を蒸発皿に入れたメタノールにかざしてみました。あらかじめ炎に入れて清浄にしておくと、うまくいくと赤熱状態になります。アンモニアでもできるということで、蒸発皿に濃アンモニア水を入れて試しましたが、あまりうまく行きません。すこし加熱してみましたが、臭いばかりで結果はよくありません。そこで塩化アンモニウムと水酸化カルシウムでアンモニアを発生させて、それにかざしても、試験管に捕集してそのまま白金線を差し込んでも(これは酸素がない!)試験管の口を上にしてもだめでした。
 そこで50mlの三角フラスコに濃アンモニア水を5ml入れて、この中に白金線を差し込むと、失敗なく赤熱状態になりました。続いてメタノールも同じようにしてみたら、これも確実に成功することが分かりました。最初の情報が「蒸発皿で」でしたが、ちょっとした工夫が実験がいきいきしますね。
 メタノールは不完全なときはホルムアルデヒドの臭いがします。アンモニアの燃焼はオストワルト法そのものです。
 もうひとつはイオン化傾向とボルタの電池です。イオン化傾向は試験管で実験すると迫力がありません。150×45mmの金属板でやりたいのです。これまで前の学校で特注で作った細長い「電池セル」を、その度に借りに行っていました。しかし何とかならないか。そこで思い付いたのがチャック式ポリ袋、85×60mmのものを購入して試してみました。チャック式は口がしっかりしていて袋が膨らみにくいのです。イオン化傾向では30mlの水溶液でしっかり実験できます。ボルタの電池も、亜鉛板と銅板に発泡スチロール片(インスタントめんの容器を切り取った!)を挟んで輪ゴムでとめたものを使うと、希硫酸が50ml、過酸化水素水が7mlでうまく行きます。これらは300mlビーカーに立てかけます。こうすると、ボルタの電池の反応が激しくなって液があふれても平気です。
 ではまた。


00A−249
差出人:野中 直彦
送信日:01年4月5日
件 名:小中の退職激励会に参加して

 ****さんが退職されました。組合員50歳。彼女の挨拶の中で「人間らしい生活をしたい」の言葉が印象的でした。
 私も挨拶をさせてもらいましたが、そのときは三上満のことばを引用させてもらいました。
「いま、数知れない教師たちが、たくさんの悩みをかかえながら、学校にかよってい
る。子どもたちの心によりそう教育をしたいと願いながら、それが思うようにできな
い悩み、子どもたちと心の波長がかみあわない空しさ、子どもの立場に立とうとする
ことが「甘い」などと言われて孤立すらしかねない管理の重圧、思わず子どに辛くあ
たってしまったときのやりきれない悔い。それに加えて、みずからの暮らしや子育て
の悩み。こんなものをいっぱい抱え、ときには「やめたい」という思いにかられなが
ら、それでも教師たちはがんばって仕事をしている。」
 まさに、こらえきれなくて、やめてしまわれたような思いです。何とか、人間らしくできる教育をめざしたいと思うのです。子どもを人間らしくするためには、まず、教師が人間らしく生活ができることが大切なんですね。


00A−250
差出人:山本 喜一
送信日:01年4月14日
件 名:転勤は大変です

こんにちは、山本です。
 林さん体調はいかがでしょうか。私の方も3月の終わり頃から、ばたばたしています。自分の荷物を整理し、新しい学校へ運搬したのが4月のはじめでした。荷物は段ボール箱で30近くになり、それを4階の一番端の準備室に持ち上げました。それからは、実験室と準備室の棚という棚を全部ふき掃除して、器具を整理しました。今日も学校へ行って作業をして、やっと終わりが見えてきました。
 ところで、今度の学校の棚のほこりは真っ黒なのです。ストーブからススがでるのかと思いましたが、事務の人が、夏でもほこりが黒いと話していました。どうやら自動車排ガスが原因のようです。学校の近くに渋滞することで有名な交差点があるのです・・・。この学校で体を悪くしないように、窓をあまり開けないことにしました。それから、黒いほこりもいつか授業に入れようと思いました。
 では、また。


00A−251
差出人:杉原 和男
送信日:01年4月14日
件 名:京都大会のおみやげ採集会の報告

「アルメミストの会」の皆さん
 科教協「京都大会」も近づき、おみやげの採集会を私が企画しました。獲物は「褐簾石」で、これは、京都の大文字山で発見された日本初の放射性鉱物ということです。大きさは、シャーペンの芯程度で、長さも5mm程度しかありません。発見がきっかけとなり、放射線を売り物にした温泉ができ、今でも「ラジウム温泉」という名前で営業しています。「うーん!?」
 この時の報告をします。「京都大会フィールドワーク(大文字山コース)」の予定地でもあり、興味を持たれ、「京都大会」に参加されるきっかけになれば幸いです。

 4月1日、「京都大会実行委員」のうち13名が参加しました。案内は、高田雅介先生です。鉱物結晶の権威で、有名な方です。四ケ浦先生の金採集の師匠です。詳しくは、四ケ浦先生の書かれた本に掲載されています。
 琵琶湖疎水が白川通りと交差するところ(銀閣寺道)から若王子神社までの疎水沿いの道を、地元では「哲学の道」と呼んでいます(通称)。特に、銀閣寺(正しくは慈照寺)参道入り口までの哲学の道のソメイヨシノの花は美しくて有名です。採集会当日は、8分咲き程度で、特に見事でした。このサクラは、画家の橋本関雪の夫人が寄贈したもので「関雪桜」と呼ばれています。近くの白沙村荘が、関雪の邸宅でした。
 「ソメイヨシノ」は、「オオシマザクラ」と「エドヒガン」の雑種で、東京の染井から広がり始めました。当初は「吉野桜」という名で売られましたが、後に「染井吉野」となりました。なお、「オオシマザクラ」は、桜餅を包んでいる葉としてお馴染みです。「エドヒガン」は、かなり変った赤い花で、東京の上野公園で何度か見ました。「ソメイヨシノ」は成長が早い品種で、葉が出る前に花が咲くというよさがあるので すが、病気になりやすく長持ちしません。今日も腹巻のようなものを巻いていましたが、その治療だそうです。
 この桜並木の中には、「フゲンゾウ」というヤエザクラの一種もあります。これは、花の中心部にメシベが変化したと思われる2枚の葉があり、像の牙にたとえられています。フゲンは普賢菩薩からきた名前です。メシベがありませんから、フゲンゾウはすべて接木によって増やされている園芸品種です。なお、花のつくりのすべては葉から派生したといわれ、葉に戻っても不思議ではありません。ここの「フゲンゾウ」を調べたことがありますが、すべてのメシベが葉になっているわけではなく、メシベのある花もありました。それだけに、メシベが変化したことがわかりやすく、また、進化の教材になりやすい花です。
 大文字山の送り火は、いつ頃、誰が始めたのかは、はっきりわかっていません。しかし、1600年前後(江戸初期)と考えられており、町衆によって維持されてきました。「大」の伸びやかな書体は寛永の三筆と呼ばれた「近衛信伊」によるとする説や、「足利義政」説、「弘法大師」説などがあり、はっきりしていません。
 銀閣寺門前の石畳のカコウ岩には、かなり脈岩が入っています。これは、「アプライト(半カコウ岩)」と呼ばれるもので、白っぽい脈です。カコウ岩の隙間にマグマが貫入し、早く冷えたものと思われます。つまり、成分的には似たものです。また、門の前の坂に敷き詰められている黒っぽい石は、泥質堆積岩が熱変成によってできたホルンフェルスで、きらっと光るアズキ粒大の菫青石がたくさん入っています。純粋な結晶は、見る角度によって無色になったり菫色になったりします(インド産の菫青石の結晶を高田先生に見せてもらったことがあります。)。菫青石が風化して雲母化した時、桜の花状になることがあり、これが桜石です。この坂でも、よく探すと桜石が見つかります。前回の「京都大会」のおみやげが、桜石でした(本場の亀岡産)。このカコウ岩やホルンフェルスは、裏山にあたる大文字山の中腹にあります。つまり、大文字山が、地学的にかなりおもしろいところだということです。
 「褐簾石」の採集場所は、大文字山を少し登った所にある砂防ダムの上です。本日は、砂防ダムの工事中で、ダム横の本道の急坂を登って少し進んだところから左に下って到着しました。褐簾石を含むカコウ岩は、含まないものと少し違っており、その違いを高田先生から教えていただきました。違いは説明しにくいのですが、「キレイで新鮮なカコウ岩!?」といったところです。私は、中学生のときから何度も採集しましたが、コツを教えてもらったのは初めてです。いずれにしても、カコウ岩といってもさまざまなものがあり、極端な話、どれもがちょっとずつ違うように見えます。こういったことは、生徒は全くといってよいほど知らないはずです。典型例だけの観察でよしとする授業がとても多いのです。
 収穫は、13名が2時間余り割り続けて100個余りでした。「うーん!」と悩む個数です。疲労から考えると、午前中の作業が適当で、そう考えると、参加予定人数の800個の採集には8日間もかかります。「これは無理か!?」
 午後は、比叡山中の「池の地蔵」を少し東に行ったところにある浅い洞窟での採集です。砂の中から、褐簾石を1本1本探し出そうというのです。洞窟内は植物が全くなく(暗闇ではなく、不思議です。)、カコウ岩の砂で覆われています。昔、入り口付近の壁でシダの前葉体を見たことがあります。下見に来たとき、京都大学の学生がラドンの研究をしていました。数ケ所に少し穴を掘り、その中にエアポンプを入れて空気を吸引し、三角フラスコ中に導き、その中のシリカゲルなどにラドンを吸着させていました。あとで、放射線を測定するそうです。シンチレーションカウンターもあり、そのセンサーが砂に差し込まれていました。ほとんど、人の来ない薄暗い山中での実験は、なんとも不気味なものでした。
 採集会の当日は、まず、高田先生から採集のコツを教わりました。雲母のたくさん入っている黒っぽいカコウ岩を探すということです(先ほどとは違うタイプのカコウ岩です)。その部分をバールで削りとり、手で壊すと(風化して簡単に砂になる)いくつか見つかりました。これを確認した後、近くの砂を採取し、後で、各家庭で、選り分けてもらうのです。
 選り分ける方法は、まず、カコウ岩の砂をザルに入れて水中でふるい、大きな粒を除きます。次に、底に沈んだ砂をかき混ぜながら、上澄みの汚れた泥水を捨て続けます。これは、選鉱の最も重要な作業である比重選鉱にあたります。四ケ浦先生の金採集と同じなのです。そして、上澄みがきれいになれば、残った砂を新聞紙上で乾かします。さらさらの砂になりますから、画用紙の上に置いて褐簾石をピンセットで探します。これが、根気の要る大変な作業です。
 画用紙の上に、1回あたりフィルムケース1/2程度取り出し、薄く広げます(多いと、とたんに見つけにくくなります)。この量は、およそ20cm3程度ですから1リットル程度の砂があれば50回ほどの繰り返し作業となります。広げたあと、指で丁寧に砂をなぜて、くるくると動かすと見つけやすいようです。じっと眺めているだけではなかなか見つかりません。ルーペを使うと、割れた小さな褐簾石がたくさん目に付きます。しかし、これらは標本にはなりそうもないので、やはり肉眼での作業がいいようです。
 数日、この作業を続けて、数百個見つけました。しかし、完全形は少なく風化も進んでいます。また、同じ採集会に参加した先生の中には、20個しか見つからなかったという報告例もあり、本当におみやげとなる個数が集るのかどうか不安な状況です。しかし、自然の産物を探すというのはおもしろいものです。化学が実験室内だけの学問にならないことを願っています。
 頑張って集めている「褐簾石」の画像を添付します。苦労の結晶をご覧ください。そして、ぜひ、「京都大会」に来てください。






00A−252
差出人:林 正幸
送信日:01年4月14日
件 名:忙しい新年度

こんばんは、林です。
 みなさん忙しくお過ごしのことと思います。私にとっても今年度は昨年度の4倍(?)忙しい状況です(昨年度が楽だった!)。2日前にひとつの峠を越えたのですが、それと符合するように風邪を引きました。そして昨日は歓送迎会、好きな酒が飲めてたっぷり睡眠が取れたのですが、そう簡単には体調はもどらないようです。今日は久しぶりに花屋にいって苗を買い込んできて植え付けをしたのですが、いつもとちがって調子が出ません。3週間ほど根を詰めた結果ですから、仕方がないでしょう。
 さてそのお陰(?)で、次の2つの章の授業プリントができました。
    16章 反応のしくみ
    17章 化学平衡
ホームページにも掲載しましたので、また意見を聞かせてください。
 新年度は生徒たちの期待感も伝わってきます。それに応えられるように頑張りたいと思います。
 ではまた。


00A−253
差出人:佐藤 琢夫
送信日:01年4月19日
件 名:チオ硫酸ナトリウムについて

岩手の佐藤です。
 やっと当地でも、桜の開花がニュース等で取り上げられる季節となりました。今度の日曜日(22日)、久慈から車で30分ほど行った平庭高原に群生しているカタクリの花を見に行こうと思っています。
 今年度も進路指導の取りまとめ役ということで、連続5年、3学年を続投することになります。気持ちだけは、心機一転でこの4月を迎えました。
 授業開きに行った実験の事でメールいたします。匡之さんから以前教えてもらった文字を浮き出させる実験を行いました。類似の実験として、朝日新聞の科学の欄に、シリーズで掲載されていた「おやじの楽々実験」に、「秘密文字」として掲載されていました。
 ヨウ化カリウムで、自己紹介の文を事前にB4判の中質紙に書いておきます。それを、模造紙に9枚貼りました。実験は、過酸化水素をスプレーの液として使い、過酸化水素(酸化剤)を噴霧して自己紹介文を浮き出すことを行いました。ヨウ化カリウムの液が万が一、滴っても良いように、下から過酸化水素を噴霧していきました。この自己紹介のやり方が生徒たちに大変に受けました。スプレー缶は化粧水が入っていたものの再利用です。スプレー缶は2本用意し、一つは前述の過酸化水素を入れたものと、還元剤を入れたチオ硫酸ナトリウムをいれたものを準備しました。この還元剤で、浮き出した文字が消えます。還元剤として、匡之さんにアスコルビン酸を紹介してもらいましたが、これを準備できなかったので、チオ硫酸ナトリウムを使いました。
 実験をしてみて気づいたこと。文字が乾く過程で、空気に触れ酸化し、ヨウ素が析出します。ヨウ化カリウム液の濃さをある程度正確に求め、乾いた文字が酸化されても字が見えないようにすることが課題だと思います。このうっすらと析出した文字を見て、最初生徒たちはあぶりだしの文字をするのではと思っていたようです。前に座っている生徒たちに、『うっすらと見えているこの字、見えるけれど本当は見えないんだよ』と言いながら始めました。過酸化水素の濃さ、3%ぐらいのオキシドール程度であれば、安全性から見ても問題はないと思いました。
 チオ硫酸ナトリウムについて、化学辞典によると次の反応が出ています。ヨウ素滴定の実験です。
    Na2S2O3+I2  →  2NaI+Na2S4O6
チオ硫酸ナトリウムの濃さに原因があると思うのですが、文字を消すときに、硫黄の臭いがしてきました。これと同じことが、塩素の脱塩素剤としてチオ硫酸ナトリウムを使った時、硫黄の析出を経験しています。硫黄が析出すると言うことはチオ硫酸ナトリウムが酸化剤として働くことになります。どなたか、このチオ硫酸ナトリウムのことについてわからないでしょうか。ヨウ素が消えるということは還元剤(I2 → 2I−)、硫黄の析出があるということでは酸化剤(S2O32− → 2S )となります。
 久しぶりに生徒と一緒に笑いながら授業をしました。では、また。


00A−254
差出人:野中 直彦
送信日:01年4月20日
件 名:電磁波のウソ・ホント

 近くの学校で電磁波を測定する装置を保健室で購入したという話を聞き、早速かりてきて、そのセンサーなるもので、携帯電話・電気かみそり・電子レンジ・ファンヒーター・電気毛布なるものを測定して、「おっこれは、やばいぞ」気をつけなくてはと思い、その日は、電気毛布をつけないで寝たりしました。
 ところが、その後いろいろなものを測定していたら、携帯電話ハンズフリー用のイヤホンマイクを計ったら、電磁波がでている反応をするのです。電源も入っていないのにコードに反応するのはなぜだろうと思っていまいした。同僚の物理の先生に伺ったところ、これはセンサーコイルが入っていて、電波をキャッチして、増幅しているだけのもので、「ほら、こうやって磁石を近づけるだけでも反応するのですよ。よくやる電磁誘導の実験と同じで、磁石を近づけたり遠ざけると電流が流れるのと同じですよ。だから、この変圧器に電気を流しただけでも反応するでしょ。」といわれた。よく説明書を読むと「磁気と電磁波の両方に反応する」と書いてありました。
 だから、正確に電磁波を測定しているわけではないのです。電気毛布やフャンヒーターや冷蔵庫などは、電磁波より、むしろ磁界の測定をしていることになるのではないかと思い、ピッピッなれば何でも危ないのではないことがわかりました。
 また私は、この説明書兼広告に書いてあったように、「携帯電話を使うときは、車の中だけでなく、普段も遠ざけて話すためにもイヤホンマイクを使っていました」。 しかしこれは、ただアンテナの役目になるだけで、直接話しても、イヤホンマイクで話しても変わらないことがわかりました。ホントばかでした。
(後略)


00A−255
差出人:山本 喜一
送信日:01年4月24日
件 名:タバコの煙

こんにちは、山本です。
 新しい学校で何回か授業を経験し、だんだん雰囲気が分かってきました。この前、「気体」の授業でタバコの煙を取り上げました。その時の授業内容を送ります。
 前段で、集気瓶に酸素、窒素、二酸化炭素、水素、空気を入れ、栓をした平底フラスコには薄い二酸化窒素を入れて生徒に見せました。そして、「気体に共通することは何だ」とたずねました。答えがでやすいように、別の平底フラスコにはホコリを入れて振って見せました。今度の学校では、なかなか答えを言ってくれないのですが、これらを比較して「気体は色があっても透明である」ことをまず確認しました。
 次に、「煙は気体か」と聞きました。そして、「タバコの煙が気体かどうかを実験するぞ」と言って、次のようにしました。適当な太さのガラス管がなかったので、10mlのポリ駒込ピペットの先を切って、筒状にしました。そこに、真っ白い雑巾を細長く切ったものをつめました。そして、次のようにセットしました。

      ┌─┬─────┬─┐
  ┌───┤ │雑巾   │ ├──アスピレーターへ
  └───┤ │     │ ├──
  タバコ └─┴─────┴─┘
      ゴム栓     ゴム栓

 これで、タバコに火をつけ、アスピレーターで引っ張ると真っ白い雑巾の布が、黄色くなります。「黄色いのは気体じゃないから雑巾にくっついたんだ」と言って、タバコの煙に黄色いヤニが含まれることを示しました。たった1本のタバコで、雑巾がかなり黄色くなりますから、タバコから出るヤニの量も示せます。そして「これが舌や肺を刺激してガンをつくるんだ」と説明しました。
 次に、黄色くなった雑巾を三角フラスコに入れ、エタノールを入れて振って見せました。こうすると、エタノールにヤニが溶けて黄色い液になります。そして「タバコを吸いながら酒を飲むと、こんなふうにヤニがアルコールに溶ける。それを飲み込むと食道ガンや胃ガンになるんだ」と解説しました。生徒たちは、結構興味を持ったようで、一所懸命見ていました。アルコールにヤニが溶けるのは、この前NHKの「ためしてガッテン」でやっていました。それを授業で使わせてもらったわけです。
 では、また。


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